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■2010年04月29日（木）
4代目歌舞伎座、お疲れ様
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私は3回しか行ってないんですけどね(笑)
昭和の日ってなんだよ？今の日本って祝日で休んでる場合じゃないだろ？と思いながら。
文化に関してはクラシックしか書いてこなかったのを思い起こし、新ジャンルに入り込んでみました。
歌舞伎というのは、先進国の中では稀有な存在だと思うんですよ。
それは2点ありまして。
そもそもオペラに代表されるように、中国や韓国でもですが、演劇というのは特権階級のために作られ、一般市民に分け与えられる形で発展してきたものです（断言）。
それこそ国の威信を賭けるようなオペラ座のような国立の舞台を用意してる国がほとんど。
それに対して、歌舞伎と言うのは、ずっと庶民が自ら育てて庶民の為に続けられてきたと言う点で、非常にレアなケース。
（今では国立劇場はありますけどね…主流とはついになりえなかったのではないでしょうか）
・・・まぁ、その為に内容は…とっても歓楽的で低級ではありますけどね。。。
歌舞伎座の代々のオーナーの中には、西洋を視察してハイ階級向けの演劇に感動して、そういう内容にしようと腐心した人も居たようですが、ことごとく失敗して今日に至ります。
歌舞伎の庶民センスというのが、現代の感性では意味不明の古典となってしまい…
それが逆にハイセンスになってしまってるのは皮肉なこと。
それこそ、外国人観光客が感じる、異国の文化そのものではないでしょうか。
つまり、トップダウンではなく、下から積み上げて昇華させた文化として、誇るべき文化になったと思います。
もう1点。
前にも書きましたが、この建物は国立のものではなく、民間のものということですね。
ここまで歴史を積み上げられ、世界で稀有な存在で、日本人にとって敬意すら持ち得る存在になったことは誇れると思います。
ただし。
これには大きな問題点も見え隠れしてると思うんですよ。
国または支配層・裕福層が、庶民の感情を掬うことができずに、反発や混迷を続けてきた歴史。
そして、庶民も上を目指さずに快楽的に自我をコントロールできなかった歴史でもあります。
現代にも顕著に現れてると思います。
結局政府が行うような文化事業は予算をかけながら一部の人にしか受け入れられてないという現実。
文化だけでなく、スポーツ分野・政治・経済。それぞれ、迷走としか言いようのない政府の体たらくぶり。
ほんとに深刻です。
逆に民間にも・・・
ネット上で顕著ですが、明らかに公俗に反するレベルのコミック・アニメ絵の氾濫。歯止めが効かずにエスカレート。
実写アダルトを含む出版物やゲームでは、業界の自主規制を作りながら、不況になると営利の為にどんどん規制を緩めて、今や無きに等しい状態にも関わらずだ。海外から批判を浴びると言論の自由や自主規制を盾に問題ないと主張する。
はっきり言って、倫理逸脱してるものが多すぎるものが氾濫し、一旦業界から自主規制を取り上げて公の目から厳しい規制を作り直さなければならない時期に来てるでしょう。
都の規制条例は必要だと思います。
むしろ、都に任せて国は何やってるんだ？という状況。
コミックでは性交をクラブ活動として描写してるものまで出現してしまい、こんなのは言論の自由を逸脱してるのは明らかです。
商売も大事だけどね、出版物・放送物を扱ってるという自覚捨てたら、しっぺ返しが来ることは忘れてはいけないんですよ。
ということで、歌舞伎は文化というだけでなく、そこには日本の見過ごしてきた大きな矛盾が見え隠れしてることも忘れてはなりません。
政府もさ…
アニメを輸出産業として位置づけるならば。
特定のオタ向けなエロ描写・バカ内容のものは、堂々と規制しなければなりません。
恥を輸出することになりますよ。
これ、解ってるのかなぁ・・・。
社会に適合できなくて、それを正しいと主張してる人に向けて特化した映像産業を、輸出産業と位置付けるのは、国としてどうか？という問題です。いきすぎを修正するのは国の仕事ですよ？
どうせまた、お決まりの、縦割りであっちまかせを繰り返して、実際に力を入れてるのは天下り先の確保だけなんだろうけど…すべき仕事はしてくださいよ。 | | |