トップ> 電子書籍> おぼこ 荻野真作品の利用について 荻野真作品の著作権、ご利用に関してのお問い合わせは株式会社サード・ライン様(http://www.thirdline.co.jp/)で承っております。 おぼこ おぼこ 第一巻 初版:2004/07/21発行 現在コンビニ・キオスク・書店等で発売中の、隔週刊船釣り情報誌「つり丸」で好評連載中の、「サルビアの海」の原型がこの「おぼこ」です。 船釣り情報誌は、日本全国で釣り方の違いや、お客さんの足の問題でほぼ四~五ブロックに分かれ、それぞれの地域で別の雑誌が発行されているため、「つり丸」の発売されている地域は、関東・東海・東北地方だけです。 よってその他の地域の方々には、残念ながら「サルビアの海」を御覧頂けませんが、今年の五月末頃には「サルビアの海・第一巻」が「マガジン・マガジン社」から単行本化され、全国の書店・釣具店で発売される予定です。ご購読希望の方々はもうしばらくお待ち下さい。 さてこの「おぼこ」ですが、YJ誌掲載の「拳銃神」の連載中に心臓発作でブッ倒れ、病院送りとなった後のリハビリのため、当時集英社釣りクラブのお友達だったBJ誌副編集長Mさんのご厚意で始めさせて頂いた、荻野真初の「嘘八百まるで無しの、ごくフツーの港町人情恋愛ドラマ」です。 主人公「一色海(いっしきうみ)」は神奈川県葉山漁港あたりの船宿の娘で、まだ高一の「おぼこ」な少女です。「おぼこ」とは出世魚と言われるボラの子供の頃の呼び名で、まだ世間の荒波を単独で泳ぐには未熟なため、河口あたりの波の緩やかな場所で大きな群となって行動します。人間で言えば中学・高校生と同じようなものですが、漁師の父親の死により突如世間の荒波に放り出された海は、自ら船宿を経営しなければならない窮地に立たされます。 そして高校を自主退学させたくない海の副担任の石蕗陸(つわぶきりく)は、学校に内緒で彼女の船宿で半ば同居し、働くことになります。 漁協には石蕗が海の婚約者とウソをつき漁業権を取得し、厳格な女子校ではまったくの他人としてふるまう二人。だがそれに疑いを持ち、秘密を暴こうとするモテ無い教師や意地悪な同級生達、あわよくば海と船宿の漁業権を一挙に手に入れようと企む、欲深な巨大網元の息子達の魔の手が次々に二人に降りかかり・・・と、言うような展開となっていきます。 早い話が、私が中学時代好きだったTVドラマ「おくさまは18歳」の焼き直しラブコメディなのです。そして私自身初の「フツーのお話」のため、取材もかなりしっかりと行い気合いを入れてイザ出陣!・・・の、ハズだったのですが、連載半ばにして「拳銃神」以来の二度目の入院騒ぎ・・・。おまけにこの間BJ誌の人事異動で、副編集長Mさんがいなくなり、新体制のBJ誌は、趣味モノ漫画一切無しのエロ・バイオレンス系中心の編集方針となったため、このヌルいホームコメディ的「おぼこ」も連載中断、作品もパンチラアクション中心の「怨霊侍」へと変更せざるをえませんでした。 でもまあ、私的にはどちらも好きな作品ではありましたが、「おぼこ」はもう少しやり足りなかった感が残っており、この「おぼこ」を読まれた「つり丸」編集長のHさんから「サルビアの海」のお仕事を頂いた時には、速攻OKのご返事をさせて頂きました。 現在の「サルビアの海」では主人公は「おぼこ」なJK海ちゃんから、二十八才の族上がりの粗暴なオバさん「鯛ノ浦ギンコ」になっておりますが、「おぼこ」でやりたかった「術も必殺技も殺しもSEXも無い」展開は、「ヌルくでパワフルで、そのくせ泣ける」このギンコにしっかりと引き継がれております。どうか五月発売予定の「サルビアの海」と併読で、この「おぼこ」も御覧下さい。(荻野真・2011/01/07) 「おぼこ」電子書籍ストアのリスト
現在コンビニ・キオスク・書店等で発売中の、隔週刊船釣り情報誌「つり丸」で好評連載中の、「サルビアの海」の原型がこの「おぼこ」です。
船釣り情報誌は、日本全国で釣り方の違いや、お客さんの足の問題でほぼ四~五ブロックに分かれ、それぞれの地域で別の雑誌が発行されているため、「つり丸」の発売されている地域は、関東・東海・東北地方だけです。
よってその他の地域の方々には、残念ながら「サルビアの海」を御覧頂けませんが、今年の五月末頃には「サルビアの海・第一巻」が「マガジン・マガジン社」から単行本化され、全国の書店・釣具店で発売される予定です。ご購読希望の方々はもうしばらくお待ち下さい。
さてこの「おぼこ」ですが、YJ誌掲載の「拳銃神」の連載中に心臓発作でブッ倒れ、病院送りとなった後のリハビリのため、当時集英社釣りクラブのお友達だったBJ誌副編集長Mさんのご厚意で始めさせて頂いた、荻野真初の「嘘八百まるで無しの、ごくフツーの港町人情恋愛ドラマ」です。
主人公「一色海(いっしきうみ)」は神奈川県葉山漁港あたりの船宿の娘で、まだ高一の「おぼこ」な少女です。「おぼこ」とは出世魚と言われるボラの子供の頃の呼び名で、まだ世間の荒波を単独で泳ぐには未熟なため、河口あたりの波の緩やかな場所で大きな群となって行動します。人間で言えば中学・高校生と同じようなものですが、漁師の父親の死により突如世間の荒波に放り出された海は、自ら船宿を経営しなければならない窮地に立たされます。
そして高校を自主退学させたくない海の副担任の石蕗陸(つわぶきりく)は、学校に内緒で彼女の船宿で半ば同居し、働くことになります。
漁協には石蕗が海の婚約者とウソをつき漁業権を取得し、厳格な女子校ではまったくの他人としてふるまう二人。だがそれに疑いを持ち、秘密を暴こうとするモテ無い教師や意地悪な同級生達、あわよくば海と船宿の漁業権を一挙に手に入れようと企む、欲深な巨大網元の息子達の魔の手が次々に二人に降りかかり・・・と、言うような展開となっていきます。
早い話が、私が中学時代好きだったTVドラマ「おくさまは18歳」の焼き直しラブコメディなのです。そして私自身初の「フツーのお話」のため、取材もかなりしっかりと行い気合いを入れてイザ出陣!・・・の、ハズだったのですが、連載半ばにして「拳銃神」以来の二度目の入院騒ぎ・・・。おまけにこの間BJ誌の人事異動で、副編集長Mさんがいなくなり、新体制のBJ誌は、趣味モノ漫画一切無しのエロ・バイオレンス系中心の編集方針となったため、このヌルいホームコメディ的「おぼこ」も連載中断、作品もパンチラアクション中心の「怨霊侍」へと変更せざるをえませんでした。
でもまあ、私的にはどちらも好きな作品ではありましたが、「おぼこ」はもう少しやり足りなかった感が残っており、この「おぼこ」を読まれた「つり丸」編集長のHさんから「サルビアの海」のお仕事を頂いた時には、速攻OKのご返事をさせて頂きました。
現在の「サルビアの海」では主人公は「おぼこ」なJK海ちゃんから、二十八才の族上がりの粗暴なオバさん「鯛ノ浦ギンコ」になっておりますが、「おぼこ」でやりたかった「術も必殺技も殺しもSEXも無い」展開は、「ヌルくでパワフルで、そのくせ泣ける」このギンコにしっかりと引き継がれております。どうか五月発売予定の「サルビアの海」と併読で、この「おぼこ」も御覧下さい。(荻野真・2011/01/07)