% 12345679

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\def\baselinestretch{1.33}

\begin{document}

\noindent\textbf{12345679}

電卓でちょっとした数字遊びをしてみよう。電卓は$8$桁の計算機で十分だ。

はじめに「$12345679$」と数を置く。数字の並びに注意してほしい。$8$だけが欠けているはずだ。次に自分の好きな一桁の数字を掛けてみる。たとえば、それが$7$であったら「${}\times7 =$」と押してみる。おそらくでたらめな数値になったことだろう。

それを気にせず、続けて「$\times9 =$」と押してみよう。さあ、どうなった? あなたのお気に入りの数が表示されただろう。どうして?と思ったら
\begin{quote}
$\begin{array}{rcl}
12345679 & & \times 1\times 9 = \\
12345679 & & \times 2\times 9 = \\
12345679 & & \times 3\times 9 = \\
&\vdots&
\end{array}$
\end{quote}
と、立て続けに試してみればいい。画面に現れる数はいつだって衝撃的だ。

不思議かもしれないが、どんどん続きを試していって、やがて
\begin{quote}
$12345679\times9\times\dots$
\end{quote}
までたどり着いたとき、その仕掛けがわかる。どうということはない。掛ける順番が逆だったら、当たり前のことだと理解できるだろう。

むしろ不思議なのは、誰が最初に
\begin{quote}
$12345679\times9$
\end{quote}
を計算してみる気になったかということかもしれない。$1$から$9$の数字の並びから$8$だけをはずすことは、普通なら考えもしないことだろうから。

\end{document}