% ビールにはアルコールがいっぱい?
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\section*{■ビールにはアルコールがいっぱい?■}
これはまったく私の勝手な結論であるが、「一番多くのアルコールを摂取してしまうものはビールである」というものだ。
この話題は日頃アルコールを口にしない人には、何ら興味を示さないものであろうことは承知している。また仮にアルコールを嗜(たしな)む人であっても、酒の飲み方が私と違うのであればこの結論は納得しないであろう。ただ、酒はアルコール度数がすべてではないことは感じ取ってもらえると思っている。
市場に出回っている酒類のアルコール度数は、おおむねビール$5$\%、日本酒$15$\%、ワイン$15$\%、ウィスキー$40$\%、焼酎$25$\% といったところだろうか。ビールの大瓶には$633$mlのビールが入っているので、ビールの大瓶を空けると
\[
633(\textrm{ml})\times5(\textrm{\%}) = 31.65(\textrm{ml})
\]
のアルコールが体に吸収されるだろう。これは$200$ml程度のグラスで日本酒(またはワイン)を飲んだ場合の
\[
200(\textrm{ml})\times15(\textrm{\%}) = 30(\textrm{ml})
\]
にほぼ等しい。よくウィスキー$1$杯の濃さを「シングル」「ダブル」などと表現しているが、シングルとはウィスキー$30$mlの量のことである。するとダブルは$60$mlの量となる。もしウィスキーをダブルで飲めば、氷を入れようが水で薄めようが
\[
60(\textrm{ml})\times40(\textrm{\%}) = 24(\textrm{ml})
\]
のアルコールを飲むことになる。ダブルより少々濃いめのウィスキーがビールの大瓶分のアルコール摂取になる。焼酎は$200$ml程度のグラスに半分注いで、あと半分を水やお湯で割って飲むとすると
\[
100(\textrm{ml})\times25(\textrm{\%}) = 25(\textrm{ml})
\]
であるから、やはりグラス$1$杯と少々の焼酎がビール大瓶分のアルコールに等しい。
さて、ここからが私の嗜好である。私はアルコール依存症ではない(と思う)が、酒を飲むならなるべく長い時間飲んでいたいと思う。もちろん適度な量のアルコールをだ。これまでの計算では、$30$ml程のアルコールを飲むには、ビールなら$200$ml程度のグラス$3$杯、日本酒(やワイン)ならグラス$1$杯、ウィスキーと焼酎ならグラス$1$杯と少々という結論を得た。ビールが一番多くの量を飲めると思わないように。私の嗜好は、ビールならグラスでグイグイッといきたいのでグラス$3$杯というのはすぐになくなる量だ。それに比べ、日本酒(やワイン)をチビチビ飲むのはむしろ楽しいものだ。
すると同じ時間の中で、同じペースで酒を飲むことを考えたら、ビールのグイグイッが日本酒のチビチビより勝ってしまう。適度の時間内で飲むことを切り上げた場合、速いペースで飲むビールは飲み過ぎかねない。結果、ビールの方が日本酒よりアルコールを多く摂取することになりかねないということだ。ただビールはお腹にたまるので、いつまでも日本酒と同じペースで飲み続けることは難しい。時間無制限で飲むのであれば、俄然、日本酒によるアルコール摂取が勝るだろう。
私は適度の時間内で酒を飲むことが多いので、(私にとっては)ビールのアルコールがいっぱいあるように思えてしまう。
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