「大連と瀋陽」 投稿者:バガボン 投稿日:2005/07/10(Sun) 10:28 No.3081 | |
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週刊中国悠遊紀行の「大連と瀋陽」が出たのに気がつかないでいて、昨日、本屋で見つけて買ってきました。薄っぺらな雑誌なので、文章ではそんなに詳しくはないけれど、広角レンズで撮った大きな写真が多いので、街やビルの様子が臨場感をもって伝わってきて、そこが何より好ましいです。大連の中山広場をほとんど一目で見渡せる両開きの頁なぞは、見ていて興味が尽きません。全般にどうしても観光用にはなるのだけれど、大連・瀋陽探訪の基本情報はかなり載せられているやにみえます。
その本に、大連の「日本橋」のモノクロ写真(これは小さな写真だけれど)が載っています。漱石の「満韓ところどころ」にもでてきて、「名は日本橋だけれどもその実は純然たる洋式で、しかも欧洲の中心でなければ見られそうもないほどに、雅にも丈夫にもできている。」と描いています。橋の下を満鉄が走っていて、現在は「勝利橋」となっています。
「満韓ところどころ」の旅は、1909年9,10月なので、大連の街も前世紀末にロシヤにより建設着手されていたのを日本が経営するようになり何年も経っていない時期にあたります。いろんな所が建設中で、赤土も至る所出ていたようです。
しかし、戦乱を経て半世紀余、今、高層ビルが建ち並ぶ様をこの雑誌が見せてくれます。漱石は、日本橋の記述近くで、「大連の日は日本の日よりもたしかに明るく眼の前を照らした。日は遠くに見える、けれども光は近くにある、とでも評したらよかろうと思うほど空気が透き徹って、路も樹も屋根も煉瓦も、それぞれ鮮やかに眸の中に浮き出した。」と書いています。この雑誌の写真は、そんな大連の空気まで映し出しています。
未見の方は、まず散歩がてらの立ち読みを・・・
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| Re: 「大連と瀋陽」 Tomo - 2005/07/10(Sun) 12:13 No.3082 | |
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バガボンさん、私もそのシリーズは時々立ち読みしています。小学館発行ですね。満洲関係では、その他に、「長春とハルビン」が第45号として、8月18日に発売になるそうです。この2冊は持っとこうと思います。
下記のサイトで、バックナンバーの表紙や目次、在庫などを見ること出来ます。品切れの巻もあるようですが、「大連と瀋陽」はまだあると出てました。
http://www.shogakukan.co.jp/chuyu/ |
| Re: 「大連と瀋陽」 柳の綿 - 2005/07/20(Wed) 22:09 No.3140 | |
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バガボン様はじめまして、柳の綿です。7/10の「大連と瀋陽」のメール読まして頂きました。文中「日本橋」のモノクロ写真・・・を読み、早速本屋で取り寄せてもらいました。
長い間、日本橋の写真を探していたところです。終戦時小学3年生でした私は昭和22年春の引き上げまで、この橋のボンボリの様な欄干のたもとで、トウモロコシの饅頭を売って生活をし
ておりました(父死亡、母働けず)。 住まいは近くのロシア街でした。60年ぶりに昔の写真を見て当時の事を懐かしく思い出しました。雑誌「大連と瀋陽」を教えて頂き有難うございました。
ローラさんご無沙汰いたしております。横浜のオフ会以来1年近くなりますが、元気にしております。今年は無理ですが来年牡丹江に行く積もりです。 |
| Re: 「大連と瀋陽」 ローラ - 2005/07/21(Thu) 14:43 No.3143 | |
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柳の綿さん、お久しぶりです。
>終戦時小学3年生でした私は昭和22年春の引き上げまで、この橋のボンボリの様な欄干のたもとで、トウモロコシの饅頭を売って生活をしておりました。
改めて日本橋の写真を眺めて感慨にふけってしまいました。 父上が満鉄病院に入院とは聞いておりましたが…。 一家を支えて頑張っていたのですね。 その頃のエピソードなどありましたら、又是非お聞かせくださいませ。 |
| Re: 「大連と瀋陽」 バガボン - 2005/07/21(Thu) 21:43 No.3146 | |
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柳の綿さん、はじめまして。ノロさんが飛行機からご覧になった残雪と見まごう柳じょ(No.3118)ほどではないですが、4月の北京で浴びた柳の綿の舞い姿は印象深く、道端に溜まったところは、私にも残雪を思わせたものでした。ところで、「日本橋」についての書き込みがお役に立ってうれしいです。せっかくですので調子に乗って、最近、インターネットで引っ張り出した情報から4件だけ追加させて頂こうと思います。すでにご覧になっておられたらごめんなさい。
下記の古書目録のWeb-site http://www.kosho.ne.jp/~matikaze/index.htm の中の、絵はがきのページ: http://www.kosho.ne.jp/~matikaze/tri/tri013.htm の中に、「大連日本橋」を含むセットが出ています。売り切れの場合はご容赦を
最新 旅順・大連探訪―百年の歴史を刻んだセピアの世界 「旅順探訪」刊行会 (著) 価格: ¥1,890 (税込)出版社: 近代消防社 ; ISBN: 4421006157 (1999/05発売) 出版社の紹介文には、「1910〜30年代そのままの面影を残す関東庁、関東軍司令部、白玉山塔、日露戦跡、日本橋、ヤマトホテル、白銀山トンネル…豊富な満州時代の写真に新旧の市街図を併載。歴史に埋もれた町へタイムトリップ。」とあります。
ついでに、 図説 「満洲」都市物語―ハルビン・大連・瀋陽・長春 ふくろうの本/世界の歴史 西沢 泰彦 (著) 価格: ¥1,835 (税込)出版社: 河出書房新社 ; ISBN: 4309725589 ; (1996/08発売)のp.55には、大連日本橋の写真が出ています。立ち読みででもどうぞ。
「中国・遼寧省 総合情報サイト」(http://www.cmcc-tokyo.com/)によると: 「大連の勝利橋100年ぶりに改装;1908年、旧満州時代に建設され、当時「日本橋」と呼ばれていた大連の勝利橋など3橋が、なるべく原型を保ったまま、拡幅されることになった。観光名所であるロシア街に隣接し、市中心部の東部へ向かう交通の要所となっているだけに、交通渋滞が深刻化していた。」(大連晩報より、6/19) とのこと。「なるべく原型を保ったまま」には、ホッとします。 |
| Re: 「大連と瀋陽」 C57135 - 2005/07/24(Sun) 01:48 No.3155 | |
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おひさしぶりでございます。 宣伝ですみません。「週刊・・」と同様のスタイルで、ディア・ゴスティー二社から「週刊鉄道データファイル」という本が出ています。題名の通り鉄道の本ではありますが、51号で「大連駅」を取り上げました。日本橋から大連駅を見た光景や、大連といえば旅順、の駅などを掲載しました。実は私が当該コーナー(写真と文)を担当しています。通常2pのところ個人の思いいれで無理に4pで組んじゃいました。バックナンバーなので既に店頭には無いかも知れませんが、よかったらご覧ください。
http://www.de-club.net/tdf/issue.php?pos=10 |
| Re: 「大連と瀋陽」 ローラ - 2005/07/24(Sun) 15:20 No.3157 | |
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C57135さんも大連・日本橋の撮影をしておられましたか! お知らせありがとうございます。
我々もいよいよ9月には大連・旅順にも参ります。 楽しみにしているのですよ。
私の次男が「鉄ちゃん」で殆どの路線(国内)を踏破しております。 お知らせの雑誌も知ってるかもしれないので、今度伝えておきますね。 |
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