「政治」tommyのつぶやき2001年

 またまた政府与党は、強引な法案採決を行うようですね。テロ対策特別法案(本当の名前は、20文字以上からなる長ったらしい法案名だそうですが…)で、海外への自衛隊の出動(むろんアメリカの後方支援でしょう)に、国会の承認無く、事後承認でも良いと言うことを決めるそうですね。事後承認とはどういうわけでしょうか? 事後承認は有効な方法なのでしょうか? ただ単に、誰かの判断のみで出動し、後から(ほとぼりが冷めてから?)国会の承認を得るということでしょうか? 既に実施したことを何で後から承認を得るのでしょう? もし、その承認が得られなかったら、どうしようと言うのでしょう?

 事後説明ならわかりますが、事後の承認などあり得ないのではないでしょうか? それでは、事前に国会の承認が得られないとは、どういう事態のことを言うのでしょうか? それとも、一刻1秒を争う緊急事態が発生するというのでしょうか? もしそうだとしたら、そのような緊急事態には当然国会の承認を得る時間がないわけで、むろん事後報告になるでしょう。それをわざわざ法律を作って決めておこうということでしょうか? 全く腑に落ちないテロ対策特別法案の内容ですね。平和憲法のなし崩しの第一歩と疑われても仕方がありません。国会は、わが国の最高議決機関なのですから。( Oct. 17. 2001 )


 特殊法人見直しは、予想通り、既得権益を握る族議員や所轄省庁などの官僚の抵抗が強く、1/3の54法人は手付かずの状態のようですね。それだけでなく、日本道路公団など、国土交通省の管轄する道路4公団の民営化についても、先ず、現在計画中の高速道路9,320kmの計画見直しを先行させなければならないのではないかと思われます。“先ず道路ありき”が、道路公団存続の理由になっているのではないでしょうか?

 また、巨額の投資を必要とするダムや干拓などの大型公共事業の計画見直しも含めて、特殊法人の必要性の有無を徹底的に議論しなければならない。民営化の必要性と、大型公共事業の必要性は別物で、それぞれ両面からの見直しがどうしても必要であろうし、既得権益については、単に族議員だけでなく、その票を支えている地方の有力者や地方公務員も繋がっており、一般市民も巻き込んでの見直し反対の抵抗勢力となっているので、事業の必要性については、利害関係の無い第三者による判定が必要となろう。

 また、地方の公共事業については、地方交付金や助成金を廃止すると共に、地方分権による地方の責任において計画し、計画内容の監査のみを国が行い、承認する方法を取る方が適当ではないかと考えられる。即ち、受益者負担の原則を貫くことである。ただ、地方財政では果たせない広域にわたる大型の公共事業については、国会の承認を経て国が主体で進めなければならないだろう。いずれにしても、税金が納税者の意志を無視して使われることを極力排除しなければならないのは当然のことであろう。( Oct. 8. 2001 )


 外務省の不祥事は止まるところを知りません。ホテル代の水増し四億円は半端じゃありませんねェ。それもホテル側にプールしておいて、事もあろうに淺川と愛人がホテルでの情事200回の費用に当てたですと? 何をか言わんやです! 伏魔殿の三悪人、松尾、淺川、?。もう一人は真打で、これからの登場でしょうか?

 公務員の不祥事があると、きまって上層部の幹部が記者会見で“申し訳有りませんでした”と、イナゴやバッタじゃあるまいし、ペコペコ頭を下げて謝れば良いってものじゃないですよ。何度同じような事件で謝りゃ気が済むの? ごめんで済んだら警察いらん! いや、その警察まで信用を失うような不祥事が続いているんですから、言う言葉もありません!

 そして、今回の事だけでなく、外務省の粛清に躍起となっている田中真紀子外相に対して、外相の指示に対する内部反発がすごくて、外務省幹部と田中外相との仲がギクシャクしているとマスコミは騒ぎ立てています。おまけに“外務大臣としての資質が問題”などと取り沙汰されています。
これ、ちょっとおかしいじゃないですか?  外務大臣というのは、私企業で言えば社長であるし、外務省幹部は執行役員か所轄部長じゃあないですか? 直ちにその指示に従うのが当然でしょう? 社長の指示をきけないなら、即刻、辞表を提出するしかないじゃありませんか? それに社長を批判して大きな顔をしていること自体、摩訶不思議、何様だと思っているんでしょう。やはり世間知らずの伏魔殿の住人ですねぇ!

 それに、私企業で働く私達の給料は、自分たちが汗した努力の結晶です。業績が上がらなければ給料も上がりませんし、下手すれば、自分のせいでもないのにリストラの憂き目に遭うんですよ! そんな心配の無い公務員の給料は誰が払っていると思っているんでしょう? そして水増し請求して着服しているお金は、一体誰のお金でしょう? 私達の汗して納めた血税なんですよ! ハッキリ言って解っていないんですよ! そんな幹部官僚は更迭するか、責任をとって辞めてもらえば良いんですよ!(体裁良く言えば、後進に道を譲るってこと!) なにしろ、少なくとも減給は当然で、ボーナスも無しですねぇ。私企業で当然のことが、なぜ公務員ではそうならないんですか? 国家公務員法でそこまでシッカリ守られているんですかねぇ? 貴方、腹立たしく思いません? 何? 貴方も公務員? こりゃあダメだ! ( Sept. 10. 2001 )


 特殊法人改革では、予想通り各省庁の猛反発と抵抗が始まりましたねぇ。先の参院選でも見られたように、郵政事業の民営化を阻止しようとするために、選挙の不正が発覚して問題になっていますが、どこやらの議員は、組織を力に堂々と、小泉内閣の公共事業縮小方針に反対して当選を果たしているではありませんか?

 一方、「あたしは…、あたしは…」の国土交通省は、小泉改革予算に真っ向から闘いを挑んでいるでは有りませんか? また、外務省の機密費削減にしても、何やら数合わせみたいで、実質的には費目を移し変えただけで、何の削減になったのやら、別の所で増額要求などしているではありませんか? 景気回復の低迷を理由に、官僚と族議員が結託して、小泉改革に反逆しています。先の日曜プロジェクトに“緊急提言”出演(?)した公共事業の権化、亀井静香議員の話しなどは、聞くに耐えませんでしたねぇ。

 何はともあれ、小泉内閣の今後の切り込みに期待しましょう! 田中外務大臣も「私設懇談会」を発足させたそうですから、小渕さんの徹を踏まないようにガンバッて、外務省改革を進めながら、日本の外交の実力を示してください! 頼みますよッ!( Sept. 5. 2001 )


 今回の参議院選挙は、期待に反して予想外に多くの課題を残しましたね。

その第一は、投票率が前回よりも更に低い56%で、当市でもやっと60%を少し超えた程度なのです。選挙戦の報道では、小泉フィーバーによって、ひょっとして選挙民の関心が高まって、高い投票率が期待できるのではないかと思われましたが、実際には、何の効果もありませんでした。逆に夏休み中の投票だったから、選挙を無視して遊びに行ってしまったとか何とか、投票率の悪さを夏休みのせいにしていましたが、ただ単に政治に無関心で、国民の権利と義務の行使を怠ったにすぎません。政治に無関心と言うよりは、自分達の生活にも無関心だと言う事でしょう。

 第二には、あれだけ問題にされている自民党の体質にもかかわらず、自民党議員の当選数が過半数を獲得した事実です。東北、北陸、山陰、中国、四国地方では、確実に自民党議員が当選を果たしました。自民党の選挙戦略もさりながら、地方が大型公共事業に頼り、交付金に対して地方からの陳情や、族議員の活躍の場を与えている既得権益体質が変わっていないことを示しているのではないでしょうか?
あれだけ構造改革を叫んでいる小泉内閣でも、彼らが期待しているものは、古い自民党体質による地方への大型公共事業投資によって、地方の利益を優先し、景気回復を図りたいという願望が表れているのではないかと想像します。

 第三の問題点は、自民党が参議院の議席の過半数を占めたことによって、議会二院制の意味が薄れてしまうことにあります。このことは、テレビでの街頭質問でも見られましたが、「衆議院と参議院と何が違うの?」と言う女性の質問に象徴されています。単に衆参両院あるだけならば何の意味も無いでしょう。衆議院で検討されてきた与党主導の議案について、公正な立場で裁定を下すという役割が参議院にあって、本来なら政党に左右されずに議決ができる体制、即ち中立的なと言うか、価値観の多様な体質を持つ議員で構成されていることが重要なわけです。ところが、今回の選挙で示されたように、与党が、それも自民党議員が過半数を占めることによって、内閣や与党による衆議院の議決案は、何の障害も無く参議院を通過することになって、私達国民の期待する改革が行われない心配があるのです。いわゆる多数決の暴力がまかり通ると言う事なのです。

 今回の小泉フィーバーは、参議院選挙において意外な陰を落すことになりました。私達国民一人一人の責任でもありますが、今後の小泉内閣の政策の展開を充分見守って行く必要があります。また、その分、野党それぞれの共闘体制と足並みにも注目し、政治が正しく行われるよう注視しようではありませんか?( Aug. 1. 2001 )


 外務省の公金横領問題や機密費の使い道の機密(?)問題で、田中真紀子外相と外務官僚との間がギクシャクしているとか何とかで、外務省にメスを入れようとしている田中外相を引き降ろそうと躍起となっている外務省幹部と何処やらの政治家達だが、はたまた外務省の沖縄サミットでのハイヤー代金の水増し請求事件は、火の中へ油を注ぐようなもので、小泉内閣の根幹を揺るがす事になろう。

 幸いというか、生憎というか、田中外相も主要8カ国外相会議でローマらしいから、国内問題どころではない。更に、イタリアで開かれるサミットにも出席するようなので、当分国内は手薄になってしまっている。

 行政改革、構造改革と声高に主張する小泉首相も、これら外務省問題を明らかにしない限り、政治家と外務官僚との関わりを絶ち切ることはできまい。これは、自民党内部の告発問題に発展するかもしれないが…。( July. 18. 2001 )


 新聞報道によりますと、経済学者らで作る政策構想フォーラム(代表世話人・大塚政策研究大大学院教授)が、地方交付税の廃止を柱とする地方財政改革の提言わまとめたとあります。

 政府の経済財政諮問会議でも、その具体案をまとめた基本方針を決定したようですが、その中でも、地方財政の自立と活性化を目的として、地方交付税の見直しと地方税の充実、市町村合併などによる地方自治体の自立をめざしておりますが、地方分権の確立のためには、どうしても避けて通れない問題であり、それによって、地方の国への依存と陳情による地域差を無くし、それに連なる族議員の活躍の場を作らない、真に地方のための政治を行う事になろうかと思います。既得権益を守ろうとする古い体質の首長や族議員の抵抗も激しくなることが予想されますが、是非とも、この改革案の実現を目指して欲しいと思いますね。( Jun. 24. 2001 )


 司法制度改革審議会(司法審)の最終意見がまとまりましたね。新聞でその要旨を拝見しましたが、極めて詳細に多くの提案が成されており、現行制度が現代社会と遊離し、如何に多くの問題を含んでいたかが解ります。この改革によって我々国民の多くが司法を身近に感じ、あるいは被害者の人権救済に寄与できるのではないかと期待します。

 基本理念にある通り“適性かつ透明な手続きで判断を示す”ことであり、従来の密室裁判を国民に開かれた裁判にすることであり、それによって世間の一般常識に沿った判断が下され、従来のような気が遠くなるような長期にわたる裁判が、極めて迅速に判決が下されるようになる可能性が高い。 人の記憶は時が経つにつれて薄れ、真実が歪曲される場合があることを以前述べましたが、長期の裁判では、真実が見えなくなってしまう危険もあり、この司法改革による迅速(拙速ではなく)な裁判によって、真実が失われない内に結審できることを期待したい。

 今回の司法改革が、単に参審制による一般人の裁判に参画することが目的ではなく、これまでの法曹三者(最高裁、法務省、日弁連)のみで決定されることの弊害を、利用者の意見・意識を適切に反映させることであるのは言うまでもない。
むろん、これだけ大規模な改革は容易ではないだろうが、勇気を持って改革を断行してもらいたいものである。それと同時に、裁判が人を裁くことではなく、罪を裁くことであることを忘れないで欲しい。( Jun. 14. 2001 )


 田中真紀子外相が集団イジメにあっていますねぇ。

同じ自民党内であるというのに、森前首相までが田中外相のやり方が官僚を刺激し過ぎると言っています。人事権を振り回すのは良くないとも言っています。これはまた納得がいきませんねぇ。やり方はともかく、外務省の人事権は外務大臣にあるのではないですか? 外務大臣の承認を得ないで、勝手に人事を決めるのが官僚主導の悪習慣ではないかと思いますが、歴代の、と言うより今までの大臣は首相も含めて、全員メクラ判だったのかも知れませんねぇ。政治主導が聞いてあきれます!

 野党の代表質問にしても、従来と同じ、言葉じりを捕らえてのイタブリじゃぁないですか? 相手の政策立案が不充分なら、自党の提案を売り込むチャンスじゃないですか? どんどん提案して議事録に残したら良いと思うんですがねぇ。揚げ足を取るより、敵の足元を見る方が効果的だとは思いませんか?

 ご本人も言っていますが、まだ出来立てで未熟な大臣ですから、みんなで応援して良い大臣に育ててあげたらどうでしょうか? 自民党は当然ですが、野党も今まで通りでは国民にそっぽを向かれてしまいますよ! 野党も変身しなければ新しい日本の政治は始まりません。( May. 16. 2001 )


 面白かったですね! 小泉首相の施政方針演説と野党の代表質問をテレビでじっくり拝見(?)しました。

 何しろ、今までの首相演説には見られない“べらんめぇ調子”に思わず拍手してしまいました。今までの歴代首相の、官僚の作文(?)の棒読みに慣れている国会議員諸氏も、度肝を抜かれてしまったのではないでしょうか? そのせいでもないでしょうが、質問に立った野党議員の調子はいまいち迫力に欠けていて、首相の答弁にタジタジの様子に見えました。唯一期待の、民主党の鳩山党首にしても押され気味で、小泉さんの方が役者が一枚も二枚も上のように見えました。

 この様子では、野党総なべて自民党の小泉人気に持っていかれてしまいます。何時までも反対!反対!でなく、譲れるところは譲り、協力できるところは積極的に協力し、小泉内閣の政策の弱さを野党が一致協力して提案して補って、国政を政党政治ではなく、超党派で国会の議論を通して行うことを国民に知らせなければ、新しい日本に生まれ変わらないのではないでしょうか?

 何しろ、今回の国会の代表質問で、野党自身の変身が迫られていることを痛感しました。それでも尚、野党が依然と同じ様に、反対、反対ばかりを唱えていたり、揚げ足取りに終始していたら、何時の間にか国民の信頼を失ってしまい、自民党一党独裁の世になってしまうに違いない。党利党略より、国民から選ばれた政党として、国民の期待する政治を確立しよう!

 今回の小泉首相の質疑応答の面白さは、改めて国民に政治に対する関心を呼び覚まさせたに違いありませんし、問題になっている田中外相が、外務省の独走を阻んだ発言にしても、決して国民の期待を裏切ってはいません。この二人にこそ、“国民栄誉賞”を差し上げたいではありませんか? ( May. 12. 2001 )


 週刊ダイヤモンドの4/28,5/5合併号には、“巨大利権の闇”として主要33特殊法人の実態についての特集号となっていて、国の行政の上に乗っかった不当な利権構造が明らかにされている。

 今回の自民党総裁選において、派閥を超えた自民党改革を訴えて圧倒的な支持を得て当選した小泉元相に期待が集まっているが、行政の陰の国民の目が届かない所で税金の無駄使いが行われており、これらを白日の下に晒し、特殊法人の廃止や民営化を促進しなければ、利権の癒着構造は無くならないだろう。
そうこうしている内にも、中国、九州整備新幹線が着工の運びとなっているし、諫早干拓工事の中止も先延ばしにされている。国費を使用する大型公共工事のゴーサインは党派を越えた国会の承認事項にしなければ、財政改革は成されないし、工事に伴う自然破壊が子孫にツケを残すことになるだろう。

 週刊ダイヤモンドの記事によると、特殊法人の抱える借金が255兆円という膨大なものとなっており、国の負債666兆円と相俟って国民の生活を脅かし、見境の無い歳出の増加は私たちの子供や孫に重くのしかかって行く。実際には、国家予算の配分は複雑で、国民には明らかにされていないので、尚更闇の中にある。
特に膨大な利権集団は、“日本道路公団”であり、公団の下に隠された多くのファミリー会社が連なり、一般の企業の介入を排除している。赤字路線を次々に造って行くために、既に償還を終えている高速道路さえも、いつまで経っても無料になることは無い。自分たちの仕事を無くさない為には、採算の合わない高速道路でさえも地元の要望を引き出して工事の着工に漕ぎつけなければならない。建設費がいくら掛かろうが自分の腹が痛むわけではないところに問題がある。

 道路公団だけではない。年金資金運用基金(旧・年金福祉事業団)、都市基盤整備公団(これに出向している社員には、ゼネコンから51人、銀行28人、不動産業から16人など)、水資源公団(ムダなダム建設)、日本財団(ギャンブル法人の船舶振興会)など国土交通省とからんで水面下での攻防が激しくなっている。
これら特殊法人は、今だ“78”もあって、私達国民にはこれらの実態は全く明らかにされておらず、更に資金ルートが煩雑で分かり難くなっている為、国会でも実態が充分解明されていないのではないだろうか?

 この特集をみるかぎり、利権構造の改革は容易ではない。新生内閣、小泉首相の掲げる政府主導の財政構造改革に期待したいが…。何しろ、誰やらの主張する雀の涙ほどの所得減税や、無駄金を注ぎ込んでゼネコン救済での景気浮揚策などにだまされてはなりませんぞ!( Apr. 25. 2001 )


 自民党総裁の予備選挙が、思わぬ一方的な小泉優位に流れが傾いてきて騒然としてきましたね。問題は、小泉総理が実現した時に果たして自民党が代わり得るか? と言うことではないかと思います。所詮コップの中での争いであるし、参院選挙までの数ヶ月のお山の大将ではないかと危惧されています。

 では、ここまで自民党の体質改善が望まれていることがハッキリしてきた状況において、本当に日本の政治を変えるには、何がどう変われば良いのでしょうか? 野党がそれにどう関わればよいのでしょうか?
自民党が変われば、今度は、野党が変わらねばならないのではないでしょうか? 自民党をいくら批判して見ても、野党自身が変わらねば政治は変わらないのです。いつまでも自民党批判に終始している野党では、日本の政治は変わっていきません。

どんな場合でも,相手を変えようとしても変えられるものではありません。自分自身をどう変えようと考えて、自分が変わることによって自然に相手も変わっていくのです。視点を世界の中での日本の政治の有り方、方向をしっかりと見極めることこそが大事なことではないのでしょうか? いつまでも他党批判に終始している現状では、誰が首相になっても、態勢は変わらないような気がしますが? 貴方はどう思います? ( Apr. 22. 2001 )


 いよいよ自民党の総裁選が始まります。
役者も予想通り、橋本龍太郎、小泉純一郎、麻生太郎、亀井静香の各氏が出馬しましたが、橋龍さんは、私の年賀状にも出場しましたように、内閣の舞台に再登場で、言わずと知れた首相時代に遣り残した構造改革や財政改革の見直しに意欲を燃やしているのでしょう。小泉さんは、一に自民党改革で、これも厚生大臣時代に遣り残した郵政三事業の改革や高齢化時代の福祉・医療改革が柱になっているのでしょう。麻生さんは、自民党の若手議員が推し、新生自民党を標榜すると同時に、現在の経済財政担当相の財政改革即ち不良債権処理がメインと思われますが、なんとなく影が薄いことは否めません。亀井さんに至っては、演説を聞いていてわかる様に、昭和三十年代の労働運動を思わせる古い体質の自民党そのもので、政策にもハッキリしたものの無い日和見政策で、何でまたこの時期に、減税やら消費税の3%への引き下げやらを前面に押出すんでしょうか? 理解に苦しみます。KSDの3000万円の収賄容疑はどうなっているんでしょうかねェ?

 いずれにしても、国民が望む自民党の体質は変わりそうにもありません。いっそのこと、派閥を超え、更に野党との連携をも明言する小泉さんが、自民党より独立した方がすっきりするんですが、やはり票田を棄ててはサバイバルに生き残れないと踏んでいるのでしょうか? 自民党改革に威勢の良かった加藤、山崎組はどうするんですかねぇ? (Apr. 14. 2001 )


 4月1日から家電リサイクル法が施行される。これによって消費者はリサイクルのために定められた料金を負担することになる。例えば、テレビを買い換えて古いテレビを廃棄する場合は、一律2700円のリサイクル料金を払わなければならない。
それだけではない。引き取り業者には、別に収集・運搬料金を支払うことになるらしい。なるらしいというのは、通常は、買い換える電気店で交換するためにそれを支払わなければならないのかどうかハッキリしない。それが販売価格に上乗せされるのか、運搬費をサービスとして値引きするのかは、販売店によると考えられる。いずれにしろ、これらは消費者負担となるため、容易に買い換えられなくなるだろう。

 消費者が実際にどう行動するかは、今後を見なければ分からないが、リサイクルの考え方が定着するまでは、耐久消費財の消費が落ち込むか、不法投棄が増加するに違いない。

 私は従来より電気製品は自分で修理するか、或いはメーカーに修理に出すようにして、長く使用するよう心掛けているが、実際には、商品は年々改良されて電力消費量も向上するため、旧型の機器に高い修理費を出すより、買い換えたほうが良いと思うことが多い。例えば、10年使用した冷蔵庫を修理した際には、修理費が4万円かかったし、3年目のビデオデッキを修理した際は、1万5000円かかった。洗濯機は修理しようとしたら、販売店が良い顔をしなかったため、買い換えざるを得なかった。

 これらのことを考え合わせると、リサイクルは修理体制と一体のものとして考えることが必要で、資源の有効活用は、単なるリサイクルのための回収体制で終わってはならないと思う。その際に問題となるのは、修理費用の抑制だろう。先のビデオデッキの故障のように、1ケ100〜200円の素子を交換するだけでも15000円の修理費となってしまい、ほとんどが工賃と運送費となってしまうことだろう。販売店が独自に修理できる体制をとって、販売だけでなく、修理などのサービスの売上が寄与するようにして行かなければ、省資源・省エネルギーに向けて、リサイクルの効用が充分発揮されないのではなかろうか? それとも金満日本では、消費が美徳とばかりに新規製品をドンドン市場に送り出して、買い替え需要で経済発展する方がいいってことか? ( Mar. 31. 2001 )


 国会では、森総理の進退騒ぎで混乱しておりますが、参議院本会議では、首相の問責決議案が圧倒的多数で否決されたとありました。森総理自身は辞意を表明しているとかで、一体どうなっているのか、皆目見当がつきません。国政をないがしろにした国会審議と、国民を無視した党利、党略の茶番劇には呆れるよりも、憤りが感じられます。

 国会はさておいて、地方分権時代を象徴して、全国各地で新しい知事さん達の意欲的な活躍が目立つこの頃ですが、雑誌「THE 21」(PHP研究所発行)の4月号に“「日本を変える知事」ランキング”が特集されています。石原東京都知事を初め、三重県の北川知事、長野県の田中知事、栃木県の福田知事、それに横山ノックさんの後を受けて登場した太田房江大阪府知事など、話題の絶えない面々ですが、総合ベストテンの上位は、

  @ 橋本大二郎(高知県)
  A 北川正恭(三重県)
  B 石原慎太郎(東京都)
  C 浅野史郎(宮城県)
  D 田中康夫(長野県)
の順位となっていますが、貴方の評価順位と比べて如何でしょうか? 意外だなあ!と思われた方もあるでしょうね。この順位は有識者4人と公務員アンケート、インターネット対応度(E-mailに対する対応など)、政策評価を総合したものだそうです。

何はともあれ、これらの地方自治体の首長の活躍に負けず、国会議員も自分の欲得ばかりに拘らず、国民の代表であることを忘れないで真剣に国政に取り組んでもらいたいものですね。( Mar. 14. 2001 )


 「脱ダム宣言」で揺れている長野県で、土木部長を更迭するという思いきったことを田中知事は打ち出しましたね。

同じ名前の「康夫」である光家康夫土木部長が、元の建設省(国土交通省)へ復帰することになりました。県の土木部長として、建設省から天下っていたのには驚きました。なるほど“知事の方針など聞けるか!”と言う態度もうなづけますねぇ。長野県は旧い因習の自治体だとは聞いていましたが、自分の上司(否、トップですよ!)に当る知事に対し平気で逆らい、“皆で渡れば恐くない!”と、革新しようと就任した田中知事に、集団イジメを実行するほど愚かな自治体だったんですねぇ! しかし、教育では全国的に優れた教育者を輩出して、模範たる文化県だと聞いていますが、やはり排他的な田舎なのでしょうか? それとも官と業が利権で繋がっているのでしょうか?

 でも、田中知事は反対にもめげず良くやりますねェ! 先日は、追っかけ族の若い女の子がいて、田中知事を応援していましたが、その子も姿に似合わずシッカリした意見を持っていて驚きました。全国には多くの田中知事ファンがおりますので、安心して下さい。私も陰ながら応援します。時代錯誤の建設族とトップの方針を理解できない官僚や議員には遠慮してもらうより仕方がないでしょう。

 県の土木と言えば、私にも忘れられない経験があります。私の家の横を流れる2級河川の改修の際に、拡張を反対した私達に、県の土木事務所の部長は何と言ったと思います?

「この川は、300年ほど前にも氾濫しているのだ! だから今改修して拡幅しておかなければ、地域に大きな被害が出る可能性があるんだ! あんた達の反対があっても計画は変えられないんだ!」

時代錯誤もはなはだしい。300年も前には、今の川幅より更に狭かっただろうし、堤防もシッカリ造られていなかっただろうに。それを、せっかく丁寧に造られていた石垣積みの堤防(堤防は城の石垣の如く、細かい砂利からだんだん大粒の砂利にして、最後に大きな石で石垣が構築されていて、川の水が少しずつ砂利を通して地下にしみ込むようになっているようだった)を壊して、幅員10m、深さ3mのコンクリートの排水路に変えてしまうと言う神経が解らない。
今では、コンクリートの護岸とネットフェンスに遮られて、堤防に草木が茂って散歩や、近所との会話を楽しんでいた当時の川の面影は無い。魚も蛍も死滅してしまった。それに、水嵩は無く(夏はほとんど水は無い)、堆積した土砂とその上に富養した草にうずもれて、かえって台風時の水嵩が心配になっているこの頃である。( Mar. 10. 2001 )


 衆議院本会議での森内閣不信任決議案が与党の圧倒的多数(274:192)で否決された。

これを提出した野党4党は、この結果を予測できたのではないかと思いますが、不信任案提出のチャンスがこの時しかないとの判断によるらしいが、我々国民には納得がいかないものではないだろうか? 更に不思議なことは、与党の自民党内にも森総理下ろしが高まっていて、報道に依れば、今回の“不信任案否決は、野党に対する否認の意味であり、森総理を信任する事では必ずしも無い”と言うわけの分からないことが言われている。国会の審議が国民の心とかけ離れた、党利・党略のためだけで行われているのではないかと言う不信感が更に高まったのではないだろうか?

 その上、与党内で森総理の不信任が高まっていることは、多くの問題を起こしている森総理の個人的なことではなく、森首相を密室合議で指名した、亀井、小泉、青木、野中等自民党幹部の大きな責任でもあり、内閣を構成している各大臣や森首相を補佐する全ての与党の責任でもある。これを森首相個人の責任に転嫁していることこそ問題であろう。確かに、森さん自身の軽率さやリーダーシップの不足もあろうが、それは首相になる以前から知られていることではなかろうか? 首相公選制の是非が高まるに違いないが、腐敗しきった自民党の体質では、もはや国民の支持は得られなくなるのではなかろうか? (Mar. 6. 2001 )


 テレビ朝日のサンデープロジェクトで亀井静香議員とエコノミスト竹中平蔵さんらとのやり取りを聴いていましたが、亀井氏は相手の話しを全く聴かないで、自分の主張ばかり押し通し、それも具体的なことは何も無く、抽象的な話しばかりで、自分が国民から選出された国民の代表であることを全く忘れていることに腹が立ちました。
最近の不況にもかかわらず建設業が以前の2倍にも増えており、竹中氏らが中小建設業を整理統合するのが必要だと主張しているのに、これらの中小建設業の救済に公費を使うべきだと言う。未だに公共事業を増やせば景気回復になる、とバブルの蒸し返しを平然と主張するのには呆れた。公共事業のバラマキで業界のご機嫌をとり、(以前テレビのルポにあった通り)陳情を受けるのを生き甲斐にしている族議員の代表株といっても不思議ではないか?

 田原総一郎御大が、亀井さんをおだてて、政府主導の大胆な財政改革を約束させようとしても、何ら策は無く“これじゃあ、財政改革とは名ばかりで何もしないんじゃあないか?”と呆れさせた。郵貯の民営化についても、「今その必要は無い!」と平然と宣くのには、竹中氏らを唖然とさせた。
“やはり自民党では財政改革は望めない”のか? 国会議員の頭の中はやはり金と票しかないか? 我々が選んでいたのは、国民の代表ではなかったのか? ( Feb. 11. 2001 )


 衆議院本会議のテレビ報道をご覧になりましたか? モリソバさんの演説は、これがわが国を代表する主相かとガッカリしました。原稿の棒読みはむろんのこと、内容にも何の決意表明も覗えません。バカの一つ覚えの教育改革、IT革命による景気対策、一体どうしようとするんですかね? 具体的な政策が何も見えてきません。機密費横領疑惑の解明についても、形ばかりの「国民の皆様には深くお詫び申し上げます」だと? 本当にそう思ってるの? とても心からのお詫びが伝わってきませんよね? 単に、原稿にそう書いてあるだけじゃあないの? 河野外相の答弁にしても同じ! 機密費の内容は「機密に属する為明らかに出来ないので、ご了承頂きたい」だと? こんな答弁で国民が納得できるとでも思っているのかね? “機密”を錦の御旗にして、疑惑を霧で巻こうって魂胆じゃあないの? 河野さんは信頼できると思っていたが、やはり買かぶりだったか?

 一番大事なことは、疑惑を晴らすためと、機密費の使い方の妥当性を証明するために、全てを公開することではないのか? 重大な機密に属する内容の詳細までも公開せよ、とは誰も言っていないのだ。“機密費”と言う名目の金銭の出し入れに関する情報の公開を求めているのである。“どこどこの国の、これこれの秘密に関して、こんな情報を入手したいためにこれだけ金を使った”などと言うことは知らされなくて結構。何時、誰が、どれだけ金を使ったのか、明らかにしてもらいたい。国民の税金を使っているわけだから、収支を明らかにするのが当然の義務でしょうが!

 もうこんな首相や内閣に政治をまかしてはおけないよね。そう思いません? やはり首相は国民投票で選ぶことが必要なのかもしれないね。閣僚にしても、国会の場で超党派で選出すべきではなかろうか? 今回は、与党の公明党でさえも、森首相(政府自民党)に対して不信感をあらわにしています。KSDの問題にしても、機密費の横領疑惑問題にしても、徹底的に解明してもらいたいですね。( Feb. 5. 2001 )


 今、司法制度の改正が大きな問題に成っています。
 弁護士の中坊公平さんがNHKテレビの12回シリーズで「いまなぜ司法改革なのか?」の第1回が放映されました。中坊さん自身が司法制度改革審議会の委員の一人なのです。現在の司法制度の問題は、国民と遊離し、国民と司法との間に大きな溝があってこれに橋を掛けることがどうしても必要だと言います。具体的には、裁判所(法廷)は裁判官の威厳を示し、心理的な圧迫を与える構造になっていて、国民が裁判で争うことを躊躇せざるを得ないし、訴訟費用にしても負担するのが容易ではない。
それゆえ国民が利用しやすい司法制度の実現と、国民が司法制度への関与ができるように、国民の常識と離れた法曹のあり方の見直し、機能の充実、司法の改革によって司法制度のあり方をより明らかにすることだと言います。実際に、国民の正しい主張が通らないと言うのが現実で、住専への公的資金の導入にも見られるように、次のような4つの大きな問題を抱えている。
  @ 泣き寝入り
  A 政治決着(ルールが無い、多数決)
  B 暴力(闇の勢力、ごね得)
  C 行政指導(お上の威光)
そのための一つの方法として、国民の司法への参加としての“陪審制度の導入”が有ります。これら司法制度の改革案については、昨年の11月に司法制度改革審議会の中間報告がありますが、これについては、やはりNHKテレビで「21世紀 あるべき司法制度を問う」と題して、パネルディスカッションが放映された。
  1.基本的理念と方向
     国民が国家に依存する体質から抜け出し、法廷で透明なルールが期待する社会。

  2.人的基盤の拡充
     弁護士、裁判官、検察官など司法に携わる人の増員とそれらの養成制度の改革。

  3.弁護士制度と裁判官制度の改革
     人間味ある豊かな経験を持つ人の登用や裁判官の人事制度(キャリヤ裁判官)
     に透明で客観性を確保するように見直すこと。

  4.制度的基盤の整備
     国民が利用しやすく、身近な司法を目指す。弁護士の法律相談を拡充したり、
     裁判費用を軽くしたりすること。

また裁判の迅速化や立法・行政に対するチェック機能の重要な柱となる。焦点の国民参加については、広く一般国民が裁判の内容に関わる方向を打ち出している。

問題は一般国民の司法参加となる陪審制度であるが、賛否両論があり、反対論の主なものは、

  @ 陪審制度は、政治的な制度ではないか?(司法制度ではない)
  A 陪審制度は、憲法違反ではないか?
  B 誤判が増えるのではないか?
  C 裁判が不安定になるのではないか?
  D 事件報道の規制が必要になる
となっているが、実際には、わが国においても昭和3年から昭和18年まで陪審制度が導入されていて、戦争のために昭和18年で中止になって以来失われたようであるが、特に大きな問題は無かったようだ。外国では、良く知られているアメリカ以外にも多く採用されており、次のようである。
  陪審制(判決権は裁判官にある)を採用
    アメリカ
    イギリス
    アイルランド
    カナダ
    オーストラリア
    ニュージーランド
    スペイン
    フランス
    ロシア

  参審制(裁判官と同じ権利がある)を採用     ドイツ     イタリア     オーストリア     オランダ     フィンランド     中国

  併用している国     フィンランド     ノルウェー     デンマーク     ベルギー     スイス     南アフリカ     マレーシア

また日本の裁判の遅さは呆れるほどであるが、これも日本の法曹人口は外国に比べ極端に少ない。最も多いアメリカの国民285人当り1人に対して、日本のそれは6233人当り1人であり、比較的少ないフランスの1641人当り1人に対しても著しく少ないことがわかる。これらをもってしても日本の司法制度には多くの問題があり、司法制度改革は急務であることは確かだろう。だから我々一般市民も決して無関心であってはならない。( Jan. 18. 2001 )


 行政改革の第一歩、省庁再編(改編ではない)で1府(内閣府)12省庁がスタートした。
行革担当相として返り咲いた橋龍さんの意気込みは、首相時代に果たせなかった行政改革を成し遂げることだろう。彼の手腕に期待したいが、まだまだ自民党内に根強い抵抗もあって、なかなか思い通りにいかないことも多いと思われる。その一つに今回の省庁再編は、各省庁をブロック遊びよろしく積み重ねて、未練たらしくそれぞれの旧名称をつなげて残し、官僚数の大幅削減もほとんど先送りで、見せ掛けだけの省庁改編なのだ。これによって各省庁は巨大化し、反って官僚の力が増大し、政治主導が霞んで見えてしまうのも否めない。橋龍さんの思い通り、政治主導の省庁改編が成るかどうか期待して見守るしかないか?

 今日のNHKテレビでの「日曜討論 各党に問う 21世紀・日本の政治」でも、巨大国土交通省を手中にした扇さんの整備新幹線投資の強気発言は論外としても、各党首が日本の政治をどうするかではなく、次の参議院選挙で如何に議席を確保し、政権を得る為に自党を有利にするかであって、それぞれの党が政策面で協調して、“20世紀に残した問題の解決を図り、新しい日本を創るためにはどうするか?”という発想が無かったのにはガッカリした。やはり21世紀は政治家に任せず、我々国民一人一人が国を立て直すつもりで意思決定をし、行動を起こさなければならないのかも知れない。( Jan. 7. 2001 )


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