「Weekly Needs」1997.9.11号(Vol.3 No.38)
「まち」から「仮設」へ。「仮設」から「まち」へ。
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公営住宅・第4次募集のポイント
●今月の26日から、第4次の災害復興公営住宅・一元化募集が始まります。全体で約1万3千戸の公営住宅(市営・県営)が募集されますが、そのうち長田区内で募集されるのは、市営・県営あわせて600戸弱。今回も倍率は高くなることが予想されます。まだくわしい内容は発表されていませんが、いまの段階で分かった情報を簡単にまとめてみました。
- [仮設優先枠]
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県営は前回と同じ10割のままですが(一部を除く)、市営は8割に上がりました。また、仮設住宅の人はこの8割の枠で落選しても、残り2割を一般(仮設外)の人ともう一度抽選するチャンスがあります(敗者復活方式)。逆に仮設外の人から見れば、たった2割の枠を仮設枠で外れた人と一緒に争うという、非常にきびしい競争となります。
- [第2・第3希望]
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仮設の人のみ、希望する住宅を3つまで書くことができます。1回目の抽選(第1希望)で外れた人は、もし第2希望の住宅への応募が定数に達しなければ、2回目の抽選が行われます(これがもう一度繰り返されます)。別の言い方をすると、第2・第3希望の住宅に倍率の高い住宅を申し込んでも、その住宅は1回目の抽選で全部埋まってしまう可能性が高いので、あまり意味のないことになります(第2・第3希望は1回目の抽選で募集割れした住宅に対する二度の補充募集と理解してください)。
ですが、これは第2・第3希望には郊外の(倍率の低い)住宅を申し込まなければならないということではありません。希望があくまで市街地の場合、第1希望に市街地の住宅を書いて第2・第3希望には何も書かないか、あえて第1〜第3希望すべてに市街地を記入するか、でいいのです。もちろん、郊外でもいいという人は、第2・第3希望に郊外の住宅を記入すれば当選の確率は高くなると思われます。
- [4次募集以降の展望]
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気になるのは4次募集以降の展望です。住宅復興3カ年計画(総戸数38,600戸)によれば、残る募集は4〜5千戸ですが、これはおそらく、仮設外も含めた被災市民の住宅ニーズをみたすには充分な数ではありません。市街地での住宅募集が今後増えるかどうかについては、断定的なことは何もいえませんが、みなさんの応募そのものが、住宅募集計画を検討するための最大の資料ですので(行政も活用しています)、ひとりひとりの希望をしっかり示すことが大切だと思います。
●くわしくは9月17日発行の広報こうべ特別号、または神戸市住宅局管理課(078−322−5584)、住宅供給公社(078−232−9557)へ。
(実吉 威: 震災・活動記録室 078−681−6231)
インフォメーション
- ◆災害復興(賃貸)住宅の第4次 一元募集◆
- 申し込み案内書は9月26日(金)から区役所などで配られます。
これまでの一元募集で1番戸数が多い災害復興賃貸住宅の募集です。神戸市内で1万1,700戸、そのうち市営住宅は約7,200戸の予定です。
くわしいことは、9月17日(水)に出る「広報こうべ特別号」でお知らせします。
【問】住宅局 管理課:078−322−5584
- ◆敬老 優待乗車証の交換◆
- 新しい乗車証との交換は、土・日曜と祝日を除く、9月16日(火)〜30日(火)です。
【対象】70歳以上
【必要書類】旧乗車証・印鑑(有償交付対象者のみ領収書もお持ち下さい)
【受付】住民票のある区役所・支所・出張所・連絡所
【問】神戸市 地域福祉課:078−322−5260
- ◆神戸市 国際港都 建設計画 素案の縦覧◆
- 9月17日(水)まで神戸市役所 都市計画局 計画課(078−322−5478)で縦覧できます。
・地区計画=御菅東地区と板宿南地区の決定素案
・再開発地区計画=舞子地区の決定素案、久二塚地区の変更素案
- ◆震災復興 土地区画整理 の事業計画変更案の縦覧◆
- 【日時】9月17日(水)〜30日(火)午前9時〜午後5時
※見方は「地区名=縦覧場所(現地相談所)」です。
@六甲道駅北=灘区永手町5
A松本=兵庫区大井通2
B新長田北とC鷹取東第一=長田区若松5 ジョイプラザ4階
写しは神戸市役所 東部復興区画整理課(078−322−6254)でも縦覧できます。
鳴子住宅のみなさんは“たこ焼きやさん”
星和台地区にある『仮設 鳴子住宅』を訪れた時、自治会長さんから誘いを受けた。
「明日“たこ焼き”するから、時間あったら来てな」
イベントで《たこ焼きや》を出店する予定が取りやめになったので、材料費を提供してくれた「レインボーネット」と、道具を提供してくれている「がんばろう神戸」のボランティアたち、それに仮設住宅の住民で、“たこ焼き”を焼いて食べようという話だった。
この『仮設 鳴子住宅』は、去年の7月に星和台地区の5つの仮設住宅を中心に開催した夏祭りで、初めて“たこ焼き屋”を出店した。あまりにも評判が良かったので、その後もコープ(生協)主催のイベントや「しあわせの村」で開催されたお祭りなどでも出店をしてきた。なんと1年間で14回も出店している。
次の日、言われた時間に来てみると、住民のおばちゃんらが4人ほど“たこ焼き”用の鉄板を囲み、和気あいあいと焼いている。本職ほどの素早い手の動きは見せないが、けっして動きにムダがない。いや、「慌てることはない」と言わんばかりの落ち着いた表情だ。本職顔負けの手際の良さで焼いている姿は、見ているだけで楽しくなってくる。
「兄ちゃん、どんどん食べてな」
と焼き立てを差し出され、子供のようにはしゃぎながら“たこ焼き”をほおばる。外側はほどよくこげめが付き、中はとろとろ。
「うまい」
「本職の“たこ焼き屋”よりおいしい」
みんな、口をそろえておどろいたようにほめる。
しあわせの村で以前開かれたイベントの時は、“たこ焼きや”ばかり8軒出店していたらしいが、『鳴子のたこ焼き』だけが行列になっていたらしい。
訪れたボランティア達が
「これなら商売できるんちゃいます?」と言うと、
「本職になったらこの味は出せないよ。利益を考えてないからこの味が出せるんだよ」と自治会長の町中さんは言う。
なるほど、材料がよいのか。しかし、材料だけでこの味が出せるだろうか? やはり、住民らのチームワークがあればこそだろう。
(吉田 のぶ)
みんなの伝言板
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みなさんの「声」と「声」をつなぐコーナー。「ゆずります」「求めます」「集まってください」などなど、多くの人に呼びかけたいことがあったら、ぜひ連絡をください。
(電話・FAX・郵便で「すたあと長田」までご連絡ください)
- ★「第10回 アジア料理を楽しむ会」のご案内★
- 今回はモンゴル料理です。
実演・実習のあと試食を行い、そのあとアジアの国についての勉強会を行います。 アジアの味覚を一緒に体験し、まだ知らないアジアの味を見つけよう!
【定員】20名(応募は1〜3名のグループで応募してください)
【参加費】1700円
【応募方法】ハガキかFAXで、参加者全員の住所・氏名・電話番号を書いて、一番下の「連絡先」に送ってください。
【受付〆切】9月22日(月)
【主催】神戸アジアタウン推進協議会
- ★としっこひろばに遊びにおいでよ★
- 子どもたちやおとしよりの方々、みんなで楽しく過ごしましょう。
【とき】毎週 日曜日 午後1時〜5時
【ばしょ】聖公会 長田センター
上の2つの情報のお問い合せ・連絡先:
聖公会 長田センター(担当:吉川(きっかわ))
〒653 神戸市長田区御蔵通6-162
TEL 078−576−8448
FAX 078−576−8442
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- あき:
- あっというまに9月。そう、わたしの季節《秋》。お月さんが、うつくしく見えるころだわ。
- かん:
- 9月16日の火曜は月食で、つぎの日の午前1時からはじまり、3時ごろ、まったく、月がかくれるんだよ。
- あき:
- かくれる前の、中秋の名月をみながら、だれかと話してみたいーって気になるの。
- かん:
- 人恋しい季節でもあるしね。そうそう御蔵通5丁目のプレハブのたっている所に、だれでも寄れる『もやい』っていう《あつまれる場所》ができただろ。
- あき:
- これから、みなで協力して、つくりあげてゆく場所だけど、古着のリサイクルのコーナーがあったり、手作り品を販売できたり、『さおり織り』がたのしめたり。読者のみなさんも、一度のぞいてくださいね!
- かん:
- 舟をつなげるのに、《もやい結び》ってあるよね。だけど、《いっしょに所有するところ》という意味も『もやい』にはあるんだ。たたみのスペースで、おしゃべりを楽しもう!
※『もやい』……高速長田下車、南へ徒歩5分。営業時間:朝10時〜夕方6時30分。日曜日と祝日はお休みです。
(和田 幹司)
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▲だいだい色のかべの プレハブ『もやい』 |
この「ウィークリーニーズ」は以下の皆様の協力により配られています
- ◎新聞販売店様のご協力で長田区内に折り込み戸別配布
- ・神戸新聞 板宿北専売 ・毎日新聞 丸山販売
・毎日新聞 尻池販売 ・読売新聞 新長田IC
・読売新聞 丸山IC ・読売新聞 御蔵IC
- ◎地元ボランティア団体・個人の協力により、
各地区(市内広域・姫路など)の仮設住宅に配布
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▽姫路「心のケア」ネットワーク:玉手・新白浜(姫路市)
▽鹿の子台ボランティア連絡会:鹿の子台第1〜8(北区)
▽有野台ボランティア:有野台第1〜3・五社・東有野台・有馬(北区)
▽神戸女子大学ボランティア活動本部:桜木町(須磨区)
▽北須磨ボランティア:西落合1〜2・名谷2(須磨区)
▽春風会:長田区内各仮設
▽兵庫商会:南落合第1〜3(須磨区)
▽阪神高齢者・障害者支援ネットワーク:西神第7(西区)
- ◎すたあとスタッフによる配達(仮設住宅・店舗など)
- 長田区内各仮設および店舗等・東白川台(須磨区)・学園東町第5(西区)・
星和台南ほか(北区)
- ◎コープこうべ様のご協力で店頭に据え置き
- ▽コープミニ ポートアイランド店
▽コープミニ 鹿の子台店
今号の制作スタッフ
- 編集長: 小野 幸一郎
- 副編集長: 吉田 信昭
- タイトル: 澁江 美貴
- 見出し・イラスト:家田慈子・橋本吏賀
- ワープロ入力: 和田幹司
「すたあと長田」は、いかなる政治・宗教団体ともつながりを持たず、また、どのような営利団体とも特別なつながりは無く、ボランティアスタッフにより全くの自主管理で運営しています。
みなさんのお役に立てればと、情報発信活動として「ウィークリーニーズ」を無料発行しております。
「ウィークリーニーズ」に対するご意見やご感想を、すたあと長田にお寄せ下さると嬉しく思います。これからの紙面作りに役立てたいと考えています。
numata@sakuraia.c.u-tokyo.ac.jp