「Weekly Needs」1997.8.28号(Vol.3 No.37)

「まち」から「仮設」へ。「仮設」から「まち」へ。

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=かんちゃんの ながたものがたり (第8回)=


==やーい! 丸山では、1億9千万年前のものが見れるんだぞ==

 長田のはまがわに住むものにとっては、丸山といえば、長田神社より上の、高取山の東がわ全体をさすことがある。だけど、大塚町や片山町あたりまでくれば、ほんとうに、ひとつの山がみえるのである。まるっこい山である。丸山だろう。

 このあたりは、大日さんがあったり、水天宮さんがあったり、さかみちを散歩することはあるんだけれど、丸山をやまとして、はじめてみるような気がする。
 堀切のバス停のほうから、お地蔵さんのある道を東にはいると、国の天然記念物をしめす白い立て札があることに気づく。

 “丸山つきあげ(衝上)だんそう(断層)”である。1億9千万年前の六甲山のかこう岩からなる“かたまりの断層”の一部分が、この丸山で、露出しているのである。このかたまりが乗っかっている地層も3千万年から百万年まえまでに積もったものという。

 六甲山がうきあがり、おおさか湾が沈みこんだ時代のことらしいが、億とか千万とか百万とかの年月のながさを知ると、われわれの今回のしん災のあとのたたかいも、気力を失わず、しんぼう強く、やらなあかんなーーと思えてくる。

(和田 幹司)

億と万とが がっちゃんこ
 でっかい でっかい
        がっちゃんこ

 やまができたし
       うみも きた

ぐらっぐらっ ごおーごお
        ゆれた まち

あせかき なみだ(涙)し
    きずく(築く) まち
いちにのさん を もういちど

▲長田天神町から
見た“丸山”


「長田区の福祉のまちづくり」より

− 福祉の言葉 A −


前回に引き続き、福祉の言葉の紹介です。

 

在宅(介護)支援センター
介護を行っている家族が、身近なところで気軽に専門家に相談でき、市町村の窓口に行かなくとも必要な保健福祉サービスが受けられるように調整するための、保健・医療・福祉にまたがる在宅サービスの窓口。ホームヘルパーの派遣や、ショートステイ、デイサービス、訪問入浴サービスなど、各種の在宅福祉サービスを提供している機関や、訪問看護、訪問リハビリといった保険医療機関(訪問看護ステーションを含め)などと連絡を取り、実施するサービスの組み合わせなどの調整を行う。

養護老人ホーム
65歳以上で、身体上、精神上または環境上の理由と経済的な理由から、家庭で養護を受けることが困難な老人を入所させ、健全な日常生活の確保を図ろうとする施設。

特養ホーム(=特別養護老人ホーム)
原則として、65歳以上で身体上または精神上に著しい障害があるために、常時介護を必要とするが、家庭ではこれを受けることが困難な老人を入所させ、日常生活上の必要な介護を行う施設。
(養護老人ホームの中でも、常時介護が必要な方を対象とするもの。)

老健施設(=老人保健施設)
疾病、負傷などにより、寝たきりの状態にある老人、またはこれに準じる状態にある老人に対し、看護、医学的管理のもとにおける介護及び機能訓練その他の必要な医療を行うとともに、その日常生活上の世話を行う施設。

ケアハウス
60歳以上で、自炊できない程度の身体機能の低下が認められ、または独立して生活するには不安があり、家庭による援助を受けることが困難な者が利用できる施設。入所者のプライバシーを確保しながら在宅福祉サービスも利用できる新しいタイプの老人ホーム。

 

※9月6日(土)にFMラジオ 『FMわぃわぃ』から放送します『サタデーエクスプレス』では、神戸協同病院院長 上田耕蔵先生をゲストにお迎えして「福祉のまちづくり」についてお話ししていただきます。


インフォメーション


◆生活福祉資金(転宅費)特例貸付◆
 震災により仮設住宅などの仮住まいに住まわれていて、恒久住宅へ引っ越す世帯のうち、引っ越しに必要な費用の調達が難しいと認められる低所得世帯、高齢者世帯、身体障害者・精神薄弱者世帯には、兵庫県社会福祉協議会が50万円を限度として転宅費の貸付を行います。
 世帯員全員の総所得の合計が、1人の世帯では180万円以下、2人の世帯では270万円以下といった条件があります。
【申込書の配布】各区の社会福祉協議会
【申請期間】1999年(平成11年)3月31日まで(予定)
【問】神戸市 社会福祉協議会 生活福祉資金担当
【電話】078−241−0037

◆ときめき神戸・歴史街道〜観光フォトコンテスト◆
 「神戸」や「歴史街道」の魅力を再発見していただき、神戸の観光復興を図る目的として、[ときめき神戸・歴史街道]観光フォトコンテストを実施します。部門(テーマ)ごとに新たな神戸の魅力をとらえた作品を広く募ります。ふるってご応募ください。
【募集期間】 1997年(平成9年)12月10日消印有効
【送付先・問】歴史街道 推進協議会 事務局 神戸観光フォトコンテスト係
       〒530 大阪市北区中之島6−2−27 中之島センタービル23階
       TEL:06−448−5820 FAX:06−448−8698
※くわしくは三宮のハローステーションKOBEなどに置いてあるチラシをご覧下さい。

◆第2回 震災資料室展示会◆
 震災資料室に寄せられた資料の展示会を開催します。
【日時】9月1日(月)       午後1時〜午後5時
      2日(火)〜4日(木) 午前9時〜午後5時
      5日(金)       午前9時〜正午(12時)
【場所】長田区役所7階ギャラリー
【問】震災資料室 事務局:078−579−2311


みんなの伝言板


 みなさんの「声」と「声」をつなぐコーナー。「ゆずります」「求めます」「集まってください」などなど、多くの人に呼びかけたいことがあったら、ぜひ連絡をください。
 (電話・FAX・郵便で「すたあと長田」までご連絡ください)

★じゃがいも プレゼント〜ふらの収穫祭★
 『十勝岳山ろく 野菜村』が、結成10年の感謝をこめて“新じゃがいも”4キロをプレゼントします。送料・箱代(1,300円)のみご負担いただき、中身のじゃがいもはタダです。
 申込受付は1997年(平成9年)10月31日(金)まで。発送は9月〜11月になります。

【取扱い】十勝山ろく 野菜村
【住所】 〒071-05 北海道 空知郡 上富良野町 南町2
【電話】 0167−45−2168
※すたあと長田に申し込み用紙があります。お気軽におたずね下さい。
 (078−521−7170:留守番電話の時は連絡先を入れて下さい)


共生共創センターの紹介


9月1日ぼちぼちオープン。
共生・共創センター(仮称〜親しみやすい名まえ募集中!)
ぜひ寄って下さいね。
共に生き、共に創りだす空間をめざして…

 未だに仮設住宅に住み人、まちでがんばっておられる人、
そんな人たちの生活支援や、仕事づくりや生きがいづくり、
そして気軽に集まれる場所があったらな……。
そんな想いからできました。
 オープンしながらぼちぼちつくっていこうと思ってます。
「こんなんやってー」「こんなんやれる」とか。

手作り品やご自慢の作品の展示とかも考えてます。
他にももりだくさん!?

問い合わせは
阪神・淡路大震災「仮設」支援NGO連絡会(仮設NGO)
〒653 神戸市長田区御蔵通5−5
TEL: 078-578-6921
FAX: 078-578-6923
高速長田駅から南へ徒歩5分

 

(画:山田 光:『仮設』支援NGO連絡会)


この「ウィークリーニーズ」は以下の皆様の協力により配られています


◎新聞販売店様のご協力で長田区内に折り込み戸別配布
  ・神戸新聞 板宿北専売 ・毎日新聞 丸山販売
  ・毎日新聞 尻池販売  ・読売新聞 新長田IC
  ・読売新聞 丸山IC  ・読売新聞 御蔵IC

◎地元ボランティア団体・個人の協力により、
 各地区(市内広域・姫路・大阪など)の仮設住宅に配布
▽姫路「心のケア」ネットワーク:玉手・新白浜(姫路市)
▽鹿の子台ボランティア連絡会:鹿の子台第1〜8(北区)
▽有野台ボランティア:有野台第1〜3・五社・東有野台・有馬(北区)
▽神戸女子大学ボランティア活動本部:桜木町(須磨区)
▽北須磨ボランティア:西落合1〜2・名谷2(須磨区)
▽春風会:長田区内各仮設
▽兵庫商会:南落合第1〜3(須磨区)
▽阪神高齢者・障害者支援ネットワーク:西神第7(西区)

◎すたあとスタッフによる配達(仮設住宅・店舗など)
長田区内各仮設および店舗等・東白川台(須磨区)・学園東町第5(西区)・
星和台南ほか(北区)

◎コープこうべ様のご協力で店頭に据え置き
▽コープミニ ポートアイランド店
▽コープミニ 鹿の子台店


今号の制作スタッフ


編集長:     小野 幸一郎
副編集長:    吉田 信昭
タイトル:    澁江 美貴
見出し・イラスト:家田慈子・加瀬久美・橋本吏賀
ワープロ入力:  和田 幹司

《すたあと長田 ウィークリーニーズ編集部より》
「すたあと長田」は、いかなる政治・宗教団体ともつながりを持たず、また、どのような営利団体とも特別なつながりは無く、ボランティアスタッフにより全くの自主管理で運営しています。みなさんのお役に立てればと、情報発信活動として「ウィークリーニーズ」を無料発行しております。



numata@sakuraia.c.u-tokyo.ac.jp