「Weekly Needs」1997.8.7号(Vol.3 No.36)

「まち」から「仮設」へ。「仮設」から「まち」へ。

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お知らせ


 2週に1回お届けしている「ウィークリーニーズ」ですが、まことに勝手ながら、次回の発行は、1週間遅れの8月28日(木)とさせていただきます。ご了承ください。


新しいまちを育てよう


「なんやこんなところ。人間の住むところちがうやん。」

自分の住んでるまちのことをそんなふうに言われたら、皆さんはどう思いますか?
 鹿の子台に仮設住宅が建ち並んだころ、私たちのまちは、神戸の市街地からこんなに遠くて不便なところに仮設住宅が建っていると、盛んにマスコミ報道されました。おかげで、このまちに一度も来たことのない人にまで、そんなひどいことをいわれたんです。長田の皆さんが長田を愛しておられるのと同様、私たち鹿の子台に住んでいる者も鹿の子台が大好きですから、あの当時、私たちは人知れず傷つき続けていました……。
 しかし、そんな悲惨なイメ−ジが出来上がってしまった鹿の子台仮設へ、止むを得ず入居せざるを得なくなった方たちの不安や悲しみや落胆は、私たちのそれとは比べ物にならないほど、もっともっと深刻であったはずです。

 あれから2年以上がたちました。この秋には鹿の子台の県営住宅に続き、市営住宅の申し込みがあります。

「わたし、鹿の子台にも慣れたし、水も空気もおいしいからここの市住に申し込もうと思ってるねん。」

「鹿の子台小学校はいい学校やから子どもがかわりたくない言うねん。」

今、鹿の子台仮設住宅の方の中には、そういってこちらに住む決意をされた方が少なからずおられます。『住めば都』。望んでやってきたのではないけれど、住んでみてはじめてここのよさがわかり、挫折ではなく、希望の出発点として新しい生活をはじめてみようという方がおられることは、私たち地元に住むボランティアにとっても大きな喜びです。

 鹿の子台は出来て7年目の若いまちです。まちづくり・地域づくりも、まだまだこれからです。でも、ここに希望をもってやってくる人々のパワ−がある限り、きっと、住みやすい、すばらしいまちになると私は信じています。

(鹿の子台ボランティア連絡会:西野 貴美子

鹿の子台第4仮設 左:鹿の子台第5仮設
右:鹿の子台の住宅地


インフォメーション


◆精霊 送り◆
 例年どおり、お盆の精霊送りをします。お花・お供えをもってきてください。
ただし、ビール、お酒などは処理がしにくいので、ご遠慮ください。小雨決行です。
【日時】8月15日(金)午後4時〜8時
【場所】長田区役所前 区民広場
【問】環境局 業務課:078−322−5291

◆市外避難者の なやみごと相談◆
 市外での生活上のなやみの相談、市政情報の提供をします。
【時間】午前10時〜午後5時(土・日・祝は休み)
【電話】0120−36−8833

◆県外避難者のための広報誌「ひょうご便り」◆
 県外避難者用の県の広報です。無料です。
【申し込み】県 生活復興推進課
【電話】078−341−7711
※市外・県外へ行った友人、知人のかたにも知らせてあげてください。

◆かぶっく寄席 其の六◆
【日時】8月23日(土)午後7時 開演
【場所】新開地 神戸アートビレッジセンター(新開地5丁目)
    地下1階KAVCシアター
【出演者】桂 あやめ、桂 九雀、笑福亭 銀瓶、林家 花丸
【入場料】前売り1200円、当日1500円、小学生以下800円
【問】アートビレッジセンター:078−512−5500

◆須磨・平磯海づり公園◆
 夏といえば海です。海づり公園では以下のようなサービスをおこなっています。
・貸しざお無料サービス  :8月1日(金)〜8日(金)
 (日曜日はありません)
・お楽しみ水あそびコーナー:7月19日〜8月31日(日)
【問】神戸市 海浜管理協会:078−735−2907


「長田区の福祉のまちづくり」より

− 福祉の言葉 @ −


 W・Nでは、前回の35号までに4回の連載で『長田区の福祉のまちづくり』を掲載しましたが、その中でみなさんになじみのない言葉もあったかと思います。
 今回は、そうした言葉の簡単な説明をさせていただきます。中には、すぐに利用したくなるサービスもあるかもしれませんよ。

 

新ゴールドプラン新GP
高齢者保健福祉推進十か年戦略の見直しのこと(1994年12月、大蔵・厚生・自治各省の合意)

市民福祉総合計画
新GPにある達成目標をふまえた神戸市の福祉行政に関する後期実施計画(1997〜2000年度分)のこと。1997年3月発表。

ホームヘルプ(サービス)
ひとり暮らしやねたきりの高齢者がいる家庭を、派遣申請に基づいてホームヘルパーが訪問し、家事、介護、相談など日常生活の援助を行うこと。

デイサービス(〜老人デイサービスセンター)
在宅の虚弱高齢者や寝たきり高齢者を対象とし、通所により、デイサービスセンターにおいて各種サービスを提供すること。リフトバス等を用いて送迎を行うところや、訪問事業を行うところもある。サービス内容は食事・入浴・日常動作訓練・健康チェック・レクリエーション・生活指導・家族介護者教室など。サービス内容により、以下の5つのタイプがある。

A型:(重介護型)
基本事業(生活指導、日常生活動作訓練、養護、家族介護者教室、健康チェック、送迎)、通所事業(入浴サービス、給食サービス)、訪問事業(入浴サービス、給食サービス)の全部を実施する施設。
B型:(基本型)
基本事業、通所事業の全てを実施し、訪問事業の各サービスについては選択して実施する施設。
C型:(軽介護型)
基本事業6項目中、「送迎」を必須とし、他の5項目中3項目を選択して実施するとともに、通所事業及び訪問事業の5つのサービス中2項目を選択して実施する施設。
D型:(小規模型)
基本事業については、生活指導(レクレーションを含む)、養護、健康チェックを、通所事業については給食サービスを実施するとともに、入浴サービスについては選択して実施する施設。
E型:(痴呆老人向け毎日通所型)
事業の実施はD型と同じ。ただし、対象者を痴呆老人とするもの。

ショートステイ
老人短期入所、またはそのための施設を指す。寝たきりや痴呆・虚弱な高齢者が一時的に家庭介護が困難になった時、一定期間を限度(1・2週間位)に福祉施設(特養ホーム等)などで生活すること。さらに長期にわたる入所(ミドルステイ)を行うところもある。

(まとめ:沼田 英俊


みんなの伝言板


 みなさんの「声」と「声」をつなぐコーナー。「ゆずります」「求めます」「集まってください」などなど、多くの人に呼びかけたいことがあったら、ぜひ連絡をください。
 (電話・FAX・郵便で「すたあと長田」までご連絡ください)

★プレハブをお譲りします★
 築1年9ヶ月のプレハブ、住居として使っていました。
お風呂・流し・トイレ付いてます。6畳分の畳も有ります。
大きさは、8.1m×4.5m 2階建て
無料でお譲りしますが、運搬・設置費の負担をお願いします。
ご希望の方はお早めにご連絡ください。
ご連絡は折田まで。
電話番号:078−731−1280
 または 030−48−98661

★遊び道具をゆずってください★
 共生共創センター(仮称)で使いたいので、将棋盤・碁盤・絵本など、ございましたら、お知らせください。
 あと、畳12帖ほどほしいです。ほかにも一緒に作って下さるボランティアさん大募集
連絡先:仮設「NGO」連絡会
電話:078−578−6921


あきちゃんかんちゃん、街へ出る 第30回


あき:
しんさいのあと、3回目のなつ。さら地にさく”ひまわり”だけが元気あるみたいね。
かん:
あの1月17日のあと、おなじ場所を6ヵ月ごとに、もう6回、写真で記録しつづけているんだけど……。
あき:
火災のあったところの復旧がまだまだね。鷹取のあたりがやっと家がたちはじめたんだけど、新長田や御菅のあたりはこれからだわ。
かん:
仮設のやねの下にも、まだたくさんのかたが住まれているのを、もう、わすれてしまってるんじゃないだろうか。
あき:
みんな大変で、自分のことだけで、もう精一杯。でも、苦労をわかちあえたらね。
かん:
公営の住宅の抽選にあたって、やっとのおもいで、まちにもどれる人がすこしずつ、ふえているんだから、歓迎しようよ。
あき:
わたし、いま、公営住宅にあたらしく入居される人に、まちの地図を作るお手伝いしてるの。待ってるわ。

※あつさにまけず、ひまわりにもまけず、なつの太陽にカッと眼をひらいて、笑顔ですごしたい。

(和田 幹司)

▲元気なひまわり!
〜太陽の光をいっぱい受けよう〜
(新長田近辺にて)
▲すたあとのNew Idol?
澁江ちゃん(^^)/


この「ウィークリーニーズ」は以下の皆様の協力により配られています


◎新聞販売店様のご協力で長田区内に折り込み戸別配布
  ・神戸新聞 板宿北専売 ・毎日新聞 丸山販売
  ・毎日新聞 尻池販売  ・読売新聞 新長田IC
  ・読売新聞 丸山IC  ・読売新聞 御蔵IC

◎地元ボランティア団体・個人の協力により、
 各地区(市内広域・姫路など)の仮設住宅に配布
▽姫路「心のケア」ネットワーク:玉手・新白浜(姫路市)
▽鹿の子台ボランティア連絡会:鹿の子台第1〜8(北区)
▽有野台ボランティア:有野台第1〜3・五社・東有野台・有馬(北区)
▽神戸女子大学ボランティア活動本部:桜木町(須磨区)
▽北須磨ボランティア:西落合1〜2・名谷2(須磨区)
▽春風会:長田区内各仮設
▽兵庫商会:南落合第1〜3(須磨区)
▽阪神高齢者・障害者支援ネットワーク:西神第7(西区)

◎すたあとスタッフによる配達(仮設住宅・店舗など)
長田区内各仮設および店舗等・東白川台(須磨区)・学園東町第5(西区)・
星和台南ほか(北区)

◎コープこうべ様のご協力で店頭に据え置き
▽コープミニ ポートアイランド店
▽コープミニ 鹿の子台店


今号の制作スタッフ


編集長:     小野 幸一郎
副編集長:    吉田 信昭
タイトル:    加瀬 久美
編集:      澁江 美貴
見出し・イラスト:家田慈子・加瀬久美・澁江美貴・橋本吏賀
ワープロ入力:  横田ゆり・和田幹司
版下制作:    澁江 美貴

 「すたあと長田」は、いかなる政治・宗教団体ともつながりを持たず、また、どのような営利団体とも特別なつながりは無く、ボランティアスタッフにより全くの自主管理で運営しています。
 みなさんのお役に立てればと、情報発信活動として「ウィークリーニーズ」を無料発行しております。



numata@sakuraia.c.u-tokyo.ac.jp