Ah

Produced by 青山陽一/鈴木博文
All Songs Written and Arranged by 青山陽一
Recorded by 鳥羽修(Carnation)/鈴木博文
Mixed by 鳥羽修

『Ah』について(発表当時の青山さんのコメント)

M1. 紅茶ブルーズ(REPRISE)

青山陽一 VOCAL, ELECTRIC GUITARS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
青木孝明 FRETLESS BASS
伊藤隆博 TROMBONE
川口義之 BARITONE SAX


前作『ONE OR SIX』の最後に入っていた曲だが、その後のライヴでスロー・ブルーズに 改作して演奏したらこれがことのほかパワフルな出来で、そのアレンジをもとにBOSSI さん、青木君と三人でクリックなしのベーシック一発録りをした。あくまでイントロ的な ものなので実際収められているのは後半部分だけだが、これで前作から繋がった形に なったわけだ。鳥羽君の爆裂ミックスもグレート。


M2. BLOODY APPLE SONG

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
伊藤隆博 PIANO, ORGAN


作ったのは2年位前で去年の大阪での弾き語りライヴで一度演奏した曲だが、粘るスライド を弾いてちょっとルーズな感じにアレンジしてみた。伊藤君の渋い生ピアノもいかす。 最初フェンダー・ローズで録音したのだが、こういう曲にはやっぱり生ピアノだ。

M3. SPIDER(from outa space)

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
川口義之 BARITONE SAX, FLUTE, TAMBOURINE


こういうブルージーな曲調にシュールでSFっぽい歌詞の組合せはここ最近自分の中で流 行っていたもの。川口君のバリトンとフルートが謎なムードに拍車をかけている。 今回だらしな系ギターソロが多いけど、ここでも思いっきりだらしないフレーズを弾き 散らかしてます。

M4. 内密にね

青山陽一 VOCAL, ACOUSTIC GUITARS
西村哲也 MANDOLIN


ギターマガジン的話だが、初めてオープンチューニングを使って書いた曲。そのためか ちょっといままでのアコースティック曲に比べると濁りのある感じになったような。 ひょっこりスタジオに現れた元グランドファーザーズのギタリスト西村氏がマンドリン を弾いてくれた。

M5. DOGGY RICKY

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITAR, ACOUSTIC GUITAR, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
田村玄一 PEDAL STEEL, E-BOW STEEL


ザ・バンドのリック・ダンコが来日中に麻薬密輸でお縄になったのは記憶に新しいとこ ろだが、そのあと何かの雑誌で彼の昔のソロアルバムについて「いつまでも"お手"を覚 えられぬ雑種犬の如き歌声が良い」とか書かれていたのを読んだ。元々犬顔だとは思っ ていたが、以来擬犬化された彼の姿が頭から離れなくなってしまい、こんな曲まで出来 てしまった。うーん。

M6. 曲がる曲がる

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, BASS, NOISE ORGAN, 
RHYTHM PROGARAMMING
伊藤隆博 ELECTRIC PIANO


この曲の原型はかなり古くて、92年頃に一度ライヴで演ったことがあるのだが、タイト ルと歌詞とメロディーの半分ほどを残して大幅に手を加えて、かなり違う曲になってい る。こういう作業は自分としては珍しいのだが、ストレンジ感が増強されて面白くなっ たと思う。(もとのライヴヴァージョンを知ってる人は少ないと思うけど)

M7. ON THE BORDER

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
伊藤隆博 SYNTHESIZER


「ちょっとうるさめの"MOUNTAIN"みたいな曲ないの?」との博文さんの一声もあって、 じゃこんなんは?と作ってみたハードロック(?)。湾岸スタジオは普通の民家 なのでBOSSI氏のフルパワーのドラムを録るのはなかなか冷や汗ものであった。よく 苦情がこなかったよな。

M8. 怪しげな恋

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, ACOUSTIC GUITAR, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
伊藤隆博 ELECTRIC PIANO


「恋」などという言葉を自分の曲で使うとは思っても見なかったが、これがあまり普通 の恋ではなさそうだ。ここんとこ「失楽園」旋風も吹き荒れていたようで、そんな世間 の状況も作用したのだろうか。怪しげな、ただれた恋ってわけか。ひとごとみたいだが。

M9. SHORT VISIT

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, ACOUSTIC GUITAR, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
伊藤隆博 ELECTRIC PIANO, ORGAN


今年は「ストーカー」という言葉もすっかり人々の間に定着して(だんだん今年の10大 ニュースみたいになってきた)・・・、まあいいや。ラテンロックのテイストをもつ恐 怖ソングとでもいえばいいか。後半長めのギター・セクションも不安感を盛り上げてく れるはずです。

M10. チョコレイトで飛ぶ

青山陽一 VOCALS, ACOUSTIC GUITARS, BASS, VINYL BAG, WHISTLE
田村玄一 PEDAL STEEL


弾き語りもののライヴなどでここ一年ほど何度か演奏していた曲。透明感のある玄さん のペダルスティールのおかげで強力ミントみたいなクール感が増した。リズムを刻む音 は紙屑の入ったコンビニの袋を腹に入れて叩いたもの。

M11. 傑作でない時

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
青木孝明 FRETLESS BASS
伊藤隆博 ORGAN, TROMBONE
川口義之 TONOR & BARITONE SAX


これも何度かライヴ演奏されていて、紅茶ブルーズと同じくクリックなしで3人の一発 リズム録りを行った曲。テンポの揺れもいい味になってるんじゃないかと思う。ホーン 入りのちょっと南部っぽい泥臭いアレンジは憧れてたけど昔はやれなかったのが、この ごろ人材も増えてきて、形に出来るようになりつつあって嬉しい。

M12. Ah

青山陽一 VOCAL, PIANO


ここでタイトル曲を入れると流れにメリハリがつくだろうなと思い、突然ピアノに向か って唸ってみました。考えてみたら初のピアノ弾き語り(?)。

M13. COUNTRY ROAD

青山陽一 VOCALS, ELECTRIC GUITARS, ACOUSTIC GUITAR, BASS
石坪"BOSSI"信也 DRUMS
伊藤隆博 ELECTRIC PIANO, ORGAN, SYNTHESIZER


春に綿内克幸君のツアーを手伝ったのだが、彼も僕も長野出身なので、彼が故郷をモチ ーフにした歌を歌っていたのは結構印象に残ったものだ。さすれば自分だったらどうや るだろうと思って作ってみたのがこれ。どちらかといえば故郷への帰属意識が薄いタイ プなせいか、やっぱり変な歌になってしまった・・・。