『ゴスッ』鈍い音と共にブロードソードがゴブリンの頭蓋に食い込み、抜けなくなる。 「くっ、くそっ!!」慌てたファイターは力任せに引き抜こうとし、勢いあまって死骸と一緒にひっくり返る。 「きゃっ!きったないわねぇ〜〜、血飛沫かかっちゃったじゃないのよぉ!!」 「あはは、兄ちゃん変な格好♪」 ソーサラーがプンプンと怒り出し、グラスランナーが囃し立てる。いつものじゃれあいだ。 「はいはい、怪我した人は自己申告してね〜」 知識神の神官が手を叩きながら注意を促す。 『まったく、僕がまとめないとこのパーティ、いったいどうなる事やら』 内心で呟く神官自身も含め、皆まだ若い。 彼らがその夢に負けない実力を身につけるのは、まだまだ先の話。 今はその日が来る事を、切に祈ろう・・・・・ 「さあて!宝はすぐそこだぜぇ!!」