「Weekly Needs」1997.4.3号(Vol.3 No.27)
「まち」から「仮設」へ。「仮設」から「まち」へ。
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=かっぱさんのベストセラー『少年H』のまちを歩こう=
長田区の長楽(ながら)町で少年のときをすごした妹尾河童(せのお かっぱ)さんの小説が、いま、全国の本屋さんでよく売れている。戦争のころの、長田の辺りのことが、こまかくかかれている。
戦争のとき、ふつうの人がどう思ったかも、すなおにかかれている。『少年H』という本で、ふりがなもあり、読みやすい。
昭和20年3月17日の神戸の空襲のことも、おや達のときに、そんなこわいことがあったのか……と思いつつ、少年Hこと『かっぱさん』が火がせまるなかを逃げまっわたところを、歩いてみた。
JR鷹取(たかとり)駅から“タンク筋”とよばれた辺りへ、そしてHの家の近くの長楽市場はもうないが、本庄町の満福寺や、しばらく泊まることになった教会(イムマヌエル:神戸キリスト教会)などをみてまわった。
かっぱさんが三角公園とよんでいる『大国公園』で、写真をとっていると、ヘルメット姿のおじさんが「あの電柱、わしが記念に移したんや」と震災でやけこげた電柱をゆびさした。地震でも、ごっつうやられた地域である。
少年H≠ゥっぱさんの本は新長田図書館にもある。
(和田 幹司)
こうべの町も、ながたの町も
戦争でも、地震でも
めちゃめちゃになってもた
かっぱさんが言うとうで\\
戦災のあとも、みんなで
町をたてなおしたんやから
震災のあとも、そやから
きっと、やれるんや\\
かっぱさんがそう言うとうで
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大国(だいこく)公園 |
インフォメーション
- ◆被災高齢者世帯等 生活再建支援金◆
- 恒久住宅(住民登録・外国人登録をしている住所にある住宅で、応急仮設住宅や旧避難所を除く住宅)に引っ越しをされてから、自立し、生きがいのある生活を送ることができるようにと、神戸市から「生活再建支援金」が支給されることになりました。
支給期間は原則5年、支給金額は1世帯2万円ですが、いずれも条件によって変わります。
【支給対象世帯】3年後の2000年(平成12年)3月31日までに恒久住宅に引っ越しし、
次のすべてにあてはまる世帯
- 世帯主が65歳以上、または要援護世帯、
- 世帯全員の住民税か所得税が非課税である、
- 震災により、当時住んでいた神戸市内のお住まいが全焼・全壊した、
または半焼・半壊して、お住まいを解体した。
【申請期間】1997年(平成9年)4月25日(金)〜2000年(平成12年)4月28日
※申請書は、4月17日(木)から区役所などで配布。
【問】078−271−5376(土・日・祝日を除く9時〜17時)
※必要書類やくわしい条件は、4月1日発行の『広報こうべ 4月号』に載っています。
- ◆造幣局「特別 観桜会」のご案内◆
- 神戸税関の企画で、大阪にある造幣局の桜の通り抜けに、一般の通り抜けより2日早く、被災者の方を招待します。
【日時】4月15日(火)午後2時〜4時
【場所】大阪市北区天満1丁目 造幣局構内 通り抜け通路
【対象】阪神・淡路大震災の被災者
応募希望の方はハガキに、郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を書いて
〒650 神戸市中央区新港町12‐1 神戸税関広報室さくら係
まで郵送してください。FAXでも受け付けています。
(FAX:078−333−3123 または 078−333−3134)
※4月7日(月)必着
【問】神戸税関 税関広報室:078−333−3028
長田どんちゃん春祭り
去る3月29日(土)、菅原市場東側駐車場にて「長田どんちゃん春祭り」を開催しました。当日はあいにくの雨に見舞われたにも関わらず、何と2000人!!の人が訪れ、雨と寒さを吹きとばす、大、大、だーい盛況ぶりでした。
- 超巨大どんちゃん鍋
- 当日の出し物は、まず、今回の祭りの目玉となる“超巨大どんちゃん鍋”。なんと900リットルの水で煮炊きするという、ものすごい大きさの鍋(大人4人ぐらいすぽっと入る大きさです)で煮込んだ材料を、ちゃんこ・シニガンスープ・コリアンスープの3種類の味付けで食べていただきました。これは丹波・丹南にある「丹南町立 四季の森会館」の方々のご協力により実行することが出来ました。
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▲これが『超巨大どんちゃん鍋』!! |
- ステージ
- 次に毎度おなじみステージ演奏。様々なジャンルの12グループ、約90人の出演者による、延べ8時間にもおよぶステージにお客さんも大満足。そして、フィナーレの「長田どんちゃん」は出演者有志を集い、ジャンルの壁を越えた大セッション! 本当に全員が主役となり、てんやわんやの大騒ぎ。祭りの最後を飾るにふさわしいモノになりました。
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▲歌と踊りの 『朝鮮歌舞団』 |
▲雄々しい演技の 中国獅子舞(兵庫商) |
▲『長田どんちゃん』で みんな一緒に踊った! |
- リレーマーケット
- その他にも、兵庫県生活復興支援事業実行委員会の主催による「フェニックス・リレーマーケット」を同時開催! 20ものお店が並び、物品も盛りだくさん。屋台コーナーは13店舗、外国料理やおなじみの料理がずらりと並びました。
- 子供向け ゲームコーナー
- また、被災高齢者の方々がビー玉やめんこなどの昔の遊びや暮らしぶりを語り伝える「伝承の家(兵庫県生きがい事業の一環)」の方々のご協力による、子供のための昔遊び・ミニゲームコーナーがありました。
まー、なんともはや、こんなてんこもりなお祭りが大成功のうちに終わりましたのも、多くの方々や団体のご協力によるものと、つくづく実感いたします。
「コミュニティの復興のために、みんなの集まる場を作りたい」
そんな言葉に賛同した多数のボランティアグループと菅原市場のみなさんで作った『長田どんちゃん春祭り』。このお祭りが復興に役立てたのか? その答えは“これからのまち”を見るまでわかりません。引き続きみなさまのご賛同をいただき、町のあちこちで“地域のお祭り”が生まれていくことを願っております。
最後になりましたが、今回のお祭りに参加・お集まりいただきました皆様、本当にどうもありがとうございました。
(すたあと長田:金 基永)
公郷小(6の1)新聞・ウィークリーニーズ版 No.2
公郷小新聞 6の1 No.2 |
- 神戸の皆様へ
- 神戸の皆様、お元気ですか?
私のクラスでは、阪神大震災で被害を受けたみなさんと仲良くなって、元気になってほしいことで「文通や寄せ書きをしよう」という事になりました。
阪神大震災は予想もつかぬほど大きくて激しかったことなので、さぞ大変なことだったと思います。
でも自分が地震にあったら、きっとまず最初に“こわい”と思うのです。
少しづつでいいから神戸がもとにもどればいいなと思います。
横須賀市公郷小学校 6−1 哀島・有馬
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この「ウィークリーニーズ」は以下の皆様の協力により配られています
- ◎新聞販売店様のご協力で長田区内に折り込み戸別配布
- ・読売新聞 丸山IC ・読売新聞 新長田IC
・神戸新聞 五位の池専売 ・毎日新聞 丸山販売
・毎日新聞 尻池販売 ・読売新聞 御蔵IC
- ◎地元ボランティア団体・個人の協力により、
各地区(市内広域・姫路・大阪など)の仮設住宅に配布
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▽姫路「心のケア」ネットワーク:玉手・新白浜(姫路市)
▽鹿の子台ボランティア連絡会:鹿の子台第1〜8(北区)
▽有野台ボランティア:有野台第1〜3・五社・東有野台・有馬(北区)
▽神戸女子大学ボランティア活動本部:桜木町(須磨区)
▽北須磨ボランティア:西落合1〜2・名谷2(須磨区)
▽SVA神戸:長田区内各仮設
▽兵庫商会:南落合第1〜3(須磨区)
▽阪神高齢者・障害者支援ネットワーク:西神第7(西区)
▽りんくうネット:大阪府りんくうタウン内仮設
- ◎すたあとスタッフによる配達(仮設住宅・店舗など)
- 長田区内各仮設および店舗等・東白川台(須磨区)・学園東町第5(西区)・
星和台南ほか(北区)
- ◎コープこうべ様のご協力で店頭に据え置き
- ▽コープミニ ポートアイランド店
▽コープミニ 鹿の子台店
今号の制作スタッフ
- 編集長: 小野 幸一郎
- 副編集長: 吉田 信昭
- タイトル: 吉田 信昭
- 見出し・イラスト:瀬戸綾子・橋本吏賀
- ワープロ入力: 金本秀美・和田幹司
《すたあと長田 ウィークリーニーズ編集部より》
『ウィークリーニーズ 〜まちから仮設へ 仮設からまちへ〜』に対する、ご意見やご希望をお聞かせください。これからの紙面づくりの参考として役立てたいと考えています。
numata@sakuraia.c.u-tokyo.ac.jp