「Weekly Needs」1997.1.9号(Vol.3 No.21)

「まち」から「仮設」へ。「仮設」から「まち」へ。

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謹賀新年

新しい年を迎え
皆様のご健康とご多幸を
心よりお祈り申し上げます

  すたあと長田 スタッフ一同

 今年も私たち「すたあと長田」は、皆様に喜んでいただけるような『ウィークリーニーズ』をつくっていきたいと思います。
 しかし、私たちには“情報を提供すること”までしかできません。“情報をいかに役立てるか”は、読者の皆様におまかせするしかないのです。皆様が、より良い生活をむかえられるために、活動的になられることを望みます。

(吉田 信昭)


くり返してはならないもの 忘れてはならないこと


 「個人的な震災はおわりましたが……」という、年賀状をいただいた。自分の家は、新築できたが、まだ、自分の町の復興は、これから……という、あいさつなのである。

 新しく家を持てた人は「もういつまでも、『震災は……震災は……』というのは、やめようよ」という気持ちになりがちである。

 1995(平成7)年1月17日からは、あれだけ、よその人に親切になれた、わたしたちじゃないですか。じっとがまんづよく、列をつくり、水や弁当をわけてもらった、神戸のわたしたちじゃないですか。

 賃貸の住宅や、市の共同住宅も、ぼつぼつと建設がはじまったわけで、仮住まいの人たちが、新しいおうちに入れるのは、まだすこし、時間がいるようです。

 「自分さえよければ……」という考えは、震災で、私たちは捨てさりました。いますこし、人を思いやる気持ち、もちつづけましょうよ。

 また、1月17日が、やってまいります。あのとき以来、仮住まいをされている方のことも、忘れないでおきたいものです。

(和田 幹司)


インフォメーション


◆阪神・淡路大震災 犠牲者 神戸市追悼式◆
 阪神・淡路大震災でなくなられた方の追悼式をおこないます。
式典のあと、参列者全員に献花していただく予定です。花は会場にあります。
【日時】1月17日(金) 午前10時30分〜11時30分
【場所】ワールド記念ホール (ポートライナー南公園下車)
・専用駐車場はありません。
・参列の申し込みは、いりません。
・会場、市役所1号館、各区役所で記帳できます。
【問】市役所 総務局 庶務課 078−322−5062

◆神戸国際港都建設計画案 縦覧◆
 新長田駅南地区ほかの震災復興第2種市街地再開発事業の計画案,新長田東地区の地区計画変更案,新長田駅北地区・川西大道地区ほかの地区計画案などを見ることが出来ます。
【場所】神戸市役所内 都市計画局 計画課
【期間】1月16日(木)〜29日(水)
 意見書は、期間中に縦覧場所へ提出してください。
【問】都市計画局計画課 078−322−5478

◆震災復興土地区画整理事業の事業計画案・事業計画変更案の縦覧◆
 鷹取東第2地区の事業計画案と新長田駅北地区ほかの事業計画変更案を見ることが出来ます。
【期間】1月7日(火)〜20日(月)
【場所】各地区の現地相談所。写しは、市役所内 復興区画整理課でも可能。
 意見書は、2月3日(月)までに縦覧場所へ提出してください。
【問】復興区画整理課 078−322−6254

◆ボランティアウォーク◆
 交通がマヒしていた震災直後を思い出して、歩いてみませんか。
【日時】1月11日(土)午前9時から
【問】県ボランティア協会 078−242−4613

◆阪神・淡路大震災メモリアルコンサート◆
 五木ひろし、山形由美らが出演して、「復興」「希望」をテーマに演奏と合唱をします。
【日時】1月17日(金)午後7時から
【場所】県公館
【問】県芸術文化課 078−362−3171

◆長田区民震災復興コンサート◆
 抽選で100人の区民の方が招待されます。出演はほたる火コンサート協会のみなさんです。
【日時】1月26日(日)午後1時30分開場 午後2時開演
【場所】防災コミュニティセンター(長田消防署4階)
【演目】グノー作曲「アベマリア」、世界名曲お国めぐり、御蔵小学校の児童の合唱
【申し込み方法】往復はがきに住所、氏名、年齢、電話番号、参加人数(2人まで)を書いて【問】までおくってください。
【問】長田区 総務課 震災復興コンサート係
   〒653 長田区北町3丁目4ー3
   078−579−2311


あれから「はや」「まだ」2年


 下記の文章は、1995(平成7)年1月に我が『ウィークリーニーズ』の前身である『デイリーニーズ』に、震災直後に掲載された記事の一部です。今ふりかえっても、つらかった当時がしのばれますが、私たちはあの日々の中から這い上がって今日を迎えました。3年目にむかい、精神と物質、双方の一日も早い完全復興を心より願って、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

 

困ってます
片山町の老人いこいの家では、高齢の方が多く
温かい食べ物やおにぎり、女性用の下着が大変、不足しています。

久米川さん、お元気ですか?
伺いましたがわかりませんでした。
 1月29日(日)上田

お風呂 1月30日(月)
▼有馬ロイヤルゴルフクラブ 12時〜17時まで
▼しあわせの村、27日より浴場を無料開放※タオル持参
▼御蔵小学校・仮設ぶろ 1人30分 11時〜15時

水!!情報
湊川神社向かいの市水道局では、24時間の給水が可能です。
駐車スペースがないので自転車等でご利用下さい。

※)これらの文章は、一昨年の時点での情報です。

(金田 真須美)


みんなの伝言板


 みなさんの「声」と「声」をつなぐコーナー。「ゆずります」「求めます」「集まってください」などなど、多くの人に呼びかけたいことがあったら、ぜひ連絡をください。
 (電話・FAX・郵便で「すたあと長田」までご連絡ください)

「三回忌御菅地区合同慰霊祭」のお知らせ
 きたる1月15日(水)に、御蔵菅原地区で震災の犠牲になった120名の故人をなぐさめる三回忌の慰霊祭を、地域合同で行います。地区外の故人も、ご遺族のお申し出があれば、当日ともに追悼させていただきます。
【日時】1997(平成9)年1月15日(水)午後2時より
【場所】御蔵小学校 体育館
【お問い合わせ】実行委員会 事務局
        078−578−1100

 

○すたあと長田の
『サタデーエクスプレス』○

長田のコミュニティ放送局(ミニFM)
“FMわいわい”より放送中

毎週土曜日午後2時〜2時55分

周波数77.8MHz

 素人スタッフばかりで放送するラジオ番組ですが、これからも、よりよい
番組づくりをめざします。
どうぞ今年も、よろしくお願いします。

 


あきちゃんかんちゃん、街へ出る 第22回


あき:
長田神社に、『はつもうで』にでかけたけれど、おさいせん箱のまわりが、おすなおすなの人出で、ひさしぶりのにぎわいでうれしかったわ。
かん:
はれ着を着た子供も、たくさんいたりして、みんなの気分がすこしは、やわらいできたんだね。
あき:
ずいぶんと、長いあいだ、手をあわせて、おねがいごとをしている方が多かったわ。自分のこと、家族のこと、町のこと、おねがいすることたくさんあるものね。
かん:
屋台のほかに、神社前商店街も、お店をあけているところが多かったね。福袋なんかあったりして、お正月らしさが、もどってきたよ!!
あき:
それにね!! 車イスで、おまいりに来た人も、なん組かいて、まだ道がデコボコで大変だけど、これもうれしいことだわ。
かん:
町にやさしさが戻り、人もたくさんもどってきて、いぜんのように、なかよく住めるところが、多くできればいいわね。それも早くね!!
※長田神社前商店街振興組合では、女優の黒田福美さんらの協力を得て、長田の品を全国に送れる「がんばってますKOBE」カタログの試みをしている。
〒653 神戸市長田区長田町1−3−224
TEL:078−691−2914

にカタログ請求して下さい。

(和田 幹司)

長田神社(長田さん)のはつもうでのようす


この「ウィークリーニーズ」は以下の皆様の協力により配られています


◎新聞販売店様のご協力で長田区内に折り込み戸別配布
  ・読売新聞 丸山IC   ・読売新聞 新長田IC
  ・神戸新聞 五位の池専売 ・毎日新聞 丸山販売
  ・毎日新聞 尻池販売   ・読売新聞 御蔵IC

◎地元ボランティア団体・個人の協力により、
 各地区(市内広域・姫路・大阪など)の仮設住宅に配布
▽姫路「心のケア」ネットワーク:玉手・新白浜(姫路市)
▽鹿の子台ボランティア連絡会:鹿の子台第1〜8(北区)
▽有野台ボランティア:有野台第1〜3・五社・東有野台・有馬(北区)
▽神戸女子大学ボランティア活動本部:桜木町(須磨区)
▽北須磨ボランティア:西落合1〜2・名谷2(須磨区)
▽SVA神戸:長田区内各仮設
▽兵庫商会:南落合第1〜3(須磨区)
▽阪神高齢者・障害者支援ネットワーク:西神第7(西区)
▽りんくうネット:大阪府りんくうタウン内仮設

◎すたあとスタッフによる配達(仮設住宅・店舗など)
長田区内各仮設および店舗等・東白川台(須磨区)・学園東町第5(西区)・
星和台南ほか(北区)

◎コープこうべ様のご協力で店頭に据え置き
▽コープミニ ポートアイランド店
▽コープミニ 鹿の子台店


今号の制作スタッフ


編集長:     小野 幸一郎
副編集長:    吉田 信昭
版下:      吉田信昭・金原雅彦
ワープロ入力:  沖かをり・中川久美子・沼田英俊・横田ゆり
印刷:      横田 ゆり
タイトル:    金田 真須美
見出し・イラスト:家田慈子・澁江美貴・橋本吏賀

※「すたあと長田」は、「ウィークリーニーズ」の発行を中心として地域のコミュニティづくりのお手伝いを目的に、自主管理で運営するボランティア団体です。
 「ウィークリーニーズ」に対するご意見やご希望、お気付きになられたことがありましたら、ぜひ、ご連絡下さい。投稿なども歓迎いたします。
(すたあと長田)



numata@sakuraia.c.u-tokyo.ac.jp