「Weekly Needs」1996.11.28号(Vol.3 No.18)
「まち」から「仮設」へ。「仮設」から「まち」へ。
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あれから もうすぐ2年
「ウィークリーニーズ」が「デイリーニーズ」だったときから愛読しています。毎日毎日、避難所にとどけられ、一人一人にていねいに手わたされていました。
わたしは御蔵小学校に夏までお世話になってしまった。そのあいだ、デイリーニーズに載ったボランティア募集で、自分の仕事を通してカットのボランティアを数日間つづけました。今の「すたあと長田」のプレハブでまだ「ピースボート」が活動していた頃のことです。
そこではボランティアの会議がしばしば行われており、そこに参加することにより色々な方と出会い、いつか知らず「まちづくり」に頭をつっこむ羽目になっていました。
「ガレキ処理跡地に仮設を!」と署名をあつめ陳情したり、各仮設住宅に散らばった元住民の親睦を計るための会(御菅に帰ろう会)をつくったり、今までの自分の人生になかった事柄が次々に降ってわいた。学識有権者の意見を聞き、マスコミに追跡され、ボランティアの若者たちの集いにまじわり、目まぐるしい毎日であった。
その成果は?
何も無し。
一体私は何に夢中になっていたのだろう。でも後悔は無いです。これが震災後精一杯がんばって生きてきた証しだから−−
今はただ、多くの犠牲者のためにも、一日も早く良い街ができあがることを祈るばかりです。
そのためには、あの「避難所生活」を送っていた時のような、仲間意識というか助け合いというか「人間一人では生きていけない、みんなで力を合わせよう」と言う思想がほしいと思うのです。
それと同時に国、県、市をあげての行政改革です。何が一番腹立たしいかといえば、行政の対応の悪さ、遅さ、配慮の無さでした。
このたび、あたらしい内閣が誕生しました。被災者の想いを「自転車キャラバン隊」が長田から永田町へとどけてくれます。被災者のみな様の想いを、声をキャラバン隊に託してください。
一日も早い復興再建をめざして、みんなでがんばりましょう!
(水嶋 昌江(ビューティーサロン・ルビー):長田区在住)
※自転車キャラバン隊は24日に長田を出発し、東京の永田町へ向けて走行中です!
インフォメーション
- ◆老人日常生活用具給付・貸与制度◆
- 福祉機器(車イス、歩行器、腰かけ便座、特殊ベッドなど)を買ったり、借りたりする費用を、所得にあわせて公費で負担します。65歳以上で、ねたきりの人、痴ほうの人、一人ぐらしの人が対象です。
くわしくは、区役所 福祉部 あんしんすこやか係へ
【問】長田区 福祉部 在宅支援課
【電話】あんしんすこやか係: 078−579−2311
- ◆久二塚地区 再開発地区計画の素案縦覧◆
- 久二塚地区の再開発計画の素案を見ることができます。
【期間】11月19日(火)〜12月2日(月)
【場所】市役所 復興区画整理課
※意見書は12月9日(月)までに復興区画整理課に出してください。
【問】078−322−5478
- ◆アルコール問題電話相談◆
- アルコールでこまっている方、お電話ください。
アドバイスや治療機関の紹介をします。秘密はまもります。
【時間】午前12時〜午後3時(日曜、祝日は休み)
【電話】078−578−7730
- ◆アジア映画を観る会◆
- 「アジア映画を観る会」第2回目は、87年のイラン映画『友だちのうちはどこ?』です。
【日時】11月30日(土)午後5時30分開場、6時上映開始
【会費】一般1000円、高校生以下800円
【場所】長田消防署4階 防災コミュニティーセンター
【問】アジア映画を観る会(南加工内)
【電話】078−691−3746
※情報を詳しく知りたい方は、それぞれの連絡先、または「すたあと長田」まで、お問い合せ下さい。
仮設<ライヴ>だより
11月22日に西神第7仮設住宅、23日に東加古川仮設団地で、ぜんざいの炊き出しとソウルフラワー・モノノケサミットのライヴを行いました。
どくとくな『チンドン』スタイルで、戦前のはやり唄や民謡を演奏する「モノノケ」ライヴ。最初は物めずらしそうにながめていた方も、一曲二曲と聞いていくうちに、リズムをとり、手拍子をして、楽しんでいらっしゃいました。23日のライヴでは、とてもすばらしい三線の弾き語りのとび入りもあり、たいへん盛り上がりました。
「(炊き出しの)ぜんざい、おいしかった」
「(ライヴは)知っている曲ばかりで、とても楽しかった」
と、みなさん満足そうに帰って行かれました。
東加古川団地にお住まいのおばあちゃんは
「こんなん(イベント)来てくれるの、久しぶりやからうれしい。
(仮設ができた)最初の頃はよく来てくれてたけど、だんだん少なくなってきて……
わすれられてるみたいでさみしい。
また来てちょうだいよ」
と、言っておられました。
私は垂水の舞子に住んでおり、震災の被害は少なく、家のまわりに震災を思い起こさせるものは、もうほとんど見あたりません。そんなところで生活していると、震災はもう過去の話のようにわすれかねませんでした。しかし、今回初めて炊き出しのお手伝いをさせていただき、今も仮設でがんばっておられる方々がいることを、改めて実感させられ、今後は、ひろい視野から物事を考えて行くことが必要だと感じました。
(沖 かをり)
みんなの伝言板
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みなさんの「声」と「声」をつなぐコーナー。「ゆずります」「求めます」「集まってください」などなど、多くの人に呼びかけたいことがあったら、ぜひ連絡をください。
(電話・FAX・郵便で「すたあと長田」までご連絡ください)
- ★せんたく機をゆずってください
- 使っていないせんたく機がありましたら、ゆずってっください。
2曹式であれば、なお、うれしいです。
【連絡先】御崎(みさき)仮設住宅(兵庫区内)
ふれあいセンター(黒井さん)
【電話】078−682−1718
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○すたあと長田の 『サタデーエクスプレス』○
長田のコミュニティ放送局(ミニFM) “FMわいわい”より放送中
毎週土曜日午後2時〜2時55分
周波数77.8MHz
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毎回さまざまな方面の方々にゲスト出演していただき、笑いあり、なみだあり、
ときには真剣に、明るく楽しめる番組をおとどけしていきます。
★ぜひ、聞いて下さい★
※数回分の「ゲストコーナー」を文章化したものが有ります。 ご希望の方はすたあとまでご連絡下さい。
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- あき:
- 11月は、長田でも、おまつりがたくさんあったわね。山吉市場のとなりの、さら地でも一七市があったし……。
- かん:
- 車イスでやってきた人たちもふくめて、まちの人たちが、のみの市や、”かんとうだき”など楽しんでいたよ。
- あき:
- 北海道の富良野からも、おうえんにかけつけて、じゃがいもや『ちゃんちゃん焼』をごちそうしてくれたの。
- かん:
- 鉄板の上に、サケの切り身をのせ、やさいをたっぷりのせ、みそあじをつける『ちゃんちゃん焼』おいしかったね。
- あき:
- 十勝岳の山ろくの野菜村の人たち、ありがとう。ひさい地のわれわれのために、ラベンダーをそだてて、送ってくださったり、仮設住宅などに、じゃがいもをプレゼントしてくださったり、ほんとうにありがとう。
- かん:
- 震災からの復こうは、みんなそれぞれ、たいへんだけれど、東京にも、北海道にも、われわれを、おうえんしている人たちもいること、わすれないでおこうね!!
- ※野菜村:〒071−05北海道空知郡上富良野町南町2
FAX 0167−45−9707
(北海道の畑からの便りも、もらえます)
- ※かんとうだき(関東焚き・関東煮):関西地方での”おでん”の呼称です。
(和田 幹司)
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北海道のじゃがいも!大好評でした |
この「ウィークリーニーズ」は以下の皆様の協力により配られています
- ◎新聞販売店様のご協力で長田区内に折り込み戸別配布
- ・読売新聞 丸山IC ・読売新聞 新長田IC
・神戸新聞 五位の池専売 ・毎日新聞 丸山販売
・毎日新聞 尻池販売 ・読売新聞 御蔵IC
- ◎地元ボランティア団体・個人の協力により、
各地区(市内広域・姫路・大阪など)の仮設住宅に配布
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▽姫路「心のケア」ネットワーク:玉手・新白浜(姫路市)
▽鹿の子台ボランティア連絡会:鹿の子台第1〜8(北区)
▽有野台ボランティア:有野台第1〜3・五社・東有野台・有馬(北区)
▽神戸女子大学ボランティア活動本部:桜木町(須磨区)
▽北須磨ボランティア:西落合1〜2・名谷2(須磨区)
▽SVA神戸:長田区内各仮設
▽兵庫商会:南落合第1〜3(須磨区)
▽阪神高齢者・障害者支援ネットワーク:西神第7(西区)
▽りんくうネット:大阪府りんくうタウン内仮設
- ◎すたあとスタッフによる配達(仮設住宅・店舗など)
- 長田区内各仮設および店舗等・東白川台(須磨区)・学園東町第5(西区)・
星和台南ほか(北区)
- ◎コープこうべ様のご協力で店頭に据え置き
- ▽コープミニ ポートアイランド店
▽コープミニ 鹿の子台店
今号の制作スタッフ
- 編集長: 小野 幸一郎
- 副編集長: 吉田 信昭
- 版下: 吉田 信昭
- ワープロ入力: 横田 ゆり
- 印刷: 沖かをり・友弘至子
- タイトル: 加瀬 久美
- 見出し・イラスト:家田慈子・金田真須美・橋本吏賀
- ※インターネット・ホームページ:
- ../start/
※「すたあと長田」は、「ウィークリーニーズ」の発行を中心として地域のコミュニティづくりのお手伝いを目的に、自主管理で運営するボランティア団体です。
「ウィークリーニーズ」に対するご意見やご希望、お気付きになられたことがありましたら、ぜひ、ご連絡下さい。投稿なども歓迎いたします。
(すたあと長田)
numata@sakuraia.c.u-tokyo.ac.jp