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のびやかな尾根歩き、奥多摩:長沢背稜
2023年11月8日(水)〜9日(木)
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 この秋の縦走、第三弾。 ガイドブックをあれこれと漁りながら、久しぶりに長沢背稜を歩くことにしました。 長沢背稜は今回で三度目。これまで、正月6月(シャクナゲ)と歩いていますが、秋は初めてですね。 雲取山側か天目山側か、登山口をどちらにとるか、少し悩んだ末、今回は、展望を期待して雲取山避難小屋に泊まることにします。 鴨沢からの路は何度も歩いたので、後山林道から三条ノ湯を経て、雲取山へ向かうコース計画になりました。 後山林道の紅葉・黄葉が期待ですね。

第1日目:
 お祭(0740)→塩沢橋(0900)→後山林道終点(0955-1000)→三条ノ湯(1030-45)・・道迷い(1230-1300)・・ 三条ダルミ(1430-40)→雲取山(1525)
 お祭に停車する丹波山行きのバスにあわせて、奥多摩駅に到着しました。 お祭でバスを降りて後山林道へ向かいます。 舗装されていないダートの林道ですが、所々に紅葉・黄葉が錦に色付いているのを楽しみながらの歩きでした。 やがて、林道終点から登山道へ。歩きやすく整備された路を三条ノ湯へ向かいます。
後山林道の黄葉 後山林道の紅葉・黄葉の錦 後山林道の紅葉 後山林道の紅葉・黄葉の錦
登山道沿いの紅葉・黄葉の錦 三条ノ湯に到着 三条ノ湯から水無尾根の入口 水無尾根沿いの紅葉・黄葉の錦
 三条ノ湯で一休止した後、水無尾根へ進みました。 フカフカの落葉ですが、結構滑りやすくて気を使います。 尾根に回り込んで、少し歩きやすくなりました。 しばらくで、ジグザグの急坂になり、小尾根を乗越すと急降りが・・・、ン?。 少し逡巡していましたが、50m程降ると、左へ登山道が続いていました。 緩やかに登りの路をたどると、ようやくで三条ダルミに到着、後は雲取山頂への急登が待っています。
水無尾根、落葉で滑りやすい 水無尾根、落葉で滑りやすい 青岩鍾乳洞への分岐だろうか? 展望、奥秩父縦走路の三ッ山付近
展望、飛竜山付近の山並み 急坂をジグザグで登る 小尾根を乗越して下り 落葉に埋もれた桟橋を越す
三条ダルミからの展望 どうにか雲取山頂に到着
 夕方、奥多摩側はガスの中でしたが、奥秩父側は晴れており、陽の入りを眺めていました(写真を撮り損ねた!)。
飛竜山の頭辺へ陽の入り 富士山、夕景 富士山、夕景 陽の入り方向、飛竜山
東京の街灯り
第2日目:
 雲取山(0615)→雲取山荘(0635)→大ダワ(0650)→芋ノ木ドッケ(0735-40)→桂谷ノ頭(0835?) →長沢山(0905)→天祖山分岐(0940)→行福のタオ(11000)→酉谷山東の肩(1125-30)→七跳尾根分岐(1220-25) →大栗山(1257?)→巻道分岐(1315)→一杯水避難小屋(1330-55)→東日原(1535)
 未明、小屋を出てみると、空は高曇りも、茜色に染まっています。 御迎光はあいにく雲の中でしたが、茜色に浮かんだ富士山を見つけました。
未明、雲が焼けた 未明、雲が焼けた.上方に下弦の月 未明、雲が焼けた 茜空を背に、富士山
御迎光、下界は素晴らしい雲海! 御迎光
 今日は10時間近くの長丁場なので、早々に雲取山荘、大ダワへと向かいます。 稜線はガスに覆われ、展望なし。陽射しも弱いので肌寒い雰囲気です。 桂谷ノ頭から急坂を降り、小さなピークを越えて、長沢山へ。 途中ショートカットしようかとも考えたのですが、小川谷に降りられる尾根路の分岐には「通行止め」の札が掲示されています。
雲取山荘、霜で屋根が白い 大ダワに到着 芋ノ木ドッケから長沢背稜縦走路へ 雲海に浮かぶ石尾根
雲取山遠望 小屋瀬戸ノ頭を通過 長沢山に到着 石尾根と雲取山(右)
巻き路が尾根路に戻る 天祖山分岐から縦走路へ 小川谷林道は通行止め 石垣が築かれた古い路
 行福のタオ付近で残りの行程を確認した結果、時間を稼ぐために酉谷山や天目山の山頂はすべて諦め、巻き路を歩くことにしました。 ドンドンと水源巡視路を進み、天目山への分岐を見送れば、しばらくで一杯水の避難小屋に到着します。 ここで午後1時30分。想定(午後2時)より早く着いたので、大急ぎで中食をいただいて、後は少しだけゆったりと東日原へ降りました。
酉谷山東の肩にて 桟橋を通る、落葉で滑りやすい 七跳山の肩へ 桟橋を通る、落葉で滑りやすい
一杯水避難小屋が見えて、一安心
 想定よりも早く着き、予定のバスで奥多摩駅へ。 乗車した電車は連絡がよく、乗換の拝島駅でそれ程待たずに、八王子に帰り着きました。
 
 今回で三度目の長沢背稜の縦走。 思い立って慌ただしく決めた計画ですが、誰一人にも会うこともなく、静かな尾根路の縦走を楽しむことができました。 二日目はガスったり、黒雲だったりとあいにくの空模様でしたが、それでも陽の出頃の朝焼け雲を見られたのだから、 ヨシとするしかないですね。 バス時間との関係で二日目は余裕がなかったので、もう少し陽の長い時期がよかったのかもしれません。
 そうそう、今秋は気温の高い日が続いています。 そのおかげか、雲取避難小屋での最低室温は8.2℃、屋外の温度計でも約3℃でした。 もう十一月でもあり、氷点下になるだろう、と想定して装備を準備したのに、とんだ当て外れでした。 さすがに避難小屋や雲取山荘の屋根は霜で白くなっていましたが・・・。
 今回登りにとった、後山林道と水無尾根。 9月末まで工事中で10月に入って「歩行可」になった後山林道ですが、所々色付いた広葉を見つけることができました。 全体が一斉に色着いたらきっと息をのむくらい素晴らしい光景なのでしょうね、もう一週間くらい後でしょうか。 新緑の頃でも気持ちよさそうです。
 黄葉と言えば、下山側のヨコスズ尾根でも、滝入ノ峰を巻く辺りの尾根筋では色付いているのを見かけました。 登山道が尾根から離れていたため、写真を撮れなかったのが残念でした。
 水無尾根は「土砂崩落個所が複数」あり、時間がかかる、との情報があります。 本文中にも書きましたが、古い地図では青岩谷に延びる小尾根を巻くようになっている登山道は、 1600m付近の小尾根を乗越すように変更されています。知らずに歩いて、時間をロスしてしまいました。 また、全体的に落葉が多く、フカフカなのですが、滑りやすいかもしれません。 下りの時や、尾根から三条沢に回り込んだ辺り、は注意してくださいね。 お正月に降った時に、凍り付いていて恐々と通過したのを思い出しました。

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制作:加藤 輝男 2023年11月10日
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