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ぐんま県境稜線トレイル:野反湖〜三国峠
2023年10月16日(月)〜18日(水)
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 幾らかの事情があって、10月はたっぷりと時間ができました。 数年前に、登山用品店で入手した「ぐんま県境稜線トレイル」のパンフレットを眺めながら、5月〜6月頃に行かれないかな、と考えていたのを思い出しました。 10月も20日で野反湖行きのバスが終わりとなるので、これが最後のチャンスです。 作成してあった計画メモを取り出して、山行計画書に衣替え。 二泊三日の計画で、一泊目は野反湖キャンプ場、二泊目はムジナ平避難小屋の予定にしました。 時期も遅く、平日なので、混むことはないでしょう。一杯なら、テント泊装備があるし・・・。 もう10月になり、高山帯では雪のニュースが聞こえてくるので、しっかりしたシュラフを準備しましたが、 その分少しばかりザックが重くなりました。

第1日目:
 野反湖(1230)→地蔵峠(1315-20)→堂岩清水分岐(1430)
 早朝からの電車とバスを乗り継いで野反湖へ。 ほとんど人のいない寂しい雰囲気だし、キャンプ場に泊まる気になれなくて、テント装備を背負って水場のありそうな堂岩清水まで歩くことに決めました。 空は多少雲のある、少し肌寒い天気ですが、樹林帯なのでそれ程寒くはないかな、と期待して。
登山道入口 堂岩清水の分岐"" 堂岩清水 八間山の稜線、夕景
第2日目:
 堂岩清水分岐(0615)→堂岩山(0645-50)→猟師ノ沢ノ頭(0715)→白砂山(0810-20)→猟師ノ尾根ノ頭(0845)→上ノ間山(0920-25)→赤沢山(0955)→忠次郎山(1055-1100)→上ノ倉山(1140)→大黒ノ頭(1200)→ムジナ平避難小屋(1220)
 未明にテントの撤収を始め、陽の出頃に出発!。小半時歩くと堂岩山。 山頂を越えて、八間山の分岐になると、いきなりといった感じで稜線の右側(東側)の展望が広がります。 左手側から流れてくるガスの中を歩いていたのですが、しばらくでガスが晴れて、目指す白岩山が姿を現しました。 どっしりとした立派な姿です。二、三のピークを越えて白砂山に到着。 谷川岳、赤城山、榛名山、浅間山、草津白根山と、パノラマが広がっています。 笹原を開いて稜線脇に付けられたのびやかなトレールがずっと延びているのが見えてきました。
八間山への分岐 ガスが晴れ始めた! 猟師ノ沢ノ頭の後ろには白砂山 どっしりとした白砂山
白砂山にて 猟師ノ尾根ノ頭へと続く稜線 八間山、遠景は浅間山 堂岩山、遠景は草津白根山
上ノ倉山(左)、忠次郎山
 白砂山を後に、次々にピークを踏んでゆきます。 ピークとピークの間が結構標高が下がるのと、北面の降り路はぬかるんでいるのが難点です。 上ノ間山、忠次郎山、上ノ倉山とピークを越えて、大黒ノ頭が近づいてくると、前方右下に小さなシミのような避難小屋が見つかりました。 大黒ノ頭からの降りは、急傾斜の上に、刈払いの笹葉も積もっていて滑りやすく、気を使いました。
上ノ間山が近づいてくる 忠次郎山へ向かう 忠次郎山にて 上ノ倉山へ
上ノ倉山にて 大黒ノ頭へ向かう 避難小屋が見えた 大黒ノ頭を見上げる
 到着した避難小屋は、十人程で一杯の小さな小屋ですが、しっかりした作りで手入れが行き届いていて、気持ちよく利用できました。 水場は小屋の近くではなくて、セトバノ頭側に15分位歩き、右手に4-5分下った沢の源頭です。 「涸れることもあり」とありましたが、細いけれどしっかり流れていたので、自分の分の他に、小屋にあった4LのPETボトルに入れ、小屋に引き返しました。
避難小屋-外観 避難小屋-内部 夕景、避難小屋から 夕景、避難小屋から
第3日目:
 ムジナ平避難小屋(0555)→ムジナ平(0610-15)→セトバノ頭(0625) →P1766m(0650) →P1560m(0745) →三坂峠(0820-25)→稲包山(0940-1020)→キワノ平ノ頭(1145-50)→長倉山(1245-50)→三国峠(1313)→上越橋(1340)→法師温泉(1435)
 明くる朝、御迎光を撮影した後、歩き始めます。 最低気温は小屋内でも2.0℃。トレイルの笹葉は霜で真っ白になっていました。 少しでセトバノ頭を越えると、南面には展望が広がってきました。遠くに稲包山も見えています。 P1766mを過ぎると、綺麗な黄葉を見るようになりました。 ドンドンと標高を下げてゆくと、標識があるだけの三坂峠に到着。 登り返した西稲包山から展望が広がりますが、さらに稲包山へと続きます。 この四囲の山々の展望を楽しみながら、中食としました。
陽の出、セバトノ頭 上ノ倉山の山腹が赤い 水場分岐 水場
朝の霜が残っていた 霜を踏んで頂へ 稲包山(左)、栂ノ頭 八間山(左)、上ノ間山、忠次郎山
木の根が歩きにくい 黄葉が美しい 黄葉が美しい 黄葉・紅葉、遠景は忠次郎山
稲包山が近くなってきた 三坂峠に到着 栂ノ頭の稜線、西稲包山から 稲包山山頂にて
南へ赤沢山、遠景は赤城山(左)、榛名山 平標山と仙ノ倉山、谷川連峰の稜線 平標山と仙ノ倉山遠望 谷川岳遠望
 稲包山を後に、北へとトレイルをたどります。平標山が大きくなってきますね。 展望のトレイルでキワノ平ノ頭を越えて、鞍部に出たら、長倉山への登り返しです。 でも、これで登りは最後だろうから・・・。 正面に三国山を眺めながら急坂を降ると、やっとで三国峠に到着しました。 上越橋まで下れば、法師温泉はあと少しです。
分岐を三国峠へ 紅葉が色付いている ツルリンドウ 山腹の紅葉が綺麗
キワノ平ノ頭が近くなった 長倉山にて 右手下に法師沢 三国山が大きい
三国峠に到着 三国峠への入口
 バスの時間を間違えていたものの、法師温泉では丁度到着したばかりのバスに飛び乗ることができました、良かった!。 バス2本を乗り継いで後閑駅へ、さらに電車を何回か乗り換えて、ようやくの思いで自宅に帰ったのは夜も8時を過ぎていました。 疲れた・・・。
 
 数年越しの山行となった ぐんま県境稜線トレイル。 今回歩いたのは、野反湖から三国峠まででしたが、白砂山、稲包山、を始めとして、見晴らしの良い稜線が続いており、存分に山歩きを楽しむことができました。 以前歩いた谷川岳馬蹄コース谷川岳主脈コースの、のびやかな稜線を想い出します。 このようなコースを歩くことができ、整備されている群馬県の関係者に感謝します。
 白砂山〜三坂峠間はエスケープルートがなく、難易度が高い、とされているコースです。 それでも、昨年(2022年)、ムジナ平避難小屋に避難小屋が開設されたので、歩きやすくなったようですね。 「ぐんま県境稜線トレイル」として整備されており、笹原に切り開かれたトレイルを気持ちよく歩くことができました。 最初は5月末から6月初めを考えていたのですが、所々の水溜り・泥濘を考えると、この時期でよかったと思います。 花こそ無かったですが、黄葉や草紅葉を楽しむことができましたし、ネ。 それでも朝方の気温は、堂岩清水で5.3℃(テント内)、ムジナ平避難小屋で2.0℃(小屋内)でしたので、十分な防寒着が必要です。
 堂岩清水の水場は北沢の源頭なので心配はないと思いますが、ムジナ平の水場は「枯れることがあり」だそうです。 今回は細いもののしっかりとした流れがありましたが、天候の影響があるかもしれないので、注意が必要と思います。

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制作:加藤 輝男 2023年10月26日
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