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北ア、徳本峠を越えて霞沢岳へ
2019年9月25日(水)〜26日(木)
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 晴天が期待できそうな週の後半、どこかへ行きたいな、とウロウロと探して、霞沢岳を見つけました。 徳本峠へは2度行ったことがあります [1回目][2回目]が、そこから霞沢岳へはなかなか足が届かないのです。 今回は、徳本峠へは上高地からではなく島々谷を登ることに、 また、小梨平でテント泊することにしました。 三日目は帰ってくるだけになるので、気分的に余裕ができますよね。

第1日目:
 島々-徳本峠登山口(0940)→二俣(1115-30)→中間ベンチ(1240-45)→岩魚留小屋(1355-1400) →力水(1605-10)→徳本峠(1720)
 早朝から電車とバスを乗り継いで、ようやくで島々で下車し、島々谷に向かいます。 ゲートをくぐり抜けて林道を歩き始め、二俣で南沢沿いの登山路になりました。 所々の桟橋や、沢を橋で渡り返したりしながら、緩やかに標高を上げてゆきます。 三時間近く歩いた後、岩魚留橋で左岸にわたると、岩魚留小屋に到着しました、ふ〜。 前回歩いた20年近く前と雰囲気が変わっていないような気がします。
車両通行止めのゲート 二俣の案内板 桟橋が始まる スズシ沢?
中間ベンチ 瀬戸上橋 朽ちかけた道標
 岩魚留小屋から先は、少し傾斜が強くなり、また少しづつ路も荒れてきます。 それでも、上流に近づくにつれて谷が広くなってゆくような・・・。 何回か沢を渡り返すと、路は本谷を離れ山腹を緩やかにたどる路に変わって、 やがて別の小沢にはいり、力水の水場に到着。 ここから峠までは標高差300mの急坂、ジグザグの路になります。 諦めてじっくりとジグザグをたどると、いつの間にか峠に到着したような気がしましたが、 それでも到着時間は予定より遅くなってしまい、薄暗くなりかけた中で慌ててテントに潜り込みました。
岩魚留小屋に到着 丸太橋で右岸へ 沢を離れて 力水、ここからジグザグの急登
新しくなった徳本峠小屋 陽の入り-穂高連峰
第2日目:
 徳本峠(0500)→ジャンクションピーク(0550-55)→K1(0755)→K2(0815)→霞沢岳(0830-50) →K1(0930-35)→ジャンクションピーク(1120-30)→徳本峠(1210)
 徳本峠(1310)→明神(1430-35)→上高地(1530)
 今日は、霞沢を往復し、さらに上高地に降りる長い路、陽の出前から早々に歩き始めます。 徳本峠から尾根をたどった後、急登でジャンクションピークJPに到着、陽の出直後の展望に出会うことができました。 小さなアップダウンを繰り返しながら、樹林帯の中のぬかるみ易い路を進みます。 2261mを過ぎ、緩く降ると、登り返し。しばらく尾根筋をたどると、いよいよK1の取り付きです。 右手に少し回り込んだ後、急登に。ロープや丸太の階段が長々と続きます。 K1に到着すると、四囲の展望と、そしてK2の先に目指す霞沢岳が見えました。
陽の出前の茜空、高曇り 穂高連峰のシルエット、樹間から 陽の出の太陽 陽の出前、乗鞍岳と御嶽(左)
霞沢の続きのピーク(2553m) 六百山越しに穂高連峰 K1への急登が続く
 K1からは少し下って登り返してK2、さらに少し下って緩やかに登り返すと、やっと霞沢岳に到着です。 主稜線から外れていることもあり、それこそ全方位の大展望が得られました。 北方の、穂高連峰の眺めが特筆ものです。また、遠く富士山を見つけることができました。
K1に到着、背景はK2(右)と霞沢岳 霞沢岳から(4)穂高連峰 霞沢岳から(6)遠景は八ヶ岳 御嶽(左)と乗鞍岳
南ア遠望、左端の甲斐駒の右肩に富士山 穂高連峰全景
 霞沢岳を後に、徳本峠へ引き返しましょう。 K2-K1間の小さなガレ、K1からの下り、に注意します。 K1を下り切るまでは早かったのに、その後の尾根筋のアップダウンとJPへの緩い登りに疲れ気味・・・。 JPからは走り下って、徳本峠に到着、ふ〜〜〜。
朽ちた道標 シラタマノキの白い実 アカモノの赤い実 サンカヨウの実
 峠で昼食をいただいて、明神へと下ります。 下り始めは急なジグザクですが、二か所の水場を過ぎて河原に降り着いてからの方が、長く感じられました。 急に人の増えた路を上高地へ。明日朝のバス整理券をゲットして、小梨平でテントを張ります。 平日なのでテントも多くはなく、一区画に数張程度と広々!。 谷沿いなので、あっというに薄暗くなりました。
穂高連峰、徳本峠の展望台から 穂高連峰、徳本峠からの下り路 ゴゼンタチバナの赤い実
第3日目:
 上高地から帰宅
 今日は、バス・電車で帰るだけ。その前に、陽の出頃の上高地を遊歩して、朝の穂高の写真を収めていました。
奥穂高岳、小梨平から 奥穂高岳、小梨平から 奥穂高岳、河童橋から 振り返ると焼岳の頭に陽が射す
 バスと電車で松本へ。朝一番のバス(それでも7時50分)なので20数人位とゆったり。 松本では電車待ちの時間があったので朝食をいただいて、高尾行きの電車に乗り込みました。 三時間を越える電車旅でしたが、ボックス席でもあり、また平日の昼間なので混み合うこともなく、 ゆったりと、文庫本をひろげて、音楽を聴きながら、のチイ旅となりました。
 
 天気予報を見て、急に思い立った今回の山歩き。行き先に散々悩みましたが、既に歩いたとこよりは、と、 まだ歩いたことのない霞沢岳を選び出しました。 主稜線というかメインルートから外れている山なので、徳本峠までは行っても、なかなか行かれていない山です。 しかし、山頂に立てば、360度の大展望が待っていました。 特に、北方の、岳沢を抱いた穂高連峰の眺めが特筆ものと思います。 焼岳を始めに、西穂、奥穂、前穂のピークが並んでいます。 また、南アの左端、甲斐駒ヶ岳の右肩に富士山を見つけた時は、大感激でした。
 徳本峠との標高差(約500m)の割に、累積標高差は900m以上とかなり厳しいコースです。 小さなアップダウンが多く、またK1への急登が厳しいので、途中で引き返した人も見かけましたが、 ぜひ霞沢岳山頂までチャレンジしてほしいと思います。
 今回は時間もあるので、約20年ぶりの徳本峠越えです。 前回は下りなので楽だったけれど、今回は登りにとったので、思ったよりも大変でした。 特に、岩魚留小屋から力水の間は、コースタイムを大幅に上回っていますが、どうしてだろう・・・?。 紅葉の時期に歩くのも楽しみな路なのですが、自分の歩く時間を考えておかないと、暗い中を歩くハメになるかもしれませんね。
 また、霞沢岳を往復後に上高地からそのまま帰宅するのは、時間が長く気分的に忙しいし、 帰宅時間も遅くなるので、思い切って小梨平キャンプ場を利用しましたが、これは大正解!。 「人のいない上高地は気持ちいい!」と初めて感じたのは1993年のGWだったと思うけれど、 久し振りにこの言葉を思い出しました。 ゆったりとした優雅な時間を過ごせた気がします。 それでも、朝一番のバスで多くの人が到着し、山へ向かう姿を見かけました。 登山者もガンバってます!。

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制作:加藤 輝男 2019年10月14日
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