どんな病気ですか?
生まれたときから片方だけの目がいつも涙目で目やにが多い病気です。
どうしてこの病気になるのですか?
台所の排水溝がつまった状態と考えてください。
つまり、涙は上まぶたの奥にある涙腺(ここが蛇口)でつくられ、目の表面を保護し、ごみなどを洗い流しています。
  涙の大部分は蒸発しますが、一部は目頭にある涙嚢にためられ、鼻涙管(排水溝)を通って鼻腔(下水管)に排泄されます。
この鼻涙管(排水溝)の鼻腔(下水管)への出口が先天的に膜状のものでおおわれているのが鼻涙管閉塞症です。排水溝(鼻涙管)がつまれば、蛇口(涙腺)から出た水(涙)は、あふれ出します。これが涙目です。また、排水溝(鼻涙管)がつまっていると、汚れた水(使われた涙)に細菌がついてベトベトしてきます。これが目やにです。
普通の結膜炎とどう違うの?
次のような特徴があります。
1. 生まれてまもなくから症状(目やに、涙目)が出る。
2. 左右どちらか一方がつまっていることが多い。→片方にしか目やに、涙目が出ない。
3. 目薬を使っても一時的にしかよくならないで、やめるとまた同じになる。
治療は?
生後3カ月以前に診断がつけば、細菌感染を予防する目薬を使いながら、涙嚢がある目頭から鼻のわきに沿ってマッサージします。目薬とマッサージは一日4回程度行います。一ヶ月続けても効果がない時には、「涙道ブジー」という細い針金状の器具を使って開通させます。