「今までのファン以外のところを開拓しなくちゃならないんですよ」
中:広告って大きいですよね。メトロトロンの頃は例の黒バックの1面広告が有名
ですが、せいぜい(ミュージック・)マガジンでしか見たことがなかった(笑)
のが、『SO FAR〜』はいろんな雑誌で宣伝されていて。
荻:メトロトロンって、聞いたことはあるけど個々の所属アーティストまでは知らない
ような感じの人が、僕の世代より下になると確実に多くなるんですよ。それで
今回は特に、20代半ば以前の年齢層にどうやってウケるかというところに力を
入れたいと思っています。
中:サニーデイは聴くけど、青山さんは知らないという世代。
荻:そういう人達にどうやって取り入るか。ジャケットを小田嶋(等)君にオファーした
のも、彼が青山さんを好きだという噂を聞いてたんで、じゃあお願いしようかと。
中:そうなんですか。
荻:若い子は掘り下げが浅いから、そういう人達にどの
ように見せるかということを考えていかないといけ
ないと思うんですよね。
青:でもねぇ、あんまり若者若者っていう姿勢を出すのも、
どうなのかねぇ…楽しく音楽聴いてる人が少ないん
じゃないかな?
音楽聴くようなことなんてさ、大して楽しくないと
思うんじゃないかな?
中:他にもっと楽しいことがあれば、音楽なんて聴かないんですかね?
「掘り下げが浅い」ということでいうと、多分にルーツ系、ルーツ系というと
語弊があるけど、青山さんの演られる音楽に対する反応は興味ありますけどね。
青:「ルーツ系」って言葉もね、何かね。昔は使わなかったよね。
ま、自分でも使っちゃうけどね(苦笑)。分かりやすいから。「ルーツロック」
とかさ。でも何か変だよね。リトル・フィートとかザ・バンドとか、一言で
ルーツロックっていうのは間違ってると思うなぁ。
荻:僕が「若い子に」って言うのは、別に若向けに作るってことを言ってるんじゃなくて、
若い人への道筋を付けるってことなんですよね。そうすれば絶対に理解してもら
えるからっていう、今までのファン以外のところを開拓しなくちゃならないん
ですよ。
中:確かに今までのファンなら、まず確実に買ってくれますからね。
「STARLAB」って地味なんですか?
中:あ、それでですね、HPによくくる質問で「グッズは作らないんですか?」と
いうのも結構あってですね
荻:取り敢えずポスターですね。前回はB2判だったんですが、今回は横位置の長方形
サイズになります。これは多売店向けでイニシャルに応じて店に配られます。
併せてイベントやった店用の特典も、考えてます。
中:前回だと、ステッカーがありましたが。
荻:ステッカー今回も作るんですけど、+αで何か作ろうって話もあってですね。
ロゴ入りピックにしようかなと思ってるんですけどね。
中:最近多いですけど、携帯ストラップとかは?
大:確かに多いですね。でも携帯持って無い方もいらっしゃるし…。
中:では、着メロ譜はどうです?(笑)CDシングルに封入するとか。
荻:「メロ譜付き」ですか。
青:着メロ。ああ、いやぁ、どうなんだろうね?
「STARLAB」のサビを着メロにしたら、地味でねぇ(苦笑)。
全員:(笑)
中:したんですか?
青:友達が。ちょっと使えなかったって。
中:「STARLAB」って地味なんですか?
青:いや、結構ハデな曲だと思ってるんですけど。
荻:ああ、でもねぇ、昨日も言われたんですよ、
「FRIDAY RIDER」の方がいいって某ライターさんに。
青:あっそぉ。
大:「STARLAB」って第一印象は凄く地味だって思ったんです
けど、聞き込んでいくとやっぱり良い曲だなぁって。
荻:完パケバージョンを最初に聴いた時は「これだ!」って
すぐ思いましたよ。…すいません、デモの時は失礼なこと
言って。
青:デモの段階で「これは出来たな」って思ったんだけど…
ま、いいや(苦笑)。いろんな人がいるから。
"STARLAB"(2000.1.19発売)
荻:でもやっぱり、サビがあんなにくっきりと出てくるとは思わなかったですよ。
青:そうかね?
中:非常に楽しみですね。
で、アルバム『EQ』ですが、このタイトルにやはり意味は?
青:これはまぁ、あのぉ…
中:普通に考えるとイコライジング、
青:ということを最初に考えて、で、まあ、如何ようにも取れる意味になればいいなと。
…これからコジツケを考えようと思ってるんですけど。…最近発見したのは、本が
あったんですよ、『EQ』の。結構ベストセラーになったらしくて、心理学的な、
知性にはIQとEQの2種類あって、という。
全員:あ〜、ありますねぇ。
青:そういうものがあったりなんかして。でも本当に意味するところではないんだけど(笑)。
中:じゃあ、次回のインタビューからは、
青:そういう話もうまく絡められれば良いかなと思ってるんですけどね。
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