中:じゃあ次を。ファイヴ・スタイル、ですか。
青:これは殆どインストです。変なインストバンドなん
ですが、何曲目かな?取り敢えず1曲目を。
キャプテン・ビーフハートがちょっとポップに
なった感じというのか。割とテクニカルな感じでは
あるんですが。「シカゴ版MG'S」とか書かれた評を
読んだんだけど、そういう趣もあるかなと。
ティポグラフィカとかいたじゃないですか?
中:ああ、変拍子系の。
青:そういう雰囲気もありつつの。
中:フュージョン一歩手前な感じですかね?
FIVE STYLE"miniature portraits"
青:ちょっとニュー・オリンズな曲もあったり、ボーカル曲もあるんだけど、基本的に
インスト、4人のアンサンブルですね。
中:生で観ると面白そうですねえ。
青:うん、生で観てみたいですねえ。
中:じゃあ次に行きましょうか。ジョン・ホール。
青:すんません(苦笑)。完全に趣味の世界で。あの、全然ナウさとか無関係です(笑)。
中:今年は念願の共演もされたことですし。これは新作ですね?
青:一般レベルで言うと大したものじゃないと思うんだけど(苦笑)
個人的な思い入れで、かなり良い曲が入ってましてですね。
まあ、でもあんまり売れないんだよなあ。この前に出たスタジオ
作がありましてですね、それは全然良くなかったんですよ。
それで「もうダメだ」と思ってたら、これは結構アコースティ
ックなテイストが良くてですね。まあ、今の人が聴いてどう
こう言うものじゃないんで(苦笑)。4月にいい思いさせて
もらったってのもあるし(笑)。
JOHN HALL"LOVE DOESN'T ASK"
中:自分のギター弾いてもらったし(笑)。
青:メールアドレス教えたんだけど全然連絡こないし(笑)。
中:そうなんですか?
立:向こうのアドレスは?
青:聞きそびれちゃって…。「教えろ!」っていうから教えたんだけど。
中:あのイベントの時も結構お話とかされたんですか?
青:お話ししたっていうか、サイン会状態になって「このギターは良い」って言われて
イイ気になったりとか(苦笑)。
中:インストアもありましたよね。丁度前回のインタビューの翌日でした。
青:そうそう。インストアに行ってギターのお礼かねがね楽屋に行ったら「また来たのか」
って(苦笑)。その時にアドレス教えたんだけど、向こうのは教えてもらえなくて。
「メールするよ」とか言ってたのに…。
中:今年は特にそういう渋めのアーティストの来日が相次ぎましたよね。
青:ラリー・ジョン・マクナリーって人の新しいのも良かったなあ。
こういう人達も不遇だよね。ヴァン・ダイク・パークスとかも日本が一番人気
あるんじゃないかって気がするし。
(曲終わる)ま、ジョンさんはストラト弾きでは一番好きなんで。ついついそこに
写ってるギター買ってしまったし。
中:では次へ。マウス・オン・マーズを。これも徳間ですね。
青:聴いてませんか?
中:ええ。いろいろ評判は聞いてるんですが。
青:1曲目とか生音なんですよ。完璧にテクノなんですけど、生音の要素が心地よくて
寝る時に聴くと幸せな気分になれる。ま、多分にBGMなんですけど(笑)。
ホーンとかも入ってるし。
中:「クロスオーバー・イレブン」でかかってそうだなぁ(笑)。
青:気持ちよいですよ。ポケーッと聴いてると、特にあの、細かいこと考えさせない
音楽といいますか、曲も短めでコンパクトな感じで、曲とも何とも言えないような。
中:断片のコラージュっぽい?
青:断片、そうですね。
中:この辺も「音響派」なんでしょうか。
青:そう言われてるんでしょうね。シカゴ系=音響系みたいな図式というか、
ま、この人達はドイツ、違ったっけ?だからクラフトワークとかYMOを聴いてた
人には懐かしい感じがするらしいんですけど。
中:YMOといえば、細野さんのハリー&マックは聴かれま
したか?
青:聴きましたけど、う〜ん、細野さんの歌の新曲を聴きた
かったなぁというか(苦笑)。決して悪くはないんだけど。
中:私はあれが今年の1位なんですよ(苦笑)。
青:あ、そうなんだ?
でも久保田さんのボーカルは久し振りだったですよね。
あれ聴いてまた夕焼け楽団を聴き返したりしましたけどね。
次回、ちょっとそのカバーを演ろうと思ってるんですけど。
中:(12月)14日のライブですか?
青:ええ。
Harry&Mac
"Road To Louisianna"
青:(トラフィックのCDを見ながら)それが今年出てね。当時のスタジオ録音の未発表曲が
2曲も入ってたってだけで、相当驚きだったんですよ。
中:へぇ〜。
青:で、ライブも2曲入ってるんだけど、"LIVE NOVEMBER"っていう、発表後すぐ回収に
なったライブ盤があって、そこからの曲なんですよ。
中:それは凄い。
青:個人的に1番のニュースですね(苦笑)これが。この中の
"WHO KNOWS WHAT TOMORROW MAY BRING"って曲は、自分でも
演ったことのある曲で、思い入れが強いんですよ。
中:豪華再発と言えば、個人的にはキャロル・キングの
『つづれおり』がレガシーからリイシューされて。あの辺の
セッションで未発表がまだあるのかってのは驚きました。
あと『イエロー・サブマリン』とか。
青:ああ、あれはねぇ。店で聴いて気が済んだなあ(笑)。
今:ここから何か聴きます?これとかどうですか?
TRAFFIC
"JOHN BARLEYCORN MUST DIE"
青:ボビー・ブランド。ああ、それはもう「老人力」というか(笑)。
もう、そういうのはあまりお薦めはしませんけど、趣味の世界でございます。
立:例えば、私のような洋楽をあまり知らない人にも薦められるCDってありますか?
青:あ、いや、どれも薦められるっちゃあ薦められるけど…いやぁ、難しいなぁ。
立:「オレの曲好きだったらこれも聴け!」っていう感じの。
青:自分の作品より良いモノばかりなので(苦笑)あのぉ、どれもお薦め出来るとは
思いますが…う〜ん、難しいな。
今:これは?
青:さっきのボビー・ブランドはブルース界の大御所です。こっちはロス・ロボスの
デヴィッド・イダルゴというギタリストがイギリスのマーティ・シンプシンという
トラッド系の人と、あと変なインド人(笑)と演ってる不思議なレコードで、
ネットの通販で買ったんですけど。
全員:ほぉ〜。
青:ただイダルゴの名前につられて(苦笑)。アコースティックな感じで実に不思議な
作品ですわ。リチャード・トンプソンの曲演ったりとか。
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