歳とれば明治近づく「昭和の日」
(2007.5.1)
早乙女の裳裾捲りて神笑う
(2007.6.19)
町衆の心意気のせ鉾うごく
祇園祭は、京町衆の歴史の結晶とうかがいました。まだ見える機会がありません。一度は見てみたい。
(2007.7.15)
南風よ吹け雲を追いやれ熱を呼べ
(2007.7.15)
暑き夜に地酒息子に親饒舌
帰郷して息子と酒を酌み交わすのが楽しみだ、という句友によせて (2007.7.25)
野分去り白雲走る空眺む
台風9号は小田原あたりに上陸してほぼ陸沿いに北海道まで行き熱帯低気圧になった。 (2007.9.8)
朝の陽に草の葉きらり涼新た
(2007.9.24)
ジャンパーを腕に歩めば柘榴笑む
(2007.10.8)
雨去りし影深くして紅葉映ゆ
11月中旬、曇、雨と続いた土日がからりと晴れて明けた。朝、通勤の道は日陰と日当たりのコントラストが激しい。日なたに黄葉したイチョウやケヤキが多く、モミジなどの紅葉は少ないとはいえ、抜けるような秋空を背景にかがやくので、陰に常緑樹などがあるとそのコントラストは際だつ。黄葉が眩しい反面、ツバキやシイ、カシなどの照葉樹の林とその陰を映す舗装道路などは暗くてあまりよく見えない。日なたの道ばたに咲く菊の花もいろいろな色に輝いている。草紅葉さえ、イチョウに負けないくらいに反射光を発散している。雲ひとつない空から、ケヤキの大木、イチョウの輝き、照葉樹の陰り、菊の盛りの地味な華やかさ、草紅葉とつづく通勤路の色模様は、太陽と自然の織りなす秋のすばらしさのひとこまである。
(2007.11.12)
俳句教室:
一晩明けて、昨日の句はどうもいけない、と思われ、作句の跡をたどりつつ改良を試みるも、結局、説明の域を出ずギブアップ。発想を少し替えることができれば、と放置することにした。その跡を記す:
雨去りて陰影深き紅葉道
雨去りて影深く照る紅葉道
雨去りぬ影深くして紅葉映え
雨去りぬ影深くして紅葉映ゆ
雨去りし影深くして紅葉映ゆ
雨去りぬ影深き道紅葉映ゆ
第1句 「陰影深き」が強すぎて、気に入らないとて、
第2句 これじゃ説明そのもの、
第3句 まだ説明。
第4句 最後を古語にして揃えただけ。
第5句 「雨去りし影」は、懲りすぎ。
第6句 説明を抜け出せない。初心に返り第1句がベターかも知れないが、時間をおいて発想の転換を。
雨去りぬ土黒々と紅葉映ゆ
こんなところで、すこし良くなったかな。発想の転換も未だわずか。(2007.11.19)
憲法記念日は、当地は朝から小雨模様でした。それが、気がついてみると雲が切れ日が射して五月の風が吹いていました
雨上がり日ざしきらめく楠若葉
楠若葉子らの声満つ雨上がり
(2008.5.3)
常磐線も、取手、藤代間は水田が広がります。その電車の窓から、
限りなき田の緑裂き鷺の飛ぶ
サギ飛びて限りなき田の緑裂く
(2008.8.13)
淺き秋雲高く伸ぶ温暖化
(2008.初秋)
夏立ちて子らはTシャツ赤ら顔
(2010.5.5)
普天間の行き所なき溽暑かな
(2010.7.9)
法師蝉子らの声なき遊園地
(2010.9.21)
街角につるべ落ちても子らの声
(2010.10.12)
ゲゲゲとてマルクス還る去年今年
(2011.年賀状)