求めない 加島祥造(著) 小学館 (2007/07)
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地味な色の真四角なこの本を手に取ってみてください 2007/9/6
書店の平積みで、手のひらに載りそうな地味な色の真四角なこの本が目に留ったら、是非、お手に取ってみてください。
今の世の中、競争社会とか格差社会といわれていますが、出口が見え難いです。出口を見つけるにはしばらくの時間と努力が必要なようです。しかし、そんな世に、この本に注目された方にとって、その一行、その一頁に、そしてこの一冊に、目から鱗だろうと思います。とりあえず、よし今から「求めない」ようにしてみよう、そのうちに出口まで見えてくるかも知れない。そんな風に思える本です。
加島さんは、英訳「老子」に目を開かされて以来、何回も何回も老子をお読みになり、住まいさえ横浜から伊那谷に移されて、老子を深く読み解いてこられました。最近のご本には、老子の紹介から次第にご自分が血肉とされたタオイズムを語ってくれる傾向が強くなっておりましたが、この本に至って、今の世に生きる老子思想として「求めない」という核心的境地に辿り着かれたようです。それだけに訴えるところが強い。
この本を通して加島タオを一緒に読んでみませんか。立ち読みでも読み終えてしまいますが、それではもったいない。時に触れ、必要に応じ、思い出したとき、何回もこの本を開き、加島タオイズムに触れてみませんか。そのうち、出口が見えてきますよ。