ヒトゲノムの解読やDNAの2重らせん発見50周年をきっかけに、分子生物学なるものを概観してみたい方には特におすすめ。
メンデルの法則は覚えている、アミノ酸の名前もかなり記憶に残っている、といったおじさんやおばさん、2重らせん構造発見をめぐるワトソン&クリックとポーリングの競争について聞いたことがあるというなら、この本はすっかり理解できる。
田中耕一さんがどんな業績でノーベル賞をもらったかを知っている人は、この本に書いてあるタンパク質構造のことの先を補足して読むことができる。
そして、ヒトが生物の一員であり、自然界の一角を占めるにすぎないけれど、進化の最前列にいて、21世紀が生命の科学の時代になるであろうことについて思いをはせることができる。
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