イラスト地図−ながたのみどころ7選−2/2

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3.長田神社(鬼追い)
 神社の歴史は、神功皇后祀説の事代主命(ことしろぬしのみこと)にまで遡る。「5世紀ごろには、ナガタノクニとして部落国家があったのでは...。」と郷土史家は言う。節分の日は、タイマツを持ち、赤鬼・青鬼や一番太郎が舞う。大勢の外国人観光客も訪れる。夏には、薪能もある。神社前商店街の毎月一日(おついたち)は”ぽっぺん市”でにぎわう。

4.観音山公園
 桜の名所である。高取山と同じく、早朝登山をする人や、ラジオ体操に来る人も多い。散歩コースも多くあり、お年寄りには優しい町でもある。観音山公園にあった図書館は、新長田の方の新しい建物に移ろうとしていた矢先に地震が起きた。長田区の図書館のオープンは、1996年となっている。

5.平忠度の胴塚・腕塚
 福原京に遷都し、和田新京を兵庫・長田の地に造ろうとした平清盛との結びつきは強い。八百年も前のことである。清盛にとっては、住みやすい地域だったのだろう。源平の合戦でも、長田区内一帯が主戦場となった。サツマノカミ・タダノリで有名な忠度も長田で戦死した。野田町などの路地に、胴や腕がまつられている。腕塚は町名にもなっており、腕の痛みが治る御利益もある。

6.駒ヶ林神社(左義長)
 駒ヶ林は古い港町で、ここでとれる”イカナゴのくぎ煮”は、春の長田の名物だ。神社は応神天皇をまつり、駒ヶ林の氏神となっている。正月十五日には、”左義長”が行われる。約千年前には、竹を燃やして爆音をたて、鬼を追い払うものだったが、行事はハデになり、二基の左義長が競う”けんか祭り”と呼ばれるようになる。最近は小規模にして行われることがあるようだ。

7.南駒栄公園
 震災の後は、ベトナム人の人たちが避難したり、アメリカはじめ各国のボランティアの人が居住し、国際色豊かな公園となった。駒(コマ)自体、一説には昔「高麗(コマ)」の船が出入りしていたから、この名前がついたという。いずれにせよ、韓国や朝鮮や中国やベトナムや欧米各国との交流が栄えるルーツをもった公園が南駒栄にはある。


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