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「オリオン80」を語るには、「AY」シリーズの問題を避けては通れません。
「AX」は、実際の売上高はともかく、 成功したプロジェクトとして認識されていました。 そのため、PC−8001用として「AY」シリーズを作りたい、
という考えが生まれたのは自然なことでした。 とある部署がその担当になりましたが、残念ながら、 AY−1[*19]
は大失敗に終わりました。 月刊アスキー掲載レベルのゲームは、 AXシリーズのレベルを期待した購入者の期待をまったく裏切るものだったのです。
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これは、我々にとっても大問題でした。 同じパッケージ形式で出版されている以上、
ブランドに対する信頼の問題になるからです。
そこで、「オリオン」の8001版を作ることにして、
AYも第二出版部が引き取ることにしました
(担当編集者は三田さん。どうしてるかな?)。
8801版にしなかったのは、「スピードがでないものはゲームではない」からです。
同じ形式で640×200の画面で速度を出すことができないのは明白だったからです。
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技術的なことから言えば、
カラーアトリビュートの制御が難しいと言われたPC−8001で、
ちゃんと色をつけたものを動かしてみせたい、ということもありました。
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スピードは十分に出たので、初心者向けに自動制御モードを追加しました。
「オリオン」では、少なからず操縦できない人がいたのです。 敵機に接近できなければ、星がただ流れるだけのわけのわからない、
つまらないプログラムですよね。 少し前、ビル・バッジが「ピンボール・コンストラクション・セット」[*20]
を出していました。オリオン80では、機種の数を大幅に増やしたこともあり、 デザインプログラムが必要だったので、どうせ作るのであれば、
それをお客様にも開放すれば良いと考えました。これが、 「スターシップ・デザイナー」[*21]の生まれた経緯です。
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スターシップ・デザイナーを使って、第二出版部のデザイナーの
大嶋さんがすぐに「オニオン」を作ってくれました[*22]。
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