Lkit-16の仕様(当時のカタログより)

Lkit-16は高性能な16ビットマイコンキット。
これに、拡張メモリーボードと、テレビインタフェースをはじめ各種のインタフェースを接続してレベルアップ!
皆様の多様なアプリケーションにお応えできます。

≪ソフトウェア≫

  • アセンブラ
    モニタROM内のアセンブラ機能により、アセンブラ命令によるユーザプログラムの直接入力が可能です。
  • 演算パッケージ
    初等関数サブルーチン、実数演算サブルーチン、コード変換サブルーチン(1KW)より構成されています。
    初等関数一一平方根/指数関数/常用対数
          自然対数/正弦余弦/逆正接
    実数演算一一加算/減算/除算/乗算
    コード変換一整数型10進2進変換/実数型
          2進10進変換/整数型の実数
          型化
  • Tiny BASIC
    Lkit-16では、アセンブラ言語に加えて、Tiny BASICを使用することができます。
    Timy BASICは、マイコンでゲームや計算をするのに適した非常に簡単なプログラミング言語です。Lkit-16のTiny BASICはメモリ(1KW)に格納されLkit-16本体のキーボードから入力することができます。
    BASICの最小機器構成は次のとおりです。

≪特 長≫

  • アセンブラ言語が使えます。
    機械語を用いる必要がなく48個のアセンブラキーから直接入力することができます。
  • 16ビットのCPUを使用していますのでメモリ効率や演算スピードがすぐれています。
  • 自由なシステム構成が可能です。
    複数台の周辺機器が同時に使用できるようにシステム構成されています。
    カラーグラフィックが使えるインタフェース
    カラーグラフィックとキャラクタを同時に表示できる高度なインタフェースです。
    従来に見られなかった高度なテレビゲームや図形処理ができます。
  • BASICが使えます。
    BASIC言語は、人間の日常言語(英語と数式)による表現でプログラムを書くことができますので誰でも容易に使用できます。
CPU 16ビット並列処理 (MN1610)
ROM MB8518 1KW (最大2KW)
RAM MB8111 0.5KW (最大1KW)
I/Oポート MN1630
その他 カセットインターフェース装備
価格 本体 \98,000
標準電源 \17,000

各種インターフェース

クリックすると大きい絵が見られます。

 私がコンピュータに興味を持つようになって初めて買ったASCII(雑誌)にこのマシンが載っていました。
 テレビ画面にグラフィックを表示しているカタログの表紙を見て、なぜか子供心にショックを受けました。私がコンピュータ・グラフィックスに興味を持つようになったのは、このマシン(というかカタログ)が原点なのかも知れません。

 ところで、知る人ぞ知ることですが、世界で初めて16bit CPUを量産したのは日本のパナファコム(現 PFU)です。同社はワンボードマイコンの時代にこの Lkit-16に世界初の16bit CPUを載せていたわけです。今でこそ主要な CPU はすべて外国の技術ですが、このころは日本でもオリジナルの CPU を作っていたんですね。
 この CPUの系列は、後にMN1617となり 富士通の 9450Σなどに採用されていました。


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