土樽から仙ノ倉岳の稜線へ 2019年9月19日(木)〜20日(金) |
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天候が安定しないこの頃、天気予報が貴重な二日間の晴れを告げています。 二日でどこか行かれそうなところを、と探して、土樽から谷川の稜線を一周するコースを思い出しました。 たくさんある谷川岳稜線の避難小屋を使おうか、と考えたのですが、(大障子以外は)水場がないので断念し、稜線の少し先にある平標山の家を利用することにしました。 そうして、登り:平標新道、下り:吾策新道のコースに決まりました。 稜線−平標山〜万太郎山は一度は歩いているものの、ガスで一切展望ナシ、だったので、どんな展望か、楽しみです。 | |||
第1日目: 土樽(0855)→ゲート(0945-50)→バッキガ平(1020)→徒渉点(1115-20)→平標山(1510-25)→平標山の家(1555) |
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早朝の電車を乗り継ぎ土樽駅へ。 水上までは晴れていたのに、トンネルを抜けると霧雨でした、ついていない・・・。 谷沿いの林道を歩き、群大ヒュッテ前で沢を渡った先で仙ノ倉谷を渡ると、右手に登山道入り口の道標を見つけました。 ここから沢沿いの路になり、沢を高巻いて歩くと徒渉点に到着します。 少し水量が多いながらも、どうにか通過できました。 | |||
徒渉点を過ぎると、いきなり?急登が始まります。 標高1000mを越える登り、焦っても仕方ないので、じっくりと登ります。 傾斜がきつく滑りやすいので、足元に注意をしながらの路も、1400m付近で一段落。 ちょっとした岩場での展望で一休止です。 さらに標高を上げて、森林限界を越えると笹の路に変わりますが、ガス・霧雨で展望ナシ!でした。 小さなピーク(1873m)を越えると、小さな湿原となり、稜線を巻くようにゆっくりと登り詰めたら、広い平標の山頂に到着します。 展望の写真を撮って、足下の山の家へと向かいました。 | |||
第2日目: 平標山の家(0435)→平標山(0520-35)→仙ノ倉山(0620)→避難小屋(0645-0720) →エビス大黒ノ頭(0745)→毛渡乗越(0835)→万太郎山(0950-1000)→井戸小屋沢ノ頭(1040-45) →大ベタテ沢ノ頭(1115-20)→尾根分岐(1140)→登山口(1237-45)→土樽(1335) |
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朝、暗いうちに山の家を出発して平標の山頂へ。 空は高曇り、山々の展望はあるものの、スッキリとはしない陽の出になりました。 笹の中のなだらかな木道をたどって仙ノ倉へ。目指す万太郎山がよく見えています。 山頂を過ぎたところで、風を避けてエビス大黒避難小屋で朝食としました。 | |||
少しの岩場をやり過ごすと、エビス大黒ノ頭に。300mを降り、少しのピークを過ぎると毛渡乗越です。 万太郎山へは再び400mの登り!、東俣ノ頭まではがんばったけれど、万太郎山へは息切れ気味だったかな。 万太郎山からは、谷川岳へと続く稜線コースや、谷川岳から茂倉岳にかけての主稜線がキレイに見えています。 振り返ると仙ノ倉山がどっしりとした姿を見せていました。 | |||
さて、万太郎山を後に北へ吾策新道へと向かいます。 岩瘤を手前にしたこの眺め、スゴイですね。 ずっと足下に井戸小屋沢ノ頭や大ベタテ沢ノ頭の登山道が見えているのですが、どこに下る路があるのか不思議なくらい。 尾根の踏み跡をたどると、岩コブを巻いたところで左下に岩の間を縫って急降りの路が続きます。 あっという間に標高を落とし、しばらくで右に巻きこむと、足下に井戸小屋沢ノ頭の標識が見えました。 が、傾斜も強い上に泥濘で、スリップに注意が必要です。 平らな場所がある井戸小屋沢ノ頭で一休止、再び急な降りを歩き、少し登り返したところが大ベタテ沢ノ頭です。 ここまで来ればスリップの心配もなくなります。 振り返ると、万太郎山が高くそびえていました。北面と南面でこんなにも表情が違うのですね。 | |||
前日までの雨もあって泥濘とスリップに要注意ですが、歩きやすい路なって、気が楽になりました。 船窪の手前で路は急に右手に折れて、山腹を下る路に変わります。 泥濘がひどいので、3,4箇所ロープもありました、スリップに注意ですね。 傾斜がすこし緩くなって、沢音が近くなったと思ったら、登山口に飛び出しました。 ここから土樽駅までは、車道をたどって一時間足らずの歩きです。 | |||
土樽駅に着いたのは午後一時半頃、一日に5本しかない電車ですが十分な時間があり、駅の待合で昼食をいただきました。 乗車した電車は、水上駅、高崎駅、ともに連絡がよく、スムーズに帰ることができました。 夕方の帰宅時間でしたが、それ程は混みあっていなかったので楽チンだったかも!。 | |||
久しぶり(前回は2002年)に歩いた谷川岳の稜線です。 前回はガスの中で展望が得られなかっただけに、初めてのような気持ちで歩いていました。 夏の花が終わり、秋の草紅葉にはまだ早い、中途半端な時期でもあったし、 天候が不安定だったりしたけれど、稜線からの展望は素晴らしいものでした。 それに週日でもあり行き交う人もほとんどなく、静かな路を辿ることもできました。 | |||
土樽駅側から稜線に上がる路があるんだよな、と思いながら地図を見ていたのを思い出したのが、今回の山行の始まりでしたが、平標新道、吾策新道、ともに厳しい路でした。 山の家の人とも話したのですが、「平標新道を歩く人は今は少ないよね」「吾策新道は大丈夫」とのこと。 刈り払いはされている様子で路迷いとかはないと思いますが、急傾斜でもあり泥濘のスリップには注意が必要と思います。 |
制作:加藤 輝男 2019年1月1日
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