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登下降の続く 西丹沢:菰釣山稜線
2010年2月6日(土)〜7日(日)
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 関東地方に雪の降った週末、どこか富士山の見えるところへ行きたいな、と探しだしたのが菰釣山。 数年前に一度歩いた時の、菰釣の山頂からの富士山を思い出します。 日帰りでは難しいし、何よりも朝陽の頃の富士山を見たいので、避難小屋に泊まることにして、 装備をザックに詰め込みました。

第1日目:
 大滝橋(0835)→一軒家避難小屋(0940-50)→大滝峠上(1040)→畦ヶ丸(1200-15) →モロクボの頭(1235)→大界木山(1350-55)→城ヶ尾峠(1430-40)→城ヶ尾山(1500)→1240m峰(1540) →中ノ丸(1640)→小丸(1705)→菰釣避難小屋(1800)
 大滝橋でバスを降り、大滝沢沿いの東海自然歩道をたどって大滝峠上へ。 先日の雪が残るものの快適な道でした。 大滝峠上〜城ヶ尾峠間は通行止めだとかで、畦ヶ丸へ廻りこんだ後、 モロクボの頭で稜線に戻り、踏み跡の薄くなった路を城ヶ尾峠へ向かいます。
 城ヶ尾峠に着いたのがなんと午後2時半。前回歩いたときの倍近くかかっていました。 ここからはトレースもないし・・・、このペースでは菰釣に着くのは暗くなってしまいます。 行こうか止めようかしばらく逡巡していたのですが、様子はわかっているのだから、と歩き進めました。 踏み跡のない路は心細く、風の出てきた中、膝上まで埋まりながら、それでも6時頃に避難小屋に到着。 先着の人の邪魔にならないよう気遣いながら、夕食を摂って、シュラフに潜り込みました。 外は大風でしたが、小屋の中は快適でした。
大滝沢沿いの登山道 大滝沢沿いの登山道 一軒家避難小屋 明るい陽射しの大滝峠上
畦ヶ丸避難小屋 城ヶ尾峠にて 城ヶ尾峠にて 城ヶ尾山へと登る
城ヶ尾山にて 避難小屋まであと少し
第2日目:
 避難小屋(0530)→菰釣山(0605-40)→ブナの丸(0707)→油沢ノ頭(0800)→樅ノ木の頭(0825-30) →西沢ノ頭(0915)→石保立山(1020-35)→大棚ノ頭(1115-20)→山伏峠(1205)→平野(1310)
 朝陽の富士山を見るために、未明に小屋を出発。菰釣山頂で朝陽の出を待ちます。 風が強いためか、富士山も笠雲がかかっていますが、陽の出頃、ほんのりと薄紅に染まりました。
未明の富士山 もうすぐ朝陽の出 朝陽の富士山 朝陽の出
朝陽の富士山 朝陽の富士山
 菰釣山からもトレースの薄いアップダウンの激しい路が続き、大風のため風下では太腿までの雪をかき分けながら、一人進みます。 昨日のペースからすると高指山までは時間的に厳しいので、途中で右手に折れ山伏峠に下ることに。 歩きついた平野でも路脇には20-30cmの雪が残っていました。
 富士吉田へのバスの窓から見る光景はいまだ雪で真っ白!! 。 1日の雪は30cm以上積もったとの話でした。 富士吉田で電車に乗り換え、大月で中央線に乗り継ぎ、夕暮れ頃、いまだ日陰に雪の残る高尾に帰り着きました。
 
 一泊した菰釣の避難小屋は快適でしたし、菰釣の山頂からの富士山は期待通りに素晴らしいものでした。 けれども、このコース、全体的には樹林帯の中で展望が少ない上、登下降が繰り返し現れる厳しい路でした。 展望の少ないこともあるのですが、写真を撮ることさえつい忘れてしまう程必死で歩いていました。 一度歩いた路だったはずなのに、前回よりも時間がかかったのは、新雪の跡でトレースがなかったからでしょうか、 それとも体力のせい・・・?? 
 この新雪の後の西丹沢に、登山靴ではなく雪靴で来ている人を見かけました。 体力はあるようなのですが、装備がぜんぜん貧弱で、とても心配になります。 声をかけても「自分は大丈夫だから」と言い張るばかり・・ 山歩き(と言うよりは里山歩き?)を始めて二・三年、 歩くことが一番面白い頃なのはよくわかるのですが、仲間もなく一人だけで独善的に歩いているようでした。 「単独行は危険だから」とよく言われますが、本当に問題なのは危険に対する備えのできていない「一人歩き」なのかな、と痛感しました。

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制作:加藤 輝男 2010年2月12日
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