(大田出版 450円 1986年12月18日印刷)
帯(ってカバーに直接印刷されてるけど)に「ファミコンのスーパースター、「たけしの挑戦状」完全解説本、本日解禁 大廉売!!」に書いてあるとおりの(って意味合いが割と違ってるところもあるけど)内容です。
裏表紙にたけしの顔写真とサインと一緒にコメントが書いてあって、それを読むと本人が書いたっぽいです。確かに中の文章は割と面白いけど、たけしも割と忙しい身だし(その直後割と暇な状態になったけど)、なにより、サブ画面を出して敵を消したり、カラオケのときはマイクに息を吹きかけるだけでいいとか、スピーカーにマイクを近づけてハウリングをおこすとか、なんか言うことがマニアックすぎるから多分ゴーストライターが書いてるんだろうなあ。と思ってたけど、『超クソゲー』(阿部広樹 箭本進一 大田出版)という本の『「たけしの挑戦状」十二年目の懺悔』と言う記事(割と必見)を読むと、奥付の構成のところに載っている、福津浩という、ゲームの開発者の人が書いたらしいです。ってゲームの開発者が攻略本を書くっていうのもあんまり例がない形ですね。で、攻略本の中の文章も、打ち合わせの時にたけし本人から聞いたことを元に書いているらしいです。
で、高田文夫のコラムがあって、そしてたけしの「一言いわせろ!」というコラムが。最初から常識がブッ飛んじまうようなヤツを作るつもりだったらしいです。
で、操作説明など。説明書にも載ってない会話のしかたなども載っています。
で、クレイジーシティについて一通りの解説が。なんか異常に無駄が多いというか、力が入っているというか、竜頭蛇尾の頭の部分というか、たけしの挑戦状本体とも言える、クレイジーシティのいろんなフィーチャーが紹介されていて、ゲームをプレイしてなくても、これを読むだけでも面白いと思えます。
で、プレイヤーがやるべきことをしっかりとは書いてはいないんですけど、無駄なところは無駄と書いてあるし、とりあえずカラオケスナックでおじいさんから地図をもらって、航空券を買って、空港に行くという、当時90%以上の人が挫折したと思われるクレイジーシティからの脱出方法はしっかりとわかります。
で、ひんたぼ島、宝の島、洞窟についてはマップとちょっとした紹介だけで、宝の地図の秘密(宝の島がどこなのか、乗り物な何か)や、宝の島でやるべきことはちょっとわかりません。
で、最後のページでたけしが人生の哀愁について語っています。確かにこのゲームのプレイヤーに対してはピッタリのお言葉です。
なんか役に立たない攻略本呼ばわりされてるみたいですけど、この本だけでも「たけしの挑戦状」の半分以上を楽しむことができると思います。
(大田出版 450円 1987年3月9日印刷)
で、上記の『超クソゲー』の記事によると、たけしの挑戦状 虎の巻についての問い合わせの電話がものすごくて、急遽第二段を出すことになったらしいです。
で、帯には「前作の虎の巻は、単なるプロローグにすぎなかった。待望の解決版、ここに登場。」とかかれているし、裏表紙のたけしのコメントには、前作のは「完全解説本」で、今度こそ本当の「完全解決本」だ、と書かれています。
で、また高田文夫のコラムがあって、そしてたけしの「いや〜、参ったなあ…」というコラムが。カサ立てにカサをしまい、消火器を壁にかけ直した、ってくだりが面白すぎ。
で、操作説明とクレイジーシティでの最短経路について。前作をもってなくてもOKなようにという配慮らしいです。
で、ひんたぼ島については、マップとともに詳しく解説が。ここではやるべきことをきちんとは書いていません。
で、シューティングシーンの解説が。ってこれを読んでもすんなりクリアは出来ないんですけど。
で、宝の地図の謎について。たけしの挑戦状で一番謎らしい謎です。ってこれって普通の人間にわかるのかなあ。言われれば、そうかとは思うけど。
で、他の島の解説とともに、チョバリン島の解説が。チョバリン島でやることが割としっかりかかれています。
で、最後の洞窟について。ワープポイント(しゃがむ場所)についてもしっかりとかかれています。
で、ウラ技(っていうか謎)についてが。その1は最後に宝を横取りしてくるおじいさんについて。その2はタイトル画面について。この画面に謎が隠されているらしいです。この謎を解ければ、ゲームをしないでも、宝の洞窟へ行くことができるらしいです。オレが「ポートピア」について言ってたことを思い出してみろ、って書いてあるけど何?その3、その4はおかみさんや、社長に南の島から連れ戻されるってハプニングについて。最後にチョバリン島にあるハートのなる木について。
で、真のエンディングの画面写真とともに、「こんなゲーム、マジにやってんじゃないよ!」というコラムが。
で、「人生ってやっぱり哀しいと思わねえか?」というたけしの文章が。
最後に、「今、新たなる旅立ち」という文章が。もっともっとむずかしい次回作の構想や、推理小説を書いて、それをファミコンゲームにして、また攻略本を出すという三連チャンの強力トリオについての話をしています。
とりあえず、この本1冊があれば、たけしの挑戦状の一通りを体験することができると思います。ぜひたけしの天才ぶりを味わってみてください。
(双葉社 825円(税別) 1996年9月10日初版発行)
前々からレビューしたかった1冊。
ゲームの方は割とどうでもいい感じだったけど、もしかしたら自分のプレイの仕方が悪いせいだったのかも知れないと思って、古本屋で見かけたこの本を買ってみました。
で、A5サイズでオールカラーで、全63ページとなんか薄っぺらい感じです。で、値段の方は825円(税別)と1ページ当たり10円以上というかなり割高な感じです。薄くて高い本。大学の講義で使う専門書か、エロ同人誌って感じです。
で、内容のほうは、まず操作説明やゲームの流れなど、説明書に載っているゲームの基本について。他には、実際のペットについてのコラムや、中村里美さんと小林真文さん(って全然知らないんだけど、作風から見ると婦人向け雑誌とかでエッセー漫画とか描いているような人なの?)のそれぞれ猫と犬についての漫画が8ページずつ(で、この漫画は攻略と関係なくて、ゲームの体験記や自分のペットの話が中心)。
で、実際の攻略の部分は、猫と犬に分けて、それぞれ12ページの計24ページ。で、その中で実際の動物についての豆知識が4分の1を占めるから、実質それぞれ9ページの計18ページ。1ページ当たり約45.8円と考えるとさらに割高感が。
で、その攻略というのが、実際のペットの買い方に従ってるというか、割と当たり前っぽいというか、あのゲームってそこまでちゃんとプログラミングされてるのかっていうか、そもそもあのゲームってわかりづら過ぎっていうことで、役に立つんだかどうだかわかりません。あと、猫と犬で分けてるけど、内容が重なってる部分が結構あるんですよね。
ということで、傷口に塩を塗ったような気がしないでもないんですけど、まあBOOK-OFFで100円で買ったもんだからいいか。
でも、この攻略本を作った人はそんなに悪いとは思ってません。やっぱゲーム本体の方に問題があるんだと……。それともあのゲームに攻略というものを求める自分が悪いのかなあ。
([編著・著作]相原コージ/竹熊健太郎/ゲームフリーク 双葉社 971円(税別) 1994年5月20日初版発行)
相原コージが企画・脚本・キャラクターデザインを担当したスーファミのRPGの『イデアの日』の攻略本で、前半がゲームの攻略、後半がゲーム製作についての文章という、ちょっと毛色が違った攻略本(?)です。
で、まず相原コージのゲームのプロローグ(っていうか、結構後半の方についても描いてるけど)マンガがあります。ハイライトシーンが目白押しでこれを読むだけでもなんか面白そうに思えてきます。まあ、どっかで見たころがあるシーンっぽいといえばそうだけど(っていうか、後に出てくるドキュメントで本人がパクリだって認めてるけど)。ところでこのマンガ割と力が入ってるけど、これって広告か何かで使ったの?
で、ゲームの基本的な部分を説明してから、ゲームの攻略に入るのですが、フローチャートで追う形式になっていて、マップや敵のデータなどは特にありません。まあ、このゲームお使いが多くて、割とやることを見失いがちなのでチャートだけでも便利といえば便利なんですが。あと、このゲーム色々パクっただけあって内容が盛りだくさんで、チャートを見てるだけでも結構面白いかも。で、そのあともちもの・特技一覧表があって、これは買い物や着せ替えのときに割と便利かも。で、そのあとQ&Aと、相原作のサイコ予告編風「イデアの日」攻略ヒントマンガで攻略部分はおしまいです。
って攻略の部分がやけにあっさりとしていると思ったけど、あとがきを見ると、最初この本は純粋に「相原コージのゲームデザイナーへの道」というコンセプトで企画されていて、攻略の部分は後から付け足したみたいです。まあ、確かにスーファミ末期の1994年に、この辺りの割とどうでもいいソフトの攻略本ってあまり出さないからなあ。
で、第2章の「ゲームデザイナーへの道」では、竹熊健太郎の文章と、相原コージのイラストで、相原コージがコンピューターゲームと出会い、ハマリ、自ら製作を志すまでが書かれています。ファミコンの「かってにシロクマ」でゲームに目覚めて、RPGにはまったりとか、『摩訶摩訶』のキャラデザを担当して、自分で一本作ろうと決意した話などです。
で、第3章の「ドキュメント「イデアの日」」で、実際のゲーム製作についてで、ショウエイシステムから話が来たけど、『ムジナ』の連載準備と一緒で大変だったりとか、ギャグとRPGの相性は悪いから、シナリオはシリアスにして、着せ替えシステムの方でギャグをプレイヤーに任せるようにしたとか、シナリオ作りは難航して、今まで見聞きした面白い話をパクって全部ぶち込んだことにしたという話についてです。
で、最後にいとうせいこうと相原コージの対談が載っています。
ということで、ゲームをやってなくても、この本を読むだけでも割と面白くて、ゲームの方もプレイしてみたくなってきます。っていうか、自分も実際にやってみたくなって中古で買ってきてプレイしてみました。割といい出来だと思います。
(小田清・藤原和喜 冬樹社 563円(税別) 1990年4月26日初版発行)
『魔界塔士Sa・Ga』辺りの攻略本って他のとこからも色々と出ているとは思うけど、かなりマニアックなところを。って、冬樹社ってどこ?小田清・藤原和喜って誰?ほんとに知らないなあ。
まずは、アイテムリスト、主人公&ギルドのキャラクターのパワーリスト、モンスター大図鑑、モンスター変身データ表が。イラストが、オフィシャルのものをなぜかリライトしてあって、なんか同人誌っぽいというかしょぼいというか妙な味があります。でもまあ、データについては一通りのものがそろっています。
で、実際のゲーム本編の攻略については、完全攻略ストーリーという、小説の形を取っています。文章自体はなんていうんだろう、まあ、ウェブのどっかにもこういうのがありそうで、その中でもまあまあレベルが高い方って感じぐらい?ってとこです。で、実際のゲームの流れに従っているから、これを読んでいけばやるべきことはだいたいわかるし、マップはないけど文章で移動の仕方が書いてあるんで、割と何とかなります。
で、最後に特別付録として、4時間でクリアする方法が載ってます。盗賊の洞窟の固定キャラで金を稼いでアイテムでパワーアップって感じですか。
ということで、小説で攻略っていうのも、攻略本ではかなり珍しい形式で、役に立つんだかどうだかわからないけど、プレイしているときでなくて、何年かたったあとで読み直して、プレイしたときのことを思い出して懐かしむってスタンスで読むんなら割といい感じかも。ゲームをやり直すのも面倒くさいし。