【熱は体の味方です】
 熱は病気であると知らせる一つの症状であって、熱そのものが有害ではないのです。子どもの発熱のほとんどは、体が病原体と戦うための生体防衛反応なのです。
 熱を出すことによって、病原体が活発に増えるのを抑え(病原体は36〜37℃の時がいちばん増えやすい)、体の免疫力を高めるといわれています。発熱が続いているということは、まだ病気が治っておらず、その原因の病原体とまさに戦っていることを示しています。ですから、むやみに熱を下げることは体にとっては不利益といえます。
【どのようにして体温が上がるのでしょうか】
 病源体が入ってくると、体はそれに反応して体温を高くするようにします。体温を上げるためにはブルブルと振るえて筋肉を小刻みに運動させます。また、熱が逃げていかないように、皮膚の血管を細くするので、手足が冷たく、顔色は青白くなります。そして、いったん高い温度に達して病源体との戦いに勝った時には、皮膚の血管を拡げて汗がでて皮膚から熱を逃がすようにします。そうなると、手足は暖かくなり顔色も赤くなります。