CRYSTAL 1978
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シャンパーニュの銘酒、ルイ・ロデレール社のクリスタルです。1800年代半ば、ロシア皇帝アレキサンドル2世の特別注文で作られたというプレステージブランド。今は誰でも飲めますよ。
シャンパンのボトルはたいてい濃い緑か黒が多いのですが、このクリスタルは透明で、液体の色がきれいに映し出されるところも人気のひとつ。
私の初クリスタルですが、ビンテージはなんと1978年でした。
23年の眠りから覚まされて、心なしか、まだ、ねむけまなこ、といった感じの泡立ちです。しかし、広がる香りがすばらしい。注ぎはじめると、6人のテーブルの左から右まで、来る!来る!広がる優雅な香り。
熟成シャンパーニュの香り。煮詰めた密入りのリンゴや熟した洋なし。赤いソルダム、ローストしたナッツ。ヴァンジョーヌ?シェリーのような酸化香。やはり特別なシャンパンです。では、乾杯!
ほんわりソフトな泡立ちとは裏腹に、コクがあり、インパクトのある強い味わい。どうにもゴージャスといった雰囲気です。パワーはなかなか衰えず、しばらく時間をおいてもまったくへたらない、うすくならない味わいは見事でした。
この日のワイン。
1.Cristal Brut 1978 (Louis Roederer)
2.Beaune Clos de Mouche 1985 (Joseph Drouhin)
3.Nuits Saint Georges Laviere 1997 (Domaine Leroy)
4.Vosne Romanee Clos de Reas 1987 (Jean Gros)
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名門ぞろいのラインナップです。
ドルーアンのボーヌ、クロドラムーシュ。コルトン・シャルルマーニュみたい!!
ドメーヌ・ルロアの香りにはクラクラ、で、味にもクラクラ。97であろうと何であろうとすばらひー。
と思いきや、最後のヴォーヌ・ロマネにもまた、感服。なんとも凝縮された味わいです。97と85なのにどちらも若〜い。まだまだ全然大丈夫!の飲み頃でした。
クロデレアは95年までジャン・グロ、そこで相続してミッシェル・グロになりました。モノポールです。(でもジャン・グロのワインは実質的には70年代のある時期から、ミッシェル・グロが作っていたとのことですよ)
お料理はパワフルでボリュームもしっかりの平井のコバヤシの鴨と子牛。
ワインに合わせてシェフがアレンジしてくださいました。
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