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ブルゴーニュ
date
4/29-5/1


リヨンからボジョレー、マコン、コート・シャロネーズと国道6号線を北上して、ブルゴーニュの「黄金の丘」コート・ドールへ向かいます。華麗で優雅なボルドーの格付けシャトーと違って、ブルゴーニュは小さなドメーヌがほとんど。ほんと、ぶどう農園の中の醸造家の住まいといった感じです。そして品種をブレンドするボルドーとは違い、赤はピノ・ノワール、白はシャルドネの単一品種を使用します。シャニーという街をすぎる頃から、見慣れた名前の村々が次々に登場します。
あ、シャサーニュ・モンラッシェ、お、ピュリニー・モンラッシェ、わ、ムルソー・・・畑の中の道を通りましょう。ムルソー・ペリエール、ムルソー・シャルム、うーん、ボルネイ、ポマール、先に来てれば試験は簡単だった!そしてワインの街、ボーヌに到着。宿泊は更に進んでニュイ・サン・ジョルジュ村です。
ニュイ・サン・ジョルジュからディジョン(DIJON、マスタードとキールで有名)の街へ向かうN74号線の左は、すごい地域と畑です。ボーヌ・ロマネ村、そう、ロマネ・コンティがあります。エシェゾー村、ヴージョ村、クロ・ド・ヴージョがあります。そしてジュブレ・シャンベルタン、シャンボール・ミュジニーと、ワイン好きなら溜息の出そうな街道です。車は少なく、畑と一面の菜の花と牛と馬。陽射しが降り注いで、のどかで美しい風景です。
ロマネ・コンティに行きたい方、下のphotoをクリックして下さい。
ボーヌの街にいたい方。マルシェの模様をお楽しみ下さい。
 
犬好きの方、下のPHOTOSをクリックしてください。
そして4月30日、私はあこがれのエティエンヌ・ソゼを訪ねます。いきなり5種類のテイスティング。感動です。やまやのバーゲンでも1万円のワイン。大好きな味ですね。まずは97年のACブルゴーニュ。good acidityと言ってました。これからしておいしい。次は97年のピュリニー・モンラッシェ村名ワイン。厚味、深みがあります。25%の新樽使用だそうで。3つ目はピュリニー・モンラッシェ、プルミエクリュ(一級畑)LE GARANNE。後味にグレープフルーツ。斜面の一番高いところの石灰岩とライムストーンを含んだ土壌の畑だそうで、ミネラル質が多くデリケート、それぞれの土壌のキャラクターをrespectする、と言ってました。これもおいしいです。4番目は同じくプルミエクリュ、シャンカネの97年。40%の新樽で、酸はあるけどかくれている、それだけではなく、他の要素がたっぷりで大変バランスがよい。2、3年後から飲んで、7〜10年はストックできる、とのこと。いいワインです。そして最後に大好きなバタール・モンラッシェ。グランクリュ、特級畑です。一口飲んでわかる、ピュアでソフィスティケイトされた味わい。きれいな醸造とはこのことかと。50%の新樽を使用して最初に甘み、厚味、まろやかさ、そして最後にどしっと酸。スケールの大きなまとまりがある、大きなフレをダイナミックに抱えて美しくバランスをとるという、さすが、ソゼというワイン。好きだからって、ほめすぎですか?でも実際の作り手を前にしてそのコメントを聞きながら味わえるというのは、すばらしい幸せです。いい土地はいいワインを生む、従業員はたったの4人。あとはオーナーの家族だけだという。世界中で一流と評されるワインなのにこんなに少ない人数で作っている、すごいですね、というと、どうして?それで充分!との答え。ワイン作りは理論で考えない、feeling&tasting。技術的なことは基本的なことしかやってないよ、とのこと。伝統と感性と地道な作業の道です。ブランドというのはこうしてできるのですね。感服。
 
ちょっと休んでから次のドメーヌ。ムルソー村のJ.P.FICHETを訪ねます。ムッシュ・フィシェ直々のご説明。英語は通じないのでフランス語のみです。西村さんの実力が発揮されます。夕方6時のアポでしたが、ゆっくりとじっくりと、この上なく親切に対応してくれました。なんとテイスティングは97年を11種類。そしてその中から気になるものをと98年で樽から直接、飲ませていただきました。みんなすばらしかったですが、特に印象深いのが、3番目のムルソー。Le Mexsous le Chateau というvillage名。最初ふんわりとしてあとしっかりのエレガントで芳醇なワイン。4番目のGruyacheというのもおいしい。ここは標高240メートルの畑で、酸がリッチ。そしてまろやかふっくら。フィシェさん曰く、酸がリッチでないとエレガンスも出ない。酸が骨格を決め、熟成を長くし、ワインを守る、とも。白ワインは酸が命です。そしてフルヤンお気に入りのテッソン(Le Tesson)。甘み、厚みがあって濃い。260メートルから280メートルの標高、いいバランスの勾配だそうで、うーーん、ついに私も標高を語るようになってしまったか。リッチで豊かで将来性の感じられるいいワイン。凝縮された味わい。フィシェさん曰く、ミネラルの余韻が長いところがムルソーの慶び、とか。なるほど、なるほど。ここは伝統を守ってフィルターをしていません。ボトリングの前に澱引きを4回しておしまい。それでrichなワインができる。フィルターをしなくてもワインの中の要らないものは下に沈むよ。フィルターをしたらいいものもとってしまう・・・とのこと。納得、感服、よくわかりました。フィシェさん、ありがとうございました。すばらしいワインをこれからも!
 
シャブリはブルゴーニュの飛び地。
約150キロほど離れていますが、ひとっぱしり行きますか?
シャブリに行きたい方、下のPHOTOをクリックして下さい。
ブルゴーニュのドメーヌは小さいので訪問は一度に5人くらいがベスト。
他のメンバーはヴォギエやアルマンルソー、ダニエル・リオンやパリゾを訪問しています。その話しはいずれ又。

次はアルザスへ行きましょう。