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サンテミリオン
date
4/26-28


ジロンド河はマルゴー村を越えたあたりからドルトーニュ河とガロンヌ河の2つに枝分かれします。サンテミリオンへは中州を渡ってドルトーニュ河の右岸へ。いよいよサンテミリオンです。サンテミリオンも大きな区切りではボルドーという地域に入りますが、スケールの大きいメドックや大らかに開けるポイヤックの街とうってかわって、石畳の坂道の入り組んだ中世の巡礼の街。教会の鐘が鳴り響き、ひしめくように立ち並ぶワイン屋さんやお土産屋さん、小さなお菓子屋さんやカフェ。この街の酒屋さんには掘り出し物の古いワインがいっぱいです。街の探検をしてみましょうか。
 翌朝、朝10時のアポイントは、ポムロールの名シャトー、VEIUX CH CERTAN(ヴューシャトーセルタン)。案内してくれたのは、本物の貴公子、オーナーのアレクサンドル・ティエポン氏。背が高いんです。この美しいシャトーに住み、ワインを作っています。東にレヴァンジル、北にルパン、その向こうにペトリュス、とここがまたすごい地域です。ポムロールはメルローの比率が高く80%位ブレンドされています。ちなみにルパンは100%メルロー。「土壌のテイストを生かし、ぶどうの質を最大限に生かすことが私のワインづくりのポイント」とのこと。96年と、まだ樽の中の98年を飲ませていただきました。96年は長熟でこの先40年は持つだろうとのこと。98年はメルローの比率が高く96年ほどはもたないと思うが、しかしすごいワインだ、とも。ポムロールファンの皆様、98年はメルローの当たり年ですよ。すばらしいもてなし、すばらしい案内、すばらしい誠実さ。ワインは作り手の個性が現れるわけですが、ほんとに育ちのよい、優雅でしなやかな味わいでした。
  
午後は、オーゾンヌと並ぶサンテミリオンのトップ、プルミエ・グランクリュ・クラッセのシュバル・ブランです。白い馬という名前の通り、名門の美しいシャトー。見学もなかなか受け付けてくれないようですが、今回は何とかお願いできました。伝統とその中に常に新しいやり方を取り入れていこうとするシャトー。時代は変わるようにオーナーも変わるけれど、シュバル・ブランの優雅さは変わらない、とのことでした。セカンドはプチ・シュバル。ちなみに98年は90年のフィネスと95年のパワーを合わせ持つすばらしい年だそうです。ブレンド比率はメルロー50、カベルネフラン50です。買っておきますか・・・。畑とテイスティングルームがとっても美しかった。この夜、私たちはレストランにシュバル・ブラン74年を持っていって飲みました。シャトーを訪問した後の味わいもまた格別。
 
ルパンやペトリュスの畑を車で通りながら、ボーセジュールベコーを右にみて、次に訪問したのがCHアンジェラスです。近頃、べらぼうに価格と評価が上がったサンテミリオンのシャトー。89年からL'AngelusのLをとったと。オーナー、Duvois氏の才能が見事に花開いたワイン。94年をテイスティング。粘り強く、ナイスバディ。なめらかでふくよかで香り高い。余韻も長いです。歯茎にぎしぎしのタンニンがありますが、果実味たっぷりの芳醇な味わいはさすがです。92年は今飲むべき。87年はNot Very Good。88/89年はClosed。後2、3年。90年はVery Good。Keep long time. 95年はCFがいい。98年はメルローがいいとのことですよ。 
 
さ、次はボルドー空港から、リヨンまでフライトで。ポール・ボキューズでランチをしてから、ブルゴーニュを目指して走ります。
  
次はブルゴーニュ