P11
ロンポック
date
5/17

今日はいよいよBrewer-Clifton訪問の日です。
Brewer-Clifton は1995年Greg Brewer とSteve Clifton の2人が共同で設立したワイナリー。サンタバーバラ地区の最良の畑を厳選しさらに最も出来のよいぶどうだけを列単位で買い付け、ごくわずかな量のワインを作っています。

101 fwyから246 に入りLompoc の町へ。
広がる山の斜面にはポツン、ポツンと牛。いやー、のんびり。私、牛に生まれるならここで育ちたい。
さて、憧れの「Brewer-Clifton」はここにありました。この倉庫の中。

  

この simpleにしてさりげない倉庫。シャトーでもワイナリーでもない、そのまんま。
倉庫の鉄の扉に名刺が貼ってあるだけ。あ、 Palmina. スティーブ・クリフトンがワインメーカーをしているイタリア系品種が中心のドメーヌです。そして隣を見るとBrewer-Clifton。写真をとっていると、スティーブ本人が出てきて、ようこそとにこやかに握手を求めてきます。日本からあなたのワインが好きで来ました。今日は11時のお約束ですが、ちょっと早く着きすぎた・・いえいえ、どうぞ、お待ちしてましたとの会話。

うれしさで胸はいっぱい。倉庫に入ると隅の方に2001年の樽がちんまりと積んである。とりあえず、全部の生産量はこれだけ。貴重なはずです。スティーブの案内でテイスティングとなりました。
Brewer-Cliftonは選び抜いた畑からぶどうを買い付け、5つのシャルドネと4つのピノを作っています。それぞれの畑の中で、最も良い区画のブドウを列単位で栽培農家からリースし、使うクローンや栽培方法まで細かく指示しているとのこと。そして、「それぞれの畑の個性をワインの中に最大限に表現する」ため、ブドウはすべて同じ時期に収穫し、ワイン造りの手法・使う樽・熟成期間まで全く同じにしています。

 

 

2000年が瓶詰めしてあるため、2001年のワインを樽から直接ついでいただく。
Chardonnayは全部で500 C/Sほどの生産。どの畑も100〜120 C/Sほどとのこと。
Clos Pepe Rozak Ranch Melvilleなどをいただく。
Mount Carmel Sweeny Canyon は同じ酵母。2000年もいいけど2001年もいい。Sweeny Canyon はSteve のMy favorite!とのこと。6マイル先の畑で、風がつよく、寒い。最も酸が乗る。バナナやパイナップルなど、よりトロピカルな香り。 clear だけどBodyがある。なるほど、なるほど。すばらしいです。

各契約畑の管理者とよく話し合いながらやっているので、今では契約当時より栽培者の質も上がり、ぶどうの質も上がってきていると自信をみせていました。樽もアリエ産の特注で、随所にこだわりが感じられます。作業のほとんどを手作業でやるので、 Steve とGreg の2人で質の妥協をせずに作りつづけるにはもうこれ以上の量は作れないし、作るつもりもないとのことでした。

 

これがBCの全生産量です!

Pinot Noirは
Clos Pepe:
Melvilleの横の畑。若いけど落ち着いた香り。でも茎まで入れるからタニックだ。「セーターを噛んでいるみたいなタンニン」との表現。うーん、わかるような、わからないような。一同 T-shirts を噛んでみる。3バレルで72ケースの生産。

Rozak Ranch:
2000年より熟した。 richでたくさんの cooking spice の香りがする、とのこと。1より2が華やかだ。

Melville :
114,115の Dijonクローンのピノだ。より darker fruitsの香りで、 2 よりさらにRiper とのこと。タンクのワインをブレンドするのが10月の中旬。ボトリングは手で。2000年はもうない、とのこと。
すかさずヒデキ。I have 3 bottles!スティーブ、驚き!二人は見つめ合い、意気投合、という感じです。

  Melvilleの畑のBCの畝。Clone114 だ!!

Chardonnayは5〜6年、 Pinot はもう少し、7〜8年置いて飲むのがいいとのこと。

もっと古いのが飲みたい?じゃあ、と言って彼は違う倉庫へ。
そして持ってきていただいたのがChardonnay Katherine's Vineyard 1997。Santa Maria Valleyにあるこの畑のブドウは2001年ヴィンテージからは使われていません。ナンバリングはご本人達の手書き。これは、No28。彼のプライベート・ストック用として取ってあったワインでした。

恐ろしく余韻の長い、エレガントでふくよかな味わい。完全なブル白グラングリュの世界です。うっとりしながら、話しを聞く。貴重なボトルを提供していただいて感謝です。

私たちは東京であなたのワインが好きな仲間と一緒に Brewer-Clifton Fan Club を作りたいのです!
認めてくれますか?と話すと、もちろん、いいよ。とのことで、
2002年5月17日11時23分、 BCFC 誕生!
記念すべき瞬間でした。

あまりの感激で頭はボーッとしたまま、彼に教わった町で唯一のカフェでランチ。
この町のなんと小さく、かわいらしいこと。
来てよかった・・・ほんとにそう思う旅です。

力を使い果たした感のある BC 訪問を終え、帰り道2つのワイナリーへ。
風が強いといわれた Melville と隣のBabcock です。
手入れのゆきとどいた美しい Melville。なだらかで雄大なボジョレー地区を思い出させてくれた Babcock。
Babcockのシラー100% black levelは50$。ギガルのランドンヌ、ムーリンヌのようなパワフルで深い味わいでした。   

 

 

このあとはSolvang の街に向い、CWFC(California Wine Fun Club)のカリフォルニア在住のメンバーと合流。明日はCWFCサンタバーバラワインパーティーです。
  


 

 
 次はサンタイネズです。