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| ワインファンなら一度は行きたい場所、そこはボルドー！というわけで出かけました。パリから国内線に乗り換えて１時間のフライトでボルドー空港に着きます。そこからレンタカーで県道をひた走り。あこがれのメドックを目指します。私たちが訪問したのはまずはマルゴー村のCH.Desmirail（デミライユ）。オーナーのデニス氏直々のご案内。メンバーのHIGっちゃんのメドックオール格付け61シャトー1994年全部集めよう、の最後まで手に入らなかった２本を、日本からお願いして受け取りに来たのです。心やさしいオーナーで、ワインもその人柄のようにことの他おいしかった。これが、ボルドーの旅のはじまり、はじまり。 |
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| シャトーには日本からお手紙とファックスで訪問の許可をいただいてアポイントを入れます。まずはCH.オーブリオン。グラーブの格付け１級。設備もスケールもさすが一流の貫禄のシャトー。２層式のステンレスタンク、静寂のバレルセラーに圧倒されます。98年のプリムールを飲ませていただきました。98年はメルローの出来がすばらしかったそうで、将来が楽しみなワインです。オーブリオンの畑の石、砂利質といわれますが、白くて大粒で美しい石でした。 |
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そして次はなんと、シャトー・ディケムです。
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| お昼も食べられずに GraveからSauternesに車を走らせます。１時間半ほどでCH.ディケムです。甘口白の世界で一番高価なワイン。めったに飲めませんが、すばらしいシャトーです。この畑に吹いてくる強い風が、ぶどうの水分を吹き飛ばし、糖度の高い凝縮した果実を実らせるのです。午後４時だというのに、この陽射し、この華やぎ。高台で見晴らしは抜群。中世の城塞のようにそびえ立つ威厳に満ちたシャトー。まわりはスデュイロー、クリマン、シガララボーと名だたる畑ばかり。蜂蜜のような香りの貴腐ワインのテイスティングとはおこがましいので、91年、すっかりゴクンと飲み干しました。当然でしょう。霧が運んでくれる最高のプレゼント。1945年、1929年、1893年のワインまでありました。20年位からが飲み頃だそうで。いつまでも余韻の残る味わいでした。 |
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| さてさて次の日、いよいよメドック、グランヴァン街道D2を思いきり走ります。朝10：00のアポイントは、マルゴーのシャトー・パルメです。常に人気の高級シャトーですから、きれいで華やか。美的なシャトーです。メルローの比率が高いのでソフトでやわらかな味わい。新樽は30％で18カ月熟成させます。どうして100％じゃないって？だってそれだとアグレッシブで料理にあわないでしょ？とマドモアゼルの説明です。ところで清澄作業で卵白を使うけど、使わなかった黄身であの、ボルドー名産のお菓子、カヌレを作るそう。ここにあったか、カヌレの秘密！来てみないとわからないことってありますねえ。98年、97年をいただきました。 |
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| お昼を食べて午後２時にCH.ソシアンド・マレに向かいます。ジロンド河をワイドに見おろすなだらかな丘の上のシャトー。クリュブルジョワの評価の高いワインで、私もよく飲みました。色がめっちゃ濃いんですよね。ストレートで情熱的な作り方が味わいに現れています。ここは澱引きがうまいので濾過はしないそうで。98年はまだ樽に入れて間もないので、樽の香りが移らず、果実味たっぷり。房まるかじりの味わいです。説明の人もスタッフもとても親切、いいシャトーです。 |
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この日の最後はCH.オー・マルブュゼを訪ねます。サンテステフ村、コスデストゥルネルの裏の道を入ってたどりついたユニークなシャトー。オーナー・デュボスクさんの樽の種類へのこだわり。３種の違う樽にそれぞれの品種ごとにぶどうを詰めて、後でブレンド。こちらもノンフィルター。フィルターをかけるといいものも消えてしまうからねと。アリエールの樽から直接グラスに注いでもらいます。味わいもユニークで私は好き。日本でも買えますよ。
そして次の日はムートンです。ムートン、ラフィット、ラトゥール、ラスカーズとグランヴァン街道は目も眩みそうな道。ムートンはロンドン・ロスチャイルド家のバロン・フィリップ・ロスチャイルド氏のたぐいまれな情熱と才能と執着が刻み込まれたボルドーワインのシンボル。あまりに有名ですので、通りすぎるわけには行きません。シャトーは見学を申し込めば誰でもOK。CIとプロモーションも完璧なブランドビジネスのプロフェッショナルといった感じでした。ブランドには神話がつきものですが、数百年に渡る歴史には、ドラマがずらずら。ちょっと小技を使ったくらいでブランドを作ろうとする私たちの国とはちょっとスケールが違いますね。セラーもシャトーも畑も、見事に整って脱帽、というシャトーです。かっこいいですよー。 |
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あといくつかシャトーを回っていますが、この辺で、メドックの景色を見ながら先を急がないとね。
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