『青山陽一が選ぶ、'98年間ベスト10』

本年の年間ベスト10

1. GASTR DEL SOL "CAMOUFLEUR"
2. TORTOISE "TNT"
3. ISOTOPE 217゜"THE UNSTABLE MOLECULE"
4. THE HIGH LLAMAS "COLD AND BOUNCY"
5. キリンジ "ペイパードライヴァーズ・ミュージック"
6. MONEY MARK "PUSH THE BUTTON"
7. MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTZOS "THE PROSTHETIC CUBANS"
8. SOFT MACHINE "SOFT MACHINE 2"
9. 7/17 ボビー・ブランド 東京公演
10. ブルーズブラザーズ2000
次点 MITCHELL FROOM "DOPAMINE"

私の担当ディレクターO氏は本来洋楽担当なので、おっそろしくたくさんの新譜を
買ったり聞いたりしていて、ともすればただのオールディーズ・オヤジと化して
しまいそうな私に最近の刺激的な音楽を色々教えてくれる。1.から3.はまさにそれで、
ブルーズやソウルの殿堂シカゴで近年こんな連中が幅を利かせていたとはつゆ知らず。
ジム・オルーク、ジョン・マッケンタイア両氏のスルドさにはまいった。すごく
「ハート」を感じますよ。4.もその流れだが、ビーチ・ボーイズ+テクノのあまりにも
有機的結びつきにはビックリ。これが実に気持ちよくてマウス・オン・マーズ等々の
テクノものにまでハマってしまった。やばいぞ。

5.はここまでやれる職人ソングライターが日本にいたとは驚き。メロディーのなかに
あるリズムにすごくきめ細かい配慮が行き届いていてスバラシイ。歌詞やタイトルも
出色。6.は好き放題っていいなっていう後味さわやかなアルバム。7.は突然アルセニオ
・ロドリゲスに挑戦というわけだが実にいいムードでついついリピート聴き。8.は
もちろん60年代末の旧譜だがプログレ音痴の私にとっては再発見大賞。これもハイ
ラマズのMr.オヘイガンのおかげ。9.は数少なかった今年のライヴ詣でのなかでも最も
印象深かったブルーノートでのもの。まさに究極の歌でした。これは映画だけど、
ご存じ10.も興業は失敗だったらしいがアメリカ音楽文化の懐深さを再確認の人情ミュ
ージカル。

あと映画は『トゥルーマン・ショー』も実に面白かったです。うちの妻も大ファンの
ジム・キャリー、なかなかやるなっつー感じでした。涙をのんだ次点はやはりこれか。
次のロス・ロボス期待してまっせ!


⇒Aoyama's Choice Archive 1997