【tribute to さかな (さかないと)】2000.07.23 新高円寺SALON/ by marbletron 音楽評論家、プロデューサーとして知られる高橋健太郎氏主催のイベントに 青山さんが出演するというので行ってきました。タイトルの通り「さかな」を 愛してやまない人達が彼等なりの解釈でさかなのカバーを行うというもので、 昨年発表された"Welcome"を年間ベストに挙げていた青山さん、今回は一体 どういう演奏をするのか、いつも以上に気になるところではあります。 青山さんは、まず朝日美穂さんのバック(スライドギター)として登場(当日の リハーサルで急遽決定したそうだが)します。思いきり夏仕様というか、いつも 以上にラフな服装(笑)で登場し、おもむろにチューニングをはじめるのですが、 その間流れているさかなの曲に途中からスライドを合わせだし、そこに健太郎氏も 加わってちょっとしたジャムセッションがはじまります。で、そのまま朝日さんの ライブに自然に繋がっていくんですね。これが凄く良かったなぁ。=朝日美穂(vo)、高橋健太郎(g)、青山陽一(slide g)= 1.ロッキン・チェア 2.レディー・ブルー 待望の青山さんのソロは、何と今回のイベントの大トリ。がぜん期待も高まりますが、 そんなことお構い無しという感じで演奏が始まります。
=青山陽一(g)ソロ弾き語り= 1.トテリングウェイ 2.爪痕〜ジョニー
さかなをカバーするということは、勿論それだけではないのですが、ポコペンさんの あのオリジナリティをどう咀嚼するか、ということだと思います。同じように演った ところで到底あのインパクトには適わない。しかもそれを一人で表現するとなると 一体どういう風になるのか、期待しつつも全く見当が付かない、というのが正直な ところでした。しかし青山さんはのっけから完璧に自分の世界に我々を引きずり込ん でいきます。それでいてゴリ押しすることがなく、「さかな」というアーティストの 持つ空気感、浮遊感のようなものは尊重しているような、そんな凄く丁寧な演奏。 私の側で見ていた人が友達に「ギター1本なのに他の楽器まで聴こえてくるようだ」 と言っていたのが印象的でした。健太郎氏も演奏終了後思わず「エレキギターの弾き 語りでこんなに格好良いのはビリー・ブラッグ以来」(笑)と言っていたのもほぼ 同義でしょうね。「演りたい曲がいっぱいあって」決まりでは2曲までのところが ついつい2曲半(笑)になってしまったことからも、青山さんのさかなに対する愛が 感じられました。急遽決まったアンコール(因みにこの曲は、ホームページでの好き な曲投票で1位になった曲だそう)での観客コーラスも、今回のイベントのアット ホームさを象徴しているようで、本当に凄くいいイベントだったと思います。 =アンコール(朝日美穂(vo)、デカパンチョ(cho)、青山陽一、高橋健太郎(g)= 1.ファン