【BEWITCH Club Circuit Tour 1997】12/16 名古屋クアトロ よくよく考えたら、美奈子さんをクアトロで見れるというのは もの凄いことなんじゃないか? チケットに印刷された「自由席」(整理番号無し)の文字が気に かかり、仕事を終えてすぐ会場へ直行。着くと丁度18:00の開場 時間でお客がどんどん階段を上がっていて、私も慌てて最後列に 回り、吸い込まれるように中へ。 スシ詰め状態を想像していたら何てことはない、最前列こそ埋っ ているもののまだ客の入りはマバラ。そりゃそうか、平日だしね。 それよりも驚いたのは、クアトロも椅子席になっていた!こと。 確かに自由「席」だわ。しかしあんなにキッチリとフロアに椅子 が置いてあったのは、数年前見たロバート・フリップのストリング ・カルテット(後のカリフォルニア・ギタートリオ)と昨年の青山 陽一以来だぞ(苦笑)。後ろで立って見ても良かったが、やはり 前で見たい(^^)し立ち仕事で疲れてたし多分長丁場になると思った (クラブチッタ川崎では3時間半(^^;)ので、空いていた4列目 右端にすかさず座る。 19:00ジャストにメンバが登場。土方さんの熱いギターソロから 1曲目が始まった。 (メンバ) 吉田美奈子(vo) 難波弘之(key) 岡沢章(b) 沼澤尚(dr) 土方隆行(g) 淵野繁雄(sax) (セットリスト)【】内は収録アルバム。記載無き曲は新作から。 1.LUNAR ECLIPSE 2.RADIANSE 3.CORNER【KEY】 ----------------- MC 川崎で見た時よりも明らかにソロが長くなっている! でもそれが突発的だったということは、回りのメンバ(美奈子さん も含む)の反応を見ていればすぐ解る。だって沼澤さん「えっ?」 って顔しながら叩いてるし(笑)。でもそこで驚いてばかりいない でちゃんとプレイで返答するのが、このバンドの凄いところ。だん だん他のメンバもそれに絡んできて1曲目からこんなヘヴィでいい の?ってくらいウネりまくっている。 私の求めていた(以上の)「化学反応」が目前で起こっていると いう衝撃。演奏が進化しているという、ライブなんだから当然の、 それでいてなかなかお目にかかれない現象に立ち合っているという 事実。これだけで今日のライブの成功は約束されたようなものだ。 因みに、前日とも曲順/演奏が微妙に違っているそう。美奈子さん いわく「ボクらは2回と同じことが出来ないので」。成程。 4.頬に夜の灯【LIGHT'N UP】 5.CROW 6.STILL MOON【EXTREME BEAUTY】 ------------------------------- クアトロという小屋のせいもあるんだろうか。川崎では凄くLoud だったPAも(音を絞ってる訳ではないだろうが)かなり整理された 印象を受ける。逆に各楽器の音が細部まで聴き分けられるので、 今回のような絶妙な絡みを逃すことなく感じることが出来、ここで も日々進化し続ける今回のツアーの凄さを痛感することになる。 彼女のライブで時々感じる、冒頭数曲のボーカルがクリアに聴こえ ない、という点も今回は完璧に改善されていた。 でも、今回は彼女のボーカルだけが突出するということはあまり なかった。勿論その存在感たるや強烈(4.では客にコーラスを させた(というか皆率先して唄う(笑))が、それに絡む彼女の フェイクの凄さといったら!)なものだけど、今回はそれに拮抗 し得るだけのパワーがバンドにもあるということなのだ。って こんな凄い面子に言うことではないけれど(苦笑)、最早彼女の 声も「楽器」の一部として溶け込んでいるのである。 7.ANGEL DUST【EXTREME BEAUTY】 8.MIRACLE SHIP【KEY】 ------------------------------ のっけからギター裂烈状態の土方さん。7.でもテンションは上がる 一方。それに呼応する他のメンバも凄い。沼澤さんは無意識のうちに シアターブルックモード(笑)に突入しているし、難波さんはこの 手のハードな曲になるとプログレ魂(苦笑)が爆発、これがロックだ と言わんばかりのゴツい演奏を聴かせてくれる。 「ボクがモンスター・ホーンを引き連れてファンク演ってた頃は、 アルバム出す度に『吉田は(ファンク演るには)10年早い』って 言われてました。最近は何かファンク演る人も増えましたね。ボク 今年で15牧アルバム出してるんですが、『吉田は150年先を行ってる だぞ』ってことで(場内爆笑)、次の曲にいきたいと思います」 9.GOTHAM GOTHIC 10.ALCOHOLLER 【LIGHT'N UP】 11.HIPHOPNEOHIPPIE 【KEY】 ------------------------------------- 何度も言うが、初日に比べると断然にビートが重くなっている。 グルーヴは損なわずにファンク特有の粘着性が増している感じ。 岡沢さんのブーツィーなベースに導かれ始まる9.の絡み付くような 感覚。ここでの土方さんのギターは完全にジミヘン〜エディ・ヘイ ゼルである。さっきはキース・エマーソン(笑)だった難波さんも、 初日など比べ物にならない位に血中バーニー濃度が増している。 10,11での淵野さんの演奏に思わず「メイシオ!」と声をかけたく なったのは私だけではないだろう(苦笑)。「真面目にバカをやる から面白いんですよね」とは美奈子さんの弁。余裕である。 12.HEART TO HEART【KEY】 13.LIBERTY 【EXTREME BEAUTY】 ------------------------------------- 14.BEAUTY 【EXTREME BEAUTY】 15.GRACES 【KEY】 12.ではバンドメンバの付き人氏がコーラス隊として登場。アルバム での楽しい雰囲気を再現してくれた。おなじみ13.は今まで見たバンド バージョンの中では最高の出来(なんていうと偉そうだが)だったと 思う。どこがどう違うのか?と聞かれると返答に困るのだが、もう 伝わるニュアンスが全然違っているのだ。近くで見れたからなのか、 名古屋のノリが良かったからなのか(実際凄く良かったのだが)それは 解らないけれど、この日の"Liberty"は何かが違っていたように思う。 難波さんのきらびやかなアレンジが新鮮な14.と岡沢〜淵野の超絶ソロ 回しが素晴しい15.のメドレーで本編は終了。因みに15.では歌詞の一部に 地名(名古屋)を入れるという奴をここでもやっていました。 ===================================== Encore 16.KNOCK KNOCK 【MONSTERS IN TOWN】 17.愛は思うまま【LET'S DO IT】 昨年のPIT INNや渋公でも披露された岡沢さんとのデユエット16.。 美奈子さんのキーがオリジナルに戻っているのには驚いた!!演奏も 昨年以上にホットで、単に懐メロで演ってるんじゃないという意気込みが ガンガン伝わってくる。最後はこれも昨年久々に登場した17.。やはり リズムは重くなっており、演奏時間も(これは他の曲にも言えることだが) 長くなっている。バンドのアドリブが縦横無尽に絡むのである。 何の曲か解っているのにドキドキするなんて、なかなかないことなのに、 今回の彼女のライブではほぼ毎回そんな感じになっている。ライブハウス という空間の魔術なんだろうか?それもあるかも知れないが、それだけ ではないような気がする。まずバンドありきというか、お互いを知り尽く したメンバが、その卓越した技量を一人として突出することなく1つの グルーヴに紡いでいく。「ウネる」という言葉を使うが、まさに音の糸を 1本1本紡いでいって、1本の太い束にしているような感じ。そのプロ セスをこんな間近で目撃できるとは...。音楽を好きでよかった。何度も そう感じた夜だった。 因みに今回は約2時間半の演奏時間。長いととるか物足りないととるか?