【風待ミーティング&トークライブ】11/9,10 渋谷ON AIR EAST/渋谷XP

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◯11/10(Wed)

 昨日の反省から今日はポジションを左端→右端に変更。今回も何とか
 最前列をキープ。ほんと、こんな贅沢なイベントをこんな前で見ても
 いいのかしら。本日のDJはコモエスタ八重樫氏。回してるレコードの
 ジャケットが間近で見える。昨日よりも若干和モノが多い?

 サニーディ・サービス
 1.空飛ぶくじら 2.それはぼくぢゃないよ 3.春よ来い
 4.ここで逢いましょう

 最近の「はっぴいえんどチルドレン」といえば、異論はあろうとも
 やっぱり彼等が筆頭なのではないだろうか。しかしこういう人達が
 いきなりオープニングで見れるってのは実に贅沢。自分たちのライブ
 でもたまに演るという大瀧ナンバーからスタート。オープニングの
 演りにくさもあったかも知れないが、妙に苛立っているようだった
 のが印象的。サニーディの出演は本人達の意思というより構成側の
 思惑の方が強いのでは?と私は思っているが、そんな(言葉は悪いが)
 仕組まれた環境の中で、何だか葛藤してるような、そんな感じ。それ
 が一番表出したのが、一番最後に自分達の曲を演った(しかもかなり
 リキ入ってた)ところなのではないか(「オリジナル御法度」にも
 かかわらず)。

  まあ、実際はそんなことないかも知れないけど、そういう邪推してる
 人は多そうだな、というところまで含めて見事にツボにはまっている
 バンド、ではあるか(苦笑)。いろんな意味でハマッた人選。

 かせきさいだぁ≡+イリシット・ツボイ(DJ)
 1.さいだぁ≡ぶるーす 2.急げハリー 3.じゃ夏なんで

 かせき2日目は選曲大幅変更。「じゃ夏なんで」が心にしみる。

 ヒックスヴィル+キハラ龍太郎(kbd),鹿島達也(b),茂木欣一(ds)
 1.孤独な心臓 2.月光浴

 ヒックスヴィル+スカパラ・ホーンズ(GAMO,北原雅彦,NARGO)
 1.ミッドナイト・トレイン

 「松本隆トリビュート」にスカパラホーンズ?という疑問は、この
 1曲で氷解。スリー・ディグリーズってのがあったか。真城さんの
 パンチのきいたボーカルがファンキーで、会場は一気にヒートアップ。

 鈴木茂(vo,g)+新川博(kbd)
 1.レディ・ピンク・パンサー 2.8分音符の詩 3.砂の女

 「これで帰るのも何だから」こう言ったのは2曲目が終わった直後。
 「え?」と思う間もなく始まったのは、あの曲のカッティング!!!
 歌が聴けるだけでも贅沢なのに、まさか「砂の女」がオリジナルで
 聴けてしまうとは…(絶句)。♪ウォウウォウウォウウォウウォ〜♪
 の声、そうこの声。だんだん目前の出来事が夢のように思えてくる。

 青山陽一(vo,g)
 1.シャドー・ボクサー 2.それはぼくぢゃないよ

 流石に「砂の女」の後はやりにくいだろうなあと思っていたが、意外
 (失礼)に歓声が多く、暖かく迎えられる。ヒックスヴィルの面々も
 知った顔だからかやりやすそうな雰囲気。松本作品に影響を受けたと
 いう発言はちょっと意外だったが、奇妙な言葉遣いに絶妙なフレーズ
 を乗せるという意味では、確かに「日本語ロック」の大家としての
 はっぴいえんどからの影響は大きいかも知れない。しかし「シャドー
 ボクサー」!!ご本人は「タイムトラベル」をマサムネ氏に取られて
 しまったから仕方なく、と言っていたけど、ハマり具合は絶対にこの
 曲の方がデカい。「新曲です」って言っても通用しそうだし(笑)。
 しかし若干キーを変えた以外は殆どアレンジも変更していないそうで
 あらためてオリジナルのクオリティの高さに驚かされる。しかしその
 割には続いての曲はサニーディとバッティング(笑)。でも青山氏の
 専売特許とも言えるアーシーなアレンジは、オリジナルの広大さを
 さらに拡大した感じで、まるで持ち歌のようにも聞こえた。敵無し。

 サンプラザ中野(vo)
 1.セクシャルバイオレットNo.1 2.ふられてBANZAI

 「場違いなんじゃないの?」と感じていたのはご本人もそうだった
 らしく(笑)、いきなりの真城さんの突っ込みに会場も大爆笑に。
 実際松本さんと知り合いらしく、スタッフ側から頼まれたそうだが、
 開き直って歌い始めた曲は(サンプラザ氏曰く)「松本隆の壊れた
 一面をあらわす曲」であるこの2曲。なるほど、ある意味一番的を
 得ているかも知れない。一挙に会場の空気を塗り変えてしまった。

 鈴木博文(vo,g)
 1.月夜のドライブ 2.大寒町

 この後はマジで演りづらいだろう(笑)と思ったけど、そこは博文
 さん、バックバンドも付けずに一人ぼっちで序々に自分の世界に
 引き込んでいく。段々ON AIR EASTがEgg-manに変化していく(笑)
 松本さんとはオリジナル・ムーンライダーズを結成していたことが
 ある、ということで演った「月夜のドライブ」や、その当時あがた
 森魚氏に(お客として来てたそう)提供した(というか最早、矢野
 顕子のカバーとして知られる)「大寒町」、短時間で引き込むには
 実に的確な選曲だと思う。

 太田裕美(vo)
 1.木綿のハンカチーフ 2.さらばシベリア鉄道

 しかし全然変わってないですね。イメージが子供の頃テレビで見た
 彼女と殆ど違わない。構成の川勝さんのリクエストという2曲目も
 まさかライブで聴けるとはという感じで思わず感激。昨日の南佳孝
 さんもそうだったけど、楽曲・本人両方の存在感の強烈さに、終始
 圧倒されっぱなし。

 スペシャル・セッション・バンド
 松本隆(ds),細野晴臣(b),キハラ龍太郎(kbd),佐橋佳幸(g),
 浜口茂外也(per),高野寛(vo,g),中村一義(vo)+鈴木茂(g)
 1.あしたてんきになあれ 2.しらけちまうぜ 3.風をあつめて

 アンコール(全員)
 1.さよならアメリカ、さよならニッポン

 昨日の経験を生かし、今回は右端、要するに細野サイドに陣取った
 私(と知人)だが、その目論見は見事ドンピシャ。半径2メートル
 以内で細野さんがベースを弾いている姿が拝見出来るなんて…。
 お陰で松本・細野リズム隊の打々発止を思う存分拝見することが
 できた。1曲目終了直前に松本さんが(しくじったのか)思わず
 細野さんに向かって舌を出すところや、アンコール「さよならアメ
 リカ…」の間奏が何故かもつれて細野さんがズッこける場面(笑)
 など、特別ユニットというよりは、気持ちはすっかり現役バンド
 だったんではなかろうか。そんな雰囲気をかいま見ることが出来た
 だけでも今回のライブを見る価値はあったというもの。

 =トークライブ= 22:00〜?

 昨日より段取りよく運んだので、今回のイベントは比較的スムーズ
 にスタート。最終日ということで、VIP席には細野さんの姿も見受け
 られた。今回のゲストは大田裕美さん。そしてシークレットゲスト
 (とはいえその派手な服装は極秘とは言い難いが)としてローリー
 寺西の姿が。何でもローリーは大田さんの曲(最近コンタクトレンズ
 ?のCFで流れていた)を手がけたそう。松本隆の「我流」評論家でも
 あるそうだ。この日もベタベタな関西弁を駆使して、独自の歌詞解釈
 を展開、ギャラリーを笑い(失笑?)の渦に巻き込んでいた。

 昨日もそうだったが、イベント終了後は松本氏みずからギャラリーの
 側へ出向いての懇談会に。さながら風待茶房の掲示板でに書き込んで
 いる人達とのオフ会の様相を呈していた(事実、今回のイベントはその
 オフ会が発展したものらしい)が、終始和やかな雰囲気で、間近で見た
 松本氏は、やさしそうな初老の紳士という感じだった(流石におこがま
 しいので声はかけなかったけど)。


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  マグカップ(参加者全員に進呈)