闇のすとれんじゃー
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| scene:8 |
| 保健室に向かう校舎の間の小路 校舎の裏手、人影はなく静か。両脇には木が植わっており、木洩れ日はまだ強い。 二人の教師に支えられるようにして晴美、ぼんやりした顔で歩いている。 心配そうに後についているユキ。 ザッ、 突然数人の男たちが現れ、行く手をふさいだ。 同時に後ろにも男たち、退路を絶つ。 「な、なんですか!あなたがた、」 ドッ、 ガッ、 二人の教師、殴られて昏倒する、 「ひ、」 ユキの口から悲鳴が漏れる。男たち、そのまま晴美に近づく。 (この男たちは晴美を狙っている) ユキ、恐怖のためか青を通り越して顔色が白くなっている、が、 晴美を庇うように必死で抱きかかえる。男、無表情で近づき、 「きゃああ!」 ドカッ! 男のからだが吹っ飛んだ。舞い降りた黒いかたまりが男を蹴り飛ばして着地する。 黒の詰め襟姿、バビル2世。 「逃げるんだ」 短くユキに告げると、信じられないスピードで前方の男たちに向かう、 ビシッ、ドッ、たちまち二人の男が倒された。 急所、経絡秘孔に的確で強烈な一撃。倒れた男たちは数時間は動けないだろう。 ガシッ、後ろから襲ってきた男を見もせずに倒すと、再びユキに、 「はやく!」 びくっ、ユキのからだが反応する。 夢遊病者のような状態の晴美をひきずるようにして、足もとをもつれさせながら逃げ出す。 晴美たちが逃げ出すのを見た男たち、後を追おうとするがバビル2世にさえぎられる。 「ううっ!」 男たちの一人、焦りと恐れから、上着の前をはねあげ、ストラップに下がった小型の軽機関銃を構えた。 一見すると大振りな拳銃のようにしか見えないが、小口径ながらフルオートでの連射が可能だ。 だが、バビル2世、気にもとめずに残った男たちに向かう。 「うわわ!」 タ・タ・タ・タ・・、軽機関銃の乾いた音が響く。 訓練を積んだものとみえ、弾は狙いあやまたずバビル2世の学生服に吸い込まれた。 が、たしかに銃弾を受けたはずのバビル2世、平然として進んでくる。 「うわあ?!」 バキッ、驚愕の表情を浮かべたまま、一撃を受けて、男、倒れる。 残り、二人、 「わあああ!」 タ・タ・タ・タ・・、 バシッ、ガッ、・・・ 風が木の枝をゆらす、どこかで鳥の鳴き声。 襲ってきた男たち、全員倒れている。 バビル2世、着ている学生服が銃弾で穴だらけになっている。不思議なことに、血は一滴も流れていない。これも超能力なのか? 「!」 何かを感応したのか、はっと振り向いた。 |
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| scene:9へ続く |