-参考資料-
J eanne d'Arc's_ S ymphony
First Jeanne


『国王は彼女に会うと、まず名をたずねた。そして私はこう答えた。
”気高き王様、名は乙女(ラ・ピュセル)ジャンヌと申します。あなたさま
がランスの町で聖別を受け、戴冠なさり、天上の王の代理者であるフランス
国王になられますよう、神様よりつかわされたものにございます。”国王の質問に
答えた後にジャンヌはもう一度国王に向かってこう言いました。”主に
なり代わって申し上げますが、あなたさまは国王の御子でフランス王国の正当な
継承者であらせられます。神様は私があなたをフランスにお連れして、お望み
通り聖別と戴冠式を行なわせるためにわたしをあなたのもとにおつかわしに
なったのです。”その話が終わってから、王は側近の者たちに、ジャンヌは
彼に神以外には知るはずのない誰人も知らない彼のある秘密を告げたと語った。
そういうわけで国王は彼女にたいへんな信の置きようであった。これらはみな、
私がその場に居合わせなかったので、ジャンヌの口から直に聞いたことである。』


レジーヌ・ペルヌー&マリ=ヴェロニック・クラン 著『ジャンヌ・ダルク』より