先日の話。
ラトが薄ぎたねえロン毛苦楽をともにした長い友達とお別れし、生まれ変わりたいというので彼の家の屋上でいわゆる断髪式を行った。

どうせ切ってしまうなら、とみんなでいろいろ遊んだあと、ひとりずつハサミを入れていったのだが、
感慨深く真剣なのは本人だけで、ほかのメンバー間では「寒い」とか「思ったほど面白くない」とかいう意見が飛び交ったので、
この際思い切って剃髪しろ、と提案したのだが、本人が強く拒んだので適当な長さに切って仕上げは美容室にお任せすることにした。
ラト本人の仕上げ希望は、以前僕が描いた↓らしく、

プリントアウトまでして美容室に持っていく準備をしていたようだが、
コミックディフォルメしまくった実現困難な髪型であることは描いた僕自身が一番よく知っているので「無理だと思うけど」と一応告げて、
意気揚々と美容室のドアをくぐる彼を送った。
1時間後。
約束の場所で生まれ変わったラトに会う予定だったのだが、そこにイメージ画のナイスガイはいなかった。
そこかわり挙動不審な役場事務員ふうの男はいた。
「・・・なんかイメージが・・・ちがうんですけど・・・」
ぺったりとまとめられたリクルートヘアを両手で頭を撫でながら彼はそう言った。
漫画で見栄えのいい造形というのは、現実のそれとはかなり違う。
たとえイメージ画を見せても、実物専門の美容師では、そのへんを勝手に現実向けにアレンジしてしまっても不思議ではないだろう。
ただし、実物の髪を実現可能な状態に持っていける基礎を作るためにはやはり彼らの力が要る。
そこで近所のダーツバーに場所を借り、超強力な整髪力のワックスを使って更に僕がこれを調整する。
ゲームイラストレーターと美容師の、分野の壁を越えた(勝手な)コラボレーションである。

実際に髪をいじってみて思ったが、これ、おもしろい!
両手十指、誰もが持つ最高精度のデバイスをもって直感的に造形するのは粘土細工に通じるものがあり、
自分の頭をいじるよりもはるかに細かな場所まで手をかけられる。
しかも写真を見ると、作業している俺・・・なかなかかっこいいじゃないの!美容師がモテるわけである。こんちくしょう。

かくしてだいぶイメージに近づいたラト。
あとはメガネを換えて、服を変えて、髪色変えて、肌の色変えて、仕事を変えて、顎付近の骨格を変えればまぎれもなくイメージ画の実写版!
やったぜラト!もうちょっとだ!
さしあたり次は美容整形式しようぜ!な!な!(←超乗り気)
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