% 四捨五入

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\def\baselinestretch{1.33}

\begin{document}

\noindent{\bf 四捨五入(round-off)}

四捨五入とは、きりのよい値にするために端数と思われる部分を切り捨てたり切り上げたりする操作として日常の生活によく登場している。端的にいって端数の$4$以下の数字は切り捨てて$5$以上の数字は切り上げることだ。そこで四捨五入によって
\begin{eqnarray}
1.23 &\rightarrow &1.2 \qquad (小数第2位以下を四捨五入) \label{1p23} \\
724608 &\rightarrow &720000 \qquad (1000の位以下を四捨五入) \label{724608} \\
23.495 &\rightarrow &23.5 \qquad (小数第3位以下を四捨五入) \label{23p495}
\end{eqnarray}
のような概数が使われることとなる。

しかし四捨五入の「$4$以下で切り捨て、$5$以上で切り上げ」だけを強く意識していると思わぬ誤解を生む。たとえば「$1.24876$ を小数第$2$位以下で四捨五入せよ」に対して、一番右のけたから四捨五入を順次くり返して
\begin{eqnarray*}
1.24876 &\rightarrow &1.2488 \\
&\rightarrow &1.249 \\
&\rightarrow &1.25 \\
&\rightarrow &1.3
\end{eqnarray*}
とすることがあるかもしれない。もちろんこの問いの正解は$1.2$である。

数$x$を四捨五入するとは、数$x$を丸めたい(すなわち切り捨てるか切り上げるかしたい)端数とそうでない部分($x_0$)の和として
\[
x_0 +a\times10^n\qquad (0 \le a < 10、\quad nは整数)
\]
のように表したとき、$a$ の値によって
\begin{eqnarray*}
0 \le a < 5 &のとき& 切り捨てる \\
5 \le a < 10 &のとき& 切り上げる
\end{eqnarray*}
というルールを適用することである。さらに付け加えると、切り捨てた結果$x$は$x_0$となるが、切り上げれば$x$は$x_0+10^{n+1}$になる。

このルールを適用すれば(\ref{1p23})〜(\ref{23p495})はそれぞれ
\begin{eqnarray*}
1.23 &=& 1.2+3\times10^{-2} \\
724608 &=& 720000+4.608\times10^3 \\
23.495 &=& 23.49+5\times10^{-3}
\end{eqnarray*}
であるから、(\ref{1p23})と(\ref{724608})は切り捨てで(\ref{23p495})は切り上げである(よって切り上げた結果が$23.49+10^{-2} = 23.49+0.01 = 23.5$となるのである)。

では$-5.5$や$-5.6$を小数第$1$位以下で四捨五入したらどうなるだろうか。
\begin{eqnarray}
-5.5 &=& -6+5\times10^{-1} \label{-5p5} \\
-5.6 &=& -6+4\times10^{-1} \label{-5p6}
\end{eqnarray}
であるから、(\ref{-5p5})は切り上げて$x_0$にあたる数($-6$)に$10^0(= 1)$を加えて$-5$になるが、(\ref{-5p6})は切り捨てて$-6$である。

\end{document}