■REPORT #2/陰謀を追って 記録2
 

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石像の砦/出立の日/2/12

何かの気配を感じて眠い目を擦り擦り起きると、ヴァンガードさんが着々と準備をしてる。さわやかな日差しが朝を告げていた。そっか、今日は出立の日なんだ。■いつもの場所に着くとみんな続々とやってきてる。流石にいつもの格好ではなくてちゃんと準備をしてるなぁ。僕達冒険に出るんだよね!■お互いに顔を見回して漏れ日亭を後にした。ほんのつい前に出会ったばかりなのに、僕達なんだかもう何年もここを根城にしてる仲間みたい。■さぁ、次にここに帰ってきた時は、僕達はみんなにどんな冒険譚を聞かせることになるんだろう。

エリネナダンは語る


星を知る事、世界のかけら/2/13

■オレはベルダイン生まれの街育ちなんで、野宿は初めてだった。レンジャーの二人の指示に従って、キャンプの準備をした。焚き火をして簡単な食事を作る。なんだか凄くおいしく感じた。一曲歌を披露した後、見張りを分担して眠った。星ってのは、こんなに大きな物だったんだ・・・。■そして今日、また荒野を歩き続ける。それにしてもこの時期の風景は殺風景だよな。

”早耳”フェリックは語る


石像の砦/荒野の六人!/2/13

私達の旅は今の所順調に進んでいる。殺風景な景色の中に突然見た事のない植物の群生している場所を見かけた。どこかで見た事があったような・・・・。私は立ち止まって考え込んでしまっていたらしい、仲間達は先に進んでしまっていた。この旅が終わってから調べるか、そう心に決めると仲間の後を追いかけて行った。■今日の野宿では最初の見張りに立ち、魔法の明かりを灯して先日市場で購入した書物を読みふっけていた。■満天の星空の下、何事もなく夜は更けていった。

ヴァンガードは語る


妖艶麗人護衛/汚れた戦・儚き香の誓い/2/13

朝日が眩しい・・俺は夢をみていたのだろうか?■街道を出て暫く行くと前方に人影がひと・・二人か?と知覚した瞬間奴等は俺達に向かって襲い掛かってきた。■「強い・ね」俺は何とか小剣を躱しながら愚痴をこぼした。人数が少ないから何とかなるかも知れないが・・ふとエドリーの方を見ると既に逃げに掛かっている。「ここまでかな?命あってのものだねだしね。」そう考え馬車に声を掛けようとした瞬間鋭い突きが俺の腕を貫く。だが奴は勢いを付け過ぎていた。俺の短剣は凭れ掛かる襲撃者の喉を切り裂き、派手に広がる返り血が俺を染めた。■「へへ、良くやったぜ、坊主。さあ、置いてくもん置いてささっとどっかにいっちまいな」こちらが優勢になったとみるや逃げ腰だったエドリーが強気の言葉を襲撃者に掛ける。しかし、残された襲撃者はそのままエドリーに向かって行く、その背後を仲間の血に濡れた短剣が貫く「一人づつ潰せ。あんた達の定石じゃ・・ないのかい」。■「パセルテット」腕の痛みに意識を取られながらも扉を開けた馬車の中には誰もいなかった。暫しの呆然そして、唯彼女の残した香りだけが俺を抱くのみだった。「薔薇には刺がある、そういうことか?。」けれど、俺は貴女の匂いを覚えたよ。だからこの借りはきっと・・ね。

紅薔薇のクフィールは語る


石像の砦/二日目の夜/2/13

■冒険も二日目。静かな寝息が聞こえる他は、しんと静まり返っているだ……暗闇を見とおすことのできるおらの目は、この丘の上の野営をじっと見守ってる。■けんどきっと、エルフのチェインは静かに静かに、星空を仰ぎながら目を覚ましているんだろうと思う。フェリックやさっきまで勉強してたヴァンガードだって物音ひとつで目を覚ますんだろう……そんな夜の静けさだ。さっきまで笑い合いながら夕飯を食べていたことが嘘のようだ。■石像……人を石像に変えちまうおっかねえ怪物の話をみんなでした。なんかそういうのがいるんじゃねえか、という話になったけんど、誰もそりゃ見たことがねえ。おらはすごく彫刻のうめえドワーフが作った石像を見て、呪いだ、と人間が怖がって騒ぎになった話しをした。みんなは愉快に笑ってただ。そういうオチなら怖くねえって。■でも本当はわかっているだ。おらもただ馬鹿なドワーフじゃねえ。冒険者が帰ってこねえって。そりゃ何者かにやられただよ。そいつがそこにいるなら戦いになるだ……それもすごくおっかねえ戦いに。■相手を石にするような化け物とどうやって戦うか。まだそのいい案が出ねえから、みんななんとなーく静かになって寝ることになっただ。二日目の夜は、そんな夜だった……。

ガルドワーフは語る


石像の砦/荒野、静かなる/2月13日

■よくもまあ、これほど大きな群生地があったもんだ……。ヘンルーダって保存がきかないから、群生地を見つけたら根こそぎ採ったりせず、必要な分だけ持って帰るようにしろって、前に父上から教えられたなぁ。先刻の怪物の話もあるし、考え過ぎかもしれないけど、とりあえず人数分だけ背負い袋の中に放り込んでおこう。言ってみれば、御守り代わりってヤツだね。■■そして、夜。気がつけば、夜目が利くはずのガルドワーフさえ静かに横になっている。殺風景な夜の荒野……俺の生まれたファンドリアの夜とは、また違った雰囲気の威圧感が辺りを支配する土地。そう感じるのは、これが俺たちにとって初めての冒険であるが故の緊張感だったのか……

リーズロウ・ラーデンは語る


石像の砦/謎の少女登場!/2/14

私はリーズに昨日見かけた植物の名を教えてもらった。植物の名はヘンルーダ、私の記憶に間違いがなければこの薬草は、コカトリスという石化能力を持つ魔獣のの主食であり、「石化病」の特効薬にもなるはずだ。石化能力と石像か、どう考えても何らかの関わりがありそうですね。■リーズに分けてもらった薬草を見ながら思索していたのだが、助けを呼ぶ声によって現実世界に引き戻された。見ると妖魔達に追われている少女がいるではないか。「万物の根源たるマナよ・・・・・」私の杖から白く輝く光の矢が放たれ、今にも少女に襲いかかろうとしていた妖魔に突き刺さった。■最後の一匹にとどめをさすと、我々は少女に案内され、近くの村へと向かった。■今日はぐっすりと眠れそうだ。

ヴァンガードは語る


石像の砦/少女との遭遇/2/14

■リーズとヴァンガードが昨日見つけた植物のことで何やら話しをしていた。僕も薬草の類なら一通り知っているのだが、見たことの無い種類だった。休憩の時にでも聞いてみよう。■何事も無く2日が過ぎ、僕は油断していたのかもしれない。突然の悲鳴に、僕は一瞬たじろぎ、次には駆け出していた。少女を襲う妖魔を見つけると、短剣を抜き放ち、斬りつける。■妖魔を撃退した僕らに彼女が語ったところによると、彼女は行方不明になった兄を探す為に砦に向かう最中だったらしい。僕らが何か役に立てるといいのだが。

チェイン・ステアーは語る


石像の砦/魔法と少女/2月14日

■今日の戦いで一番大変だったのは、空を飛ぶインプが、俺やガルドワーフの武器の届かないところから暗黒魔法を飛ばしてくることだったなぁ。ガルの「……背が、届かねえ」って言葉が、哀愁を誘ってる……。■■うん、やっぱりこういう相手には魔法や弓が便利だね。こんな時のために、俺も弓を買っておかないといけないかな、とも思う。■■その時助けた女の子が、いま俺たちの側で寝ているわけだ。明日になったら、ちゃんと話を聞かないと……

リーズロウ・ラーデンは語る


石像の砦/少女の正体!/2/15

私は朝早く起きるとこっそりと薬草入りの飲物を調理というよりも調合に近い形で用意した。朝食時に皆に健康にいいからと言ってだした飲物は、緑色でドロッとしていた。■どうしても行くという少女、メディシアに押し切られ我々は彼女と供に砦へと向かった。■しばらくすると砦と共に石像が視界に入ってきた。今にも動き出しそうな石像に見ほれていると、ふいに背後から襲いかかられた。振り返るとそこには残忍な笑みを浮かべるメディシアが立っていた。彼女はメデューサだったのだ。私は身体に走る激痛に耐えながら仲間達にカウンター・マジックをかけるとその場にうずくまった。■ガルの一撃が致命傷となったらしい。彼女は倒れたまま動かなくなった。■その後、フェリックが砦の中で手紙を見つけた。中見を読むとメディシアに協力していた兵士からの手紙だった。やはり、この石像は我々と同じように砦にやってきた冒険者達らしい。このままにしておくわけにもいかないので私達は二手に分かれる事にした。

ヴァンガードは語る


石像の砦/痛ましき凱歌/2/15

■静まりかえった砦と今にも動きだしそうな石像。それは背筋が寒くなる光景だった。仲間が周囲を見張る中、近付いて調べると、すぐに判った。こいつらは例の「冒険者」だ。その瞬間メディシアが襲い掛かってきた。■昨夜は兄貴を心配して泣くんで、陽気な曲をいくつも聞かせた。最後はニッコリ笑って眠ってくれた。でも、今ヴァンが血を流して倒れていく。オレも鏡を取りだし、戦いに参加した。■動かなくなった彼女を穴に埋め、周囲の捜索にかかった。砦で見つけた手紙の内容に、二人ほどリファールへ馬を調達して戻ることになった。早くここから離れたかったんで、立候補した。■「ごめんな、そんな賢くねえから、怪物相手ならぶちのめすことしか知らねえだ……」出発間際、ガルが言った。奇抜なヒゲと髪に惑わされてたけど、こいつは勇敢で繊細だ。仲間達の心配そうな顔にいつも通り笑って見せる。「一足先に戻って、宴会の準備をしとくからさ!」

”早耳”フェリックは語る


石像の砦/砦で待つものは/2/5

砦で僕たちを待っていたのは・・・今にも動き出しそうな石造と、さっきまでいっしょの仲間だった、メディシアの不意打ちだったんだ!■ヴァンが苦しそうな声を上げてうずくまる。「助けなきゃ!」僕は背中のセルフボウに矢をつがえ、弦を引き絞った。でも当てられなかったんだ。だって、メデューサなんでしょ?凝視できないし、それに・・・仲間、なんだもん・・・■そうしてるうちに接近戦になり、弓も精霊の援護のやりにくくなって、僕の出番もなくなっていく。僕はなんて非力なんだろう・・・でも・・・そんな自分の立場に、僕は安堵している。だめだ!こんなんじゃないんだ、僕は『冒険者』なんだっ!■少女の後ろに回り込み、僕はありったけの声をはり上げて言う。「メディシアっ、こっちだ!」弓が撃てない状況なのは分かっている。それでも僕は2つの足で石畳を踏みしめ、弓を斜めに構えてしっかりと少女を見据えた。それからその彼女に向かって、ガルの一撃が、ゆっくりと吸い込まれていった・・・■「怪物相手ならぶちのめすことしか知らねえだ・・・」ガルの言葉が、僕の切なさを和らげてくれた。そっか、これが『仲間』なんだ。■フェリックが何か重要な手紙を見つけたらしいんだ。一足先に街に帰るんだって。・・・あぁ、これで終わったんだよね・・・

エリネナダンは語る


石像の砦/苦い勝利/2/15

■朝食の最後にヴァンガードが出してきた飲み物は、どろりとしていて、異様な味がした。いぶかしげな皆に、ヴァンガードは「健康にいいんだ」と言って、にこりと笑った。■砦に立ち並ぶ石像は不気味で、今にも動き出しそうだった。驚いた表情をそのまま凍り付かせたような、信じられないとでも言いたげな。■石像を観察していた僕の背を、言いようの無い悪寒が立ち上った。危険を感じて振り返った僕の前で手傷を負ったヴァンが崩れ落ちる。ガルの援護を! 僕は腰の鞭を解き放つと、メディシアを牽制する。「メディシアっ、こっちだ!」弓の間合いの内側でエリンが叫ぶ。石畳の上では、土の精霊は呼べない。焦る僕を落ち着かせるように、ガルが止めの一撃を放った。■少女を埋葬し、周囲を探索していると、フェリックが手紙を見つけた。その手紙を持ちフェリックは一足先にリファールに戻るらしい。少し疲れてるみたいだが、大丈夫だろうか? 僕は砦の番を申し出ると、野営の準備を始めた。「この砦はもう安全だろう、僕が石像の番をするよ。この人たちも助かるといいんだけど」

チェイン・ステアーは語る


石像の砦/戦い終わって/2月15日

■メディシアとの戦いが終わり、比較的重い傷を負ったヴァン(と、自分)に癒しの呪文をかけてから、俺はフェリックと一緒に街に早馬で戻ることにしたんだ。なにしろ、街の兵士の中に内通者がいるって言うんだから、急ぐに越したことはない、というわけ。■■けっこう疲れてたけど、石像にされた人たちの苦しさを想像すると、これぐらい大したことはない。そう思うと、自然と歩みも速くなる……

リーズロウ・ラーデンは語る


ドレックノールからの帰還/2/15

見慣れた風景が目に入ってくる・・「っつ」ほっとしたら腕の痛みが戻ってきた。でも、「明日には帰れそうだな」ま、何事もなくってわけには行かなかったが楽しい冒険だったな。■さ、早く街に帰ってブランセを安心させてやるかな?お前さんの気苦労だったって・・ね。

紅薔薇のクフィールは語る


石像の砦/苦手な仕事!/2/16

エリックとリーズ以外は、砦とその周辺の探索を行う事にしました。その結果いくつかの武具、ガメル、そして宝石などが発見できました。もしかしたら、本当に軍資金が存在するのではないか?と砦の中を時間をかけて探索したのですがやはりそれらしい物は何も見つかりませんでしたね。■そして、探索以外にもやらなければならない仕事が私を待ち受けていたのです。「お〜も〜い〜」私達は石像となった方々をこのままにはしておけないという事で運んでいるのですが、これの重いのなんのって。全身から汗が吹き出すといった始末、やはり肉体労働は苦手ですね。

ヴァンガードは語る


石像の砦/身体を襲う痛み!/2/17

朝、目覚めると身体の調子がどこかおかしい。身体を動かす度に走る痛み、こっこれは・・・・。■昨日の肉体労働がたたったのだろう、私の身体は筋肉痛に蝕まれていた。さすがにガルは平気そうだったが、私を含めた3人は、程度の大小はあるが皆疲れているようだ。まあ、エルフはもともと力仕事に向いて無いのだからしょうがないのだけれど。そういえば、古代語魔法の中には物体を軽くする呪文があったそうだ。もし、それが使えたならもっと楽に仕事が出来たのだろうに・・・。■村人の手伝いもあり、石像を運ぶ仕事は思ったよりも早く終わりました。今日はゆっくり休んで、明日、夢見る都に帰りましょうかね。あと、管理人さんにもお土産でも持って帰ろうかな。

ヴァンガードは語る


石像の砦/そして最初の冒険は終わり/2/17

気がついたらみんなはすっかり目覚めてて、僕だけ寝坊してたみたい。・・・ちぇ、みんな起こしてくれてもいいのに。カッコ悪いなぁ。■もうすっかり見慣れちゃった「石像」だけど、これってほんとに元はひとなんだよねぇ・・・うぅぅ、僕もこうなってたかもって思うとゾッっとするよ。■砦の「後始末」のとき二振りのりっぱな剣をみつけたんだ。残念なことに僕には使えないんだけど、冒険者の店に持ってけばいくらにかはなるかな?あとブレスレットやロザリオなんかも見つけたんだ。これは先に帰った2人にあげようかなぁ。せっかくいっしょに戦ったんだしね・・・あぁ、そっか。僕たちメディシナと・・・やめやめ、もう考えるのはやめよう。■さぁ、明日はリファールだ。

エリネナダンは語る


石像の砦/かくしてリファールへ/2/17

■おら、リファールの兵隊になりたくて田舎から出てきただ……だから、今回の事件はこのドワーフの繊細なハートには手ひどくディープだっただ。なぜこんなことが起こったのか、誰が悪いのか、本当のことを知りてぇ。ほんとに。■石像が壊れないように、たっぷりの藁でくるんだだ。この人達を神殿で治してもらうにはすげえ高い金がかかっちまうそうだ。もちろん、おらの金じゃ頼めねえ。もちっと待っていてくろ。きっとフェリックとリーズロウがうまくやってくれるだよ。■エリネダナン、ヴァンガード、チェイン、じゃあリファールに帰るべえ。すくなくともオラたち、この人達にもあの子にも、いいことをしたんだよな?

ガルドワーフは語る


石像の砦/帰路に付く!/2/18

朝、村を後にすると私達は夢見る都へと歩みを進めた。■しかし、リファールの兵士の中に彼女の協力者がいたとは・・・・。夢見る都と呼ばれてはいるが、なかなかどうして物騒な街なのだな。■夜、火の番をしながら星を見ていると、なにやら東の方角に不吉な出来事が起きるらしい。東、それがリファールを示しているのかそれとも、もっと東の事を示しているのか分からないが暫くの間はあの街に滞在する事にするか・・・。

ヴァンガードは語る


石像の砦/到着!/2/19

私達か゛、夢見る都に着いた頃には辺りはすっかり暗くなってしまっていた。たかが七日程度の旅なのに随分となつかしく感じるのはなぜなんだろう・・・。■私達は、木洩れ日亭へと歩みを進めた。

ヴァンガードは語る


黄色い洞窟の探索/任務開始/2/24

こうして、ヘブリンの元に集った……と言うわけなのだが、マーキュとまた一緒に冒険することになるとは…。他は…全員はじめて見る顔だ。…シーク、エリネナダン、ヴァンガード、クフィール…こいつはいきなり「相棒」と話し掛けてきた奴だ…。…あまり経緯は知らない、誰か詳しい事情を教えてくれると助かる…

カイル・マイストは語る


黄色い洞窟の探索/出発!油断は禁物/2/24

澄み渡った青空の下、僕らは出発した。前回までの冒険とは全く違うメンバーだけど、今回もきっと上手くいくさ。でも油断は禁物。以前バセルテットを調査した時は「インプ」という監視者(?)がいたのだし。■長く続く街道を歩きながら、僕は最年長のヴァンガードと話してみた。彼は僕とは少し違うタイプのソーサラーだった。僕は初級魔術だけで満足しているけど、彼はもっと上を目指しているように思えた。彼と話していると、「む、難しいね、その話・・・。」故郷ベルダインを旅立ってから魔術の勉強は全くしてないし、僕はしばしば混乱に陥ってしまった。「スカーフの話なら、もう少しわかるんだけどなぁ。」

シーク=パームランドは語る


黄色い洞窟の探索/新たな旅立ち/2/24

昨日依頼を受けて、今日出発という何ともあわただしいものです。「エリン、早くしないと他の皆さんに置いていかれますよ」私とエリンは急いで集合場所に向かおうとやまねこ荘を後にした。■街道を歩いていると新たに知り合った仲間の一人、首に布を巻いているシークが話しかけられました。何でも魔術をかじった事があるというので、そちら方面の話しをしていたのだが、シークは「む、難しいね、その話・・・」と言うではないですか。むう、本当にかじった程度なんですねぇ。

ヴァンガードは語る


黄色い洞窟の探索/出発/2/24

「あ、ヴァン、待ってったら!」愛用のゆったりした草色の長袖と、同じく草色のぴったりした長ズボンに片手片足ずつ通しながら、同居人の言葉に慌てて答える。ホントに朝は苦手なんだ。パンの最後の一切れを口に放り込むと、ザックとセルフボウを掴んでヴァンガードのところに駆け足で行った。よっし、がんばろう!■冒険が始まった・・・のはいいんだけど、実は僕は今度の冒険がどんな目的で今どこに向かっているのか、あんまり分かってない。昨日ヴァンが教えてくれたような気がするんだけど、眠くってウトウトしてたし。あれ?そのあと僕はどうやって布団に入ったんだ?全然おぼえてないや。■さっきからシークって人がヴァンとお話してる。なんかつまんないな。そう言えば仲間に女の子がいたけど・・・あ、後ろにいた。引っ込み思案なのかな?なんかちょっと前までの僕みたいで、ほっとけないなぁ。■「ねぇねぇ、僕エリン。エリネナダンって言うんだ。どしたの?楽しくない?ただ歩いてるのもなんだし、何かおしゃべりでもしようよっ」

エリネナダンは語る


黄色い洞窟の探索/自己紹介/2/25

「きゃ」いきなり話しかけられて、私は思わず後ずさる。……声をかけてきてくれた仲間の一人……エリダナンさん……がびっくりしたような表情で私を見た。瞬間顔が赤くなる。「ご、ごめんなさい……!」ああ、もう……何で私……こうなのかな……とりあえず、逃げそうになる体を真っ直ぐ彼に向けて、ようやく微笑んでみる。お話……かぁ。なんか優しそうな人だなぁ……ドキドキする胸に手を当てて、私は思いきって唇を開いた。「まだ、私……みんなの事なんにもしらないから……あなたの事や、みんなのこと、お話してみませんか……?」

マーキュ・アクアフィールは語る


黄色い洞窟の探索/唄われる者達のごとく/2/25

街道を歩き、僕らはハーバートン荘園へたどり着いた。荘園は前に来た時と変わらず、立派な棚仕立ての葡萄畑が見事だった。僕らは館を尋ね、ハーバートン卿にお会いすることが出来た。ハーバートン卿は僕を見て『バセルテットを捜してくる』という、以前にお断りした依頼を受けると勘違いなされた様で、喜色満面だった。■勘違いされたまま僕らは客人として扱われ、ワインに食事と歓待を受けた。歓待の席で僕は嬉しそうなハーバートン卿に訪ねてみた。「『黄色い洞窟』というものにお心当たりがございませんか?バセルテットも同じ事を問うたのではないですか?」ハーバートン卿は驚いた顔になって、僕の問いに「尋ねられた」と返した。「・・・。」■どうやら僕らは『黄色い洞窟』に行かざるを得ないようだ。振る舞われたワインと同じ色のスカーフをぎゅっとつかんで、僕は初めての洞窟探検を想った。吟遊詩人の唄に聴く冒険者みたいだと思った。

シーク=パームランドは語る


黄色い洞窟の探索/さあ、行ってみようか♪/2/25

一日目は何となくぎくしゃくしていた。だから、エリダナンがマーキュに声を掛けたのに便乗して「俺も聞きたいな。リファール以外の街の話を・・さ♪」■野営の時には”春の風を呼ぶ女神”の一節を吟じてみた。こっちもまだまだ修行が必要だな。はぁ・・。■シークはどうやらハーバートンと知り合いらしく、上手く話をまとめてくれた。うん、悪くないな♪このワイン。■ハーバートンがパセルテットの話になると気がそぞろになるのが分かった・・だから「あのように美しい女性が洞窟なんて危険な場所に・・ご心配でしょう。ハーバートン卿?」と不安を煽り彼が報酬を口にするのを待ち「彼女に卿が如何に御心を傷めているかを御伝えしましょう。」と言い彼の気前が良くなる様に言葉をならべる。って、ちょろ過ぎない?このおっさん。ま、もらえるものは貰っとくけれどね。■洞窟の前でスカーフを握り締めているシークの肩を叩き「さぁ、冒険の始まりだね」

紅薔薇のクフィールは語る


黄色い洞窟の探索/事情/2/25

…食事している間に話もまとまったらしい。…やっと事情が飲み込めてきた、どうやらバセルテットという女が鍵のようだな。…もう少し詳しく聞いておいたほうが良さそうだ、以前にヘブリンの依頼をこなした者に話を聞くか…「…少し時間、良いか?」

カイル・マイストは語る


黄色い洞窟の探索/思い出は今は辛く/2/25

困ったなぁ。僕の事か・・・正直言って、今の僕にはあまり人に聞かせたい「過去」はない。おじいさんとおばあさんに黙って森を出てきた事や、ひもじい思いでリファールまでしてきた旅の事、そして、「石像の砦」でメディシアと・・・■だめだめ、明るく振舞わなくっちゃ。そうだ、モンスター狩りのことを話そう!・・・モンスター狩りはとっても楽しみだったんだ。いつもは誰一人いない森なんだけど、その日はお城の騎士さまや、やさしい神父さま、そうそう、街のウェスタもやってくるんだ。あいつ、男勝りだからなぁ。僕とおじいさんも騎士さまや神父さまに混じって狩りをするんだよ。なんたって森を守るレンジャーだもんね!・・・そして帰ってきたら、おばあさんがみんなに美味しいご馳走をいっぱい作って待ってるんだ・・・あ、やだ、なんだか涙が・・・あ、あはは・・・今日は、素敵な青空だね・・・■僕が感傷に浸っちゃったのがバレたのかな?野営のときクフィールが歌を歌ってくれたんだ。なんかちょっと間違っちゃたりもしてたけど、とってもいい歌。また続きをききたいな。■行きついた先には立派な葡萄畑とお屋敷があったんだ。びっくりしてる間になんか話しが進んじゃってて、いつのまにか僕はおっきなテーブルについてる。・・・話のほうはシークやみんながうまくやってくれてるみたいだけど、僕はこういうの苦手なんだ。うぅぅ〜、はやくお話おわんないかなぁ・・・

エリネナダンは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟を捜して/2/26

昨日は改めてカイルに今回の任務を説明した。僕の知りうる情報も全部話した。バセルテットの不可思議な風評に、僕がインプに襲われたこと。彼は表情を崩さず、ふんふんとうなずいて、いくつかの疑問点も投げかけてきた。僕もそれは考えていた。彼女の本当のねらいとは?いったい何のために・・・?■昨夜はクフィールの話術でハーバートン卿から多大な援助を賜ることが出来た。そのクフィールは僕の後ろの方でなんだか帽子のつばをいじっている。現在、僕らはハーバートン卿の情報を元に『黄色い洞窟』を捜して街道を外れて歩いている。僕ら6人の先頭にはエリネナダンがいる。昨日は退屈そうだった彼だけど、野山には詳しそうで頼りになるようだ。僕は彼の横に並んで尋ねてみた。「どうだい、いけそうかい?」

シーク=パームランドは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟へ!/2/26

荘園を後にした私達は、黄色い洞窟へと向かっていた。歩き始めてすぐに肩で息をし始めてまった。先頭にはエリンが元気良く歩いている、それにしてもこの道はちょっときついですね。少しずつ、皆に離されながらも必死で付いていっていた。ふと気が付くとアクアフィールさんが心配そうにこちらを見ている、一定の距離を保ちながら決して近寄ろうとはしないんですけどね。目を決して合わそうともしてくれないですし、なんだか出会ったばかりの頃のエリンみたいですね。■夜になると私は最初の見張りにしてもらった、とてもじゃないが一度眠ると途中で起きれそうにもなかったんですよね。それにしても、もっと体力を付けないと皆さんに迷惑をかけてしますねぇ。

ヴァンガードは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟を臨んで/2/27

昨夜は交代で見張りをたてたものの、何事もなく朝を迎えた。既に使われなくなった山道は何処が道なのかあやふやでわかりにくく、昨日からずっと歩いて今日やっと件の洞窟を発見できた。洞窟は話に聞いた通り、ほのかに黄色く光って見えた。その入口上部には表札のような板が横向きに取り付けられており、僕の知らない言語で何かが記されていた。一番後ろの魔術師を呼んでみよう。彼なら分かるかもしれない。「ヴァンガード!これ見てくれないか?」・・・2人でしばらく見上げてみたけど、分からないものは分からなかった。■僕は黄色く光る洞窟の内部をのぞき込みながら、皆に尋ねた。「入っていいのかな?」僕は初めての洞窟探検にどきどきしていた。

シーク=パームランドは語る


黄色い洞窟の探索/はしゃぎずぎに思わぬ失敗/2/27

どうやら僕達は「洞窟」に向かうことになったみたい。ま、一応道がついてることだし、これを上っていけば大丈夫だよね。行けそうかい?って、シーク、山道を歩いた事ないの?■やっぱ登山は楽しいなっ。街道なんて手応えなくってつまんないしね。・・・ととと、ちょっと先に行きすぎたかな?ヴァンが遅れちゃってるよ。ダメだなぁ、こんなんでへばってちゃ。■もうずいぶんと歩いたけど、まだなの?いいかげん疲れてきちゃったね・・・あ、あったっ。あれが「洞窟」だねっ。長いこと使われてないのかな?入り口にくもの巣が張ってるよ。しかし、これはまたずいぶんおっきなくもの巣だなぁ。■え?・・・「う、うわぁ・・・!!!」■そこで見たものは僕の胴体はありそうなおっきなくもだったんだ。そいつは僕を見るや、突然糸を吐きつけてきた。いけない、みんなはまだ後ろだ!■急いで背中のセルフボウに矢をつがえ、ねらいを定める。矢は見事に命中したものの、そいつはまだ倒れない。しかも、その後ろから違うやつが・・・い、1匹じゃなかったの?!

エリネナダンは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟を前にして/2/27

私がようやく洞窟に辿り着いた時には、もうすでにエリンが洞窟の入り口まで進んでしまっていました。「う、うわぁ…!!!」エリンの驚きの声が聞こえ、そちらの方を見てみるとジャイアントスパイダーに向かってエリンが矢を放っている所でした。「やれやれ、休む暇もありませんねぇ」ため息と共に私は呟いた。■「万物の根源たる魔力よ・・・・・力よ光となりて・・・」魔術師の杖から放たれた白く輝く光の矢が最後の一匹に直撃し、とどめを刺したのを確認すると私はようやく一息ついた。■私が一休みしていると「ヴァンガード!これ見てくれないか?」ん?なにやらシークが見つけたようです。■洞窟の上にある表札に書いて文字は私の知識にはない言語でした。まだまだ、未熟ですね。■「入っていいのかな?」シークが洞窟の中を覗きながら尋ねてきました。私の体は慣れない山歩きのため、すでに限界に近かったので、皆に向かって「探索は明日にして、今日はここで休みませんか?」と懇願のような提案をしてみました。

ヴァンガードは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟探索録/2/28

今日は本格的に洞窟の内部を調査し始めた。昨日のうちに蜘蛛の巣を取り払った入り口を通り中にはいると、内部は予想以上に大きな洞窟だった。この洞窟は黄色い石を採掘した後とかハーバトン卿がおっしゃっていたかな。この石って何に使うんだろう?■洞窟内は3人が横に並んで歩けるほど広かった。もちろん狭い横穴もあったし、這っても通れないところもあった。そして結構奥まで進んだ、そう思っていた時、僕らは竪穴を見つけてしまった。どうやら階層構造になっているようだ。「思ったよりも複雑だ・・・。さすがは採掘跡だ。」変に感心しながら、地図を綴る役目が僕じゃなくてよかったと思っていた。

シーク=パームランドは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟の中へ!/2/28

日が昇ると私達は、淡い光を放つ洞窟へと歩みを進めた。■私はライトの呪文を唱え洞窟の中を照らし出しました。洞窟は入り組んだ構造をしているようです。それにしても、入り口には蜘蛛の巣が出来ていたので中は、かなりひどい状況であろうと思っていたのですが、何もいないようですねぇ。うーむ、どういう事なんでしょうか。蜘蛛が入り口にしか巣を作らないなど聞いたこともありませんしねぇ。■私の横ではエリンが、簡単な地図を作成していました。エリンは私よりもずっと冒険者に向いているのかもしれませんね。おや?ちょっと地図が間違っているような・・・・・・、まあきっと気のせいでしょう。■このような洞窟などの中では優秀な盗賊が二人も居るというのは、とても心強いものです。盗賊といえば、フェリックは今頃何をやっているんでしょうねぇ。

ヴァンガードは語る


黄色い洞窟の探索/洞窟は思いのほか複雑で/3/1

一本道に毛の生えた程度だろうってタカをくくっていたけど、洞窟の中は案外複雑だったんだ。そうだね、考えてみたらここは採掘跡なんだし、そんなに整然としてるワケないか。■シークの顔に普段の元気がない。確かにこれは迷子になっちゃうかも。ん?ヴァンどしたの?・・・地図?う〜ん、森ならともかく、洞窟のマッピングなんてした事ないけど、じゃ、やってみよっか。・・・で、紙と筆を貸してよ。えへへ、実は持ってないんだ。わかったよぅ、今度から気を付けるってば。■う〜ん、ここがこうなってて、ここにこうなって・・・う〜ん、こ、こんなもんかな???

エリネナダンは語る



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