■REPORT #1/西部諸国見聞録 記録3
今日こそは……/2/24
今日も馬車はゴトゴトゆれながら走っている。そして今日も向かいの席にはあの小娘が座っている……。★昨日はさんざんだった。しかし今日は昨日と同じ目にはあわないぜ。……だけどこの沈黙は耐え難いな。さて、何を話すかだ……共通の話題となるとやはり冒険か?さてと、この前の塔の話でもしてみるか。一応俺も吟遊詩人のはしくれだしな。★「暇だから今までの冒険の話でもしようぜ、まだみんな冒険者になって間もないみたいだからいろんな体験談を聞くのは身になるとおもうぜ。どうかな?まあとりあえず俺からいくぜ、ついこの間まで俺は死せる者たちの塔ってとこにいってたんだけどさ・・・。★とりあえず俺は実はファリスの神殿だった、とか祭壇で発見したノートなど重要なとこはぼかして話すことにした。ディアス=ウィングウェイは語る
アテリルス村のゴブリン/ゴブリンに見つかった/2/24「ギャアギャギャアー!」礼拝所についたとき、後ろからいきなりゴブリンの声がした。どうやらパトロール中のゴブリンが帰ってきたらしい。こいつらが叫ぶと屋根の上に居たらしいインプが降りてきて何をしに行ったのか、礼拝所の裏手にまわった。インプが去った後で僕らは準備するまもなく2匹のゴブリンと戦闘する事になった。「かかってこいー。わたしが相手よ!」村人の死に憤りを感じていたらしいアイラーナさんがゴブリンに向かって突撃しようとしているのをカシスさんが止め、カシスさん自身が前に出た。そして、戦闘が始まりぼくがウィル・オー・ウィスプを呼ぶためのの呪文を唱え始めた時、礼拝所の裏手からさらに2匹のゴブリンが現れた。どうやらさっきのインプが呼びに行ったらしい。僕はウィル・オー・ウィスプを新手のゴブリンにぶつけた。「どうだ!僕のウィル・オー・ウィスプは!」
隻眼のライカは語る
溶け出す氷/報酬/2/24■「暇だから今までの冒険の話でもしようぜ」■ディアスのその言葉から始まった皆の冒険談義は、夜の食事時になってもまだ止まなかった。冒険談を語ったり聞いたりしている時、みんな本当に生き生きしているな。目が輝いて見えるぜ。■俺が話したのは大分前にドジを踏んだ遺跡の件だった。なにせ絶対大丈夫だと思っていた罠がいきなり作動するんだもんなぁ…あの時はマジで生きた心地がしなかったぜ。でも落とし穴に落とされた先は池だったから助かったけどね。びしょぬれになったけど(苦笑)■話が一段落付いたところで、おれは今回の報酬について切り出した。今回は俺のわがままでみんなを駆り出してしまったような物だし、俺から一人頭500ガメル支払う。前払いとしてシルルに到着した時点で250、残りはリファールで支払うことにすると提案した。■エイムはまた断りそうな気がするけど…今回も押しつけちゃえ(笑)彼女は…良い奴だからな。
”蒼い鷹の”サキは語る
溶け出す氷/小冒険鼎談/2/24■ディアスの話をきっかけに、みんなの口から次々といろんな「冒険」の話が飛びだした。 ベテランから見れば、それは冒険とは呼べない、ほんの小さな事件でしかないかもしれない。 だけど、外の世界を初めて知った感動に彩られたそれは、私達を楽しませるに十分。 昨日とはうって変わって、道中おおいに盛り上がった。 ■私は・・・そうね、リファールに来てからは、わりとのんびりしてるわね。出身はオラン なの。両親とうまくいかなくってね、敬愛する高司祭さまのとりなしで修行の旅にでること になったの。オランからロマールまでは、同行したベテランの冒険者達にいろいろ教えて もらったわ。特に魔法使いのお姉さんにはすっごくお世話になったの。 不思議な人だったわ。ぼーっとして、とても冒険者に見えないんだけど、いざ闘いになったら 敵に対してちっとも情けをかけなかったのよね。その人達とはロマールで別れて、後は一人。 こう見えても、結構苦労してんのよ、あははっ。 ■それにしても、ディアスって結構話上手ね。昨日の言い訳も・・・ちょっとだけ「ホント は見てないのかもしれない」って気になっちゃったし。・・・は!駄目よモニク! 話に乗せられて、女の敵を簡単に許しては!もっと気を引き締めなくちゃ!
アラザン・モニク・カトルカースは語る
溶け出す氷/基本的質問/2/24■ディアスの一言から冒険談義が始まった。大冒険というほどではないにしろ、みんなも冒険を経験しているんだなぁ。え?俺の番?う〜む、困ったなぁ。とりあえず俺は「最も近き迷宮」へ、セラシエやシルフェスらと潜った時の話をした。あまり危険な目に合ったわけじゃないからなぁ。それでも、冒険の話自体が面白いのか、反応はまずますだった。■で、みんなの話が終わった後でサキがら報酬の話が出た。そーいや、報酬の事を聞いてなかったな(笑)■前払いで250で、後でもう半分・・・ただの買い物にしてはオイシイ話だよなぁ。に、しても飯代や宿代って自腹なのかな?いや、「何を馬鹿な事を」と思うかも知れないだろうが、宿代や食費ってのは案外バカにできないんだぜ。つい、一週間前は宿代とかのせいで財布がカラになる直前までいったからなっ。自慢にならないけどよ。「道中の宿代や食費は自腹を切るのかな?」だから、口に出して聞いてみた。
ジェダ=グローエンは語る
アテリルス村のゴブリン/戦闘!/2/24後ろから現れただけではなく、礼拝所から、更に2匹のゴブリンがやってきた!「接近されてはマズイな」こっちは術者が多い。あの2匹にまで戦闘に加わられては苦しい戦いになるだろう。「その前に、無力化してやる!」■隣のライカがウィスプを新手のゴブリンにぶつけた。私も目標を新手の2匹に定め、呪文の詠唱に入る。「万物の根源にして、万能たる魔力よ・・・・」スリープ・クラウドの呪文は完成し、2匹のゴブリンはバタバタと倒れてくれた。「あとは目の前の2匹!」
リーンは語る
溶け出す氷/体験談/2/24■「こいつは、俺が冒険者になる前の話なんだが・・・」ディアスの提案で始まった冒険談義の順番が俺に回って来たとき、正直戸惑った。俺は冒険者になりたてで、小麦輸送の護衛をする以前には一度も冒険になんて出た事が無かったから。うーん、しょうがないな。ここは、ガキの頃の体験を笑い話風に仕立てて話すとするか。ファリスの神官さんには勘弁してもらおう。■俺が話したのは、まだ駆け出しで天狗になってた頃の体験だ。酒場で酔っ払いの財布を失敬したら、実はそいつが結構やばい奴で、キレて暴れて大騒ぎになった。もちろん俺は、慌てて財布を返したさ。だけど、店の中で暴れるもんだから、こんどは酒場の親父が怒り出して・・・。結局酒場にいた連中はみんなまきこまれちまった。大喧嘩さ。俺は必死で逃げ回ったよ。そんで、どうにか店の外まで逃げ出したんだ。もちろん、喧嘩してる連中の「落とし物」を拾うのは忘れなかったがね。■にしても、報酬ねえ。仕事ってつもりじゃなかったから、サキの申し出には、正直驚いたよ。まあ、もらえるものはもらっとくがね。ありがたく、な。何かの役に立たせる事にするよ。
ウィナルドは語る
戦い・・・そして/アテリスル村のゴブリン/2/24■後ろから聞こえる耳障りな声・・・見つかった!?見ると見回りに行っていたのであろうゴブリンが武器を構えて向かって来る。■”かかってこい-。私が相手よ!”カシスが吼え突撃しようとし、アイラーナさんに止められる。今突っ込んでもいいことは何もない。■2匹のゴブリンと数回打ち合ったとき、礼拝所の方にいたゴブリンがやって来た。カシスさんに叫ぶ。”こっちは任せて、向こうに行って”■苦戦しつつもこちらはハインやクリオの助けを得て何とかなった。しかし、後ろを向くとさらに2匹増えていた・・・しまったあのインプが呼んできたのか!!慌ててそちらへまわろうとするが、ライカさんのウィスプで傷ついた一匹がカシスさんの一撃で倒れ、後方の2匹はリーンの魔法により眠ってしまった。結構何とかなるもんだね。■ほっとしたのもつかの間、礼拝所の中から現れる影・・・それは・・・
エフォルは語る
溶け出す氷/失われた炎を求めて/2/24■冒険の話? え〜っとそうねぇ。それじゃ、こんなのはどうかしら? ■フラウたちを統べる氷の女王に魅入られた彼は、その心の内の炎を取り上げられ女王の眷族にされてしまった。しかし、彼は女王の眷族たることを拒否し、失われた炎を取り戻さんと、仲間たちと旅に出るのであった……。 ■ふふふっ。ちょっとベタかしらね。え〜っと、それで彼の潜り抜ける試練は……そうねぇ、このままベタでいくなら、森に住む怪しい老婆とかに登場してもらわないといけないんだけど……。 ■でも、それはこれから作られる物語。続きはまたあとでね。
エステラは語る
溶け出す氷/略歴/2/24■「あぁ、俺の番か。俺はロマールの闘士の家系に生まれてな、子供の頃から子守唄代わりに歴代のチャンピオンの話を聞かされて育ったんだ。特に、もう昔の人間だが永遠のチャンピオン、剣匠(ソード・マスター)の話は毎日のように聞かされていたから今でも話の一つや二つは聞かせてやれるぜ。」■「っと・・・俺の話だったな。そして10歳の時から足の怪我が原因で闘士を引退した親父から、ありとあらゆる武器の扱いをみっちりと仕込まれた。”どのような状況でも戦士とは言えん”が親父の口癖でな、今でこそ戦斧を使っているが、剣、槍、棍棒、弓、棹状武器・・・一応どんな武器でも、また右手でも左手でも扱える。これでも俺は結構器用なんだぜ。」■「その頃はつらい訓練で親父を嫌っていたが、一人立ちしてからはそのおかげで身を守る事も出来るし、金にもなる。今では感謝してるんだ。」■「そうして修行の旅をしてこい、との親父の勧めでロマールを出た。その後は商隊の護衛をしながら、このリファールへとやって来てお前達と出会った。と言う訳でまだ冒険者を始めたところで、らしい事はまだ何もしてないんだ。悪いな。」
ゲルハルトは語る
アテリルス村のゴブリン/人質開放/2/24三体目のゴブリンが倒れた頃に後ろ手に縛った老神官と少年を伴って礼拝堂から出てきた影は、人質が手の内にあるという余裕なのだろうか、僕らを見てにやりと笑ったような気がした。焦りの色を濃くした僕たちは、ゴブリンたちにじりじりと押されていく。■ライカが何かを待っていることは、同じく後方で矢を打ちながら援護する僕にはすぐに分かった。「こいつが親玉だ!」老神官に指図するため見せた油断を青年がついて喰らわした体当たりで”親玉”の身体が不自然に傾ぎ、縛られてる2人から離れた。その一瞬を見極め、ライカが土の精の力を借り、”親玉”を地面に縛り付ける。■リーダーの動きを封じられたゴブリンたちは、カシスやエフォルの剣で、あるいは僕の放つ矢で次々と傷つき、逃亡していった。後に残った”親玉”のホブゴブリンも結局はリーンやハインの魔術に敗れ去る。こうして僕たちは無事に捕らわれた人を助け出すことができた。
クリオ・デルクアードは語る
溶け出す氷/都市(まち)/2/25■「道中の宿代や食費は自腹を切るのかな?」昨日のジェダの一言は、俺の思いもつかなかった点を付いてきた。あたたぁ、考えてもみなかったぜ。「そうだなぁ・・・必要経費だし、俺がはらっとくよ。でもあまり金のかかることはしないでくれよ。信じてるけどさ♪」■という訳で、今日はもうシルル神殿都市に到着した。まず半金を支払った後に、仲間とは宿屋で落ち合うことにして俺は『サラマンダーの肉』を探しに街をうろついた。『サラマンダーの肉』というのは、この街にある「ゴーの店」でしか手に入らないのだそうだ。しかし、この街はどうしてこんなに混んでいるんだ?なんか今まで巡ってきた街とは一風違うみたいだし・・・。でも活気があっていい感じだ。■そんなことを考えながら街をふらついていると、ようやっと「ゴーの店」を発見した。そこで出てきた『サラマンダーの肉』ときたら・・・。『原色の赤』というのはこういう色なんだろうな、と想像させるような色の得体の知れない肉の固まりらしき『物体』であった。これを喰えと言うのか・・・でも喰わざるをえないのだ、トホホ(涙)「いい男だから値引きする。しかし・・・」という誘惑をあえてはね除け、正規の値段で購入する。男の直感である。■その後、市場をふらついているとオカリナを見つけた。”あいつ”が教えてくれた楽器の一つだ。俺のたどたどしいけど暖かい音色が好きだ、と言ってくれたことを思い出す。何かがこみ上げてくるような気がして、俺はそそくさとオカリナを買ってその場を後にした。■あとは「おみやげ」か。何が良かったのかきけば良かったな・・・といってももう遅い。散々迷ったあげく、星をあしらったイヤリングを買った。俺の懐から出すわけだからもちろん安物だけど。これは誰にも分からないように隠しておく。バレでもしたら結構こっぱずかしいからな(苦笑)喜んでくれればいいんだが・・・。■さて、そろそろ宿に帰って治療の準備でも始めるか。今日からは『サラマンダーの肉』漬けだ。
”青い鷹の”サキは語る
溶け出す氷/散歩/2/25■飯代まで持ってくれるとは・・・・う〜ん、太っ腹だぜサキ。で、街についた俺達は宿で落ち合う事にして各自、自由行動に。ふ〜む、何か掘り出し物はないかな〜?と適当に市場を冷やかしつつ、この都市の事を聞くと、最近出来た都市なんだな。で、近くの酒場で飯を食うべく店に入った。「エミリースの酒場」とかいう店だったな。■で、店の主人らしきエルフのおねーさんが居たので飯を注文。う〜ん、美味しいねぇ。とりあえず、時間までの間は、ここでのんびり休んでるかな?
ジェダ=グローエンは語る
溶け出す氷/とっても強そうなお兄さん/2/25ルマ達無事にシルルの街着いたのダ。シルルの街には、けっこう深い迷宮が有るらしいのダ。入ってみたかったケド、とっても強いモンスターがいっぱい居るみたいだからあきらめるのダ・・・いつかルマがもっと強い戦士になったラ入ってみるのダ〜■シルルの街ではみんな別れて街の中見てまわる事になったのダ。街の中いっぱい冒険者の人居るし、珍しいお店もいっぱいあるのダ。ルマキョロキョロしてたラ、男の人とぶつかってしまったのダ。お兄さん、ごめんなさいなのダ〜・・・「新しいお仲間かい?」ルマの格好見て、冒険者だと思ったお兄さんニッコリ話しかけてきてくれたのダ。「まだシルルの迷宮潜れる程強く無いケド・・・いつかは挑戦するのダ!」って答えたラ、笑って「頑張れ」って言ってくれたのダ。そして・・・「じゃあいつか潜る時に備えて俺が潜った時の話でも聞くかい?」・・・ありがとうなのダ〜!!!「エミリースの酒場ででも・・・奢れはしないけどな」そんな!!ルマが奢るのダ!!お兄さんとルマ一緒に歩き出したケド・・・お兄さん急に立ち止まって「悪い!話は今度だ!」ていって後ろ向いて走り出したのダ・・・■なんなのダ?・・・ルマ、ボケ〜と見送ってたら、お兄さん追いかけて2人組が走って行ったのダ・・・お兄さん凄く強そうだったけど・・・苦手な人居るのかナ?■お兄さんと分かれたルマ、市場見てまわったラ・・・ミラルゴの楽器の”馬頭琴”見つけたのダ!!懐かしいのダ〜。ルマちょっとだけ歌い手のお姉さんに教わったのダ・・・リファールで楽器弾ける人見てちょっと羨ましかったのダ・・・ルマも馬頭琴買って練習しようかナ・・・おじさん、馬頭琴いくらなのダ?・・・そうか!ルマお金有るゾ。買うのダ〜
”虎の瞳の”ルマは語る
アテリルス村のゴブリン/パトロールゴーゴー!ですー!/2月25日。「ああ・・・あなた方はマーファ様が遣わしてくれた救い主です・・・!」朝を迎えて、マーファ様の神官さんが、改めてお礼を口にしますー。・・・はりゃ?「アイラーナさん、どうかなさったんですかー?」「・・・遣わしたのは、チャ・ザ様ですよー・・・」☆ハインさんは、ブランセさんとお話してますー。「彼の紅茶は絶品なのです。」「それほどでもないですよ。」ハインさんがリキュアンの微笑み亭に通ってらっしゃるのは、ブランセさんの紅茶がお好きだからなんですねー。「ほんとほんとよかったー」アイラーナさんは、昨日の夜から数えて8回目の安堵のため息をつきましたー。☆「まだ他にゴブリンが残っているかも知れません。手分けしてパトロールしましょう!」わあ。いい考えですー。☆森の中を歩いても、村を歩いても、背中のグレートソードは静かですー。・・・ちょっと、慣れてきたんでしょうかー。えへ。「カシス、『ボウケンシャ』に見えますかー??」「えっ??急にどうしたんですか??」一緒にパトロールゴーゴー!しているエフォルさんに聞いてみますー。「えへ。何でもないですー。」☆パトロールゴーゴー!から、お昼に一度村へ戻ると、ハインさんがカシスの荷物の前で不思議そうな顔をしていますー。「カシスさん。」「はいー??」「この革袋から覗く『手』の様なものは一体・・・。」はりゃー。ハインさん、鋭いですねー。「私にはゴブリンの手に見えるのですが。」さすがですー。「そうですよー。左手ですー。」「・・・一応お聞きします・・・何に使うつもりですか?」「えへ。お土産ですー。これを使って美味しいお料理を作るですー!」☆ふぇー。ゴブリンさんの左手は、ハインさんに処分されてしまいましたー。ううう。ちょっと残念ですー。☆「さあ、午後もパトロールです!」
カシス=ピンキィは語る
溶け出す氷/宿と小僧と花束と/2/25しかしこんなに早く再びシルルに来ることになるとは思わなかったな。リファールへの近道としてゲートをつかわせてもらって以来か、ちょうど1ヶ月ぶりだな。☆そんな事を考えながら街に入る仲間達に「宿ならまかせてくれ、一度来た時使ったいい宿があるんだ。星見荘っていううんだけどな。……」と案内をして宿に馬車を預けとりあえず各自自由行動することになった。☆とりあえず行くとこもないもので暇つぶしになにか変わった本がないかと思って賢者の学院の図書室で本を閲覧させてもらう事にした、もしかしたら死せる者たちの塔についてなにかわかるかもしれないからな。ちょっと通りかかった子供に道を尋ねる「そこの学生さん、図書室へはどういけばいいのか教えてくれないかな?」すると子供はひどくえらそうに「図書室なら階段を上ってすぐだ。僕はいそがしい。」といってすたすた歩いていってしまった。なんだ?あのくそ生意気な餓鬼は。まったく、礼儀ってものをしらねえぜ。☆とりあえずひととおり本を読んで帰ることにした、塔に関しての収穫はほとんどなかったのが残念だが有意義な時間ではあった。☆学院を出て道をあるいているととても元気のいい花売り娘さんにぶつかってしまった。そして強引に花束をかわされてしまったのだがいったいこれはどうしようか……。しょうがないからお詫びにカトルカースにでも渡すか。俺がもっててもどうしようもねえしなぁ。
ディアス=ウィングウェイは語る
溶け出す氷/神殿の前にて/2/25■扉を開いて、静謐な空気に満たされた空間へ足を踏み入れる。 みんなと別れて、私は真っ先にここへ来た。建造されてまだ10年たらずの、神聖なる場 −−−私はそっとぬかずき、祈りを捧げ始めた。 ファリスよ・・・サキを救う機会を与えて下さったこと、そして仲間達に巡り逢わせて下さった事に 深く感謝します。願わくば、彼らの行く道に光を・・・加護の御手が差し伸べられますように。 ■神殿を出て、一息つく。「待ち合わせは確か『エミリースの酒場』って言ってたわね。 どこかしら・・・」口ではそう言いながら、でも心はうきうきしている。あちこち眺めながら、 ゆっくり向かおうかな。そう思いながら歩き始めると・・・。 「こんにちは、凛々しくも可憐なお嬢さん。何かお困りですか?」 ■「そうですか。つまり『エミリースの酒場』へ行きたいんですね。じゃあ、私が案内しましょう」 剣士を名乗る親切なその人は、人なつっこい笑顔で申し出た。ちょっと考えて・・・ 邪気のない笑顔・・・彼なら信用できそうね・・・「ええ、お願いするわ」と返事をする。 「私、この街は初めてなの。地下に広い迷宮があるって本当?あなた、冒険者なんでしょう? いろいろ聞かせてもらえたらうれしいわ」
アラザン・モニク・カトルカースは語る
溶け出す氷/神殿都市!!/2/25■ここがシルル 神殿都市! すごい活気ね。できてまだ10年しかたってないなんて思えないにぎわいだわ。噂通り、たくさんの冒険者が集まってるみたいね。 ■とりあえず、こういうところへ来たら、まず酒場よね。というわけで、ちょっとだけ市場のあたりを通ってから、酒場をさがしたの。お買い物したいけど、懐が寂しいからまたあとで! ……はぁ(溜息) ■『エミリースの酒場』につくと、あたしはきょろきょろと見回して、二人連れの、ちょうど歌っていたほうの女の人……なんだかすごく美人で声もきれいなの。負けたって感じ……に話し掛けてみた。『こんにちは。え〜っと、吟遊詩人の方ですよね?』『え〜? わたし吟遊詩人じゃないよ♪』え? え? なんなの? この子供っぽい喋り方は!? かなり驚いてしまって少しの間固まっちゃったわ。それでも気を取り直していろいろ話をしてみたら、もっと驚いたことに……いや、やめとこ。これは詩になるわね。日記に書いてしまうのは勿体無いわ。さて、もっと彼女にいろいろ聞いてみなくっちゃ。 ■シルル 神殿都市……やっぱり侮れない街ね!
エステラは語る
溶け出す氷/シルル/2/25■「これがシルルねえ」きょろきょろとあたりを見回しながら大通りを歩く。・・・いかん、これじゃ、おのぼりさんじゃないか。案外俺も好奇心強いんだな。少し自分に驚いた。■一緒に来た奴らは、みんなそれぞれ思い思いに街にくりだしている。俺も折角来たんだし、何か買い物して行こう。そう思って大通りに来たものの・・・。何を買おうか。欲しい物があっても、あんまり買わないんだよな。買うのなら、欲しい物じゃなく必要な物ってのが信条でね。じゃないと、俺のまわりがガラクタの山になっちまう。けじめつけないと、くだらねえもん買っちまうんだよな・・・。■結局俺が買ったのは、ベルトとブーツだ。ベルトはそろそろ買いかえようと思ってたし、ブーツは柔らかくて履き心地がいいやつだ。リファールでも買えたって? そりゃそうかもな。だけど、これが俺なりの「記念」てやつさ。■さて、買い物も済んで、宿(ディアスが紹介してくれた星見荘ってところだ)に戻る事にした矢先に・・・不思議な光景に出くわした。・・・見間違えじゃねえよな。「あいつ・・・、花束なんか持って、何やってんだ・・・?」
ウィナルドは語る
パトロール/アテリスル村のゴブリン/2/25■何とか人質だったマーファの神官さんと何故かここにいるブランセ君を助け出した。今回の件は貸しにして今度紅茶でも奢ってもらおうかな。■さて、昨日摂り逃した奴もいるしパトロールに出よう。僕はカシスさんと一緒に行くことにした。”カシス、『ボウケンシャ』に見えますかー?”・・・”えっ、急にどうしたんですか??”冒険者に見えるかって?・・・困った普段の様子は全然冒険者に見えないが・・・どう答えようか等と言葉を捜していると”えへ、何でも無いですー。”ふぅ助かった。答えを聞かれなかったことにホッとしつつ、パトロールを進める。■いっこうに出てくる気配がない、昨日ので懲りて逃げたんだろうな。パトロールに一段落をつけて、昼飯に戻ることにした。■村へ戻ると・・・ハインさんが目ざとく何かを見つけカシスさんに聞いている・・・何々?”・・・『手』のようなものはいったい・・・”手?ほんとだ皮袋から出てるや。”えへ、お土産ですー。これを使って美味しい料理を作るですー。”!?本当だろうか・・・彼女の故郷では食べるんだろうか?等と思ったが、ハインさんがあっさり”それ”を処分してしまった。どんな風に調理するのか見てみたかったかな?■さて、午後のパトロールにでも行くかな。今度はリーンさんと共にパトーロールをすることになった。このまま何もないといいんだけど・・・
エフォルは語る
溶け出す氷/魔法の武器/2/25■何でもこの街の真下には大きな迷宮があって、その中にはかなりの高いレベルの怪物も存在するらしい。そしてここの街にはそんな怪物を倒せる力を持った冒険者が集まってくる、という話を聞いていた。彼らには不要でも俺にとっては掘り出し物になるような物はないかな、と思って武器屋にやって来た。■が・・・、高い!魔力の宿った武器とかが有るにはあるのだが、俺の所持金の数十倍もするような代物ではどうしようもない。う〜ん、あとどれだけの冒険をすればこのような武器が手に入るようになるのだろうか?■金を儲けてこんな武器が買えるようになったらもう一度この店に来る、と心に決めて武器屋を後にした。さてと、エミリースの酒場だったな。どっちになるのかな・・・っとあそこで男にエスコートされてるのはエイムじゃねえか。アイツも酒場に行くだろうから後ろから付いていくことにした。
ゲルハルトは語る
アテリルス村のゴブリン/報酬分配/2/26昨日のパトロールでは結局何事も無かった。どうやら生き残っていたインプやゴブリンは逃げ去ったらしい。僕らはもう大丈夫だろうと見当をつけ、リファールに帰る事にした。その前に村から礼として各自に600銀貨ずつもらった。そこで僕らは今回の事で手に入れた物の分配について考える事にした。村からもらった礼金はそれぞれにもらったからいいとして、マーファ神殿からの礼やゴブリンの親玉が持っていた「ラージシールド」や村から奪ったらしい「銀貨300ガメル」をどうすればいいんだろう?僕は「とりあえずこの300ガメルは村に返したらどうだろう。そして、残りの物はリファールに帰ってから考えてもいいのではないかな?」と提案する事にした。
隻眼のライカは語る
溶け出す氷/絶叫/2/26■「…辛いなんてモンじゃねぇよ…こいつはいてぇぇ!」今日もリファールに戻る旅の空の下、俺の絶叫がこだまする。■色を見て想像した以上に、この「サラマンダーの肉」は激辛だった。最初に呪文を唱えて治療の準備を行う。そしてこの「肉を食べる訳なんだけど…。これ、僅かに口に入れただけで辛さが口の中を伝わり、あまりの衝撃にのたうち回って炎を吐きそうになる。しかし我慢して食べていくうちに、妙に体が温まっていくのを感じていた…。精霊力のバランスが元に戻ってきたのだろうか…。
”蒼い鷹の”サキは語る
アテリルス村のゴブリン/帰路での溜息/2/26●カシスさんの野望―――実に危ない所だった・・・色々な意味で―――を辛うじて事前に防ぎ、アテリルス村での残党狩りも終わり、恙無くリファールへの帰路へ着いている。●今回のこの仕事・・・正直言って将来に多大な不安を覚えたものの、家出だとばかり思っていたが、実は巻き込まれていたブランセ君が無事だった事で良しとしよう。これで安価な美味しい紅茶が微笑み亭に戻ってくると思えば、ホブゴブリン風情が魔法の盾なんぞ持ちやがって、とか、頼むから誰か銀のチェインメイル買って来い、など、色々言いたい事も胸の内に収まろうと言うものだ。●村から奪われたと思しき約300ガメルは、ライカさんの提案もあった事で、既に十分な報酬を受け取っているからとアテリルス村に返却したが・・・問題は趣味の悪い魔法の盾と護符である。護符の正体が私はちと解らんかったが、マーファの老神官様曰く、亡者を退ける力を強める物らしい。魔導器の常でそれなりの値は付くだろうが、七等分すると一人頭でどれだけになるか? ●金銭勘定に走る理由は他でもない、ホブゴブリンが所持していた魔法の盾が欲しい為である。趣味の悪さはどうやら後から追加された物らしいから、これは何とかなる。問題はいかにして他六人から権利を買い上げる金を工面した上で、今月のやまねこ荘の家賃を賄うか、である。この盾が幾らで店に引き取られるか、今一つ判断が付かずに悩んでいる。 ・・・魔術師が盾を欲しがってどうする、と言う指摘もあろうが私は本気である。術者が多いイコール、鎧は薄いのだ。薄さが避け得ぬならば、せめて躱せるようにする他無いではないか。●ラックドラークの件も忘れてはいない。アイラーナさんは“幸運神神殿の知り合い”にはなったので、折を見て神殿に偵察、もとい観察・・・訂正、様子を見に行きたいとは思っている。幸運神神殿の利益を明らかに損なうような下策はせん。これでも元は参謀である―――最近いささか自信喪失気味だが。日の傾きつつある空を仰ぎ、最後尾の私は他の者に気取られぬよう、溜息を一つ吐いたのだった。
諺学者アーヅェルハイン(ハイン)は語る
溶け出す氷/流血の惨事/2/26■シルルからの帰途に着いてからというもの、食事時になると呻き声が響く。 そう、サキがあの『サラマンダーの肉』と格闘してるから。どうみても香辛料の固まり にしか見えない肉と格闘してる姿は、哀れを通り越しておかしくさえ思える・・・あっ サキに悪いわね。■ジェダがいろいろ食べやすいように、料理方法を工夫してくれてる。 ちょっとした野菜を買い込んでも荷物にならないから、馬車はこんな時便利ね。 ■今夜も夜営地を決めると、みんな思い思いに準備を始めた。「私も手伝うわ」ジェダ に申し出て、ナイフを握ったのはいいんだけど・・・。■「痛い!」血が滲む指先を なめながらつくづく思い知らされる、私って料理苦手だったのよねえ。 危なっかしい手つきでジャガイモを切る私を、ジェダが不安げな表情で見てる。 ・・・気持ちは分かるわ。料理を教えようとした母様が、匙を投げたくらいだもん。 ■「痛!・つう・・」また切っちゃった・・・。これならゴブリンを斬る方がずっと マシだわあ(涙)。
アラザン・モニク・カトルカースは語る
溶け出す氷/困ったなぁ/2/26■今、シルルから帰る途中なんだけど、ちょっとした問題が発生している。サキに「サラマンダーの肉」を食べさせてるんだけど、ちょっと辛そうなんだよな。俺もほんの少しだけ口に入れてみたんだけど、相当な辛さだ。(あまりの辛さにすぐ吐き出した)これを何日も食いつづけるというのは、かなり大変だよなぁ。■と、思った俺は、この肉を食べやすいように調理してみようと思ったわけだ。・・・・だけど、困った。こんな珍しいモンをいじった事も無い。それに下手にいじると肉が変質して使い物にならなくなる可能性まであるしなぁ。■今日は、カトルカースが料理を手伝ってくれている。けど、彼女の手つきは危なっかしい。「きゃあっ!」まただ。これで4回目だったかな?いや、5回目か。「なぁ、イモの皮むきはいいから水でも組んできてくれないか?」不安になって、ついそう言ってしまった。「どうして?」「い、いやだから・・・・・」うっかり「ジャガイモが君の血でリンゴ色になりそうだから」などと言いそうになったが、こらえて「女の子に痛い、いやツライ作業をさせるわけにはいかないしさぁ。」「あら、水くみの方が重労働だわ」・・・・それもそうだよなぁ。「も、もう何も言わないけど、カトルカースの指が入ったスープなんて欲しくないぞ。」う〜ん、気分を害したかも知れないなぁ。「痛ぁっ・・・・(涙)」・・・うわぁ、言った側から切ってる。■と、とりあえず肉の方だ。強烈な辛みを弱めるためには・・・・う〜ん、材料が限られるよなぁ。まずは、辛さを他の味で相殺させてみよう。・・・・・出来た。一応サキに見せてみるか。食べてくれるかどうかは別問題だけどさ。■パンの間にサラマンダーの肉と、たっぷりのハチミツを入れた特製サンドイッチを作ったわけだけど・・・・計算の上では辛さを相殺してくれるはず。でも、何かを間違えているような気もするけど・・・
ジェダ=グローエンは語る
溶け出す氷/試練だわ/2/26■試練だわ。『彼は失われた炎を取り戻すため、火蜥蜴の王の吐息を飲み込むという試練を受けるのだった』うん、そんな感じよ。『しかし、近付く者を全て焼き付くさんばかりの熱持つ吐息は、彼の内でさらに燃え上がり、凄まじい熱さとなって彼を苦しめるのだった』がんばって、サキさん!! ■ふぅ、ひと事とはいえ、見てるとこっちまで苦しくなってくるわ。まだ結構寒いっていうのに、真っ赤で汗だくで……ひとくち食べるごとに、サキさんの顔が赤黒く染まってくのよ……あぁ、なんとかならないのかしら? ■とうとう見兼ねたジュダさんが、辛くないようにって肉を調理してくれた。……でも、たっぷりのハチミツで相殺? ……あたし、あんまり料理に詳しいわけじゃないけど、それでも何か違うと思うんだけど。って、ジュダさんもそう思ってるの? ■不思議な緊張に包まれて、あたしはサキさんがサンドイッチを食べるのを見守っていた。 ■追記:料理はまあまあだったけど、エイムさんの指、かなり痛々しかったわ。人には向き不向きってあるのね。
エステラは語る
溶け出す氷/召し上がる際に・・・/2/26サキさんは昨日からずっと「サラマンダーの肉」食べてるのダ。真っ赤な塊とっても辛そうなのダ。■ルマがじっと見てたラ「少し食べるか」って聞かれたけど・・・辛くて美味しくなさそうだから要らないのダ。ルマ答えたら・・・サキさんとっても悲しそうな顔してたゾ。■”月光の煌き”亭のコックさんなジェダさんがサキさんが食べやすいようにって作った、蜂蜜たっぷりのサンドイッチ・・・とっても・・・変わった味がしそうなのダ・・・■・・・寝る前に・・・ちょっと用をすますのダ・・・離れたとこ行くのダ・・・ん?これなんダ?・・・あ!!サラマンダーのお肉の包んであったやつなのダ?真っ赤に染まってるのダ〜あれ?何か書いてあるナ?・・・西の言葉かナ?でもルマ読めないシ、ゴミはちゃんと始末しないとナ。燃やすのダ・・・うん。これで良いのダ。■(西方語で)「サラマンダーの肉を召し上がる際には水で良く洗い、充分に周りの香辛料を落としてお好みの辛さでお召し上がりください・・・」
”虎の瞳の”ルマは語る
料理あれこれ/2/26とりあえず俺がスクロールを使ってサキに魔法をかけてからというもの食事のたびにサキの苦悶の声がひびくようになった。相当に辛いのだろう。俺にできるのは水をくんでやることくらいだ。苦しみを共にするという事もできるが、もしサキの食べる分が足りなくなったらこまるからな。と心の中でいいわけをしながらなるべくサキのほうをみずに食事をする事が続いた。すまないぜ、サキ。☆夕食時、カトルカースが突然「料理を手伝う!」といいだした。本当に大丈夫なのか?どうも心配だぜ。☆あまりに心配なので様子を見ているとやっぱり指きりやがった、まったく見てらんないぜ。しょうがないので「大丈夫」だと言い張るカトルカースを無理に引っ張って来て傷の手当てをしてやることにした。まったく強がりやがって……少しは素直になったほうがいいぜ。☆傷の手当てをしながらちょっと説教をしてやることにした。「まったく、人には得手不得手ってもんがあるんだからよ、苦手な事は人にまかせて自分の得意な事をやればいいんだよ、弱点をおぎないあうのが仲間ってもんだろう。まあ手伝いたいって気持ちはよくわかるし、手伝ってもらうとうれしいもんだけどな…………
ディアス=ウィングウェイは語る
溶け出す氷/効き目は?/2/26■「どうだサキ、治ってる感覚はあるのか?」ふーん、なんとなく治ってる気がする・・・ねえ。まあ、薬の効きはじめなんてそんなもんだろ。辛いのだって、ほら、よく言うだろ。「良薬口に苦し」って・・・にしてもひどすぎるか。なんか、こう、他に方法は無かったのか? 辛いままじゃなくてさ。店の人が何か言ってたとか・・・さ。■さてと、今晩も見張りか・・・。これまで何事も無かったし、安心してはいるんだが、万が一ってこともあるし。街道までさまよい出てきたゴブリンなんかにやられたなんてのは、まっぴらごめんだからな。
ウィナルドは語る
アテリルス村のゴブリン/帰り道/2/26ゴブリン退治も無事に終わり、私達はリファールに帰ることになった。ゴブリン達は、何者かに命令されて村を襲ったらしいが、それが誰なのか、どういう目的なのかまではわからなかった。■それにしても、捕らえられていた少年が、「リュキアンの微笑み亭」の店番だったなんて。「みんな、もちろんご恩返しにとびきりのお茶とお菓子でサービスしますよ!」ブランセと知り合いになれたのは、嬉しい収穫だった。店に戻るのがとても楽しみだ■今回の仕事を通じて、仲間ができたことも、大きな収穫だ。いい友になれれば、と、思う。隣を歩くエフォルと目が合ったので、ちょっと笑いかけてみた。不思議そうな顔をしながらも、一応微笑んでくれた。うんうん。イイ感じだ。空を飛ぶ時は、連れて行ってやろうか。最後尾をハインが歩いている。彼女は時々一人で考え事をしているようだが・・・・ん?溜息?気のせいかな?■とにかく、店に帰ったら、皆で祝杯をあげよう。今回の仕事の成功を祝して。もちろん、ブランセのお茶で。
リーンは語る
アテリルス村のゴブリン/大きな自己嫌悪、少しの照れ/2/26どうして何もできないのにここに来たんだよ!■人質を助け出したときにブランゼに言ってしまった言葉が、アテリルス村を出てリファールまでの帰路、僕の頭をどうしても離れなかった。老神官に窘められなかったら、さらにエスカレートしていただろう。結局それは自分に対して思う、僕の気持ちなのに。昨日、アテリルス村を単独で巡回している最中でも、自分が言ってしまった言葉に自己嫌悪がつきまとっていた。■「みんな、もちろん恩返しにとびきりのお茶とお菓子でサービスしますよ!……もちろん、クリオも、ね」でも”リュキアンの微笑み亭”店番ブランゼはこういって笑ってくれたんだ。この仕事を引き受けるときに知り合った他の仲間と共に。勝手にしろ、僕は照れを隠すために早足で先頭を歩き、みんなに聞こえないようにそっと呟いた。ごめんブランゼ、そしてありがとう。
クリオ・デルクアードは語る
溶け出す氷/夜営の準備/2/26■夜営の準備の為に近くの小川から水を汲んで帰って来ると、ディアスとエイムが向かい合って手を握っていた。こ、これは・・・あの二人に一体どんな心情の変化があったのだろうか?と、思って見ていたらディアスが「まったく、人には得手不得手ってもんがあるんだからよ、・・・」あれ?なんかセリフが変だな。■その真相は、エイムが珍しく料理をしようとジャガイモの皮むきをしたところ、ジャガイモを一個片付ける前に自分の指を傷だらけにしてしまった。そこで見るに見かねたディアスが彼女の怪我の手当てをしていた。という事らしい。何だ、つまらん。■それにしても2,3日前まで顔を会わせる度に口喧嘩していた事を考えると、エイムがディアスに黙って怪我の手当てをさせている図は想像できなかったな。まぁ、仲間同士でいつまでもいがみあうこともないよな。■ジェダの料理が出来あがりつつあるのか周囲に良いにおいが漂ってくる。今夜もサキの苦闘の時間が始まる。しかし、あの叫び声で変なモンスターを呼び寄せたりしないだろうな?
ゲルハルトは語る
溶け出す氷/ごぶりんしゃーまん/2/27今日はリファールの街つくのダ〜。サキさんの身体もう氷の娘の力感じなくなってるのダ。良かったのダ。さあ、朝ご飯食べて(サキさんの方は見ないようにしたのダ)出発、なのダ〜。■ルマ達が馬車の中でお話してたラ・・・外で「ゴブシャ〜!」「ゴブ〜!」「コボ〜!」「コボ〜!」たくさん雄叫びが聞こえたのダ!!■馬車止ってすぐにルマ達外に飛び出したのダ。ゴブリンとコボルドがいっぱいなのダ!(一匹派手なゴブリンも居たのダ。ゴブリンなのにお洒落なのカ?)今まで何も無かったケド・・・やっぱりルマ達ついて来て良かったのダ!!■いっぱい居たって、ゴブリンやコボルド、タイガー族の戦士恐れないのダ〜突撃なのダ!!■後ろで誰かが”ごぶりんしゃーまん”も居るから気をつけろって言ってたケド・・・”ごぶりんしゃーまん”?でもすぐに判ったのダ・・・突撃したルマ・・・急に足元盛り上がって・・・転んじゃったのダ!!情けないのダ〜。”ごぶりんしゃーまん”って精霊と仲良いゴブリンだったのカ・・・
”虎の瞳の”ルマは語る
溶け出す氷/多勢/2/27■「んだよ、ゴブリン風情が魔法なんて使うのか!」ルマが起き上がれるようサポートしながら、悪態をつく。魔法を使う奴がいる・・・重要な事だ。これは覚えておこう。後々にも役に立つ。「にしても、畜生! 数が多すぎるぜ」いくらコボルドやゴブリンでも、この数はまずい。「こうなったら、先に頭(多分魔法使う奴だ。派手だし)を潰すしか・・・って、くそ、前に進めやしねえ!」しつこくまとわり付いてきやがる。魔法使う奴を早く何とかしねえといけねえのに、無駄に傷が増えるじゃねえか!
ウィナルドは語る
溶け出す氷//やってやるぜ/2/27ちっ、総勢15匹か、数が多いぜ、とりあえず性にはあわんけどスリープクラウド!!食らいやがれ!!☆おっ、5匹たおれやがったな。馬鹿みたいに一塊になって突撃してくっからだぜ。へっ、ざまあみやがれ。さてと何がおきるかわからんから魔法は温存して俺も戦闘に加わることにするか、こっちのほうが性にあってるぜ。たまには槍じゃなくってシミターつかってみっか、相手の得物は短剣みたいだしソードブレイカーとの相性はよさそうだぜ。じゃあプロテクションをかけてから俺も突撃だ!!
ディアス=ウィングウェイは語る
溶け出す氷/一進一退/2/27■突然のゴブリン達の来襲に、私は反射的に<ヴァレンタイン>を掴んで飛び出した。 ゴブリンシャーマンへの注意を促す声と同時に、ルマが転んだ。彼を庇うウィナルドを横目に、 私は眼前のコボルと目掛けて<ヴァレンタイン>をうち下ろす。ディアスの手当のお陰で、 昨日の傷は気にならない。彼の言ったとおりね。「こんな手じゃ敵にに襲われても、満足に戦え ないぞ」って。その時は、まさか本当に妖魔に急襲されるとは思ってなかったんだけどね。 ■それにしても、ちょっと敵の数が多すぎるわ。ディアスが眠らせた妖魔も、叩き起こされて向 かってきた。ゲルハルトもサキも奮戦してる。だけど、妖魔達の志気は高く、 意外な苦戦を強いられてる。小麦輸送の時のゴブリンとは訳が違うみたい。「やっぱり、あの ゴブリンシャーマンを倒さなくっちゃ!・・・ああん、もう!どきなさいよ!!」まとわりつく ように襲ってくるゴブリンども、<ヴァレンタイン>で薙ぎ払った。 ■その時、サキが突然苦しみ出した。脂汗を浮かべて口を押さえ、ひどく苦しそう。「サキ!」 一体どうしたっていうの!?
アラザン・モニク・カトルカースは語る
溶け出す氷/炎、そして形勢逆転/2/27■ううっ、朝っぱらから襲ってきやがってぇ!襲い掛かってきたゴブリンどもの群れ(だいたい10〜15くらい)と戦う事になっちまった。■しかも、中には精霊魔法の使い手もいるようだ。ルマが土の精霊力を用いた魔法で転倒させられちまった。他のみんなも頑張ってるんだけど・・・なにせ数が数だけに・・・あいてっ!くそ〜2匹がかりでなんて卑怯だぞっ!・・・・ん?サキが苦しんでいる?・・・・あっ!眠りの魔法から目を覚ましたゴブリンどもが、サキの方へ!・・・・え?■俺はその時、自分の目を疑っちまったよ。喉に手を当てて苦しんでいたサキが、向かってくるゴブリンに向かって・・・・いや、その火を吐いたんだよ。■すげえ炎だったな。向かっていったゴブリンや、まだ眠っていたゴブリンとかが黒コゲでさ。・・・・もし、近寄っていたら巻き添えくらったかもしれねえな(汗)■ビックリしたのは俺達も一緒だが、ゴブリン共も驚いたみたいだ。何しろ人間がいきなり口から火をふいたんだからな。そしてそれは、こちらが攻撃を加える絶好のチャンスだ。「ふっふっふ・・・・よくもやってくれたな、コボルトくぅん・・・!」俺はフレイルを振り上げて、まだ驚いているコボルトの頭部に一撃を加えた。みんな、今がチャンスだぜ!
ジェダ=グローエンは語る
溶け出す氷/お返しだ!/2/27■「ちっ、数が多すぎるな。」ゴブリンシャーマンを倒せって誰かが言ったのを聞いて、相手の集団の中で一番派手なヤツを狙おうとする。しかし当然そこが一番敵の多いところで、思うように前に進めない。それでも戦斧を振り回し前進していき、もう少しのところまで迫った。■「おわっ」その時急に足元の地面が盛り上がり、見事に足をすくわれて転倒してしまう。素早く起き上がろうとするが俺の鎧は重いので俊敏な動作にはちょっと難がある。すぐに体勢を戻せずにいるところに、ゴブリンが俺目掛けて剣を振りかぶってくる。かわす事が出来ないと判断して、とっさに左手をかざして頭を守ろうとした。■その時だった。ごうっという音と共に目の前にいたゴブリンが真っ赤な炎に包まれる。誰かが魔法で助けてくれたのか?と思いその炎を辿って見てみると、なんとサキが口から炎を吐いているではないか!一体何が起こっているのだ?■その後もサキは奴らを次々と焼き払い、気が付くと残っているのはゴブリンシャーマンだけとなっていた。こそこそと逃げ出そうとするのを、俺が後ろからタックルして取り押さえた。ふふふっ、さっきのお返しだ!
ゲルハルトは語る
ドレックノールにて/拾い物/3/1■ザーンを発ってから数日、いま私は、盗賊都市として名高いドレックノールの雑踏に居る。 ■本来なら、あまり長居したくない街なのだが、リファール行きの交易船を捕まえるのにはどうしても数日かかりそうだと言うことで、こうして街を歩いて時間を潰しているのだ。 ■まぁ、油断さえしなければさほど酷い目には合わないだろう。初見の旅人が酷い目にあうばっかりでは、交易都市として成り立つまい……。 ■と、とある物が私の目に止まった。何と財布である。ドレックノールで財布を無くすことはあっても、拾うことなどありえないと何となく思っていたのに、珍しいこともあるものだ。 ■ついつい持ち主を探してみようという好奇心のままに、この財布を拾ったことを、私は後でかなり後悔する破目になったのだが……。
ユーンライドは語る