■REPORT #1/西部諸国見聞録 記録1
 

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テスト書きこみ/1/20

テスト書きこみ テスト書きこみ テスト書きこみ

テストくんは語る


女王の岩屋を訪ねて/2/1

故郷のベルダインを出てから数日。 街道沿いに行く駅馬車を降りた私の目の前には、180mもの台形の岩を くり貫いて造られた町、ザーンの異様が広がっている。こうして見上げる と、思わずひっくり返ってしまいそうだ。 この街の噂は、隣国ということもあってよく耳にしていたが、やはり見る のと聞くのとでは大違いだ。百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、 今までこの街を訪れたことのない自分を、少しだけ情けなく思う。 同時に、見聞を広めるという意味では、ひょっとしたら旅は自分に合うの かも知れない。そんなことを考えながら、私はザーンの門をくぐったのだ。

ユーンライドは語る


岩の街のアルバイト/2/8

ザーンに着いてから一週間。私は幸いにも、当座の生活費を稼ぐ仕事に就くことができた。 ■岩の街ザーンでは、何かの拍子に壁面にヒビが入ったり、それで新しい(古く埋め戻された?)横穴が見つかったりすることがある。 ■そんな時すぐに駆け付け、ヒビであれば補修し、横穴であれば調査をする。そんな仕事だ。もちろん一人では無理なのだが、手軽さが受けてヒマな冒険者たちのいい稼ぎ口になっているらしい。資金は盗賊ギルドから出ているとも聞くが……。 ■まぁ、この一週間はヒビが2件発見された程度……ん? また仕事のようだ。しかも、今度は本格的な横穴らしい。 ■ようやく“冒険”が始まるのだろうか。少し緊張しながら、私は準備を整えた。

ユーンライドは語る


隠し倉庫探検隊/いざ、出発! /2/13

●大盾と食糧等を収めた背負い袋を負い、着実に目的地への歩を進める気分は、確かに遠足である。「はい、この地図皆さんで回して御覧になって下さい」大切に仕舞い込んでいた地図をまずは最年長のキースおじさま(さん付けがしっくり来ないので、こう呼ぶ事に決めた)に手渡し、私は上機嫌で歴史の講義に突入していた。地元では、教習所で臨時講師を務めたりもしていた私である。歴史の講義と言っても、騎士隊長ビザラークという人物へ達する為のダイジェストである。何しろ私自身、西部諸国の歴史にさほど通暁している訳ではないのだから。●しかし―――姉さんがこの場に居れば確実に『なあ、ハイン。お前、趣味に走っただろう?』位は言われそうである。一応五人目は職能と歳で選んだのだが、他は・・・そのぅ・・・まあ、何だ。諺学者としての本能に“ピピッ”と来た人物をセレクトした事は、見る人が見れば明らかであろうから、敢えて否定はしない。●そうそう、アーヅェルハインという名は長いらしく、ラディオス君は前半の『アーヅェル』と呼んでいた。だが、今朝の出発の時に私の事は『ハイン』と呼んでくれるようにと全員に言っておいた。前半だけだと音がごつく、男性名の印象が強くなり過ぎる為だ。只でさえ・・・いや、何も言うまい・・・。●一応目的地と背景情報について、知り得た限りのものは公表したのだが、どうも遠足気分が抜けない。面白いと感じた人物優先で誘った成果(?)だろう。旅が楽しいというのは、実に良い事だな。

諺学者アーヅェルハインは語る


隠し倉庫探検隊/リファールを後にして/2/13

●アーヅェルハインさん・・・いや、彼女の要望どおり『ハイン』さんと呼ぶことにしよう。彼女の集めてきた仲間たち・・・みな個性的である。魔術師が3人もいるというのは心強い。●渡された地図をながめながら、まだ見ぬ目的地に思いをはせる。あまり危険なことが無いと良いのだが。まあ、聖戦士たるもの危険を恐れるわけではないが、やはり戦士の出番など無いに越したことは無いのだ。●しかし、ハインさんが私のことを『おじさま』と呼ぶのには照れると同時に少々閉口する。たしかに私はおじさんであるが、これでもまだ未婚の独身者なのだ。だが、15歳の彼女からするとやはりおじさんなのだろう。少し心に秋風が吹く。●ジュラさんとカシスさん、それにラディオス君の方を見てみる。みんな若いなあ・・・。●まだ野山へ分けいるまでには時間がありそうだが、まあ藪こぎは私がやることになるだろう。がんばらなくては。●「♪〜」おっと、いつのまにか歌をくちずさんでいた。やはり気持ちがうきうきしてくるのは抑えられんなあ。●もうあんなにリファールの街が小さくなった。少々気を引き締めるか。

「仮面の聖戦士」キースは語る


隠し倉庫探検隊/街道をはずれて/2/13

■ハイン――彼女はこれからそう呼んで欲しいと言った――が、突然地図を取り出した。それが、この遠足の本当の目的だと言う。てっきり、いって帰るだけだと思っていた。しかし、どうやらラディオス君は気付いていた様だ。さすが盗賊…若いけれど侮れない。賢者の端くれとして見抜けなかった私はちょっと悔しい。■道中何事も無く、途中で道を外れて野山に入った。季節は冬だけれど、これなら食料も探せそうだ。■カシスさんとキ―スさんが先頭になって進む。二人とも野外活動の心得があるようなので、私は後ろについて行くことにした。■冒険は始まったばかりだ…。

ジュラは語る


隠し倉庫探検隊/今日はここで休みましょうー!/2月13日。

「えへ。今日は楽しい遠足ぅ〜!です〜!」背負い袋の中にはいーっぱいお菓子と保存食、それから応急手当の道具とか。ちょっと重いですー・・・。☆「では。しゅっぱーつ!」ええっと・・・アー・・・じゃなくってハインさん、キースさんに、ジュラさん、ラディオスさん。みなさん、頼もしい方ばかりですー。「冒険」の危険も忘れて、何だかわくわくしますー!えへ!☆さっきハインさんに見せてもらった地図は、カシスにはちょっとわかりづらかったですー。昔のなんかを探索に行くとか・でも他のみなさんがわかれば、迷わずに行けますよね。☆カチャ、カチャ、カチャ。お昼頃、野山に入ったあたりで。「・・・うううー。ごめんなさいー。うるさいですねー・・・。」背中にしょった、新品のグレートソ−ドが音をたてますー。不慣れなので、耳障りですー。「冒険は初めて・・・でしたよね。」隣を歩くキースさんが聞きます。「初めてですー。このグレートソードも、まだ使ったことがないんですー。・・・うわあ!」横を向いて歩いてたら、石に・・・。と。・・・んがしっ!!「大丈夫ですか?!」転びそうになったカシスを支えてくれたのは、後ろを歩いていたジュラさんですー。「ああ、あ、ありがとうですー!」はうー!カシス、初日からやってしまいましたー。・・・ところで、ジュラさんって、絶対、とってもカッコイイですー!褐色の肌、たくましい身体!!はああぁ、カシスもあんな風になりたいですー!☆夕暮れ時、ちょっとだけ足下が見にくくなってきましたー。「どこか、野営ができる場所を探しましょう。」ハインさんが提案します。「そうですね!」ラディオスさんが元気に返事をしたその瞬間、目の前に石造りの建物??が姿をあらわしましたー。「任せて!」ラディオスさんが、建物を偵察しに行きましたー。「あ!わあ!美味しそうなキノコですー!」足下のキノコを拾うと、よく観察しましたー。ううーんと。真っ赤で、所々に白い水玉模様がありますー。可愛いですー。ジュラさんもキノコをのぞき込みますー。「そ、それ・・・食べるの?」「はいー!カシス、頑張ってお料理しますね!」「いや、あのね、それって・・・」「毒キノコのように見えますが・・・。」「食べるのはよした方が。」ハインさんとキースさんもキノコを見ますー。「毒ですかー・・・じゃあダメですねー。」☆「中には誰も居ませんし、休憩所かなんかでしょうから、今晩はここで野営をしましょう。」ラディオスさんが偵察から戻って、みんなで相談会ですー。カシス、居眠りしない様に一番最初に見張りをしますー!

カシス=ピンキィは語る


隠し倉庫探検隊/お宝お宝♪/2/13

★リファールを出て、道すがら。ハインさん(彼女はアーヅェルってよんじゃ嫌なんだって)の話しを何とはなしに聞きつつ、僕は地図を眺めていた・・・。隠し倉庫・・・う〜ん。まぁわざわざ隠しておくような物ならお宝かもね♪★地図から目を離して道に咲く花・・名前はなんていったっけなぁ?・・を眺めながらハインさんの話しを聞いていると何か視線を感じる・・振りかえるとキースさんがこっちを見ていた。・・うにゅ・・僕別にキースさんの前で何もして無いよね・・まさかなんかの”仕事中”でも見られたのかなぁ。★暫く歩くと街道から外れた先に一棟の石造りの建物が姿を表した。あ、やっと僕の出番かな?★偵察から戻ってくるとみんなが思い思いに夜営の準備をしていた。あれれ?そっか。そう言えば普通の人はもう寝る時間なんだよねぇ・・。★僕がギルドから支給された干し肉を湯で戻してスープを作っているとキースさんが堅パンをかじっていた。・・さっきこっそりキースさんの持ち物覗いたら食べ物堅パンしかなかったなぁ・・「皆さん干し肉のスープいかがですか?」★「あ、カシス良い物持ってます〜!このキノコもスープにいれるです〜!」カシスさんの差し出したそれは僕の少ない学院生活で身につけた知識だけでも明らかに毒キノコと解るそれだった。「あの・・それは一体・・」戸惑っていると横から声がかかる「いやいや、ラディオス君、毒キノコを摘らば笠二つと言うじゃないですか。この際試してみてはどうですか?」とハインさん。何言ってるかわかんないや・・★益々混乱しているとジェラさんから助け船が入った。「まぁこのままでも美味しいしさっ」スープを一すくいして一言。すかさず僕も便乗する「そうですよ、ねっ。キノコは又今度の機会にね♪」★程無く無事に??食事を済ませて僕達は交代で寝る事にしました。地図によれば明日も一日歩きっぱなしみたいだし早めに寝よっかな。「あっ、ジェラさん。財布は袋に入れるより腰につるしておいた方が良いですよ。持ち逃げされたらつまらないですからね」「なんで私の財布が袋に入ってるのを知ってるんだ?」「やだなぁ。何となくですよ♪じゃぁおやすみなさい」

ラディオスは語る


隠し倉庫探検隊/諺学者の独り言/2/14

●装備もそうなのだが、それ以上に財布の底が伺えるのが、食糧の用意だと思う。リュキアンの微笑み亭で買物していた段から察してはいたが・・・モールを使う人が乾パンだけでは、どう考えても倒れるのは時間の問題だと思う。ジャムとバターの小瓶を少し余分に持って来たりもしているが、ラディオス君にたかる―――もとい、いくらか分譲して貰った方が良いかも知れない。●後は冬季に採取可能な草類の活用だな。流石にジュラさん達は良く見て歩いている。例え毒キノコであろうと、毒が効かなければ消化するだけとは思うが、私は生憎と自慢できる程身体が頑丈ではない。しかし、毒キノコの判別は本来難事であるはずだが、あれほどベタな毒キノコは逆に珍しい。まあ、それでこそカシスさんを誘った甲斐があると言うものだ。皆には秘密だが。●野営した建造物の姿が見えなくなり、私は内心息を吐いた。センス・マジックによって魔力を視覚で捕らえ得た私の眼には、魔力の光など微塵も映りはしなかった―――が、必然はしばしば偶然を装う。昨夜の出来事は、意識に留めておく必要があるだろう。●今の所、特に何事も無く進んでいる。明日は目的地に到達予定だが、地図を見ると谷になっている。倉庫がどの程度の規模であるかにもよるが、野伏の心得のある三人と目ざといラディオス君が頼りだろう。・・・はて、そうなると、私は・・・? 魔術を即行使可能な状態でいる、くらいしかする事が無い気がするのだが・・・?

諺学者アーヅェルハイン(ハイン)は語る


隠し倉庫探検隊/予感……/2/14

■粗食には慣れている私は固焼きパンで行くつもりだったけれど、さすがにキースさんはそれだと辛そうだ。今日の野営地を決めた後に、私は準備をみんなにまかせて獲物を獲りに行った。この時期は生き物が少ないけど、鳥や野ウサギぐらいならいる。■昨日のおかしな夢(ハインさんの歴史講座のせいだけでは無いだろう。なにか予知夢めいたものだった)のことを考えながら野山を歩く。しばらくしてまあまあの食料が手に入った。■私がぶら下げている野リスやウサギを見て、カシスさんが「かわいいですー」と言った。そのあと「食べるのかわいそうですー」って言うんじゃないかと思ったら、「かわいくて、美味しそうですー」だった…。

ジュラは語る


隠し倉庫探検隊/一日一歩!ですー!!/2月14日。

「ふぁあー・・・。はりゃ。」朝一番に起きたのは、カシスですー。「みなさーん。朝ですよー。お日様がこんにちはですよー・・・あら?『こんにちは』だとお昼ですねー。じゃあおはようですねー。」☆いい朝ですー。朝ご飯の支度をお手伝いしますねー。そういえば、カシス、「ビザなんとか隊長」っていう人の夢をみましたー。・・・あれ?なんであの人が「ビザなんとか隊長」ってわかったんでしょうー??不思議ですー。・・あっ、そうだ。「ハインさん、ハインさん。」「・・・どうかなされましたか?」「こっちの青いキノコと、こっちの黄色いキノコ。どっちが美味しいでしょうー?」☆お昼を過ぎて、夕方に近くなっても野山を抜ける気配はありませんー。こっちでいいんでしょうかー?「どうしました?・・・何か、おかしな物音でも?」キョロキョロしていると、キースさんが警戒してしまいますー。「何でもないんですー。」みなさんが何もおっしゃらないということは。きっと、こっちでいいんですねー。☆今日の夕食は、ジュラさんがキースさんに獲ってきた野ウサギさんと野リスさんをお料理しますー!頑張るですー!えへ。「かわいくって、美味しそうですー!!」

カシス=ピンキィは語る


隠し倉庫探検隊/仲間っていいなあ。/2/14

●今日も日が沈もうとしている。皆野営の準備にいそがしい。私は力仕事を一通り終えた後、キャンプの周りにそれとなく罠−といっても、おなじみのトリップワイヤーだが−を仕掛けた。獣や魔物に対する気休め程度の用心である。「あー、みんな、こことそこにワナしかけたからね。引っかからないように気をつけて。」言った先から間抜けにも自分で引っかかって転んだのはここだけの秘密である。●荷物から堅パンを取り出してかじり始めると、カシスさんが話し掛けてきた。「キースさん、野ウサギさんと野リスさんのしちゅーですー!おいしーですー!どーぞ食べてくださいですー!ジュラさんがキースさんのために狩ってきたのをお料理したんですー!」向こうを見るとジュラさんがこちらに笑いかけている。「キースさん、これもどうぞ。堅パンだけでは持たないでしょう。」ハインさんがジャムとバターを差し出してくれる。・・・昨夜は昨夜でラディオスくんが干し肉のスープを分けてくれるし・・・本当にいい仲間たちだ。心から感謝してありがたくいただくことにしよう。みんな本当にありがとう。ファリス神よ、いいパーティに参加できたことを感謝いたします。●仲間と神に感謝して、満ち足りた食事を取った後、私はリュートを取り出した。「・・・お礼といっては何だがね。ちょっと歌わせてもらおうかな。お耳汚しかもしれんが(笑)。この辺は特に危険な獣もいないらしいし、少しぐらいならかまわないだろう。」まず最初は恋の歌。本当にありふれた歌だが、きれいなメロディーだ。次は農民たちが仕事のときに歌う歌。ありふれた俗謡。いつも旅人の店や酒場で歌っているサーガなどは今晩はやめておく。なんとなく今の我々にはこういったありふれた・・・しかし心に染み入るような歌のほうが合っているような気がしたのだ。●みんなそろそろ眠くなってきたようだ。私は声のトーンを変え、「ヒーリング」を歌い出した。みんなが疲れを少しでも癒してくれますように・・・。皆にファリスの加護があらんことを。●みんな眠りについた。ゆっくり眠りたまえ。さて、今晩の見張りは自動的に私が一番手だな。「う〜ん・・・。」背筋を伸ばす。月が向こうの木の上にかかったら、交代してもらおう・・・。

「仮面の聖戦士」キースは語る


隠し倉庫探検隊/夢の中へ?/2/14

★「あっ、今日はここでキャンプするんですね♪」街道を離れてから今日は丸々一日、野道を歩いた。街に居ればそろそろお茶の時間かな?という頃、ジェラさんから今日はこの辺りで休もうとの提案。★「まだ早くないですかぁ?」との僕の言葉にローブの裾を紐で縛りつつジェラさんはこう答える「夜露を防げるあてが無い時はしっかりとした準備が必要なの」★早めに仕度をはじめたせいもあって、日没にはすっかりキャンプの準備は出来あがっていた。狩りにでていたジェラさんや七色のキノコを前に何やら真剣にカシスさんと話しこんでいるハインさん。・・まさか又あれを食べろと言うのでは?・・もキースさんの「火がおきたぞ」と言う言葉で焚き火の周りに帰って来る。★食事の後(カシスさんの料理したシチューを食べたんだけど、以外に美味しかったんだよね・・毒も無かったみたいだし・・。)キースさんのリュートに耳を傾ける。そんな夜も次第に深けてゆき、やがて軽い睡魔が襲ってきた。「ごめんなさい。僕先に寝ますね。見張りの番が来たら起こしてください」★自らの毛布に包まってまどろんだ意識の中、何かが僕に囁きかける。人か?嫌、違う感覚だ。そう、これは僕の心の声。昨日見た夢の声。”最悪の”騎士長ビザラークの声。★ギルドで訓練を受けて以来、眠れる時は寝る。これだけは素直に受け入れてきたのに何故こんなに気になるのだろう?願わくば今日は安眠を・・しかし心の底に新たなる夢見を期待しつつ僕は目を閉じた。

ラディオスは語る


サバイバル!ですー!/2月15日。

ガサガサガサガサ。ガサガサガサ。今日は朝から草むらを進んでいますー。「そろそろ、お昼の時間ですねー。」お日様があんなに高く昇っていますー。「一休みしますか?」ジュラさんがバッグを下ろそうとしたとき。「ここです!この先に倉庫が・・・!!」地図を片手に歩いていたハインさんが叫びます。☆ガサガサ!ザカザカ!お腹が空いていることも忘れて前進しますー!と。バササササッ!草の音とはちょっと違う音ですねー。☆キースさんが「上だ!」って言わなければ、きっとみんな傷だらけでしたー。「わあ!」カシスの頭の上に、真っ黒い羽が沢山落ちてきますー。「あら。コウモリさんですー。」ぴくりとも動かないコウモリさん達は、ハインさんの魔法で眠っていますー。ボトボト。いっぱい落ちてきますねー。・・・コウモリさんは食べられないのでしょうかー?そういえば、カシス、あまり沢山食料を持ってきてないんですよねー。「ジュラさん、ジュラさん。」「な、何??怪我でもした?」☆キースさんとラディオスさん、ハインさんの大活躍で、5匹のコウモリさんたちをやっつけましたー!襲ってきたのは、12匹。やっつけられたのは5匹。あとは・・・カシスの革袋の中で眠ってますー。えへ。☆「た、食べられないことはないだろうけど・・・ちょっとスゴイなあ・・・。」「キースさん、大丈夫ですー。美味しかったですー。」「ええっと。・・・『美味しかった』っていうのは・・・」「カシスは、調理係と味見係ですー!さあ、みなさん、お昼ご飯ですよー!」☆それにしても、地図の示す場所には草しかないですー。「ここですよ。」ハインさんがそうおっしゃるのなら。ようし!がんばって探すですー!!がっっっさがさがさ!がさがさがさがさ。☆日没近く。暗くてよく周りが見えませんー。「ねえねえ!ここじゃないですかぁー??」ずいぶん向こうでラディオスさんの声がしますー!

カシス=ピンキィは語る


隠し倉庫探検隊/サバイバル!ですー!/2月15日。

ガサガサガサガサ。ガサガサガサ。今日は朝から草むらを進んでいますー。「そろそろ、お昼の時間ですねー。」お日様があんなに高く昇っていますー。「一休みしますか?」ジュラさんがバッグを下ろそうとしたとき。「ここです!この先に倉庫が・・・!!」地図を片手に歩いていたハインさんが叫びます。☆ガサガサ!ザカザカ!お腹が空いていることも忘れて前進しますー!と。バササササッ!草の音とはちょっと違う音ですねー。☆キースさんが「上だ!」って言わなければ、きっとみんな傷だらけでしたー。「わあ!」カシスの頭の上に、真っ黒い羽が沢山落ちてきますー。「あら。コウモリさんですー。」ぴくりとも動かないコウモリさん達は、ハインさんの魔法で眠っていますー。ボトボト。いっぱい落ちてきますねー。・・・コウモリさんは食べられないのでしょうかー?そういえば、カシス、あまり沢山食料を持ってきてないんですよねー。「ジュラさん、ジュラさん。」「な、何??怪我でもした?」☆キースさんとラディオスさん、ハインさんの大活躍で、5匹のコウモリさんたちをやっつけましたー!襲ってきたのは、12匹。やっつけられたのは5匹。あとは・・・カシスの革袋の中で眠ってますー。えへ。☆「た、食べられないことはないだろうけど・・・ちょっとスゴイなあ・・・。」「キースさん、大丈夫ですー。美味しかったですー。」「ええっと。・・・『美味しかった』っていうのは・・・」「カシスは、調理係と味見係ですー!さあ、みなさん、お昼ご飯ですよー!」☆それにしても、地図の示す場所には草しかないですー。「ここですよ。」ハインさんがそうおっしゃるのなら。ようし!がんばって探すですー!!がっっっさがさがさ!がさがさがさがさ。☆日没近く。暗くてよく周りが見えませんー。「ねえねえ!ここじゃないですかぁー??」ずいぶん向こうでラディオスさんの声がしますー!

カシス=ピンキィは語る


隠し倉庫探検隊/月に叢雲、花に風/2/15

●良い事には決まって邪魔が入る事を喩えて、『月に叢雲、花に風』と言う。珠に誤解している者がいるが、決してベストコンビの喩えでは無い。目的地に辿り着き、探索の最中で現れた障害は正に―――ええと・・・●「一応牙には気を付けましょう・・・噛まれると病に冒されるケースが有りますので」スリープ・クラウドで撃墜する端から袋詰めにされた蝙蝠を横目に、私は地図を睨んで頭を抱えていた。確かに位置は合っているのだが、この谷は思ったより広く、倉庫らしき物が見つからない。日も落ちかかり、今日はここで野宿せねばならんかなと考えた時、ラディオス君の声が上がった。●道理で、見つからなかった訳だ・・・それは谷の壁面に隠されていた。日の差さないこの空間の空気は湿り、木材は腐敗しかけていたが、倉庫だった事は確かな様だ。内から光をもたらしていた燭台に蝋燭は無い。永続的な魔力を付与された魔導器であるらしいと、鑑定できたのはわだかまっていた風の一凪を振り払って後の事。警告の声が上がり、反射的に唱えかけたスリープ・クラウドの呪文を、私は中断しなければならなかった。●虫はまずもって愛敬が無い。更に毒を持っていようものなら、踏み潰されて終いである―――通常のサイズならば。「大百足ですね・・・」只でさえうねうねと見目麗しくない物が、しかも二匹である。「ムカデさんですー!」カシスさんの歓声(?)に一抹の不安を覚える。大型生物は味が大味で食えた物ではない、と聞いているが・・・調理の算段はともあれ、余力が余り無い私はカシスさんの大剣とキースおじさまの破城槌を強化するべく、エンチャント・ウェポンの詠唱に掛かった―――無理をしてでもエネルギー・ボルトにしておけば良かったと、後悔する事になるとも知らずに。

諺学者アーヅェルハイン(ハイン)は語る


ザーンにて/アリ退治/2/15

■「不覚……」 寝台で半身を起こして、そう呟く自分が情けない。 ■先週はかなり酷い目にあった。というのも、発見された横穴の奥には、大規模なジャイアント・アントの巣があったからだ。 ■倒しても倒しても湧いて出てくる巨大蟻というのは、中々に尋常では無かった。もっとも、4〜5匹倒したところで重傷を負ったとはいえ、生きて帰れただけ幸運だろうか。 ■契約は一ヶ月単位だが、少し別の仕事を考えた方がいいかも知れない。ケガも何とかなりそうだし……と、どうやらお呼ばれのようだ。 ■ようやく、女王蟻の棲家を発見できたとのこと。使える(動ける)人手は集まれということか。失敗すれば軍隊が出るらしいが……。 ■そうなると経費やら何やらで、私のケガの治療費が出るかどうかも怪しくなる。ここが正念場ということだ。やれやれ……。

ユーンライドは語る


隠し倉庫探検隊/さあ戦闘だあ!/2/15

●体長1m近くにもおよぶ巨大なムカデ。その牙には神経毒があったはずだと皆に警告しようと思ったが、よく考えれば今回のメンバーは全員野伏か賢者の訓練をつんだ者ばかりだ。この程度のありふれた動物系統の怪物なら、皆知らないはずは無い。「うおおおぉぉぉ!」雄叫びを張り上げて精神を鼓舞し、先頭に立って突入する。間違っても後ろの装甲が薄いメンバーを矢面に立たせるわけにはいかない。毒を持った怪物相手ならなおさらだ。となりにはカシスさんが大剣を振り上げて走っている。「ムカデさんですー!」えーと・・・。●私の振り上げたモールに魔法のオーラがまといつく。『魔力附与』の呪文だ。ハインさんの援護だろう。カシスさんの大剣にも。味方の援護に勇気づけられ、私は手前の一匹にモールを振り下ろした。長い胴体の中央に命中し、黄色い液体を飛び散らせる。やったと思ったその時、司会の隅に半分にちぎれたムカデがしつこくカシスさんに噛み付いているのが見えた。血が流れているのがはっきり見える。「!!いかん!『ファリスよ、傷つきしかの者の肉体に、まったき秩序をとりもどしたまえ!治癒!!』」人知を超えた巨大な存在の力が私を扉にしてカシスさんに流れ込んでゆく。カシスさんは剣をひるがえし、ムカデを真っ二つにする。どうやら毒は効いていないようだ。●ほっと息をついたとき、私の上腕部にするどい痛みが走る。「しまった・・・。」まるで皮鎧の隙間を狙ったかのように、半分潰れたムカデが噛み付いていた。私のほうもカシスさんと条件は同じだったことを失念していた。不覚だった。それにしてもなんという生命力だろう、一撃で頭を潰しておくべきだった。大きな血管を傷つけたらしく、血が噴水のようにしぶく。「うおおおおぉぉぉぉ!」絶叫を上げ、噛み付いているムカデを腕の肉ごと引き千切るようにして引き剥がすと、空中に放り上げる。狙いすましたジュラさんとラディオス君の矢がムカデを串刺しにする。終わり・・・かな?●ちょっと無様な闘いをしてしまった。いたく反省しながら神に祈って、傷を癒してもらう。・・・まあ、後衛に怪我人も出なかったことだし、結果からすれば良しといったところだろう。・・・ふと見ると、ハインさんが何か落ち込んでいるようだった。「どうしたんですか?・・・呪文の選択を間違えた?・・・??そんなことは無いと思いますよ。あの場合『魔力附与』は最善の選択だと思いますが。戦術を間違えたのは私のほうですよ。あの場合片方をほおっておいて、まず一匹に攻撃を集中すべきだったんです。この怪我は自業自得ですよ。」●「ほう、この蜀台は魔法の道具なのですか。いいものがありましたね。・・・比較的ありふれたものなのですか?私は古代語魔法や古代の宝物には疎いんですよ。」もし売ることになったら、ラディオス君に頼むのがいいだろうな。彼なら学院からギルドまで顔が広いから、一番いい所に売ってくれるだろう。・・・余談だが、私は盗賊ギルドに特別な悪感情は持っていない。確かにあまり好ましいとも思っていないが、もし急にギルドがなくなってしまえば、結局のところ社会秩序は崩壊するだろう。秩序が守られることこそファリス神のお望みになられることだと思う。・・・こんなことはファリス神殿では大声では言えないな。だから私は『規格はずれ』だとか言われるのだろう。●いまは瓦礫の撤去作業中である。私とカシスさん、それにジュラさんが主力になって働いている。特にジュラさんは私と完全に互角の筋力ですばらしい働きを見せている。「私は魔術師で賢者なのに〜(;_;)」おっと、気にしていたのか・・・う〜ん、どうなぐさめよう・・・。「・・・ジュラさん。別に気にすることは無いと思うよ。もって生まれた才能は、せっかくの神様からのプレゼントなんだから、卑下しちゃあだめだと思うな。神様がくれた物には、間違いは無いんだ。いつかきっと君の役に立つと思うよ。」ああっ!なんて陳腐な言いぐさだ!なんで私は神官のくせに説教が苦手なんだろう!ああファリスよ、お助けください・・・。あ、こんなところに古い貨幣が落ちてる。ラッキー♪・・・ええい、じゃなくって・・・。

「仮面の聖戦士」キースは語る


隠し倉庫探索隊/日没の時間/2/15

■虫に眠りの雲は効かない。うねくる2匹の巨大なムカデを見止めて私は弓に矢をつがえた■2番目の障害が現れたのは、目的の場所を見つけてからだった。目印のように明かりがもれる倉庫後から、住民達が襲いかかって来る。ここを住処にしていたらしい■ムカデの毒は要注意だけどそれほど脅威じゃない。案の定、前衛の二人は傷を負ったものの大事には至らなかった。■全ての障害を取り除けて、さっそく探索に取りかかる。といっても狭いと言ったほうがいい倉庫後、古い貨幣と魔法の蜀台で終わりだろう、と思ったらまたもや盗賊少年が発見をした。■堅牢な金属の扉があった。表面には剣の形のへこみが有りまるで嵌め込んだら扉が開くと言いたげだ。実際奥に小部屋がありそうらしい。■その時自然と頭に浮かんできたのはこの倉庫の持ち主であった騎士隊長ビザラーク。彼の愛剣にはまだ秘密が有りそうだ。そして彼自身にも。案外裏のある人物なのかもしれない……。真実は当事者にさえ分からないものだから。

ジュラは語る


隠し倉庫探検隊/謎の巨大倉庫/2/15

★「・・この先に倉庫が!」地図を片手に野道を先行していたハインさんが振りかえって声をかけてきます。ジェラ姉さんと談笑を交わしていた僕を含めた全員がその声を聞いてハインさんの元へと駆け寄りました。★「森・・・ですか?」「森ですねぇ」ハインさんが指し示した先は野原を脇にそれて、蔦の密生する森その物だった。★「ここら辺りにきっと入り口があるはず」との言葉に一塊になって蔦をごそごそとはじめる。薄暗い密生地では離れて探索するのは好ましくないとのキースさんの意見でです。★「上だ!」突然の警告の声。数匹の蝙蝠の群れが襲いかかってくる・・が対した敵にはならなかった。カシスさんが嬉しそうに蝙蝠を袋詰してるのが気になるんですけど・・。★蝙蝠を追い払っておそめの昼食・・内容は語らないでおきますね♪・・明るくしてないとダメだダメだ・・。★結局倉庫の入り口は深い蔦に阻ま見つからず、夜営の準備に取りかかろうとした時です。水を汲みに行った僕の目の端にうっすらと不自然な明かりが入ってきた。「まさか?」★「ねぇねぇ!これじゃないですかぁ!」僕は水袋を持ったまま大声をあげた。★「ムカデ!」取る者も取らずに倉庫に踏み入った僕達を大ムカデが襲う。カシスさんとキースさんが手傷を負ったものの、程無くムカデはキースさんのモールで叩き潰された。隣ではハインさんが「しまったぁ私とした事が」と落ちこんでいる。・・あそこで魔力付与を与えるのは普通だと思うんだけどなぁ?・・決して声には出さないけど、僕の隠された魔法知識でもあそこでは同じ選択をするはずなんだけど・・しかし僕はハインさんがその後漏らした言葉を聞き逃さなかった「キースおじさんのモールに魔力付与なんかしたらムカデが潰れちゃって調理できないじゃない」「・・・・。」★朽ちてしまった倉庫の瓦礫をどかしていると数枚の古代硬貨らしきものが目に入った。僕は素早くそれを自分の懐に入れる。その硬貨の大半を僕がせしめた所で他の人からも「硬貨があるぞ?」と言うような声がかかった。★僕はみんなが硬貨探しに没頭してる間に奥の壁面を調べる事にした。これだけたいそうな蜀台がおいてあるんだもん、この硬貨だけって事は無いよね♪★案の定朽ちた壁面の裏、塗り込められた土の中から金属の扉が表れた。一目見て、それは剣がはめ込める構造になっているのがわかる。・・これは簡単に開きそうに無いね。念の為に開鍵の呪文を唱えてもらうが結果は同じだった。★「ビザラークの剣・・」期せずして”四人”の声が重なる。やっぱりみんな同じ事考えるよね♪★その夜はそのまま倉庫の前で暖を取って休む事になりました。その時です「カシスやっとわかりましたぁ!きっとあの扉を開けるにはビザらーさんの剣がいるですー!」ハインさん以外の二人が笑い出す。そんなカシスさんを見つめながらハインサンは又もなにかよくわからない言葉を刻んでいました・・。

ラディオスは語る


バセルテット情報収集/夕刻の葡萄畑/2月16日

昨日、旅の道連れが出来てしまった。まぁ、心強いのは良いことだ。僕らはリファールの東へ赴くことになった。なんだか貴族の荘園があるらしい。荘園主の名は「ハーバートン」・・・だったかな。■僕は歩いている、大きな街道の右端を、リーヴィと距離をとるために。そんな僕に対して、彼女は出会ってからずっと不思議そうな顔をしている。もしかしたら嫌そうな顔なのかも知れない。ちょっとため息。■夕刻、僕らは荘園にたどり着いた。荘園はワイン畑で有名らしく、広大で立派な葡萄畑を持っていた。まずは誰から話を聞こうかなと考えながら夕暮れに色づく葡萄畑を練り歩いていると、僕らに声がかかった。「え?荘園主が僕らを呼んでる?」冒険者に頼みがあるらしい。荘園主の屋敷に向かう途中、「ん??」後ろの方に誰かがいた気がするけど・・・。気のせいだったかな。

シーク=パームランドは語る


バセルテット情報収集/虹色の羽根/2/16

■指定された場所に到着した時、日はすでに傾きかけてた。 農園の主にファリスの聖印を見せて事情を説明すると、快く応じてくれた。 主の家族や使用人達を集め、丹念に聞き取った話を要約すれば、一言で終わる。 「ここワトキンス農園にバセルテットという女はいない。見たことも聞いたこともない」 ■聞き取りが一段落した後、りんご林へ出てみた。手入れの行き届いた広い林・・・。 今はもの寂しいここも、春になれば真っ白な花が咲きこぼれて、甘酸っぱい香りに包まれるんでしょうね。 ■それにしても・・・。ヘブリン様のお役に立てれば、なんて勇んで来たけど、ちょっと肩すかしね。 バセルテットが邪神につかえてるって話・・・根拠がないにしても、光の神の声を聞く者として捨てて置けないもの。 ヘブリン様はきっと、バセルテットに何かを感じたんだわ・・・もっとも、これは推測の域を出ないんだけどね。 ■とりとめもない事を考えていると、ふと、視界の端が光った気がした。 「え?」思わず見上げると、高い枝の先にりんごがひとつ・・・。 実りをもたらしてくれた樹に感謝して、必ずひとつかふたつ残しておくって聞いたことがある。 その、感謝の実の周りにキラキラ光る何かが見える。目を凝らして、思わず声を上げそうになった。 「羽根の生えた女の子?・・・ウソ、ピクシーだわ!」本物を見るのは初めて! ■ピクシーは私に気づかない様子で、りんごの周りを飛び回っていた。時々空中で止まり、また飛び回り・・・。 まるで踊ってるみたい。夕日を受けて、羽根がまるで虹の様に煌めいてる。 もっとよく見ようと、そっと近づいたつもりだったのに。「ぱしっ!」・・・小枝を踏んでしまった。 思わず足下を見下ろし、視線を元に戻して後悔した。ピクシーは、もう姿を消していたんですもの。 ■こんな人里近くピクシーが飛び回ってるなんて・・・ほんの短い時間の、不思議な光景。 彼女達が安心していられる地なら、妖魔出没の心配もないわね。そう思いながら、私は夕暮れのりんご林を後にした。

アラザン・モニク・カトルカースは語る


隠し倉庫探検隊/朝食時の提案/2/16

●昨日は昨日で、援護魔術を優先する余り、参謀としての作戦指示を怠った失策を後悔していた私だったが。今朝はおたまを片手に額を押さえていた。「下拵えをしておくべきでしたね」「そうでしょうかー?」「ちょっとエグ味が・・・やはり神経毒ですかね? エネルギー・ボルトの一撃も叩き込んでおけば少し違ったと思いますが・・・」今日の朝食用に、早朝からカシスさんと“スープ”の出汁を取っていた私である。調整を本職の手に委ね、私は大盾をまな板がわりに、ジュラさんが採って来た木の芽などを刻みに掛かった。●今回の成果は、ライトの魔法効果を永続的に宿した魔法の燭台と、ガメル以前に狭い地域で使用されたと思しき古貨が少々。そして奥に隠されていた小部屋(?)の所在確認。燭台の売却に関しては、キースおじさまの提案通り、ラディオス君に手配を任せるのが最も効率的として―――アンロックを受け付けないとなると、やはり剣を入手せねば奥の扉は開くまい。しかし、どうすれば“呪われた”魔剣ラックドラークを、万事『寄進寄進』なチャ=ザ神殿から持ち出せるやら? 考え込むあまり、危く香草ごと自分の指まで切り刻むところだった。●朝食―――何故かまともに美味しいスープに化けていたのだが―――の時間になり、収入がありそうだと言う事で、私は一つの提案をした―――ただで貰った地図だったので、成果の分から幾許かを微笑み亭にバックする為と、剣を何らかの手段で借り出した時に隠し倉庫を皆で再び探索する為に、貰った地図と作成した詳細地形図を併せて五人の連名で微笑み亭に預けておく事を。「皆で100ガメルずつ出せば、相当な期間の預け賃になるはずです。どうでしょう? 燭台を売り払えば、一人頭優に1000ガメル以上は懐に入ると思うのですが・・・」

諺学者アーヅェルハイン(ハイン)は語る



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