●日誌を読み終わる
「リュキアンの微笑み」亭−日誌
※一番上が最新の書込みになります。

この日誌に書き込む

 

倉庫の片づけ
12/29/“店番の”ブランセ(NPC)は語る

■もうすぐ今年も終わろうとしている。年の暮れになるとどこも忙しくなるみたいなんだけど、この店も新しい年に向けての片づけで忙しい。今日はヨアヒム爺さんが倉庫の片づけをしていたんだけど、途中で荷物をひっくり返したらしくて腰を打ってた。しばらく動けないかな。■代わりに明日の売り出しに出せるものに僕が値札を貼っていったまずは武器だな。銀の柄に緑色の宝石がきれいなダガー+1が5000ガメル。鞘にある女の人が剣を掲げた彫刻もなかなかの物だなぁ。■これはある騎士が冒険者になるときにここにおいていったラージシールド。炎をかたどった意匠がなかなかだよね。しかも軽いし(必要筋力10) 値段は騎士さんに敬意を表して500ガメル。でも家を捨てるってどういう気持ちだったんだろう…… ■最後は竪琴か。爺さんの話だと楽器を弾くときにその曲に応じて弦がいろんな色に変化するっていう話だけど、3000ガメルは高いんじゃないかなぁ…… 爺さんがいうから値札にはそう書いたけどさ。■これらは全部早いもの勝ち、旅のお供に買っていってもらおう。

 

まだ見ぬ未来へ向けて
12/28/”剣姫”ティキは語る

この街で知り合った人タチにお礼とお別れを言おう……昨日気が済むまで踊ってスッキリしたあたしのアタマは既に、これから先へ向けての方向へ転がりだしていた。目的が決まったらあたし、ただマッスグ進むだけ。ムズカシイことは考えないで、ただひたすらにマッスグに。☆旅支度のための買い物と、ついでに誰かに出会えないか捜してみる。今まであまり出向かなかった方にまで足を伸ばしてみたり……と、船着き場に近い『リュキアンの微笑み亭』という店でステファンの姿を見つけた。優雅にティータイムなんて良い御身分ネ……声を掛けようと思って近づくと、向こうから先に「やあ、ティキ」なんて片手を上げてくる。同じテーブルに座り、久しぶり、最近どうしてる?そんな他愛無い社交辞令な会話(そういえば、魔術師の杖を持てるようになったんだ、なんて玩具を貰った子供みたいな顔をして話してくれたケド)のあと、あたしは切り出した。「あのネ、そう……捜してたんだけど」いざとなると何となく照れくさい。あたしは次の句を懸命に紡ぎ出そうと必死で、彼の次の言葉を聞き逃していた。「そうなんだ?俺もちょっと会いたかったんだ……実はさ……」☆「あたし、近々リファール離れようと思って」「俺、もうそろそろこの街を出ようかと思ってね」それぞれに続けた言葉が重なり、あたしはきょとんとしてステファンの顔を見返した……彼の方も驚いたような顔でこっちを見ている。二の句が継げないでいるあたしに「え?ティキも?」と彼。それはこっちの台詞だワ。「……なにかアテはあるの?行きたいところとかさ」「え?ン……まだ全然。なんとなく離れようカナぁとか思っただけだしネ……棒でも倒して行き先決めるワ」冗談めかしての返答に、彼は真面目に「そっか、俺もそんなようなもんだよ」続けて「とりあえずラバンの方へ行ってオーファンに行こうかなって思ってるんだ。それからもっと西へ… アレクラスト中を旅してみるのも楽しいと思わない?」『アレクラスト中』。その一言にあたしはぷっと吹き出した。「大きいコト言うわネ」「俺らしくない?でもまあ実際は俺もかなり風任せなもんだよ。本当に棒でも倒して決めるかもしれないな」さらにあたし、笑った。余程の馬鹿かもしくは大物……もっともあたしもその大馬鹿者の一人らしくって「でも面白そうネ」とか呟いて。すると彼は……「良かったらティキも一緒に来る?途中まででもいいし、俺にもティキにも目的地なんてないみたいだから」そう囁いてこっちを見据えた。そう……目的地なんかない。あたしは……。☆少しだけ考える素振りを見せたあと、あたしは足を組み替え、上目使いに彼を見る。「……あたしね、狭い世界に閉じ込められるのがイヤで故郷飛び出してきたの」そう、あの極寒の街でただ待つだけの人生がイヤで。囲いの外の広い広い世界に触れたくて。「乗ったワ。連れてって」あたしは微笑む。まだまだいろんなものを見たい。ただそれだけ。好奇心だけがあたしの……そしておそらく……目の前で「ホント?」と聞き返してくる彼の、糧なのかもしれない。「こうなったらあたしもその『アレクラスト中』っての目指してみようかしら……なぁんてネ」目を細めて茶化すあたし、そして「ああ、行けるところまで行ってみよう!」彼が高らかに宣言する。……途端目の前が開けたような気がした。あたしの前に広がる……未来が。☆「そういうことで、ヨロシク」手を差し出すと、あたしのそれよりずっと大きい手が……同じくらいの力で、握りかえしてきた。

 

旅人の集う店
12/28/ステファン=ビントは語る

今日はふらふらと街の中を色々と見て回っているうちにちょっと疲れて、港の近くにある『リュキアンの微笑み亭』によってみたんだ。すると、その店では手紙の配達なんかをやってくれているらしい。でも、流石に故郷のロマールまで手紙を頼むのも悪いな。金をかなり払えば頼めるんだろうとは思うけど、特に重要な用事があるわけでもないし。ただ、俺は元気にしてる、って伝えたいだけだもんな… ■ その店で紅茶と焼き菓子を食べながら、俺はなんとなく、出すつもりもあまりないのに、実家への手紙のようなものを書いてみた。でもなかなか上手くまとまらない。書こうとしてやはり手を止め、ふと考える。俺は今まで何をしてきたのかな? ■ 初めの内は俺にもなれるのかどうか不安だった冒険者だけど、最近ではかなりそれらしくなれてきたかとも思うし、色々な意味で成長したとも思ってる。出来なかったことや知らなかったことも、今ではそうじゃなくなってきた実感があるしね。…でも、俺は自分に合った何かを探しに旅に出た筈なんだ。それは何なのだろう? ■ なんとなく漠然とした答えならもう見つかっている気がした。どうすればそうなれるのかはわからなかったけど。そして、そんなものになるにはまだ俺には経験も知識も足りないんだけど。今はまだ気恥ずかしくてなかなか人には言えそうにないけど、俺は誰かの役に立てる人、誰かの可能性を見つけて伸ばしてあげられる人になりたいんだ。教師、っていう言葉もあるけどそれとはちょっと違う気もするね。■ 筆をしまった俺の前に少年が立っていた。確かブランセって呼ばれてたかな? 「あ、この手紙? いや書いてみたかっただけなんだ。うん、大丈夫。ありがとう。それと、お菓子美味しかったよ。君がつくったの?」 ここは旅人の店。きっと色んな街から来た人がこの店に立ち寄ってきたんだろうな。「俺はステファンっていうんだ。…ねえ、ブランセ。君はリファール以外の街に行ったことはある?」 他の街、そこにはまた色々な人たちがいて、様々な文化があって、まだまだ俺の知らないことがたくさんあるんだろうか… きっとそうなんだろう。「何か他の街のことを聞かせて欲しいな。あ、でも仕事の邪魔しちゃうね…」 さっきからくるくると働いているような彼の邪魔をするのも悪い気がするし… あ、カウンターに一人の老人が座ってる。もしかして魔術師かな? 俺は改めてブランセにごちそうさまとお礼を言って、カウンターへ向かった。「初めまして、俺はステファン=ビントといいます。今は学院に所属しています。…もしお手すきでしたら、何か他の街の話を聞かせてもらえませんか? ほんのちょっとした話… どんな話でもいいんですけど」 他の街… そこにはまだ俺が知らないことがきっとある。気がつけばもう半年近くこのリファールにいたんだよな。あんまり居心地が良かったから、時間がたつのをほとんど意識しなかったけど。■ そろそろこの街を発ってみる頃合いなのかもしれない。もう第2の故郷のようにも思える、愛着のあるこのリファールから。
 


船歌
12/17/<大斧使い>バ−ルは語る

「では一曲。」船乗り達の歌を奏でる。異国の地に果てた者、海の藻屑となったもの、そして莫大な富を得た者。生きて帰ったものはまた海に還る。海は船乗り達の故郷。■・・・俺は何処に帰るのだろう。そんな事を思いながら俺は奏で続けた。

 

船乗りの曲を一曲
12/17/クレーベは語る

 「こんにちは、ブランセ君、いつもの」そう言って、僕はいつもの席へ座る。昨日も船着き場で荷下ろしの仕事をしていた。僕の場合は、荷下ろしよりも、そこで働いている人の話を聞きに行くようなものだけど・・・■今日もなんだか空いている感じがする。このぐらい静かなのも結構いい感じだけど、やはりこの店は少しぐらい騒がしい方が似合っているような気がする。見知った吟遊詩人を見つけたので、「船乗りの詩を一曲、お茶セットで・・・」■今日の午後はお茶とケーキと・・・船乗りの詩。

 

良いところだよなあ
12/16/<大斧使い>バ−ルは語る

「ル−エル専用」の文字の入ったお立ち台に座って俺は外を眺めていた。のんびりしてて良い所だよなあ。■・・・何時の間にかうとうととしていた様だ。今日はここで軽くリュ−トの練習でもしようかと思っていたのだが。俺は愛用の子供用リュ−トをとりだし、通りに向かって呼びかけた。「どうですか、其処を通られる方、一曲いかがですか。お代は要りませんよ。」・・・

 

肉体労働はちょっと・・・
12/15/クレーベは語る

 「ブランセ君、いつもの」僕はお茶セットを頼むと腰や腕をさすった。昨日、一日のほとんどを港で荷下ろしをやっていたからだ。肉体労働はちょっと・・・という僕だが、思っていたほどきつくはなかった。思っていたほどきつくはなかっただけで、それなりにきつかった。■僕がやった仕事は、船から直接荷を降ろすのではなく、いったん降ろされたものを、行き先の倉庫ごとや、荷馬車ごとに整理するというもので、日雇いの人も多かった。こちらは思った通りというか、いろいろな話が聞けた。出身地や、旅の目的、今までの冒険、気のあった仲間の話など■ついでに言うと、この港では僕はかなりの有名人だった。船酔いで倒れた野郎、てね。

 

その手があったか!
12/13/クレーベは語る

「ブランセ君、いつもの・・・」いつものもの(お茶セット)を頼みため息をつく。うーん、そろそろお金を工面しないと、お茶セットすら頼めなくなってしまう・・・常日頃から倹約してはいるんだけれど。■「船の荷下ろしねぇ・・・え、『そこで仕事をしているいろんな人に、いろんな話が聞けますよ』て言われても・・・ん、そうか、その手があったか!いろんな人にいろんな話を聞きに行くと思えば、力仕事だってがんばれるかも。賢者の学院とちがって無料だし。■「見かたをかえよ、さすれば・・・」何だったっけ?僕のおじいさんがよく言ってたんだけど・・・

 

たまにはこんな一日も
12/12/クレーベは語る

「やあブランセ君、いつもの・・・しずかですねぇ、今日は」数日ぶりに微笑み亭にやって来た。いつもなら、誰かが自慢の(?)楽器や声を披露している時間なのに、今日はなんだか静かだ。■「ふうん、また冒険に行っちゃったのか・・・僕も調べものが無ければ一緒に行きたかったけど」聞くところによると、僕が調べものをしている間に、誰かさん達はまた冒険に出かけてしまったらしい。■「静かだねぇ・・・あ、ブランセ君、お茶のおかわりね」お茶とお菓子と晴れた空、たまにはこんな一日もいいかもしれない。

 

曲の記憶
12/9/リクスは語る

しばらくふらふらしていたけど、結局行くあても特にないので微笑み亭に行った。■久しぶりに、ぼくはここでリュートを弾いてみた。歌詞はない。リファールから離れているあいだに聴いた曲。もっとも一度聴いただけだからよく覚えていない。どこで聴いたのかすら、記憶には残っていない。だけどあまりにもその印象は強く、ぼくはその印象をたよりに自分なりに作り直した。悲しげだけど情熱的な曲だ。もしかしたらもとはどこかのレクイエムだったのかもしれない。■できることならば、もう一度聴いてみたい。そう思いながら、ぼくはリュートを弾き続けた。

 

ある時の倹約・・・
12/8/クレーベは語る

 最近気づいたこと・・・もうお金が残り少ない。あんまり派手につかった覚えはないけれど、お金を稼いだ覚えもない。ノカ村でのゴブリン退治はお金にはならなかったし・・・■「ブランセ君、いつもの・・・」今日から「お茶セット」ではなく「いつもの」といってみる。何がくるかお楽しみ。ブランセ君に限って「すんごいもの」は持ってこないだろう・・・やっぱりお茶セット。うれしいような、悲しいような。ついでに何か簡単な仕事がないか聞いてみる。・・・え、船着き場での荷下ろし?ふ、船ですか。ブランセ君、それ、本気?うーん、あまりいい思い出がないんだよね、船って。■うーん、船か・・・どうしよう。お金を稼ぐどころか、逆に迷惑料でお金を取られちゃったり・・・あながち冗談とも言えないんだよね、僕の場合。「ある時の倹約、ない時の辛抱」僕のおじいさんがよく言ってました。でも、これ以上どこを削れと・・・

 

冷え込んできたかな?
12/7/<大斧使い>バ―ルは語る

ふうむ、ここんとこ冷え込んで来たかなあ。ブラリと俺は店の戸をくぐった。■おや、クレ―べさんじゃないか。「おや、久し振りですね。ル―エルさん達やセインさんは出かけたみたいだし、皆出かけたのかと思ってましたよ。あ、ブランセ君、俺にも同じ物お願いしますね。」■・・・食べ終わった俺は、外の台の前に行った。・・・ル―エルさんってば。台には「ル―エル専用」の文字が。苦笑いをしつつ、俺は台に腰をかけ、外に居る人たちに声をかけた。「どうですか、皆さん、一曲。お代は要りませんよ。」さて一曲奏でますか。

 

文献調査は・・・
12/7/クレーベは語る

 久しぶりに微笑み亭にやって来た。つい昨日までは賢者の学院で調べものだった。うーん、でも文献調査って面白いね、やっぱり。ああいう、こつこつとした地味な作業って、のってくるとやめられないんだよね。■「こんにちはブランセ君、とりあえずお茶セットをひとつ」いつもどおりの注文をすませ、店内をぐるりと見渡す。あの台は何だろう?それに・・・知らない人がい増えている。さて、今日は何をしようかな。「朝に発意、昼に実行、夜に反省」僕のおじいさんがよく言ってました・・・もう朝じゃないけどね。

 

完成を目指せ!
12/5/レイス・イーヴィル/ライツは語る

■「・・・朝っぱらから何かと思えばこれか・・・」何だかんだ言いつつも結局針と糸を使っている自分が・・・。2人分の洋服の原形、そして布の出所は・・・まぁ僕自信がちょっと焚き付けてやった結果なんだが・・・それを自分で縫う事になるとは・・・。■「あ、お茶のおかわりを」大分形になってきたのが昼過ぎ、完成は夕方近いな・・・。■「よしっ!できたぁ〜・・・うん、いい感じだね。」歓声をあげるサティナ、そしてこっちも「これで・・・完成と」作り終わった。「私がこれをリフレインさんに・・・そっちはレイスさんよろしく!」手渡される包み、それを「あぁ、ばっちり任せとけ」自信をもって答え受け取る。あとは片づけて・・・「ふぅ・・・なんか疲れたな」のんびりとする。

 

いそげ、いそげ・・・。
12/5/サティナ・クラン/ライツは語る

「こんにちは、ブランセ君!お茶セット2つお願いね。」そう頼んでから、端の方で空いている席に座り袋を開ける。■レイスさんと席に着くと袋の中から作りかけの服を取り出し、作業を進める。「あと少しだし・・・何とか今日中に終わりそうね。」■黙々と作業を進める・・・途中お茶のお代わりをしつつ、夕方近くまでず〜っと二人で作業して・・・■ついに完成した、男物と女物の揃いの服・・・「よしっ!できたぁ〜・・・うん、いい感じだね。」そう言って再チェックしておかしな所が無い事を確かめて、それぞれを綺麗にたたみ用意してきた箱に入れてリボンをかける。■「私がこれをリフレインさんに・・・そっちはレイスさんよろしく!」そう言って片付けて一休み・・・。

 

財布の住人達
12/5/“黒夢の闘騎”アーヅェルハイン・エンツォネスは語る

■・・・洒落にもならんな・・・。財布から、ようやく視線を上げる。手にしたメモは、仕事に関するものが全てである。魔導器を売り払えば金にはなるが、学院に物を売るのは独立の魔術師として癇に触る。■護衛にしろ宅配にしろ、受けられるならば一気にこなしてくれようか・・・? 単純な依頼だけをピックアップした為、味も素気も無論色気も無いメモを分析しつつ紅茶を啜る。紅茶葉は買い込んであるゆえまだ好きに飲めるが、来月の家賃支払いを考えると仕事は必須である。人探しと魔術実験、更に剣術とリュートの訓練に明け暮れていた為、常より管理が甘かった───と言おうか、はっきりザルだった。■宝石が1つ、まだ手元に無くもない。だがあれに手を付けるようでは、な。やはり冒険者らしく仕事で身銭を稼ぐか。旅行食を買うのは明日で良い。今日は効率の最終検討と、自室に施した魔術を強化だな。■今日は何やら烏が徘徊しておるな、と思えば私の使い魔だった。・・・ま、まあ・・・私の召喚に応じたのが運の尽きと諦めるのだな。以前はどこからか餌を調達して来ていたようだったが、最近は違うらしい。「では、また明日」席を立ちかけて、ふと思い出す。「・・・クラックボトム師に、よろしくです」

 

転ばぬ先の遅延の杖
12/3/“黒夢の闘騎”アーヅェルハイン・エンツォネスは語る

◆「鷹目」戦馬の背で一言。その合言葉により、杖に籠めた魔術が解放される。数倍に強化された視力は、裸眼ではぼやけていた微笑み亭のカフェテラスをはっきりと捉える。さて、今日の焼き菓子は・・・と。◆街中で呪文詠唱なぞするのは基本的に不味いゆえ、簡便な合言葉で魔術を発動できるようにしておく意味は、全く無い訳ではない。紅茶をいつものカップで啜りつつ、傍らに立て掛けた遅延の杖に視線を落す。手持ちの魔導器の使い方が解らぬようでは不味かろうと、昨日から色々と試しているのである。◆今一使えぬ理由は二つ。魔術が杖を中心に発動する為、破壊魔術を籠めた場合杖が破壊される事。もう一つは、術者の精神が魔術を解放するまで封印される事。ミリエルに説明は受けていたが、自分で試しておく必要はあった。◆・・・おっと、外出の目的を忘れてどうする。昨日の予期せぬ合奏では、経験の浅さを露呈してしまったな。機会を見て鍛えねば。「学者の手習いですが、何卒お付き合いを」マントを払い、リュートを手に一礼する。今日は何を歌ったものかな。

 

人が歌に託すもの
12/2/ラファール・エクレールは語る

あ、とうとう出来たんですね!一段高くなっている台に人影を見て、お立ち台の完成を知った。壇上では、長身の女性が草笛を吹いていて、その傍らでは、ルーエルさんがそれに合わせていた。■せっかくだから、3重奏にしてみよう。すぐさま提琴をとりだす。主旋律が草笛、低音部がリュート、なら僕は高音部だ。2人に目で合図して演奏に参加する。■「すみません、勝手に参加しちゃって。」演奏が終わり、この女性に挨拶をする。「はじめまして、ラファールと申します。以後お見知りおきを。」■あのお立ち台は、その後も、いろいろな人に使われた。そういえば、パーティ募集を呼びかける男の人もいたなぁ。なんだかルーエルさんと知り合いみたいだ。何やら話してると思ったら、ルーエルさんがお立ち台に上がった。どうやら一曲奏でるようだ。■その後も、リュートや、ハーモニカの旋律が、僕の知る由もない様々な思いをのせ、響いていた。僕も、あるときはメイン奏者、あるときはバック、あるときは聴衆として、今日一日を過ごした。

 


12/2/“店番の”ブランセ(NPC)は語る

■今日も今日とて、冒険者のみんなの演奏会が続いている。あの舞台、いつの間にかルーエルさん用っていうのが浸透してきてるみたいだけど…… みんなで使えばいいのに。新しいお客のノウィンって人がその舞台に上がろうとして誰かにとめられてた。■あの人といい、お酒を頼んできたお客といい、あまりいい気分はしないこともあったけど、みんなの演奏を聴いてると少し心が落ち着いたかな。

 

音色を奏でよ冒険者
12/2/輝く腕のラッシュは語る

しかし…ソルの奴、いきなり怒り出して一体なんなんだ…?前からあんなに怒りっぽかったかね…?あいつは…。■昨日の市場での事を思い出しながら、一路微笑み亭に向かう、宿で聞いたらきっとここだろうと言われたのだ。恐らく常連なのだろう。そして扉を開けると歌が、聞こえてきた。■「リュートまで弾きこなすとは驚きだね」とりあえず給仕の男の子に酒を頼んで、相席につく。「で、あんたは何であんな所に…?」■一通りお互いの事情と経緯を話し合う。ただし、こちらがギルドの仕事であることと、その内容はぼかしておく。「仕事」といっておけば、勘の良いものは理解するだろうが…。「お互い大変だね…まぁ、死なない程度に気張ろうや…」手元で酒がカラリと鳴いた。きっと同意したんだろう。■ひとしきり会話を終えた後、俺は懐に手を入れた。「こいつもあんたのリュートと同じように友人から託されたもんでね…」ゆっくりと息を吹き込み、銀のハーモニカは独特の音色を奏でる。郷愁を誘うその曲は、冒険者には似つかわしくなかったが。

 

遥けき地の詩を
12/2/“黒夢の闘騎”アーヅェルハイン・エンツォネスは語る

■戦馬の背を降りざま、昨日買い改めたマントを払う。色は当然の如く黒、無地である。施した防御魔術は完璧に決まり、密かに満足している。・・・若干重量があるのだが、どうやら問題ない。ひたすらに軽い財布の事は、今は忘れる。知った顔に一声掛け、いつもの席に腰を降ろした。■お茶セットを傍らに、黒孔雀の羽ペンを走らせる。後始末の用意はしておかねばな。書上げたそれを仕舞い込み、紅茶を含み合言葉など考える。私の遺書を封印する、合言葉を。■ルーエル嬢の奏でる陽気な調べに、つとそちらに目を遣る。次は、私が出るかな。キースおじさまのリュートで。■待ち合わせの方は、大体整理した。あの博識な彼ならば、聖霊と言うものに関する知識を期待できるかも知れない。ミリエルは・・・以前の事件で、名前を出したしな。彼の事情次第で考えよう。■キースおじさまは、よくここで歌っておられた。この奏者は、使い込みに及ばず余りに未熟なれど。音が途切れる合間に滑り込むように、リュートを爪弾き始める。かつて故郷で聴いた、望郷の詩。不思議と好きな詩だった。いつ聴いたものかは、良く覚えていないのだが。

 

うにゅ?見ない顔だね?
12/2/ルーエルは語る

めっきり寒くなったなあ。あったか〜いお茶でも飲もう。と思ってわたしは微笑み亭へと向かう。別に理由なんてなんでもいいんだけどね。■そういや、バールさんが歌ばっか歌うわたしたちのために、お立ち台を作ってくれたんだっけ。『ルーエル専用』ってちゃんと書いておかなきゃね。■「おりょ?」行ってみると、大柄なおねーさんが草笛を吹いていた。むう。わたしは対抗意識ばんばんでリュートを取り出し、草笛の音色をつぶさないように、そっと合わせて弾き始めた。終わってからお立ち台に上っておねーさんに言う。「おねーさん、この店はここで演奏するのが決まりなのよ♪」■店には以前盗賊ギルドで会ったおじさまがいた。早速挨拶をする。「ノウィンおじさま!再会の喜びを歌にするから聴いてね!お代は結構よ♪」■うーん、しばらく顔を出さないと、知らない人が増えちゃっていけないなあ。

 

たまには気分転換するか
12/2/クエス・ラジェッタは語る

2ヶ月ぶりか・・・。たいして馴染んでいない国なのに何故か妙に懐かしく感じてしまう。私は苦笑をしつつ一軒の店に入った。ふむ・・・微笑み亭か。今の私に必要なのは笑うことかもしれないな。そう思いつつ足を踏み入れた。元気なの少年が出迎えてくれる。お茶があるのか、ではそれを戴こうかな。私は注文すると椅子に腰掛けた。■初めての冒険で私は自分の無力さを悟った。冒険自体は成功したのだろう・・・だが私の心は今一つ晴れない。オルフたちは一体どうなったのだろう?あれは現実ではなかったのか・・・?なぜ私はあそこで命を・・・■だめだな・・・・私は苦笑した。どうもまだ立ち直り切れていないらしい。ん?そういえばあのお立ち台はなんなんだ?妙なものだ。・・・ふむ一曲弾くというのも気分転換にはいいか。私は草笛を取り出した。そして軽快な曲を吹き鳴らし私はそれに耳を傾ける。どうだ?少しは気分は晴れてきただろうか?

 

奇妙なお立ち台
12/2/ノウィンは語る

■「聞いた事のある名前の店だな・・・」ちょいとばかし気になったもんで、俺はその店の扉を押して入った。茶くらいならいいだろう。リファールについてすぐにギルドに金払って、すっからかんなんだよな。ううっ、懐が極寒の地だぜ・・・■「ぼーず、茶セットたのむ」ん?なんだ、ぼーずってのが気に入らなかったのか?そうか、ブランセ君か。■「今のところ旅連れも仕事のあてもねぇし。その上じり貧だぞ、ちくしょー」パーティ組んでくれそうな奴いねぇかなぁ。んん、あんなところに丁度よさそうなお立ち台があるじゃねえか!いっちょ、よびかけてみるか。へ?なに、これはある嬢ちゃん専用だってか?

 

それでは一曲
12/1/<大斧使い>バ−ルは語る

来てみると店の入り口に台が出来ていた。ふむ、結構丈夫だねえ。10Gだした甲斐があるってなもんだ。■台の上に乗ってみる。椅子の上に腰を降ろし、愛用の子供用のリュ−トを取り出す。1つ、2つ弦を爪弾き音を調節する。準備完了。■「どうです、そこの方。一曲いかがですか。」俺は手近な人に話し掛けた・・・。

 

再びリファール
12/1/リクスは語る

およそ半年ぶりに、ぼくはリファールへ戻った。半年ぶりに見るこの町は、以前とまったく変らないようでもあり、まるで違っているような気もする。そう感じるのは、半年のあいだあちこちを放浪していたせいだろうか。それとも、ぼく自身が変ったのだろうか。■はじめてこの町に来たときと同じように、リュキアンの微笑み亭に入った。ここでよくお茶セットを注文していたことを思い出し、今回もお茶セットを頼むことにした。こうしているとなんとなくほっとする。■またしばらくリファールに滞在することになるだろう。再び訪れたリファールが、ぼくにとって充実したものとなることを願いつつ。

 

12月です
12/1/(サテライトマスター)は語る

この書き込みより12月になります。尚この書き込みはログの整理用です