平成12年第2回定例会 平成12年6月 |
【小林鈴子君】 それでは、通告に従いまして一般質間をさせていただきます。 今回は光栄にも一般質問の大とりを務めさせていただきますので、質問は簡潔にさせていただきます。 東京都は、平成11年11月に「心の東京革命」推進に向けた取り組み方向の素案としてまとめたものを発表いたしました。「心の東京革命」は次代を担う子どもたちに対して、親と大人が責任を持って正義感や倫理観、思いやりの心をはぐくみ、人が生きていく上で当然の心得を伝えていく取り組みであります。 このたび提唱するのは、子どもたちが社会を生きていく上での基本的な心得さえも失いつつある危機的状況をいかに克服していくか、その取り組みの必要性を父親、母親など、家庭はもとより、学校、地域など社会全体に問いかけていきます。そして、「心の東京革命」の推進するに当たっては、東京都としての現状認識とその改善に向けた取り組み方向を素案としてまとめたもので、今後の家庭、地域への議論の素材として発表したものであります。これら素案をもとに、都民からの意見や要望を聞き、6月に基本方針及び行動プラン案として策定されるものと聞いております。 都は「心の東京革命」について、約500人の都政モニターに素案に対して意見、提案を求めたアンケート調査を行いました。それによりますと、こうした都の取り組みについて、都がリーダーシップをとって積極的に取り組むべきだ、50.1%、取り組みは必要だが慎重に対応すべきだ、30.1%、それぞれの家庭、地域、学校に任せるべきだ、11.8%という結果になり、半数が共感を示し、積極的に指導を望んでいますが、反面、行政がしっけなどに踏み込む押しつけに対し警戒の声もあったようであります。 そこでお伺いいたしますが、東京都が出した「心の東京革命」に対しての市の受けとめ方をお聞かせください。 次に、「心の東京革命」に関連し、八王子市の子どもたちの現状についてであります。 今、17歳の少年が起こす考えられない凶悪な事件が問題になっておりますが、全国で17歳の少年が殺人容疑で検挙された事件は、1990年以降だけでも計32件に上っております。統計では日本でこの約25年間毎年少年による殺人事件は100件前後で、一昨年と昨年は115件、110件でしたから、この数年極端にふえたわけではありません。1年に約100件ということは、3日に一度は少年による殺人事件が起きていることになります。 佐賀市のバスジヤック事件、愛知の人を殺す経験がしたかったと供述した少年による主婦の殺害など、17歳の少年による不可解な動機の殺人事件が相次いております。過日の新聞に八王子市内ひったくり急増という見出しで、発生状況、具体的事案、防止対策が報道されておりました。 ひったくり件数は全国的にもふえており、昨年は10年前の4倍強の約4万1,000件でありました。八王子市内においても、ことしに入ってひったくり事件が多発し、5月27日現在で82件に上っており、昨年同期の55件に比べると約1.5倍になり、中高生など少年の犯行が目立ち、全国的にも少年が約6割を占めています。そこでお伺いいたしますが、八王子市内における少年事件の近年の現状とその原因、並びに今後の防止対策についてお示しください。 悲しい少年事件を根絶するためには、子どもの生活の場である家庭、学校、地域、そして社会全体がその教育機能を発揮させることが大事であります。その一環として学校教育はまことに重要でありますが、八王子市では心の教育の充実に向けでどのように取り組み、今後はどう対応されるのかお尋ねいたします。 続きまして、チャイルドシート義務化への対応についてお伺いいたします。 この問題に関しては、我が会派の多田議員が今までに質問をしておりますが、実現への具体的な施策の内容と、本市のチャイルドシートの充実に向けて再度質問をさせていただきます。 21世紀を迎えようとしている今、少子化が深刻な問題となってきております。 そして、年々子どもの数が減っていくときに、現在、世界じゅうで多くの子どもたちの命や健康が失われておりますが、先進国においてはその原因の1位は飢餓や病気ではなく、交通事故であります。すなわち子どもを交通事故から守ることこそ私たち大人の責任と思われます。そのためにも子どもにとってはチャイルドシートの着用が必要と言われるようになりました。4月1日から道路交通法改正により、6歳未満の乳幼児を自動車に乗芦て運転する場合に、チャイルドシートの使用が義務づけられました。着用した場合に事故の被害者が軽減されることは事故調査結果からも明らかで、選び方や使い方を正しく認識し、子どもの安全を守るためにチャイルドシートを普及させることが大事となってまいります。 自動車乗車中の6歳未満の死傷者数は年々増加し、昨年は1万771人で、初めて1万人を超えました。1994年から99年までの全年齢の死傷者数は増加率が約27%であるのに対して、6歳未満は約62%と、急激な勢いで増加しています。一方、チャイルドシートを着用していれば、非着用時に比べて死亡率が約4分の1というデータがあり、チャイルドシートは交通事故の被害を軽減する効果が高いことがわかります。 また、違反した場合、罰金や反則金はありませんが、シートベルト着用義務違反と同様に、免許取り消しなどの行政処分の基礎点数が一定付加されますが、やむを得ない理由があるときには政令で8項目を挙げて使用義務が免除される場合があります。 さて、JAF、日本自動車連盟がことしの5月にチャイルドシート着用全国調査を、大型連休中に遊園地や動物園などの全国の行楽地で51ヵ所の駐車場入り口で幼児を乗せた1万994台を対象に行いました。その結果、6歳未満の1万3,809人の着用率は39.9%で、年齢が高くなるに従って着用率が低くなっております。しかし、昨年の5月の調査、6歳未満では、1万847台の着用率は15.1%でしたので、チャイルドシートの着用の義務化によって15.1%から39.9%になり、着用率が2倍以上に上がり、義務化になった効果はあったようですが、まだまだ着用率が低いのが現状であります。そこでお伺いいたしますが、八王子市におけるこの現状をどのように把握され、また、今後どのように市民の方々に周知徹底をされるのか。もし具体的なデータがありましたらお伺いいたします。 また、他市ではチャイルドシートの啓発活動に使うために、市民ロビーに展示しているところがありますが、チャイルドシートをさらに周知徹底するために、本市においても本庁の2階のロビーに展示をしていただきたいと要望いたしますが、お考えをお示しください。 また、あらゆる場所で可能な限りチャイルドシートの啓発活動を行うべきと考えますが、あわせて所見をお伺いいたします。 次に、警察庁が春の交通安全運動期間に幼児を乗せた約2万1,400人のドライバーを対象に実施したチャイルドシートの調査では、そのうち正しい取りつけがされていたのが60.1%で、残りの39.9%は正しく装着がされておらず、その原因は緩み、27.2%、かなりの緩みがある、10.6%、シートに置いただけ、2.1%でありました。そこで着用効果や、装着や、選び方の牽習会が急務だと思います。平成12年度の予算等審査特別委員会において、研修会、説明を実施していきたいと御答弁をされておりますが、これまでどのようにチャイルドシート講習会を実施されてきたのか。また、今後の開催の取り組みをお聞かせください。 次に、リサイクルの取り組みについてでありますが、リサイクル公社の自主事業の1つとして、リサイクル市場があったかホールの中にあり、チャイルドシートのリサイクルも行われております。平成10年度は受け入れが33件で、あっせんが31件。平成11年度は受け入れが35件で、あっせんが32件であります。リサイクル市場については平成12年の2月1日付の広報に出ており、リサイクル市場の御利用をの記事の中で、チャイルドシートの委託販売についても掲載されてい辛したが、今後の広報等での宣伝、啓蒙活動をどのように考えておられるのでしょうか、お聞きいたします。 また、チャイルドシートのリサイクルについては安全性が大事になってまいりますので、どのようにチェックをされているのかお示しください。 そして、チャイルドシートは値段が高いので、再使用し、またごみを減らしていくためにも、さらにリサイクル市場の充実を図っていただきたいと思いますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。 次に、交通安全協会の貸し出しについてでありますが、東京都交通安全協会から生後12ヵ月までのベビーシートを八王子交通安全協会に30台、高尾交通安全協会に20台配布されました。レンタルでは安全性などを問題視する向きもあり、そのため長野県のように独自に貸付事業実施の手引きを作成した自治体もありますが、八王子、高尾の交通安全協会ではマニュアルが既にあるのでしょうか。それとも今後作成されていくのかお伺いいたします。 ベビーシートは半年間の貸し出しですので、2回目が9月ごろ予定されると思いますが、1回目の貸し出しを知らなかった方がかなりいらっしゃいました。募集方法の充実をしていただきたいと思いますが、どのように市民にお知らせをしたのか。また、今後の申し込み方法と、申し込み対象者をどのようにお考えになっているのかについてお伺いいたします。 また、今後チャイルドシートを東京都交通安全協会からさらに配布される予定があるのかお尋ねいたしまして、1回目の質問を終わります。 議長【塚本秀雄君】社会教育部長。 社会教育部長【小笠豊君】 「心の東京軍令」にっきましてお答えいたします。 東京都の「心の東京革命」は、首都東京が全国に先駆けて取り組み始めたということは、大変有意義なことだというふうに考えておりまして、本市といたしましても、家庭、学校、地域と連携を取りながら取り組んでいかなければならないというふうに受けとめているところでございます。 それから、八王子市の少年事件の現状ということでございますが、八王子警察署の調べによりますと、少年犯罪件数は、新宿、渋谷、足立区と並んで一、二を争うほどであると。特に万引き、自転車どろぼう、家出等が多いというふうに伺っております。また、暴走族に絡む事件が11年度は多発しまして、八王子の暴走族と福生、五日市連合の暴走族の抗争、それからコンサートのチケットをめぐり死者が出て、全国でもめずらしい決闘罪が適用されだというような事件も出ておりまして、相手の痛みを全く理解できない残虐な事件もありまして、憂慮しているところでございます。 今後の防止策といたしましては、青少年育成指導員並びに警察署等の関係機関と連携を密に取りまして、また啓発冊子の配布により、少年並びに保護者への啓発活動を引き続き行っていきたいというふうに考えております。 議長【塚本秀雄君】学校教育部付参事。 学校教育部付参事【和田信行君】 学校においそ心の教育の充実に向けての取り組みの現状と今後の対応ということですが、これまでも学校におきましては、全教育活動を通じて心の教育に取り組んでままいりました。 とりわけ道徳教育の充実、そして体験を通した学習を進めるための指導内容、方法の工夫、また教育相談機能の強化などを通して心の教育の充実に努めているところであります。 今後も試行として設置しております学校運営連絡協議会を各学校に拡大していくなどして、学校、家庭、地域社会の一層の連携を図りながら、心の教育の取り組みを進めていきたいというふうに考えております。 議長【塚本秀雄君】環境部長。 環境部長【下田有二君】 それでは、私の方からチャイルドシートに関する御質問に答弁をいたします。 まず、着用率でございますが、八王子市管内で調査時点5月でございますが、71%であったと聞いております。 チャイルドシートを展示する件でございますが、今後検討をしていきたいというふうに考えております。 着用率向上に向けた市民への周知と、それから講習会の開催でございますが、チャイルドシートの使用にっきましては、乳幼児を乗せる運転者の責任であります 。また、一方では普及への努力も必要であります。このような観点から、月々実施をしております交通安全教室やドライバー教室、あるいは7月に交通安全映画大会を開催いたす考えてあります。また、これらを通して着用率の向上に向け、運転者を初め多くの市民の方々にチャイルドシートの役割、選び方あるいは必要性について訴えてまいりたいと考えております。 貸し出しマニュアルにつきましては、東京都交通安全協会が作成したベビーシート貸出し事業実施要綱に基づいて貸し出しを行っております。 貸し出しに当たっての周知でありますが、第1回目につきましては、東京都、それから八王子市の広報でお知らせをいたしました。今後につきましては、わかりやすさを念頭に、よりよい広報掲載方法を考えてまいりたいと思います。 最後に、追加配布の話でございますが、追加配布の話につきましては聞いておりません。 議長【塚本秀雄君】清掃部長。 清掃部長【小泉富男君】 チャイルドシートのリサイクルについての御覧間をいただきました。 まず、1点目の広報活動でございますが、リサイクル公社といたしましては、今後とも市の広報紙等を利用しまして、リサイクル市場を広く知ってもらうとともに、チャイルドシートも扱っていることをPRをしていきたいというふうに考えております。 2点目の安全性のチェックについてでございますが、現在リサイクル公社で行っておりますのは、あっせん委託申し込み者から事故等による衝撃を受けていないことや、購入時期の確認を取るとともに、利用者の責任において使用するよう注意書きをつけてあっせんをしております。また、運輸省では年内にも安全指針を作成すると聞いておりますので、この指針が出次第、これに従い安全チェックを行っていく考えでございます。 3点目のリサイクル市場の充実でございますが、ごみ減量の方策の1っとして、不用になった品物を有効に再利用していくためにこのシステムは大いに効果があるものであり、今後とも啓発に努めるとともに、この充実を図っていきたいと考えているところでございます。 議長【塚本秀雄君】小林鈴子君。 【小林鈴子君】 それでは、2回目の質問をさせていただきます。 それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございます。「心の東京革命」の市の受けとめ方については・「心の東京革命」を大変有意義なことと受けとめ、家庭、学校、地域と連携し、取り組んでくださるとの御答弁であったと思います。 石原都知事がr今なぜ心の東京革命か」の講演の中で、「その当たり前のことをやってこなかったら、子どもたちは不幸になる。私たちの日本の国家社会の将来のためにも困ることなので・とにかくそれを今の時点で考え直して、当たり前のこととしてやっていこう」と言われておりました。私は、この「東京革命」を手にしたとき大変に感動いたしましたし、八王子市においても心の教育の推進をさらに進めていただきたいと思いました。 次に、八王子市の「心の八王子革命推進会議」と「心の八王子革命推進室」の設置の推進についてでありますが、東京都は区市町村や関係団体の参加を得て、「心の東京革命」を進めるための「心の東京革命推進会議」を設置しました。また、庁内に「心の東京革命」を進めるための事務局として「心の東京革命推進室」を設置し、運営や広報活動、進行、管理等を行っていますが、今後「心の東京革命」の基本方針及び行動案が発表されたとき、八王子市で推進をしていくためにも「心の八王子革命推進会議」と「心の八王子革命推進室」の設置をして、「心の八王子革命」を取り組んでいくべきと考えますが、お考えをお伺いいたします。 都 としては、都民に直接接する区市町村の意見を最大限に尊重して「心の東京革命」を推進すると聞いております。したがって、八王子市として率直な意見をどんどん都に提案すべきであります。今後さらなる心の教育の充実へ向けての取り組みをお願いしたいと思います。 次に、八王子市の子どもの現状についても、少年犯罪などが増加の傾向にあり、そして、防止策としては、冊子の配布により啓発活動を引き続き行っていくとの御答弁でありました。 少年犯罪の背景をめぐって犯罪心理に詳しい上智大学の福島教授は、犯罪者には幼少期に親の愛情から遠ざけられて育った人が多いという特徴があることが挙げられ、両親の深い愛情に包まれ、スキンシップをされ、言葉をかけられながら育った子どもはほかの人に対する思いやりが深く、メディアの悪い影響にも振り回されにくい人間に成長していけると、幼少期の愛情深い触れ合いの家庭教育の重要性を強調されておりました。 最近の少年事件は弱者をねらうことが多く、凶悪化が顕著になってきております。思いやりに薄い大人社会を反映しているのではないかと思うときもあり、いずれの事件もあいまいに終わらせず、事件を防ぐためにしっかりと取り組みをするとともに、得られた教訓をきちんと検証し、歯どめをかける努力が必要であると思います。 次に、学校において心の教育の充実に向けては、道徳教育の充実や、教育相談機能の強化をし、充実に努めてくださっており、今後も学校運営協議会を拡大し、推進してくださるとの御答弁であったかと思います。私は、各学校において子どもたちに命の大切さや物事の善悪の区別などといった人間として基本的な倫理観や規範意識などをしっかりと教える時間を持つようにすることが必要であると思います。 教育の目的は、1人1人の子どもたちが持っているかけがえのない個性、無限の可能性を引き出し、はぐくんでいくことにあり、情操教育が大事であると思います。また、子どもたちが今後働く喜びを味わい、ボランティアやコミュニティ活動への参加、さらに自然体験、高齢者介護、保育体験等を通して人への思いやりや生き方を学ぶ機会をふやし、独創性や協調性、考える力をいかに養うかが必要であると考えます。 さらに、よい教師こそ最高の教育環境という言葉もございますが、優秀な教員が多い中、時折頭でっかちで社会を知らないと思われる教員の事件も報道されております。私は、学校の先生を中小企業の会社、商店などに派遣し、研修をしてもらったり、老人ホームなどのボランティアに参加していただくなど、教師の人間教育が大事であると思います。 閉鎖的な学校現場を開放し、教師自身が人の心の痛みのわかる教師になり、子どもを教育していくことが重要であり、そのことを強く望みます。そこでお伺いいたしますが、今後教員の研修についてどのようなお考えがあるのか教育長にお聞きいたします。 さらに、「心の東京革命」をどのように受けとめ、どう対応されようと考えておられるのか。また、心の教育についてどのように取り組んでいかれるのかを市長にお伺いいたします。 続きまして、チャイルドシートの義務化にっいてお伺いいたします。 チャイルドシートの周知については、今後も市民に呼びかけをしてくださるとの御答弁でございました。チャイルドシート着用推進協議会より、チャイルドシート着用推進シンボルマーク、ガチャピョンが着用推進に関する国民の意識の高揚を図るため各自治体に配布されておりますが、このかわいいウサギのマークのガチャピョンをぜひとも周知のときに活用していただきたいと思います。 次に、八王子市内のチャイルドシートの着用調査によりますと、71%の着用率だったと伺いましたが、全国平均からすると2倍近くの着用率で、本市の状況はチャイルドシートヘの意識が高いと判断されます。さら'なるチャイルドシートの着用の普及の一環として、ぜひ本庁のロビーの目立つところにチャイルドシートを展示していただきたいと思います。 次に、着用の推進や、装着、また選び方の講習会の実施は、交通安全教室やドライバー教室において行ってくださっており、今後も交通安全映画大会を開催してくださるとの御答弁でありました。しかし、チャイルドシートは子どもの体格にきちんと合わせて、乳児用、幼児用、学童用と使い分けていきます。 また、車のシートにきちんと取りっけできるかどうかも選ぶときの大事なポイントとなり、さらに正しく装着をしなければ、いざというときに役に立ちません。今後も定期的に講習会等を開催していただくことを要望いたします。 次に、リサイクルの取り組みについてでありますが、リサイクル市場でのあっせん販売を広報紙等で広く市民にお知らせをしてくださるとの御答弁でございました。4月からチャイルドシートの義務化がスタートしておりますし、年間 30数件では余り多いとは言えませんので、今後は定期的に広報活動をお願いしたいと思います。 安全性については、リサイクル市場での張り紙、またあっせんする方の念書と、買う方への注意書きをっけているとの御答弁でありましたが、安全性が最重視されるチャイルドシートですので、運輸省の安全基準等を参考にしながら、八王子独自の貸付事業実施の手引きの作成が必要だと思います。また、リサイクル市場においてさらなるチャイルドシートヘの充実をよろしくお願いいたします。 次に、東京都交通安全協会からの貸し出しは、親御さんにとってとてもありがたいことですが、50台の配布に対して138名の方の申し込みがあったと伺っております。抽選で外れた方はその後どうされたのかがとても気になるところでもあります。また、平成11年度の本市の出産数は4,425名でありましたので、これだけの貸出台数では到底足りるとは思えませんので、この実態をよく認識していただきたいと思います。 総理府が3月に発表した交通安全に関する世論調査結果によるチャイルドシートの着用促進策として、約52%の人が低価格化を挙げ、約34%がレンタル、リサイクル事業の普及が必要と答えました。運輸省の形式認定指定を受けた製品の販売価格を見ますと、5,000円前後から20万円以上までさまざまです。 価格と安全性は関係ありませんが、子どもの成長に合わせて買いかえも必要で、経済的負担を感じる人が少なくないと言えます。このため、各地の自治体などを中心に、購入費に対する補助金交付や、無料貸出制度を導入する動きが広がっています。 警視庁によると、貸出制度を既に実施、または6月までに導入予定の自治体は、全国で約1,200に上ります。特に我が党の強い働きかけで昨年度予算で実現された少子化対策臨時特例交付金を活用した自治体による事業の対象にチャイルドシート貸与事業も含まれたことから、300以上の市町村が貸出事業を申請し、大きく進みました。少子化対策特例交付金が八王子市には8億2,500万円ありましたが、そのチャイルドシートヘの取り組みに大勢の方が期待を持ち、だれもが期待をしましたが、八王子市は1円たりともチャイルドシートにはレンタル事業も行わず、補助金交付もいたしませんでした。全く期待外れと言わざるを得ません。 八王子市内の若いお母様方でつくっている八王子マミーズというサークルがあります。このサークルではチャイルドシート義務化が決まったときから、レンタル情報、リサイクル情報をまとめて配布したり、自分たちで調べ、チャイルドシートQアンドAを作成し、またチャイルドシートのカチット安全教室を開催して、自分たちの子どもは自分たちの手で守ろうと立ち上がり、頑張っていらっしゃいます。 そこでこのサークルではチャイルドシート義務化について、270名の方にアンケートも行いました。その結果としては、あるといいなと思うものはとの質問に対し、無料貸出制度187名、購入する際の補助金制度127名、リサイクルでの低価格販売78名でありました。このことからお母様方は市に対してチャイルドシートのレンタル制度の充実、補助金制度を強く要望されていることがうかがえます。八王子市のチャイルドシート対象者が平成12年4月末現在で2万7,795名おります。子どもたちを命をかけて産み育てて頑張っているお母さん方に八王子市としてどのようにおこたえをしていくかが大事になってくると思います。 八王子市は、少子化対策特例交付金をチャイルドシートに使われませんでした。私は八王子市に対してチャイルドシートヘの補助金交付やレンタル制度の取り組みを強くお願いしたいと思います。今後の市の対応について、市長の御決意をお聞きいたしまして、一般質問を終わらせていただきます。 議長【塚本秀雄君】社会教育部長。 社会教育部長【小笠豊君】 初めの八王子市の心の八王子革命推進会議及び推進室の設置ということで御質問いただきました。 改めてこれらについて設置する考えはないわけでございますが、都と連携を取り、協力していくとともに、青少年対策あるいは社会教育にかかわる委員会、関係団体の諸活動、地域活動において取り組めるものについては積極的に取り組んでいきたいと、こういうふうに考えているところでございます。 議長【塚本秀雄君】田中教育長。 教育長【田中博君】 教員の研修問題について御質問いただきました。 教員の資質向上は大変重要なことだというふうに認識をいたしております。したがいまして、今後も道徳教育などの授業改善研修だとか、あるいは教育相談研修など、指導の内容、方法の工夫、改善や、カウンセリングマインドを身につけた指導など、心の教育を推進していく上で必要な研修を充実してまいりたいというふうに考えております。 議長【塚本秀雄君】黒須市長。 市長【黒須隆一君】 小林鈴子議員の私に対する質問にお答えをいたします。 まず、心の教育でございますけれども、これは私はさすが石原さんといいますか、極めて時宜を得たものだというふうに思っております。ただ、教育のこの問題については、教育のあり方そのものが世の中の変化というようなものに今かなりずれが生じてきているんじゃないか。そういうところにいろいろな問題があるんじゃないかというふうに感じているんですね。例えば今15歳、16歳、17歳と連日のように報道されていますけれども、これは私は1っはやはり教育というのは言うまでもなく学校、社会、家庭、この3つの教育があるわけですけれども、やはり家庭において数少なくなったお子さんにもかかわらず、自分たちの子どもに対する責任を持っという姿勢が今私は薄れているんじゃないかなというふうに思います。 これが今1番大事なことなんじゃないでしょうか。例えば暴走族にしても、あるいはまた5,000万円恐喝をしたというああいう事件にしても、加害者である子どもをやはり自分の家族として見ていれば、きちんと見てさえいれぱこれはやはりわかると思うんですよね。そういう点で、やはり見て見ないふりをする、放置をしそいくというところに問題があるんじゃないかというふうにも思っております。 それからまた、学校においてもそうですね。やはり教員の社会性の欠如ということが今盛んに言われておりますけれども、やはりそういうところにも問題があるんじゃないかというふうに思います。いずれにしても、家庭においても、地域においても、その地域の子どもたちを地域の財産だというそういう認識のもとに、みんなでやはり見守っていく。こういう基本的な姿勢が今欠如しているんじゃないか。 そんなふうに思っております。ですから、私はこの「心の東京革命」というようなものにつきましては、これはやはり支持をするとともに、家庭のしつけ、教育力の強化、学校における心の教育の充実、地域における教育力の強化、あるいは大人の意識啓発と社会環境の改善、これらについて今後もやはり継続して積極的に推進してまいりたい、このように思っています。 それから、チャイルドシートの件でございますけれども、大変質問者に申しわけないと思いますけれども、これはやはり運転者の責任で対応すべきものじゃないかというふうに私は思っております。自分の子どもさんを自分で守るという、これは当然のことじゃないかと私は思っております。 ただ、チャイルドシートそのものは大変高価なものでもありますから、ですからリサイクルの充実、結局安価なですね、自分で使ったものを次の子どもさんにという、これが円滑にいくように、これは私はこの制度を充実をしていかなきゃいけないんじゃないか、そのように考えております。 |