平成11年第4回定例会 平成11年12月 |
【小林鈴子君】 通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。 まず初めに、八王子テレメディアについてお伺いいたします。 このテレメディア事業の出発点は、昭和58年7月に郵政省がテレトピア構想を発表したときにと承知しております。当時の社会情勢は高度情報化の時代に向けて大きく変わろうとしており、その変革のかぎを握るのがニューメディアと呼ばれる新しい情報伝達の機能を持つものとして、CATVは重要な一翼を担うものと評価されておりました。 特に放送衛星の打ち上げを機に、CATVは今後の社会に新たな展開を担うものと期待をされておりました。このような状況の中で、地域住民への豊かな情報サービスの促進と、新しい時代に対応した地元経済界の発展を期すために、八王子商工会議所が中心となり、八王子CATV研究委員会が発足され、同委員会が翌59年に報告書を作成いたしました。この報告書の中でもこのことは詳細に述べられています。 このような社会の方向性の中で、本市はニューメディアの指定を受けるため、昭和60年に八王子市ニューメディア推進委員会を発足し、同年9月、八王子市テレトピア基本計画を策定いたしました。この中で、大学、企業、市民が三位一体となったモデル都市を構築し、まちづくりの発展に努め、そのモデル都市の理念と目標が明確に掲げられました。 そして、翌61年1月にはモデル都市構築の推進体制を整えるため、八王子市ニューメディア推進協議会が発足し、当時)郵政省が提唱したCATVや光通信網といったニューメディアを利用した未来型地域情報社会を目指すテレトピア計画の推進組織として、市、商工会議所、地元企業、関連企業等が中心となり、第三セクターの株式会社八王子テレメディアが設立をされました。その後に事業展開への準備が進められますが、3月にはテレトピア構想モデル都市の指定を受け、62年11月に郵政省からCATV設置許可がおり、63年10月に八王子テレメディア設置後2年半の年月を経てCATVの放映が開始された経過がございます。 63年7月に出されました八王子テレメディア会社概要の中で、八王子CATV第1次計画として、エリア面積26・175平方キロメートルで、加入数は個人世帯数、事業数合わせ約7万と見込んでおりました。 この第1次計画の期間は記されておりませんが、年間約3,000から5,000の加入数を見込んでいたようであります。しかし、現実は市民の間でCATVの関心も薄く、会社のすべての営業努力もむなしく、平成3年度で加入数はわずか3,225件と低調で、このことが営業悪化の第1の要因であったと、各年度の決算報告書にありました。このため、大変な損失額を背負った会社は、会社再建の一助として基金助成を行うとともに、電波障害対応や、集合住宅建築の事前協議により、CATV活用努力義務とする1項を設けるなど、加入件数の増加を図りながら、平成9年には第一種電気通信事業の認可を取得し、10年度からインターネットを開始して、営業改善に努めてきましたのが概略、今までの事業経過であると私は思っております。 こ うした八王子テレメディアの事業経過をもとに質問をいたしますが、事業には設立してすぐに収益を上げる場合と、後年に開花する場合とがあると思います。多摩地域における各地のCATVの事業についてはどのような実態なのでしょうか。お示し願いたいと思います。 次に、平成4年、5年と、2年間で10億円の基金組成を行いましたが、7年度には単年度の決算としてはそれまで以上の努力の後が見られますが、数字的には累積損失で見ると最悪の経営状態でありました。こうした状況から見て、果たしてファンドの組成による効果はどのように受けとめられるものだったのでしょうか、お答え願いたいと思います。 また、第三セクター事業とはいえ、この事業は郵政省のテレトピア構想として示され、モデル都市の指定を受け、郵政省、通産省の認可に基づいて行う事業であります。当然国の援助があるはずと思いますが、その内容はどのようなものだったのでしょうか、お伺いいたします。 電波障害対応や集合住宅建築の事前協議による加入件数も上昇しており、8年度の単年度決算から連続して黒字であります。そして、10年6月から開始されたインターネットサニビスの内容と、それによる業績は現状でどのような結果を示しているのかお答えください。 また、一般的な広告あるいはCMなどの収益は、経営基盤安定のため必要な事業と思いますが、どのような状況なのかお伺いいたします。 さらに、より以上の事業の進展を望む思いでお聞きいたしますが、今、サービスエリアの拡大は考えられているのでしょうか、お尋ねいたします。 次に、東京都がことしの7月に示した財政再建推進プランを通し、福祉施策の新たな展開について、市の受けとめ方、考え方をお聞きしたいと思います。 今回の質問は、さきの第3回定例会で我が会派の市川議員が質問をしておりますし、今定例会でも他の議員が質問をしておりますので、簡潔にお伺いしたいと思います。 都が示した財政再建推進プランでは、財政再建団体への転落を回避し、財政の弾力性を回復させることを目標に作成した自主的な財政再建に向けての導筋が掲げられており、その計画を着実に実行していくことを不可欠と結んであります。 私も、都財政の構造改革を徹底して進め、新たな施策の展開を行うことは当然であると思います。それには、財政再建は都民の負担を強いる前に東京都みずからが血のにじむような内部努力をしなさい、また、聖域のない見直しといっても、一律で機械的な削減ではなく、都民二一ズに的確に対応するための新たな政策の展開や、夢と希望の持てる施策とセットするべきという主張が前提であり、我が党はその主張を貫き通しています。 また、東京都はこの8月に福祉施策の新たな展開にっいてを発表いたしました。.この中で、少子・高齢化の進展に伴う新たな福祉の基本的方針として、家族、地域社会、民間、行政などの社会的連帯による、自助、共助、公助のバランスのとれた福祉システムの構築を打ち出しました。我が党はかねてより真に必要な人に対する福祉施策を展開することにだれもがより安心して暮らせる社会の実現を主張し、取り組んでまいりました。 その結果福祉先進都市として、東京の福祉は全国をリードしてまいりました。その一方で、今日の社会経済状況の変化の中にあって、福祉の基盤構造改革に取り組むことの必要については十分に理解しています。 しかし、福祉の再構築プランというのであれば、当然のこととして都政の主役たる都民1人1人の理解と協力のもとに実行されるべきであります。今、なぜ福祉の施策の大転換なのか、そして新たな福祉サービスはどうあるべきかなどにっいてを都民に十分説明し、都民の声をしっかり聞くべきであると私は思います。 中でも現金給付型からサービス提供型への移行、サービスの利用と負担の適正化などは、都民生活にとって最善のものであるかどうか十分な議論が必要だと思いますが、市民に直接かかわる市としてはどのように受けとめられているかお伺いいたします。 東京都が先月の8日に示した来年度概算要求では、特に我が党が推進し、歴史的経過の中で定着してきた老人福祉手当などを初めとし、乳幼児、障害者、高齢者を中心とした見直し対象の福祉10事業で今年度予算に比べ約400億円の削減をまとめました。 しかし、都議会の反発や、区市町会の同意が得られず、12月から始まる定例会に福祉関連条例の見直し案の提案を見送るということであります。この福祉10事業は、現金給付型の施策ばかりが見直しの対象となっており、いずれも都民の生活への影響ははかり知れないものであります。新たなセーフティネットの構築は世界の趨勢となっておりますが、財政再建の名のもとに、安易に弱い立場の方々を切り捨てることはこれに逆行することであり、許せるものではございません。仮にこの福祉10事業の施策が取り上げられると、本市においてどのくらいの方々に影響を及ぼし、1人の負担増はどのくらいになるのでしょうか、お伺いいたします。 また、景気低迷が続く厳しい社会状況であります。対象となる市民の方々を前に市はこの施策をどう認識し、考えているのかお聞かせください。 また、福祉にかかわる権限をできる限り区市町村に移譲するとともに、財政支援、技術支援を進めるとしておりますが、これとても区市町村の協力なくしてできるものではございません。いずれにしても、都、区市町村、関係団体と十分協議することが大前提であると思います。市はこのことについてどのように受けとめているのでしょうか、お聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 議長【塚本秀雄君】総務部付参事。 総務部付参事【松尾禎夫君】 八王子テレメディアについて御答弁串し上げます。 まず、1点目の多摩地域における各地のCATVの事業でございますが、まずケーブルテレビ事業というのは多額の設備投資が必要でございまして、このことから黒字に転換することは一定の期間を要するのが通例でございます。 全国的に見ましても、10月28日に郵政省がまとめた平成10年度における営利を目的とする全国310社のケーブルテレビ会社の経営状況では、単年度黒字が初めて50%を超えたということでございますが、累積赤字を抱えている会社はまだ78%と、大部分が累積赤字を抱えているというような状況でございます。お尋ねの多摩地域の各社については、経営は企業内のことでございまして、具体的数字は把握できませんが、現在多摩地区には第三セクターや、商社とか、米国資本、そういったものの参加のある民間の企業というものは11社ございますが、その多くはまだ累積赤字を抱えているようでございます。 それから、ファンドの効果でございますが、ファンドはテレメディアの再建計画の1つとして市を含む主要株主6法人の出揖により創設されたものでございます。最近の低金利時代を迎えているものの、会社にとっては対外的な信用度も含めまして、経営改善には大きな役割を果たしているものと理解しております。 次に、モデル都市への国の助成措置でございますが、開設当初におきまして、設備資金に対する無利子融資、これが11億1,500万円、それから郵政省の関連機関である基盤技術研究促進センターから設備費、ソフト費の一部として2億7,600万円が出資金の形で交付されております。 それから、インターネットサービスについてでございますが、CATV会社のインターネットサービスは、その放送用のケーブルの持っ双方向性ですとか、高速性、大容量性、こういったものを生かしたケーブルテレビ会社の新しいビジネスとして多くのテレビ会社で現在手がけているものでございます。 その高速性から言いますと、lSDN回線の10数倍とか、数十倍とかということも言われております。 また、通信料が不要であるため、費用も安く済むという利点を持っているもので、テレメディアにおきましても、本年8月からエリア内全域でサービスを開始して以来、急速に加入がふえまして、11年度事業計画における年度末加入目標1,160件に対しまして、11月現在で1,400件を超えております。また、そのことから、年度末での目標を2,000件に上方修正しているところでございます。このことで、事業開始時の3年後に黒字化するという目標は1年早く達成できる見込みということでございます。 次に、広告、CM等による収益の件でございますが、テレメディアで現在番組の合間に30秒程度流すスポットCM、高校野球中継時のテロップCM、毎月発行する番組ガイド誌への広告掲載、市内の生涯学習団体などのイベント情報や、商店のCMなどを画像により放送するガイドチャンネルの文字放送等による広告収入を得ております。11年度3,600万円の収入を見込んでおります。この中で最近市内の官公署を初めとして、企業からも少しずつコマーシャルの依頼がふえているということを聞いております。 それから、エリアの拡大でございます。テレトピア計画において、地域情報化の役割を担うこととしているテレメディアにとっては、エリアの拡大というのは必要不可欠であるということで、市としても折に触れエリア拡大を促しているところでございます。 これに対して、テレメディアの内部でも、現在のエリアが全市の53%であることから、今後10年間をめどに世帯比で80%ぐらいにレたいという考えを持っているようでございますが、テレメディアはとにかく第三セクターとはゼえ、株式会社であり、採算性を無視した投資はできないところでございます。そこで、テレメディアでは、当面の計画では、国の助成制度というものも活用したり、収益の中から投資資金を生み出し、この範囲で一定地域における必要投資額を見積もりまして、加入希望者の事前調査を実施、さらに採算性を見きわめた上、エリア拡大を進めていこうという考えてあります。そういった中で既に幾つかの町会等に相談を始めているということでございます。 議長【塚本秀雄君】福祉部長。 福祉部長【三宅壮三君】 都の福祉施策の新たな展開について幾つか御質問をいただきました。 まず、現金給付型からサービス提供型への移行、サービスの利用と負担の適正化の市の受けとめ方ということでございますが、施設福祉から在宅福祉へ、措置から契約へと福祉施策が大きく転換していく方向性の中で、現金給付型からサービス提供型への移行、あるいはサービス利用と負担の適正化については、今後の福祉を展望するときに重要な課題と位置づけられております。東京都においては、これらを踏まえ、都財政の再建あるいは福祉施策の展開のあり方など、さまざまな角度から検討が行われ、今回の見直し案が提案されたというふうに考えているところでございます。 次に、見直しに伴う影響、市民の負担増についてでございますが、見直し対象10事業にかかわります八王子市民の対象者は、平成10年度決算値でございますが、合計8万6,000人であります。このうち本市が実施主体となっている5事業の事業費の合計額が40億7,000万円となっていますが、見直しに伴う直接的な影響及び市民の負抵こついては、細目が未決定の部分がありますので、あるいは調整を要する項目がありますので現時点では把握できておりません。 次に、見直しに対する認識、考え方でございますが、最近の社会経済情勢から、市民生活には厳しいものがとあるというふうに考えておりまして、今回の見直しが東京の福祉の後退を招くことなく、全体として均衡のとれた福祉施策の展開に貢献していくことを期待しているところでございます。 次に、見直し案をどのように受けとめているかということでございますが、今回の見直し案につきましては、一現在、市長会の福祉主管部長会においてその影響あるいは課題等を調査中でございまして、この結果を踏まえ、今後の福祉施策の展開に支障が生じないよう、都側と協議していく所存でございます。 議長【塚本秀雄君】小林鈴子君。 【小林鈴子君】 それでは、2回目の質問を行います。 ただいまそれぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。引き続き八王子テレメディアについてお伺いいたします。 最初に、多摩地域のCATV事業の各地の状況をお聞きいたしましたが、それらの事業主体は第三セクター、あるいは商社もあるようですが、それぞれ当初は累積損失を抱えながらの出発でありました。 その後ようやく単年度黒字に至った状況は、この八王子テレメディアと同様の経緯を歩んでいるとの答弁でありました。しかし、この事業を後退することは絶対に許されず、それだけの業務努力は当然であります。そうした意味で、ファンドの組成に一定の大きなど言われていましたけれども、大きな効果が見られたとの答弁は理解をいたします。 そこでお伺いいたしますが、今まで地方ではケーブルテレビ高度化補助制度が適用されていました。 この制度は首都圏については活用できない制度なのでしょうか。事業は顧客の多さ、少なさでも影響され、サービスエリアの拡張も大切であると思いますが、この制度の持つ意味から、今後どのような見通しがあるのでしょうか、お聞きいたします。 次に、ホームターミナルとして、また、電波障害対応や、集合住宅建築の事前協議対応による加入者増加、そしてインターネットサービス事業による業務アップ等、ただいまの答弁とあわせながら、11年度の事業計画を見て、4期連続の黒字が見込まれます。 この業務努力は評価いたしますが、特に通信事業は大資本による影響も大きく、競合する部分も多くあると思います。そうした意味で、このインターネットサービス事業については、今後の心すべき点は何か。利用者の反応、現在の加入状況を見て、将来的な経営状況をどのようにとらえているのでしょうか、お伺いいたします。 次は、経営改善につながる番組提供の考え方であります。ただいまの答弁で、広告、CMでの状況は、スポットCM、テロップCM、文字放送、番組ガイドヘの広告掲載等で、11年度約3,600万円の収益を見込んでいるとのことでした。また、番組編成の中でも地域情報に力を入れているとのことであります。 私はその御努力は認めるところでございますが、もっと市民が身近に見られる番組が欲しいと思います。 逆に市民からの番組の提供があるような番組編成に努力をしていただければ、広告、CMの提供者ももっともっと多く出てくるのではないかと思えるのです。例えば市内には企業もあります。商店もあり、それぞれの団体もあります。それらの企画する内容が放映されたり、地域の催しが放映されたりすることにより、まさに八王子テレメディアが身近な地域の情報源となり、広告、CMの提供者もさらにふえて、収益を伴った経営改善につながると思えるのですが、このような自主番組を基本とした番組編成をどのように考えていらっしゃるのかお尋ねいたします。 また、今行っている地域の情報をもとにした企画があれば、その内容と、経営改善につながる効果をお示しください。 続いて、都の財政再建推進プランについてお聞きいたします。 都の示す福祉施策の新たな展開の中で、現金給付型からサービス提供型への移行の問題は、サービス利用と負担の適正化などを通し、今後の福祉のあり方を展望したとき、市は重要な課題と受けとめているようであります。また見直しに伴う影響については、直接的な影響及び市民の負担など、残念ながら現時点では把握できていないということですが、10年度決算数値では合計8万6,000人の人たちがその対象になるということであります。 このうち本市が実施主体になっている5事業では約3万2,000人の方々がその影響を受ける対象となっています。 続いて、見直しに対する市の認識、受けとめ方については、最近の社会経済情勢から、市民生活には大変厳しいものと考えており、都の福祉施策が後退を招くことのないよう期待すると答えられております。福祉にかかわる権限を区市町村に移譲するとの考えについても、今後の福祉施策の展開に支障のないよう都と協議していくとのことでありました。今回の福祉施策の見直しは、八王子市にとっても大変厳しい受けとめ方をしていると理解できます。 私にも市民の皆様から数々の苦情のお話をいただきました。例えば障害者の方からは、心身障害者医療費助成、福祉手当の見直し案が実施されると、年間がなりの負担増が免れず、生活が厳しくなります。 そこに追い打ちをかけるかのように職を失えば、かえって生活保護世帯が増大するおそれが出でくるのではとか、子育て中のお母さん方からは、乳幼児医療費助成や児童育成手当などを見直しすることは、かえって少子化対策に逆行することになる。テして、子育て負担の重いところへ配慮することが少子化に歯どめをかけることができ、結果的には社会のバランスを保ち、抜本的な高齢化社会対策にもつながる。 さらに医療費助成については、未就学児童全員を対象にするように制度拡大に取り組んでほしいと要望も受けました。また、お年寄りの方からは、老人福祉手当やシルバーパスの見草しは余りにもひど過ぎる。戦後の日本経済を支えてきたのは私たちなのに、そして、さらに介護保険制度導入により経済的負担がふえて大変と、不安にかられておりました。我が党は、とかく行政の光が当たらなかった社会的弱い立場の人々と連携をし、積み上げてきた真に必要な教育、医療、福祉施策の見直しについては、安易に、しかも機械的に削減するべきではなく、あくまでも夢と希望の持てる施策をセットするなど、創意工夫をこらし、スピードを重視する余り拙速になってはならないと強く要望し、そして、都みずからが血のにじむ努力をし、財源を確保し、弱者を守る都政をと訴えております。 そこで、最後に市長にお伺いいたします。 今回の東京都の見直し案に対して、東京都の都民と同時に市民である、現在市内に実際に受給されている方々の生活と安心を守るため、その方々の立場に立って、本市として慎重な対応を再度東京都に強く要請をしていただきたいと考えますが、市長の御見解をお聞きし、2回目の質問を終わります。 議長【塚本秀雄君】総務部付参事。 総務部付参事【松尾禎夫君】 テレメディアについて御答弁申し上げます。 まず、国の補助制度でございます。御質問の補助制度は、郵政省の補助制度でございまして、自主放送により地域に密着した映像情報を提供するケーブルテレビ施設、またはインターネットなど双方向性を生かしたサービスを提供するためのケーブルテレビ施設の整備に対し、第三セクターの事業者に自治体を通じて交付される制度でございます。 内容としましては、センター設備ですとか、幹線の光ケーブル化、エリアの拡張などを対象として、その内容によりまして事業費の4分の1が交付されるものでこざいます。これにつきましては、本年6月にテレメディアからの要請により補助要望を東京都を通じ郵政省に提出しております。この補助制度では、国の予算の範囲内であること、それから事業費の4分の3近くの財源を事業者が確保しなけれげならないこと、こういった制約がございます。そういった中でもできる限りこの制度を活用し、エリア拡大等に結びつけられるよう、市としても必要な対応をしていく考えでございます。' それから、インターネットサービス事業の将来の経営状況ということでございますが、先ごろ新聞報道でもインターネット利用に関する見通しということで、2005年には全国民の半数がインターネットを利用するようになるだろうということが報道されておりました。 こういったことからも、今後も加入者は飛躍的に増加すると予測されておりますが、産業界では今インターネットは金のなる木であるといって、さまざまな関連企業が力を入れているところでございます。今後はサービス内容や利用料も含めて、注意深くこういったものを見守りながら、適切な対応が必要になってくるんではないかと考えております。 それから、市民等による番組の提供ということでございますが、番組内容の充実ですとか、テレビを単に情報を受ける機能だけでなくて、地域の人々がみずからの情報を発信する機能として活用されれば、このことが地域の情報化にもつながることになります。 大変重要なことでございまして、テレメディアの設立目的にもかなうものであるというふうに思っております。 こうした中で現状を中し上げますと、市内のビデオ愛好家の団体がテレメディアの取材協力員としまして、番組の充実や作品の発表の場として、市民センターまつりや町会の運動会や祭り、それから身近な四季の風景などを撮影、編集したものをテレメディアの方へ持ち込み、これをニュース番組の中で放送する。 こういったほか、市民団体がみずから出演して団体の宣伝をする番組なども本年から始めているところでございます。御質問の市民の企画による番組提供につきましては、総体的には非常に歓迎するところでございます 。ただ、その内容ですとか、時間の長さ、継続性、放送時期など、テレメディアでの番組編成上の制約もございまして、事前の調整が必要になるのではないかと思われます。御指摘のとおり、今後のテレメディアの経営にとってこういったことは大変重要なことでございまして、テレメディアにも検討するよう申し入れをしていきたいと思っております。 議長【塚本秀雄君】波多野市長。 〔市長登壇〕 市長【波多野重雄君】 質問者の福祉の見直し案についてのお答えでありますが、私も今回の唐突に出されたこの福祉の問題につきましては、今、質問者と同じ気持ちで、東京都には十分意見を申し上げる。同時に、市長会としてもこの問題については十分論議を尽くして、意見を申し上げてまいりたいと、こんなふうに考えております。 議長【塚本秀雄君】小林鈴子君。 【小林鈴子君】 私の今回の質問は、現在の八王子テレメディア事業を批判しているものではありません。市民の方からよく質問を受けるため、生意気のようですが、今後の事業がよりよい方向に転換されることを願って質問させていただきました。 まず、高度化補助制度にっいてはことし6月から活用できるようになり、補助要望を都を通し郵政省に提出したとの答弁でありました。 た、インターネット事業については、今後の利用度の高さがマスコミ等で報道され、利用者は飛躍的に増加すると予想されているようでありますが、関連企業も力を入れているとのことですので、今後も十分に御努力をし、対応していただきたいと思います。 次に、経営改善につながる番組提供の考え方については、市民参加による番組制作などにも努力を払っており、経営改善につながる市民の企画による番組提供も今後テレメディアに申し入れするとのことでありました。 最後に理事者にお伺いいたします。これからの通信事業は、アナログ化からデジタル化へ移行していきます。また、今まで申し上げました問題点もございます。これからの問題も踏まえながら、今後の八王子テレメディアの事業展開を市としてどのようにとらえ、健全経営のあり方をどのように考えているのかをお聞きし、一般質問を終わります。 議長【塚本秀雄君】後藤助役。 助役【後藤満君】八王子テレメディアの御質問をいただきました。 御存じのとおり、八王子テレメディアは大変厳しい経営状況が続きまして、3年ほど前から単年度黒字を計上することができ、徐々に累積赤字を解消いたしておるところでございます。 同時に、新しい事業としてインターネットをやろうということになりました。 いろいろと論議がございましたけれども、出発時予想した計画よりもより順調に加入者が増加しているという状況になりました。 来年のうちにはこのインターネットも黒字を計上するような、そういう状況になっております。 しかしながら、お話にありましたとおり、大変な累積赤字を計上いたしておりまして、事業の性格からしていたし方ないところもございますけれども、しかし、会社の経営といたしましては大変厳しい状況そあることは間違いないと思います。そういう意味で、関係株主の支援、あるいは早期の経営改善、経営体質の改善をしていかなけれぼならないということを常に念頭に置いているようでございます。 デジタル放送につきましては、当然、このCATVにおきましてもデジタル化をしていくことになろうと思います。これは郵政省とも協議をいたしておりますけれども、大変な、経費がかかる、単なる1テレビ会社が資本投下してやれるような状況ではございませんで、国の支援、あるいは関係するCATV会社が共同してそのデジタル化をしていくというような、そういう手法を取り入れていかないと、会社としてはやっていけないだろうというふうに我々も考えております。 そういう意味で、会社がこれからどういう形でデジタル化を図っていくか、我々も注目をいたしておりますけれども、これが市民の情報化、あるいは市民に対する情報がより高度化していくという意味では、アナログよりも優れておりますので、それを取り入れてやっていかなきゃならないだろうと思います。 しかしながら、健全経営という、せっかく単年度黒字を3年間継続してきた経緯がございますので、経営上のきちっとした判断をしてやっていかなきゃならないだろうということを我々といたしましても会社に申し上げていきたいと、そう いうふうに思っております。 |