『すたあと長田のサタデーエクスプレス』ゲストコーナー
Vol.8:1996年3月9日放送
テーマ:「街から仮設へ」
ゲスト(所属):
竹内千恵子さん(長田区「御蔵通五・六丁目まちづくり協議会」副会長)
竹内千恵子さん
【聞き手】小野幸一郎(すたあと長田)
【テープ起こし】金原雅彦(すたあと長田)
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- 小野:
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「今日この時間帯にお送りしたいお話は“すたあと長田”、私たちのグループが創っている『ウィークリー・ニーズ』についてです。何度かこの番組でもご紹介しているんですけれども、すたあとが出来てからずっと創り続けているミニコミですね。長田区を6区に分けてですね、ずっと配達してきたんですけれども、まぁもうすぐ1年になろうとしている所で、ちょっと今までのやり方ではなく、新しいスタイルで実は新聞を創ろうという事で、ずっとスタッフとミーティングを重ねていきながらですね、方針を決めようとやって来ました。それで3月からですね、リニューアルでやろうという事で。『ウィークリー・ニーズ』、最初Vol.1から始まって、昨年の夏ぐらいにVol.2という事で、ちょっとスタイル変わったんですね。で、今回はVol.3という事になりましてですね、何がどうなるのか!? 冊子じゃなくペラ1枚になりますが(笑)、ボリューム・ダウンっていうか(笑)。今まではですね、長田中心に配達していたんですけれども、今度の私たちの創る新聞は、もっと街から……、建物がなくて人が中々住んでいない。番組の中でも先週かな、ちょっとお話ししましたが、3万人ぐらいの方が実は今長田には震災以前よりいなくなっているんですけれども、そういう街から離れた方々に、今街はこういう感じなんだよっていう事をお伝えしたいと。そういう事で、実は街から仮設住宅へ、もっと新聞を配って行こう、情報を持って行こうと、そういう事をやりたいなと思っています。それでですね、今日電話で竹内さんという方に出て頂くんですけれども、御蔵(通)5・6(丁目)のまちづくり協議会にずっと参加していらっしゃいまして、ずっと同地区でまちづくり活動をしていらっしゃいます。で、今日は是非竹内さんからですね、その今、街はこういう風にして造ろうとしているんだ、そしてこういう事を仮設とかに住んでいる方に伝えたいんだ、なんていうお話をして頂きたいなと思います。・・・もしもし!」
- 竹内:
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「はい、こんにちは。いつもボランティア活動有り難うございます」
- 小野:
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「いえ、とんでもございません。僕の方こそいつもお世話になっております。まあ竹内さんはですね、今まちづくり協議会の方で、ずっと活動をされていらっしゃるんですけれども、まぁ、御蔵5・6はですね、今はかなり人がいない状況ですよね」
- 竹内:
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「そうですねぇ、地元に仮設を建てて帰ってらっしゃいますけれどもねぇ。まだ空き地がいっぱいありますねぇ」
- 小野:
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「まぁ、そういう状況の中で街をつくっていかなきゃいけないって事で、かなり実はいろんな大変なお話というか苦労があられると思うんですけれども?」
- 竹内:
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「そうですね。一番の悩みと言いますか問題は、集会を開きましてもね、やはりあの人が集まらないって事ですね。多い時は、最初の頃は180人くらい集まった事もあるんですけれどねぇ、中々、事業が進みませんからね、そういう様な状態の中ですから、みなさんちょっと関心が薄れてきているのではないかっていう想いがしますね。いま現在私たち役員たちは、事業案を検討中なんですが区画整理のね。これはまだ決定ではありませんし、また住民集会を開いて、みなさんにお計りするんですけれども、そういう様な今進行の中なんです。それでまあ、4月に入りましてからね、また『ひこばえ』(御蔵通五・六丁目まちづくり協議会広報紙)等で各戸に発送しますけれども、住民集会とそれからまたその後にアンケートなんかもあの、発送しますのでね、それでみなさんやはりあの関心を持って頂いて回答を寄せて頂きたいと思います。あの前回2回あのアンケートを出しました所ね、あの回答が返ってきましたのはね60%弱でしたからね、ちょっとこれではねみなさんの意向がどういうものかいう事が判りませんから、次回の時は必ず回答を寄せて頂く様にお願いしたいと思います。それで現在私たちはね、とにかく『元住んでいた住民が戻って来られる街づくりを』という事を合言葉にね頑張っているんですよ。中々行政の方が受け皿住宅とか従前者用の住宅をね・・“災害住宅”って言うんですか、そういうものをね『絶対ここに建てます』っていう回答を寄せて貰えないんです。でもね私たちの会長…白崎(弘二)会長はね、もう先頭に立ってねそしてそういう事に必ずここに建てて頂けるっていう確約を貰わないと、まちづくりもね案も進められないなっていう様な事を言っておりますのでね、だから仮設住宅に行ってらっしゃるみなさん方大変だと思うんですけれどもね、でもとにかく“みくら我が街、我がふるさと”のね、この御蔵5・6丁目に想いを寄せて頂いて、そしてとにかく協力して頂きたいと思いますね、はい。みなさんのそのこちらの御蔵に寄せて頂く温かい気持ちがなければね、この事業っていうか計画は進まないと思うんです。1人や2人では出来ませんからね」
- 小野:
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「はい。あの“我が街、我がふるさと御蔵5・6丁目”というタイトルというかそういう名前でその集まりを先日持たれましたよね。こういう集まりみたいのは今後も続けられるんですよね」
- 竹内:
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「あの今度の4月に入ってから住民集会があると思うんですが、その時にみなさんにお計りしまして、そしてその次の第2とか第3の日曜日とかに決めましてね、そして今後はそういう事を月に1度は行っていきたいと思います。それでね、私が1つ思ってます事はね、どんなにいい街が出来ましてもね、やはり従前に住んでらした方が帰ってこられないとね、やっぱり私たちも熱を入れてね作っていこうと思う気もしませんし、それからこれから10年後20年後の先になりますと高齢者が増えますから、やはり老人ケアって言うんですか、福祉はその地域の中でね行える様な、そういう様な働きかけもね今後必要となってきますので、だからそういった意味でねやはり毎月1回か2回はみなさんのお顔を見て、そしてコミュニケーションを深めていきたいと思うんです」
- 小野:
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「なるほど、まぁ僕らがこれから創ろうとする新聞もそういうお手伝いに本当なればなぁと思うんですけれども、まぁ街がですね、これからまだいろんな話をしていきながらですね、竹内さんも色々と集まりを設けたりとか進められると思うんですけれども、まぁ最後に本当一言、いま仮設住宅に住んでいらっしゃる様な方にですね、メッセージみたいな事を頂ければと思いますけれども」
- 竹内:
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「そうですねぇ、先程も言いました様に“我が街、我がふるさと御蔵5・6丁目”にね、やはりみなさんが目を向けて頂くようにお願いしたいと思います」
- 小野:
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「はい。分かりました。どうも有り難うございました」■
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